第243問意思能力を有しない者が行った意思表示の効力として、最も適切なものはどれか。
- A無効となる
- B取り消すことができる
- C追認するまで効力を生じない
- D善意の第三者には対抗できない
マンション管理士試験の基礎となる民法の前半を扱う分野です。意思能力・行為能力、制限行為能力者と保護者の権限、相手方の催告権、詐術を用いた場合の扱い、意思表示(錯誤・詐欺・強迫)、代理、時効など、契約や権利変動の基本ルールが問われます。区分所有法や標準管理規約を正確に読み解くうえでも民法の理解は不可欠です。用語の定義と効果(無効・取消し・有効)の違いを正確に押さえ、原則と例外を区別して覚えることが得点につながります。
この分野の問題75問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:B.被補助人の保護者である補助人に代理権を与えるには、本人の同意が必要である。
補助人に代理権を与えるには本人の同意が必要です。成年後見人に同意権はなく、保佐人に当然に代理権はありません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.催告権は、相手方が制限行為能力者であることについて悪意であっても行使できる。
催告権は悪意でも行使可能です。未成年者への催告は無効、被保佐人への催告で確答なしは取消し、保佐人へは追認とみなされます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.単に制限行為能力者であることを黙秘しているだけであれば、いかなる場合も詐術にはあたらない。
単なる黙秘は詐術にあたりませんが、他の言動と相まって相手を誤信させた場合は詐術にあたり、取消しできなくなります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.成年被後見人の判断能力が回復した後、自ら行った取り消すことのできる契約について履行の請求をした。
制限行為能力者が追認をできるようになった後に履行の請求等をした場合、原則として法定追認とみなされます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.追認をすることができる時から5年、または行為をした時から20年
取消権は、追認をすることができる時から5年、または行為をした時から20年を行使しないときは時効消滅します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.相手方が不注意で真意でないことに気が付かなかった場合、意思表示は無効となる。
心裡留保は原則有効ですが、相手方が悪意または有過失の場合は無効となります。第三者保護の要件は「善意」のみです。
この問題の解説ページを開く →正解:D.第三者が保護されるためには、善意であるだけでなく無過失であることも必要である。
虚偽表示の無効を対抗できない第三者の要件は「善意」のみであり、無過失であることや登記を備えていることは不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたときは、表意者に重過失があっても取り消せる。
改正民法で錯誤の効果は取消しとなり、重過失があれば原則取消不可ですが、共通錯誤の場合は例外的に取り消せます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.第三者による詐欺の場合、相手方がその事実を知らなくても過失があれば取り消せる。
第三者の詐欺は相手方が悪意または有過失の場合に取り消せます。詐欺取消しは重過失があっても可能で、第三者保護は善意無過失が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.第三者による強迫の場合、相手方の善意・悪意にかかわらず取り消すことができる。
強迫による取消しは善意無過失の第三者にも対抗でき、第三者による強迫は相手方の主観に関わらず取り消せます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.相手方が正当な理由なく通知の到達を妨げたときは、発信した時に到達したものとみなされる。
到達を妨げた場合は「通常到達すべきであった時に到達したもの」とみなされ、発信時ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.代理人が本人のためにすることを示さなかった場合でも、相手方がそれを知り得たときは無効となる。
相手方が知るか知り得たときは「無効」になるのではなく、「代理の効果が生じる(本人に帰属する)」のが正解です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為は、取り消すことができる。
制限行為能力者も代理人になれ、その行為は原則取り消せませんが、法定代理人としてした行為は例外的に取り消せます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.任意代理人が本人の許諾を得て復代理人を選任した場合、本人に対して一切の責任を負わない。
任意代理人が復代理人を選任した場合、本人に対して債務不履行の一般原則に従って責任を負います。一切負わないわけではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.単なる債務の履行にあたる自己契約は、無権代理行為とはみなされない。
本人に不利益が生じない単なる債務の履行や、あらかじめ許諾した行為は無権代理とみなされず有効にできます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.代理人が破産手続開始の決定を受けたとき
代理人の破産は法定・任意ともに消滅事由です。本人の破産は任意代理のみ消滅。後見開始は本人については消滅事由ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.相手方は、無権代理について悪意であっても催告権を行使できる。
催告権は悪意でも行使可能です。追認は契約時に遡及し、相手方にしないと対抗できず、取消権は善意(過失不問)で行使できます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.相手方が善意無過失であり、無権代理人が善意であった場合、責任追及ができる。
責任追及の原則は相手方の「善意無過失」です。例外として無権代理人が悪意なら相手方が有過失でも追及できますが、相手方が悪意なら追及不可です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.本人が死亡し、無権代理人が他の相続人と共同相続した場合、無権代理人の相続分のみ当然に有効となる。
共同相続の場合、他の共同相続人全員が追認しない限り、無権代理人の持分相当部分であっても当然には有効になりません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.相手方は、表見代理が成立する場合でも、あえて無権代理人に対する責任追及を選択できる。
表見代理は相手方保護の制度なので、相手方から無権代理人への責任追及を選ぶことも可能です。無権代理人からの主張は不可です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.占有開始時に善意無過失であれば、その後悪意に転じても10年で時効取得できる。
占有開始時に善意無過失なら期間は10年で固定されます。賃貸借は所有の意思がなく時効取得不可、援用は必須、効力は占有開始時に遡及します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.管理費等の定期的な支払期限がある債権は、支払日から10年で消滅時効にかかる。
支払期限がある管理費等は「権利を行使できることを知った時(客観的起算点と同一)」から5年で消滅時効にかかります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.滞納管理費の消滅時効が完成して援用した場合、当初の支払期日から支払義務が生じなかったことになる。
時効の効力は起算日にさかのぼるため、遅延損害金も含めて当初から義務がなかったことになります。後順位抵当権者は援用権者にあたりません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.確定判決で権利が確定した場合、判決確定の時から新たに時効が進行し始める。
確定判決等で権利が確定すると時効が更新されます。取下げの場合は6ヵ月間完成が猶予されるのみで更新はされません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.催告によって時効の完成が猶予されている間に再度催告をすれば、さらに6ヵ月の猶予が生じる。
催告による猶予期間中の再度の催告は、時効の完成猶予の効力を有しません(引き延ばし不可)。
この問題の解説ページを開く →正解:A.時効完成前に債務の一部を弁済した場合、その残余の部分についても時効が更新される。
一部弁済は残余の部分の承認にもあたり時効が更新されます。買主への伝達は債権者への承認でなく、時効完成後の弁済は再援用不可です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.二重譲渡における登記の先後による優先劣後は、後から登記を備えた者が悪意であっても適用される。
二重譲渡は登記の先後で決まり、登記を備えた者が単なる悪意であっても優先されます(背信的悪意者を除く)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.詐欺による取消「後」に現れた第三者との優劣は、第三者の善意悪意に関わらず登記の先後で決まる。
取消「後」や解除「後」の第三者とは二重譲渡類似の関係になるため、主観に関わらず登記の先後で決まります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.相続によって他人の動産の占有を始めた場合でも、無過失であれば即時取得が成立する。
即時取得は「取引行為」によることが必要であり、相続等による占有開始では成立しません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.共有者は、他の共有者の同意を得ることなく、自己の共有持分を第三者に譲渡することができる。
自己の持分の処分(譲渡)は単独で可能です。使用は「全部について持分に応じて」であり、特定の一部ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.共有物の不法占拠者に対する返還請求は、各共有者が単独ですることができる。
保存行為(返還請求など)は単独で可能です。管理者の選任や短期賃貸借は過半数で決し、所在不明の場合は裁判による変更(例外)があります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.共有者の1人が相続人なく死亡した場合、その持分は国庫に帰属する。
単独所有と異なり、共有者の1人が死亡して相続人等がない場合、その持分は「他の共有者」に帰属します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.裁判所による分割は、現物分割または賠償分割が原則であり、これらが不可能な場合は競売による分割ができる。
裁判分割は現物・賠償が原則で、例外が競売です。分割請求に理由は不要、特約の更新は可能、他の共有者も担保責任を負います。
この問題の解説ページを開く →正解:B.住家に立ち入る場合であっても、事前の通知をすれば居住者の承諾は不要である。
隣地使用権であっても、住家に立ち入る場合はプライバシー保護のため「居住者の承諾」が必須です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.竹木の所有者に枝の切除を催告し、相当期間内に切除しない場合は自ら切り取ることができる。
「枝」は原則所有者に切らせますが、催告等に応じない場合は自ら切除可能です。「根」は直ちに自ら切り取ることができます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.債権者の帰責事由によって履行不能となった場合でも、債権者は反対給付の履行を拒絶できる。
債権者の帰責事由で履行不能となった場合、債権者は反対給付の履行を拒絶できず、代金等を支払う義務があります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.解約手付による解除は、自分が履行に着手していても相手方が着手していなければ可能である。
自分が履行に着手していても相手方が未着手なら解除可能です。目的不明は解約手付と推定され、解除時の損害賠償請求はできません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.代金減額請求は売主の帰責事由の有無に関わらず行うことができる。
代金減額請求や追完請求は売主の無過失責任(帰責事由不要)です。買主に帰責事由がある場合は請求できず、代金減額は原則として追完の催告後に行います。
この問題の解説ページを開く →正解:D.この期間制限は、数量の不足や権利の不適合の場合にも適用される。
1年以内の通知による期間制限は「種類・品質」の不適合にのみ適用され、「数量・権利」の不適合には適用されません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.引渡し後に買主の受領遅滞中、双方帰責事由なく滅失した場合、買主は代金支払いを拒めない。
引渡し後や受領遅滞中の滅失は買主が危険を負担(代金拒絶不可)します。競売では「種類・品質」の担保責任は適用されません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.敷金返還債務は、賃貸人の地位が新所有者に移転した場合、未払賃料を控除した残額が新所有者に承継される。
対抗要件ある場合は当然に移転し、敷金返還債務も承継されます。対抗要件なき移転は譲渡人・譲受人の合意で足ります(賃借人の承諾不要)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.無断転貸における転借人は、賃貸人との関係では不法占拠者とされる。
無断転貸の契約は当事者間では有効ですが、賃貸人には対抗できず不法占拠となります。解除は使用開始時から可能で、背信性がない例外もあります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.賃貸人と賃借人が合意解除した場合、原則としてその解除を転借人に対抗することはできない。
合意解除は原則として転借人に対抗できません(債務不履行解除権がある場合を除く)。転借人から賃貸人への権利(修繕請求等)は認められません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.賃借権が適法に譲渡された場合、別段の合意がない限り、敷金返還請求権は新賃借人に承継されない。
賃借権譲渡の場合、敷金は新賃借人に承継されません。明渡しが先履行であり同時履行ではなく、賃借人からの充当請求も不可です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.最初の更新後の存続期間は最低20年、2回目以降は最低10年となる。
存続期間を30年未満(20年など)と定めても最低の30年となります。債務不履行解除では建物買取請求はできず、更新期間は1回目20年、2回目10年が正解です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.期間の定めのない契約において、賃貸人から解約を申し入れた場合は3ヵ月で終了する。
賃貸人からの解約申入れは「6ヵ月」で終了します(正当事由も必要)。賃借人からの申入れが3ヵ月です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.公正証書等の書面で行い、かつ契約前に「更新がない」旨の書面を交付して説明する必要がある。
書面化と、事前の書面交付・説明の両方が必須です。期間は1年未満(例:6ヵ月)でもよく、借地借家法の制度です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.注文者は、完成した目的物の引渡しと同時に報酬を支払わなければならない。
引渡しを要する場合は引渡しと同時(後払い原則)です。下請けは可能で、双方無責の履行不能では割合に応じた請求のみ可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.仕事完成後であれば、注文者はいつでも損害を賠償して契約を解除できる。
注文者が損害を賠償していつでも解除できるのは「仕事が完成する前」に限られます。完成後はこの規定での解除はできません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.受任者は、委任者の許諾またはやむを得ない事由がなければ復受任者を選任できない。
受任者は原則無報酬であり、有償無償問わず「善管注意義務」を負います。委任者の帰責事由での中途終了は全額請求可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.不利な時期の解除であっても、やむを得ない事由があれば損害賠償義務を負わない。
委任はいつでも解除可能で、やむを得ない事由があれば不利な時期でも賠償不要です。委任者の後見開始は終了事由ではなく、死亡で終了します(相続されない)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.贈与契約は、当事者の合意だけでは成立せず、目的物の引渡しが必要な要物契約である。
贈与契約は当事者の意思表示の合致のみで成立する「諾成契約」であり、要物契約ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.使用貸借は無償であるため、貸主は目的物の修繕義務を負わない。
無償のため貸主に修繕義務はなく、通常の必要費は借主負担です。借主死亡で終了しますが貸主死亡では終了しません。受取前は書面でなければ解除可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.無報酬の受寄者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって保管する義務を負う。
寄託者はいつでも返還請求でき、時期を定めない受寄者もいつでも返還できます。使用には承諾が必要で、無報酬の場合は自己財産と同一の注意義務です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.契約成立の時点で既に履行が不可能であった場合、履行不能にはあたらない。
契約時に既に不能であったもの(原始的不能)も履行不能に含まれ、債務不履行の対象となります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.各当事者はいつでも解除できるが、やむを得ない事由なく相手方に不利な時期に解除した場合は損害賠償が必要である。
委任契約は各当事者がいつでも解除できますが、相手方に不利な時期にやむを得ない事由なく解除した場合は損害賠償義務を負います。
この問題の解説ページを開く →正解:C.単に黙秘していただけでは詐術にあたらないが、他の言動と相まって誤信させた場合は詐術にあたる。
単なる黙秘は詐術にあたりませんが、他の言動と相まって相手方を誤信させた場合は詐術にあたり、取り消すことができなくなります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.公序良俗違反による無効は、善意の第三者に対しても対抗することができる。
公序良俗違反の法律行為は第三者との関係でも有効にできないため、無効を善意の第三者に対しても対抗できます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.本人の追認拒絶により無権代理行為は無効と確定しているため、その後に無権代理人が相続しても有効にはならない。
本人が追認を拒絶した時点で無権代理行為は無効と確定するため、その後に無権代理人が相続しても有効にはなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.再度の合意はできるが、完成猶予の効力は最初の合意の時から通算して5年を超えることができない。
再度の協議の合意による時効の完成猶予の効力は認められますが、通算して5年を超えることはできません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.所在等不明共有者以外の共有者全員の同意を得て、共有物の変更ができる旨の裁判所の裁判により可能となる。
所在等不明共有者がいる場合、それ以外の共有者全員の同意で共有物の変更ができる旨の裁判を得ることで重大変更が可能になります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.心裡留保による意思表示の無効は、善意無過失の第三者にのみ対抗することができない。
心裡留保による無効を対抗できない第三者の要件は善意のみであり、無過失は不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.数量の不適合の場合、買主は不適合を知った時から1年以内に売主に通知しなければならない。
1年以内の通知による担保責任の期間制限は種類・品質の不適合にのみ適用され、数量や権利の不適合には適用されません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.借地上の建物の登記は借地権者自身の名義でなければならず、家族名義の登記では対抗力は認められない。
借地権の対抗要件となる建物の登記は自己名義の登記である必要があり、家族名義の登記では対抗力は認められません。
この問題の解説ページを開く →