① データの基礎
40問統計学のすべての土台となる、1変数データの記述統計を学ぶ分野です。量的・質的データや尺度水準(名義・順序・間隔・比例)の区別に始まり、度数分布表やヒストグラム、平均・中央値・最頻値といった代表値、分散・標準偏差・変動係数などの散らばりの指標を扱います。四分位数・箱ひげ図・外れ値、標準化と偏差値、ローレンツ曲線とジニ係数も頻出です。定義と計算手順をセットで押さえ、分布の形と代表値の関係を図でイメージできるようにしておくと、以降の推測統計の理解がスムーズになります。
② 2変数データと時系列データ
40問2つの変数の関係と、時間に沿って変化するデータを扱う分野です。散布図から読み取る相関の正負と強弱、共分散、相関係数(−1〜1)の求め方が中心で、相関と因果の違いや擬似相関にも注意が必要です。時系列では差・比・変化率、移動平均、傾向変動・季節変動・循環変動・不規則変動への分解、季節調整、自己相関とコレログラムを学びます。さらにラスパイレス指数・パーシェ指数・フィッシャー指数といった物価指数の計算も頻出です。式の意味を理解し、どの場面でどの指標を使うかを整理しておきましょう。
③ 確率
40問統計的推測の基礎となる確率の考え方を学ぶ分野です。標本空間・事象・「同様に確からしい」といった基本概念から、和事象・積事象・余事象・排反、加法定理と乗法定理へと進みます。条件付き確率P(B|A)、事象の独立、そして結果から原因を推定するベイズの定理は本分野の山場で、迷惑メール判定や工場の不良品といった具体例で事前確率・事後確率を計算させる問題が頻出です。集合の考え方と確率の計算ルールを結びつけて理解し、条件付き確率とベイズの定理を図で整理できるようにしておくことが得点の鍵になります。
④ 確率変数と確率分布
40問確率変数と、その分布・期待値・分散を扱う分野です。離散型・連続型確率変数の区別、確率の総和が1になる性質、大数の法則を押さえたうえで、期待値E[X]と分散V[X]の定義や、V[X]=E[X²]−(E[X])²といった計算公式を学びます。線形変換aX+bやX+Yの期待値・分散、独立時に共分散が0となる性質も頻出です。さらに二項分布・ポアソン分布・幾何分布など代表的な確率分布の平均・分散が問われます。公式を丸暗記するのではなく、期待値・分散の性質から導けるように理解しておくと応用が利きます。
⑤ 正規分布と標本分布
42問統計的推測の中核となる正規分布と標本分布を学ぶ分野です。正規分布の形を決める平均と分散、±1・±2・±3標準偏差の範囲に入る割合(約68%・95%・99.7%)、標準正規分布や正規分布の再生性・線形変換の性質が頻出です。歪度・尖度による分布の特徴づけも扱います。後半では母集団と標本の関係、標本平均の期待値が母平均に一致すること、標準誤差、そして中心極限定理を学び、χ²分布・t分布・F分布といった標本分布へと広がります。ここは推定・検定に直結する重要分野なので、確率の面積計算に慣れておきましょう。
⑥ 統計的推定
40問標本から母集団の特性を推定する方法を学ぶ分野です。前半では実験計画法のフィッシャーの3原則(局所管理・反復・無作為化)、実験研究と観察研究の違い、単純無作為抽出・層化抽出・クラスター抽出・多段抽出・系統抽出といった標本抽出法を扱います。後半が本題で、1つの値で推定する点推定と、幅をもって推定する区間推定を学びます。母平均・母比率・母分散の信頼区間の求め方、信頼係数95%・99%の意味、標本サイズと区間幅の関係が頻出です。推定量の不偏性など性質もあわせて、公式と考え方をセットで整理しましょう。
⑦ 仮説検定
44問本検定で最も出題数の多い、仮説検定の分野です。帰無仮説と対立仮説の立て方、有意水準、棄却域、P値による判定という一連の流れを理解することが第一歩です。第1種の過誤・第2種の過誤と検出力、片側検定と両側検定の使い分けも頻出です。具体的には、母分散が既知の母平均の検定(Z検定)、未知の場合のt検定、母比率の検定、母分散の検定、独立性・適合度のカイ二乗検定などを扱い、検定統計量を計算して棄却域と比較する問題が多く出ます。「仮説設定→統計量計算→判定」の手順を体に染み込ませ、分布表の読み方に慣れておきましょう。
⑧ 回帰分析と分散分析
40問変数間の関係をモデル化する回帰分析と、平均の差を検定する分散分析を扱う応用分野です。回帰では最小二乗法による回帰直線の推定、回帰直線が必ず通る点、総平方和=回帰平方和+残差平方和の分解、決定係数R²の意味、傾きの信頼区間や検定、残差の自由度が頻出です。説明変数が複数の重回帰では偏回帰係数や多重共線性、擬似相関も問われます。分散分析では一元配置を中心に、水準間平方和と残差平方和の関係やF検定を学びます。平方和の分解という共通の考え方を軸に、回帰と分散分析を関連づけて理解すると得点が安定します。