① 公的年金制度
42問確定拠出年金の土台となる国民年金・厚生年金など公的年金制度を学ぶ分野です。被保険者の種別、保険料や免除制度、老齢基礎年金の受給資格期間と満額、繰上げ・繰下げによる増減率、在職老齢年金、障害・遺族給付、加給年金や年金分割まで幅広く出題されます。DCは公的年金への上乗せとして位置づけられるため、まず土台となる公的年金の仕組みを正確に押さえることが、以降の分野を理解する前提になります。数値要件を伴う問題が多いため、条文の要点を整理して覚えましょう。
② 企業年金・退職給付制度
40問確定給付企業年金(DB)を中心に、企業や個人事業主が活用する上乗せ給付・退職給付制度を扱う分野です。DBの規約型・基金型の違い、掛金と所得控除、支給形態、中小企業退職金共済(中退共)や特定退職金共済、小規模企業共済、国民年金基金、財形年金貯蓄、さらに退職給付会計や退職所得控除まで幅広く問われます。制度ごとに掛金の範囲・所得控除の種類・加入対象・受取方法が細かく異なるため、制度を横断的に比較しながら要件を整理して覚えることが得点のコツです。
③ 確定拠出年金制度の概要・加入
40問本検定の中核である確定拠出年金(DC)の基本と加入資格を学ぶ分野です。DCは掛金が確定し給付は運用実績で変動する制度で、運用リスクを加入者本人が負う点がDBと対照的です。企業型と個人型(iDeCo)の実施主体・掛金拠出者の違い、加入対象者、資格喪失、運用指図者の位置づけ、そして第2号・第3号被保険者や他制度併用時ごとに異なる拠出限度額が頻出です。2022年以降の加入対象拡大や2024年12月の限度額改正など、制度改正のポイントもあわせて押さえましょう。
④ 確定拠出年金の運用・給付・税制・ポータビリティ
40問確定拠出年金の運用商品・給付・税制・持ち運び(ポータビリティ)を扱う実務的な分野です。元本確保型と投資信託などの商品分類、通算加入者等期間に応じた老齢給付金の支給開始年齢、障害・死亡給付、掛金の全額所得控除、運用益非課税、受取時の退職所得控除・公的年金等控除といった税制上のメリットが頻出です。あわせて、転職・退職時に資産を移換するポータビリティのルールも重要テーマです。DCならではの税制優遇が問われるため、拠出・運用・給付の各段階でどの控除が使えるかを整理しましょう。
⑤ 確定拠出年金の運営管理・投資教育・受託者責任
38問確定拠出年金を運営する仕組みと、制度関係者の責任を学ぶ分野です。運営管理業務が記録関連業務(レコードキーピング)と運用関連業務に分かれること、運営管理機関の登録、業務委託のルール、加入者に提示する運用商品数の上限などが問われます。また、事業主による継続的な投資教育の努力義務、忠実義務や善管注意義務といった受託者責任、行為準則も重要テーマです。DCプランナーとして加入者に説明する立場を意識し、誰がどんな役割と責任を負うのかを整理して押さえましょう。
⑥ 金融商品と資産運用の基礎
46問確定拠出年金の運用商品を理解するための、金融商品と資産運用の基礎を学ぶ分野です。本検定で最も出題数が多く、リスクの意味と標準偏差による表し方、信用リスク・為替リスク・流動性リスク・カントリーリスクなど各種リスク、リスクとリターンの関係が頻出です。あわせて債券の利回り計算、株式・投資信託の仕組み、預貯金・保険商品といった元本確保型商品の特徴も問われます。加入者に商品を説明する土台となる分野なので、用語の定義と計算の基本を確実に押さえておきましょう。
⑦ ポートフォリオ理論・パフォーマンス評価
35問分散投資の考え方と運用成果の評価方法を扱う、計算問題の多い分野です。複数資産を組み合わせたポートフォリオの期待リターンの算出、構成比と標準偏差・相関係数を用いたリスク(標準偏差)の計算、相関係数による分散効果が頻出です。相関係数が低いほどリスク低減効果が大きいという原則を、計算を通じて理解しておく必要があります。さらにシャープレシオなどによるパフォーマンス評価も問われます。長期・分散という確定拠出年金の運用の柱を支える理論分野なので、公式と計算手順を繰り返し練習して定着させましょう。
⑧ 老後資金計画・係数表
35問老後資金の設計に使う6つの係数を使い分ける、実践的な計算分野です。将来の元利合計を求める終価係数、必要な元本を求める現価係数、積立額の合計を求める年金終価係数、毎年の積立額を求める減債基金係数、取り崩し額や返済額を求める資本回収係数、必要な年金原資を求める年金現価係数が頻出です。どの場面でどの係数を使うのかを取り違えないことが最大のポイントで、係数表の数値を当てはめて金額を求める問題が繰り返し出されます。DCプランナーがライフプラン提案で用いる中心的な計算手法として押さえましょう。