① 権利関係1 民法総則
63問民法の総則にあたる、取引の土台となるルールを学ぶ分野です。制限行為能力者(未成年者・成年被後見人・被保佐人・被補助人)の保護、意思表示(詐欺・強迫・錯誤・虚偽表示)、代理、時効といったテーマが中心です。権利関係の入口であり、条文の原則と例外を正確に区別できるかが問われます。用語が抽象的で取っつきにくい分野ですが、ここを固めると物権・債権の理解が一気にスムーズになります。事例を図に描き、誰が誰に何を主張できるかを整理して押さえましょう。
② 権利関係2 物権・担保
62問物権変動と担保物権を学ぶ分野です。不動産の対抗要件(登記)、二重譲渡や取得時効と登記の関係、共有、地役権などの物権に加え、抵当権を中心とした担保物権の性質・効力・順位が頻出です。「登記がなければ第三者に対抗できない」という対抗問題は宅建の山場のひとつで、当事者の関係を正確に読み解く力が求められます。抵当権では被担保債権・物上代位・法定地上権など論点が多いため、図解しながら典型パターンを整理して覚えるのが得点への近道です。
③ 権利関係3 債権・契約
74問債権総論と契約各論を扱う、権利関係で最も出題数の多い分野です。保証・連帯保証、債務不履行と契約の解除、危険負担、弁済、売買における契約不適合責任、賃貸借など、日常の取引に直結するテーマが並びます。連帯保証と単純保証の違いや、解除と第三者の関係など、混同しやすい論点が多いのが特徴です。制度ごとに「誰が・どの範囲で・どんな責任や請求権を持つか」を整理し、条文の原則をベースに例外を押さえていくと安定して得点できます。
④ 権利関係4 相続・特別法
59問相続と、宅建で重要な特別法(借地借家法・区分所有法など)を扱う分野です。相続では法定相続人・相続分・遺言・承認と放棄が、借地借家法では借地権の対抗力・存続期間、事業用定期借地権、定期建物賃貸借、造作買取請求権などが頻出です。特別法は民法の特則にあたり、居住者や借主を保護するための独自ルールが多いのが特徴です。民法の原則とどう違うのかを意識しながら、期間や更新・対抗要件といった数字・要件を正確に整理して覚えましょう。
⑤ 宅建業法1 免許・宅建士
66問宅建業法の入口となる、免許制度と宅地建物取引士に関する分野です。宅地建物取引業の定義、免許が必要な「取引」の範囲、免許の基準や欠格事由、事務所ごとの専任宅建士の設置基準、宅建士証や登録の手続きなどが問われます。宅建業法は権利関係より条文が明確で、正確に覚えれば得点源にしやすい分野です。数字(専任宅建士は業務従事者5人に1人以上など)や手続きの流れを丁寧に押さえ、原則と例外を取り違えないことが高得点のポイントになります。
⑥ 宅建業法2 3大書面
69問宅建業者の取引の信頼性を支える、営業保証金・保証協会・書面交付を扱う分野です。営業保証金の供託額(本店1,000万円・支店ごと500万円)と手続き、弁済業務保証金による保証協会の仕組み、重要事項説明書(35条書面)や契約書面(37条書面)の記載事項が中心です。金額や届出期限といった数字が多く、供託や還付の流れを正確に理解できるかが問われます。「いつ・誰が・いくら・どの書面を」交付・供託するのかを一連の流れとして整理し、書面ごとの記載事項の違いを押さえましょう。
⑦ 宅建業法3 8種制限・報酬
66問宅建業者が自ら売主となる場合の8種制限と、報酬額の規制を扱う分野です。クーリング・オフ、手付金等の保全措置、損害賠償額の予定の制限(代金の2割まで)、他人物売買の制限、割賦販売の解除手続き、業務上の禁止行為に加え、媒介・代理の報酬額の上限計算が頻出です。8種制限は「相手が宅建業者でない買主」を保護する規制で、適用の有無を正しく判断する力が問われます。数字と適用条件を結びつけ、報酬計算は速算式を使えるよう演習を重ねましょう。
⑧ 法令上の制限
64問土地利用に関わる各種の公法上の規制を横断的に学ぶ分野です。都市計画法(区域区分・用途地域・開発許可)、建築基準法(建蔽率・容積率・用途制限・接道義務など)、国土利用計画法、農地法、宅地造成・盛土規制法などが対象です。制度ごとに指定権者・許可権者・面積要件などの数字が細かく決まっており、暗記量が多いのが特徴です。制度の目的(なぜその規制があるか)を理解したうえで、数字や許可の要否を一覧表で整理して覚えると、紛らわしい選択肢にも対応しやすくなります。
⑨ 税・価格の評定
40問不動産に関わる税金と、地価・不動産の価格評定を扱う分野です。不動産取得税・固定資産税といった地方税、印紙税・登録免許税・所得税(譲渡所得)などの国税、そして地価公示法や不動産鑑定評価の基本が問われます。課税主体・課税標準・特例や免税点といった仕組みを、税目ごとに整理して覚える必要があります。出題数は多くありませんが、範囲が絞られているため対策の費用対効果は高い分野です。税目ごとの特徴と代表的な特例を押さえ、確実に得点できるようにしておきましょう。
⑩ 5問免除科目
45問登録講習修了者が免除を受けられる、いわゆる「5問免除科目」を扱う分野です。住宅金融支援機構の業務、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)に基づく不動産広告の表示ルール、不動産の統計、土地・建物の基礎知識(地形や地盤、木造・鉄骨・鉄筋コンクリートなどの構造)が中心です。常識で解けるものから正確な知識を要するものまで幅があります。広告表示のルールや土地・建物の基本的な性質は得点しやすいので、機構や統計とあわせて、取りこぼしのないよう押さえておきましょう。