① 水中での物理的作用
40問潜水の土台となる物理・化学の基礎を学ぶ分野です。水中での光の屈折や色の見え方、音や熱の伝わり方、水圧と絶対圧力・ゲージ圧の関係、アルキメデスの原理による浮力、そしてボイル・シャルル・ヘンリー・ダルトンといった気体の法則が頻出です。窒素・酸素・二酸化炭素・ヘリウムなど各気体の性質と障害も問われます。圧力や体積・分圧の計算は減圧症の理解にも直結するため、法則の名前と内容をセットで押さえましょう。
② 潜水器の種類
38問潜水器の分類と各部の構造・器具を学ぶ分野です。硬式(大気圧)と軟式(環境圧)の違い、送気式(ヘルメット式・全面マスク式・フーカー式)と自給気式(スクーバ)の特徴、定量送気式と応需(デマンド)送気式の仕組みが基本です。シコロ・腰バルブ・排気弁・逆止弁・ドレーンコックといったヘルメット式の各部、ボンベの容積や充填圧、圧力調整器の減圧段、ウエイトやBC・ドライスーツなどの装備も頻出です。器具名と役割を図でイメージして覚えると得点しやすい分野です。
③ 潜水事故の要因と対処法
36問潜水中に起こる事故の要因と対処・予防を学ぶ分野です。スーツ内圧と水圧のバランスが崩れて起こる吹き上げと潜水墜落の仕組み、潜降索の使用など予防法が中心テーマです。水中拘束、溺れ、サメやウツボ・ガンガゼなど海中生物による事故、水中溶接・溶断の感電やガス爆発、送気ホースのスクリュー巻き込み、寒冷地でのデマンドバルブ凍結や河川潮流への対応も問われます。それぞれ『なぜ起こるか』と『どう防ぐか』をセットで整理すると理解が深まります。
④ 送気系統と給気計算
38問送気式潜水における空気の流れと関連設備を学ぶ分野です。ストレーナ・空気圧縮機(コンプレッサー)・空気清浄装置・予備空気槽・流量計・圧力計といった送気系統の各設備が、どの順に並び何を担うかが頻出です。ヘルメット式と全面マスク式で系統図がどう異なるか、流量計の取り付け位置や点検項目、コンプレッサーの空気取入口や圧縮効率も問われます。系統図の並び順を一本の流れとして覚え、各機器の役割を結びつけて整理するのが得点のコツです。
⑤ 潜降・浮上と減圧理論
36問潜降・浮上の手順と、減圧理論・酸素中毒の管理を学ぶ分野です。潜水はしごや潜降索を用いた潜降姿勢・潜降速度、潮流下での体の向きや送気ホースの扱いが基本です。あわせて肺酸素中毒を起こす酸素分圧の目安、UPTD(肺酸素毒性量単位)の計算式やPO2・時間tの意味、1日・1週間あたりの許容被ばく量、連日潜水時のばく露量管理も頻出です。計算式は記号の意味を一つずつ確認し、数値の目安と結びつけて覚えると迷いにくくなります。
⑥ 人体のしくみと気体による疾患
36問潜水に関わる人体の生理と、気体が引き起こす疾患を学ぶ分野です。肺胞でのガス交換や死腔、横隔膜と肋間筋による呼吸運動、心臓の構造と体循環・肺循環の経路、神経系の伝達経路といった基礎生理が土台になります。そのうえで、酸素中毒(脳酸素中毒と肺酸素中毒の違い)、炭酸ガス(二酸化炭素)中毒、窒素酔い、一酸化炭素中毒など気体による障害の原因・症状・予防が問われます。体のしくみを理解してから疾患を学ぶと、なぜ起こるかが腑に落ちて記憶に残りやすくなります。
⑦ 圧力による疾患・温度・救急処置
35問圧力変化による疾患と、温度障害・救急処置を学ぶ分野です。中心となるのは減圧症で、原因となる不活性ガス、1型と2型の症状の違い、内耳症状やチョークス、発症メカニズムと再圧治療が頻出です。あわせて肺の圧外傷(エアエンボリズム)、低体温症など温度による障害、心肺蘇生やAEDの使い方、潜水業務への就業が禁止される疾病も問われます。減圧表の扱いも押さえたいポイントです。疾患ごとに症状と対処をセットで整理し、救急処置は手順の流れで覚えるのが効果的です。
⑧ 関係法令(設備・送気・作業)
40問高気圧作業安全衛生規則などを中心に、設備・送気・作業に関する法令を学ぶ分野です。予備空気槽の内容積を求める計算式(定量式・デマンド式で分子の定数が異なる)や必要圧力、特別教育の対象業務と記録保存、高圧室内作業室の酸素分圧の範囲が頻出です。連絡員の役割や通話装置がある場合に省略できる器具、潜降速度の制限、緊急浮上時の措置なども問われます。数値や条件を伴う規定が多いので、計算式と基準値を根拠となる場面ごとに整理して覚えるのがポイントです。
⑨ 関係法令(健康診断・免許・譲渡)
35問健康診断・免許・機械等の譲渡制限に関する法令を学ぶ分野です。潜水業務者に行う高気圧業務健康診断の頻度・検査項目・個人票の保存年数、結果報告書の提出先や医師からの意見聴取の期限が頻出です。潜水士免許の交付・欠格事由、効力停止や取消し、再交付・再取得の手続きも問われます。さらに、再圧室や潜水器など規格・安全装置を備えなければ譲渡・貸与・設置できない設備と、その規格を定める者も出題されます。手続きの主体・提出先・期間・年数といった数字を混同しないよう表で整理しましょう。