① 株式会社法・財務諸表と企業分析
45問会社法の基礎と、財務諸表を使った企業分析を扱う分野です。株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4類型と社員の責任範囲、株主有限責任の原則、現物出資などの設立ルールがまず問われます。あわせて貸借対照表・損益計算書の読み方、自己資本比率やROEといった経営指標の計算・意味づけも頻出です。用語の定義と会社類型の違いを表で整理し、財務指標は計算式と何を測る指標かをセットで覚えると、応用問題にも対応しやすくなります。
② 株式業務
40問株式の売買に関わる実務知識を学ぶ分野です。金融商品取引法・取引所規則・協会規則それぞれで証券会社をどう定義・呼称するか、委託・自己・代理といった取引形態の違いが頻出です。あわせて受渡代金や約定代金の計算、注文方法や気配値の見方など、実務に直結する内容も問われます。呼称や取引形態は紛らわしいため、どの立場・どの規則の話かを意識して区別し、計算は手数料・消費税を含めた流れを一度自分で解いて手順を体に入れておくと確実です。
③ 取引所・協会 定款・諸規則
42問金融商品取引所と日本証券業協会が定める定款・諸規則を学ぶ分野です。取引所の開設に関する法的枠組み、取引参加者の種類、規則違反への処分、東証のプライム・スタンダード・グロースといった市場区分の性格が頻出です。協会側では自主規制ルールや会員に課される義務も問われます。取引所と協会でルールの主体が分かれる点を意識し、市場区分の位置づけや処分の種類を一覧化して整理すると、細かい規則の暗記も筋道立てて進められます。
④ 金融商品取引法・勧誘販売法
47問投資家保護の中核となる金融商品取引法と、勧誘・販売に関するルールを学ぶ分野です。同法の目的、有価証券やデリバティブ取引の定義と範囲、発行市場と流通市場の関係、取次ぎ・媒介などの業務区分が頻出です。あわせて適合性の原則や説明義務など、顧客への勧誘時に守るべきルールも問われます。定義問題が多く紛らわしいため、条文上の言葉づかいを正確に押さえ、勧誘ルールは「なぜ投資家を守る必要があるのか」という趣旨から理解すると記憶に残ります。
⑤ 付随業務・債券業務
36問証券会社が本業に付随して行える業務と、債券に関する実務を学ぶ分野です。付随業務として届出や承認なしに行える業務の範囲、個人情報保護法上の取扱いルール、MRFのキャッシング業務などが問われます。債券業務では利付債の売買計算、経過利子、単価と利回りの関係が頻出です。付随業務は「どこまでが認められる業務か」の線引き、債券は計算の型を押さえるのが鍵です。経過利子や委託手数料を含む受渡金額の計算は繰り返し解いて手順を定着させましょう。
⑥ 投資信託及び投資法人に関する業務
40問投資信託と投資法人(J-REITなど)のしくみと関連業務を学ぶ分野です。投信法の目的、特定資産の定義、「主として」の意味、公募と私募の区分、投資家からみた投資信託の特徴が頻出です。契約型と会社型の違い、運用会社・受託会社・販売会社の役割分担も問われます。制度用語が多く、公募の人数要件など数値の定義も出題されるため、登場する関係者の役割を図で整理し、公募・私募や特定資産といったキーワードの定義を正確に覚えることが得点につながります。
⑦ 証券税制
38問有価証券の取引にかかる税金のしくみを学ぶ分野です。所得税の基本構造、所得の計算期間や10種類への所得分類、非課税所得、納税義務者の区分がまず問われます。そのうえで株式・債券の譲渡益や配当・利子に対する課税、申告分離課税や源泉徴収の扱いが頻出テーマです。税制は用語と数字が多く混同しやすいため、所得の分類と課税方式を対応表で整理し、証券取引に関わる部分を中心に「どの所得がどう課税されるか」を筋道立てて押さえるのが効率的です。
⑧ 経済・金融・財政/証券市場の基礎/セールス
40問証券実務の背景となる経済・金融・財政の基礎と、セールスの心構えを学ぶ分野です。GDPの構成や物価指標(GDPデフレーター)、潜在成長率、景気動向指数やキチンサイクルなどの景気循環が頻出です。あわせて金融政策・財政の基礎知識、顧客本位の営業姿勢も問われます。経済指標は定義と何を測るかをセットで覚え、景気循環は周期の長さで整理すると混同を防げます。幅広い分野ですが、ニュースで目にする指標と結びつけると理解が進みます。
⑨ 信用取引・先物取引
48問一種試験の中心となるリスク商品のうち、信用取引と先物取引を学ぶ分野です。制度信用取引と一般信用取引の違い、口座設定の手続きや約諾書、委託保証金・追証のしくみ、代用有価証券の扱いが頻出です。先物取引では取引のしくみや証拠金、限月などが問われます。信用取引は「取引所規則で一律に決まる項目かどうか」の切り分けが重要で、証拠金・追証の計算は数値問題として狙われます。制度と一般の相違点を対比表にし、証拠金まわりの計算を反復して固めましょう。
⑩ オプション取引・特定店頭デリバティブ取引等
49問一種試験の難関とされるオプション取引と店頭デリバティブを学ぶ分野です。コール・プットの区別、プレミアム(権利料)、権利行使価格、アメリカン・ヨーロピアンの違いといった基礎用語がまず問われます。さらに買い手・売り手それぞれの損益特性、損益図の読み方、特定店頭デリバティブ取引の規制が頻出です。売り・買い×コール・プットの4パターンで損益がどう変わるかを損益図とともに整理するのが攻略の要で、用語を正確に押さえたうえで図で直感的に理解すると、応用問題にも強くなります。