第60問宅地建物取引業者が自ら売主となり、宅地建物取引業者でない者が買主となる売買契約において、民法の規定より買主に不利な特約は無効となるが、以下のうち有効な特約はどれか。
- A売主は故意又は重過失がある場合にのみ契約不適合責任を負うとする特約
- B引渡しから2年以内に契約不適合を通知しなければならないとする特約
- C売主は契約不適合責任を一切負わないとする特約
- D引渡しから1年以内に契約不適合を通知しなければならないとする特約
民法の各論と、宅地建物取引業法・住宅品質確保促進法(品確法)を扱う分野です。共有物の管理、委任契約の解除、抵当権といった財産法のルールに加え、宅建業者が自ら売主となる売買での買主保護特約、品確法に基づく瑕疵担保責任などが問われます。マンションの売買・管理委託・区分所有権の権利関係を理解するうえで欠かせない法律群で、民法の原則と特別法による修正の関係を意識して整理すると、条文の適用場面を正しく判断できるようになります。
この分野の問題60問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:B.預貯金債権は、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となる。
判例により、預貯金債権は遺産分割の対象となることが明確にされています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.使用者責任が成立するには、被用者個人に不法行為責任が成立することが必要である。
被用者に不法行為責任が成立することが使用者責任の要件である。使用者は選任監督に相当の注意をした場合に免責され、被用者への求償は信義則上相当な範囲に制限される。
この問題の解説ページを開く →正解:D.債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを、裁判所に請求できる。
詐害行為取消権は、債務者が債権者を害することを知ってした行為について、裁判上で行使する。受益者が善意のときは取り消せない。
この問題の解説ページを開く →正解:D.共有者は、5年を超えない期間内であれば分割をしない旨の契約をすることができる。
共有者は5年を超えない期間で不分割特約をすることができ、協議が調わなければ裁判所に分割請求できます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.時効は、当事者が援用しなければ、裁判所はこれによって裁判をすることができない。
時効の効果は当事者の援用によって確定的に生じ、保証人など正当な利益を有する者も援用できる。時効利益の事前放棄はできない。
この問題の解説ページを開く →正解:A.管理者は、共有者の持分の価格の過半数の決定に従って職務を行う。
共有物の管理者は持分の価格の過半数で選任され、その決定に従って職務を行います。管理者以外の者からも選任できます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.抵当権者は、その払渡し前に差押えをして物上代位権を行使できる。
抵当権者は物上代位により売却代金・賃料・保険金等に権利を行使できるが、その払渡し前に差押えをしなければならない。
この問題の解説ページを開く →正解:D.留置権には、優先弁済権として競売による物上代位が当然に認められている。
留置権は物を留置して間接的に弁済を促す権利で、優先弁済権や物上代位は原則として認められていません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.抵当権設定登記後に対抗要件を備えた建物賃借人は、競売後、買受人の買受けの時から6か月を経過するまで建物の引渡しを猶予される。
抵当権に後れる建物賃借人は、競売の買受人の買受けの時から6か月間、明渡しが猶予されます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.元本のほか、利息その他の定期金は、満期となった最後の2年分について抵当権を行使できる。
抵当権は、利息その他の定期金について満期となった最後の2年分に限り担保されます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、いかなる場合も自ら切除できず、常に竹木所有者に切除させるほかない。
越境した枝は原則として所有者に切除させますが、催告後相当期間内に切除しない等一定の場合には自ら切除できます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.所有の意思をもって平穏かつ公然と他人の物を占有した者は、占有開始時に善意無過失であれば10年、そうでなければ20年で所有権を取得する。
善意無過失で占有を開始した場合は10年、それ以外は20年で時効取得する。善意・無過失は占有開始時を基準に判断し、その後悪意となっても10年で足りる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.債権は、債権者が権利を行使できることを知った時から5年間、又は権利を行使できる時から10年間行使しないときは時効により消滅する。
一般の債権は、主観的起算点から5年又は客観的起算点から10年で消滅時効にかかります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.二人が互いに同種の目的を有する債務を負担し、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は対当額で相殺できる。
相殺は、双方の債務が同種で弁済期にあるとき、一方的意思表示により対当額でできます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知し、又は債務者が承諾しなければ、債務者に対抗できない。
債権譲渡は債務者への通知又は債務者の承諾がなければ債務者に対抗できません。譲渡制限特約があっても譲渡自体は有効です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.債務者のために弁済をした者は、債権者に代位し、債権者が有していた担保権等を行使できる。
弁済をした者は、求償権の範囲で債権者に代位し、その担保権等を行使できます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利を債務者に代わって行使できる。
債権者は、債権保全の必要があるとき、原則として債務者に属する権利を代位行使できます。一身専属権は除きます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.被害者に故意又は過失があること。
不法行為の成立には加害者の故意・過失が要件であり、被害者の故意・過失は成立要件ではありません。過失相殺の考慮要素にとどまります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があり他人に損害を生じたときは、まず占有者が責任を負い、占有者が損害防止に必要な注意をしたときは所有者が責任を負う。
工作物責任は一次的に占有者が負い、占有者が必要な注意をしたときは所有者が無過失責任を負う。賠償した者は原因につき責めを負う他の者に求償できる。
この問題の解説ページを開く →正解:B.数人が共同の不法行為により他人に損害を加えたときは、各自が連帯してその損害賠償責任を負う。
共同不法行為者は各自が連帯して損害の全部について賠償責任を負い、負担部分に応じて相互に求償できます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.損害及び加害者を知った時から3年間、又は不法行為の時から20年間行使しないときは時効により消滅する。
不法行為に基づく損害賠償請求権は、損害及び加害者を知った時から3年、生命身体は5年、行為の時から20年で時効消滅します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.財産以外の損害(精神的損害)に対しても、慰謝料として賠償請求できる。
不法行為では財産的損害だけでなく精神的損害に対する慰謝料も請求でき、賠償は金銭賠償が原則です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.相続人が配偶者と子の場合、配偶者2分の1、子2分の1である。
配偶者と子が相続人のときは各2分の1、配偶者と直系尊属のときは配偶者3分の2、配偶者と兄弟姉妹のときは配偶者4分の3です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.被相続人の子が相続開始以前に死亡していたときは、その子(被相続人の孫)が代襲して相続人となる。
相続開始以前の死亡・欠格・廃除の場合に代襲相続が生じますが、相続放棄では代襲は生じません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.前の遺言と後の遺言が抵触するときは、抵触する部分について前の遺言が優先する。
前後の遺言が抵触するときは、抵触する部分について後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなされます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、承認又は放棄をしなければならない。
相続の承認・放棄は熟慮期間(原則3か月)内にする必要があり、放棄は家庭裁判所への申述を要し、放棄者は初めから相続人でなかったものとみなされます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.相続を放棄した者は、その相続に関して、初めから相続人とならなかったものとみなされる。
相続放棄をした者は初めから相続人でなかったものとみなされ、債務も承継せず、放棄者の子に代襲相続も生じません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.配偶者は、相続開始時に被相続人所有の建物に居住していた場合、遺産分割等により配偶者居住権を取得できる。
配偶者居住権は相続開始時に居住していた配偶者が取得でき、譲渡はできず、対抗には登記が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.重要事項の説明は、契約が成立するまでの間に、宅地建物取引士が宅地建物取引士証を提示して行わなければならない。
重要事項の説明は契約成立前に宅地建物取引士が取引士証を提示して行い、説明書には取引士の記名が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.宅地建物取引業者が自ら売主となり非業者が買主となる場合、原則として代金の額の10分の2を超える手付を受領できない。
8種制限では、自ら売主として非業者に売る場合、手付は代金の2割を超えて受領できず、損害賠償額の予定等も代金の2割までです。
この問題の解説ページを開く →正解:B.宅地建物取引業者が受け取ることができる報酬の額には、国土交通大臣が定める上限がある。
宅地建物取引業者が受領できる報酬には国土交通大臣が定める上限があり、これを超えて受領することはできません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、事務所等以外の場所でした買受けの申込みは、原則としてクーリング・オフによる撤回ができる。
クーリング・オフは、事務所等以外でした申込み等について、告知日から8日以内かつ引渡し・代金支払完了前であれば撤回できます。買主が業者の場合は適用外です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.宅地建物取引業者は、主たる事務所の最寄りの供託所に営業保証金を供託し、その旨を届け出た後でなければ事業を開始できない。
宅地建物取引業者は、主たる事務所の最寄りの供託所に営業保証金を供託し届出をした後でなければ事業を開始できません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分について、10年間の瑕疵担保責任が義務づけられる。
品確法が10年間の瑕疵担保責任を義務づけるのは、構造耐力上主要な部分及び雨水の浸入を防止する部分です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.新築住宅の売主は、引渡しの時から10年間、構造耐力上主要な部分等の瑕疵担保責任を負い、この期間を短縮する特約は無効である。
品確法の10年間の瑕疵担保責任は強行規定であり、これを買主に不利に短縮する特約は無効です。特約で20年まで伸長は可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.住宅性能表示制度の利用は任意であり、登録住宅性能評価機関が住宅性能評価書を交付する。
住宅性能表示制度の利用は任意で、国に登録された登録住宅性能評価機関が住宅性能評価書を交付します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.評価住宅(住宅性能評価書が交付された住宅)に関する紛争については、指定住宅紛争処理機関にあっせん・調停・仲裁を申請できる。
指定住宅紛争処理機関は、評価住宅等に関する紛争についてあっせん・調停・仲裁を行います。
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