第248問土地の工作物の所有者が当該工作物を占有している場合において、設置の瑕疵により他人に損害を生じたとき、所有者は損害発生を防止するのに必要な注意をしたことを証明すれば免責されるか。
- A必要な注意を証明しても免責されず、損害賠償責任を負う。
- B必要な注意を証明すれば、民法上免責される。
- C被害者に重大な過失がある場合のみ、必要な注意の証明によって免責される。
- D占有者としての必要な注意のみが免責の対象となるため、所有者としては免責される。
不法行為による損害賠償と、紛争解決のための民事手続きを学ぶ、収録数が最も多い分野です。土地工作物責任・使用者責任・運行供用者責任などの特殊な不法行為、求償・損益相殺・過失相殺、労災保険給付との調整が頻出です。あわせて合意管轄・公示送達など民事訴訟の手続きも問われます。「誰が・どの範囲で責任を負うか」を責任類型ごとに整理し、賠償額の調整ルールと訴訟手続の基礎をセットで押さえると、幅広い出題に対応できます。全50問を収録しています。
この分野の問題50問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:A.これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。
民法722条2項に基づき、被害者に過失があったときは、裁判所はこれを考慮して損害賠償の額を定めることができます(過失相殺)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.被害者が自動車の接近を予見することが不可能であったこと
免責には、自己等の無過失、第三者等の故意・過失、自動車の構造上・機能上の欠陥がないことの3つを証明する必要があります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.荷物の損壊が不可抗力によるものであったこと
商法596条1項により、客から寄託を受けた物品の滅失・損傷については、不可抗力によるものであったことを証明しなければ免責されません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.その費用で必要な療養を行い、または必要な療養の費用を負担する義務
労働者が業務上負傷・疾病にかかった場合、使用者はその費用で必要な療養を行い、または必要な療養の費用を負担しなければなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.会社への使用者責任の規定に基づく請求と、従業員への不法行為責任の規定に基づく請求を同時に行うことができる。
被害者は、会社に対する使用者責任(民法715条)の請求と、従業員に対する不法行為責任(民法709条)の請求を同時に行うことができます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.労災保険給付として受領した額は、その限度で損害賠償額から控除(損益相殺的な調整)される
同一の損害について労災保険給付を受けたときは、その給付額は損害の填補として、その限度で損害賠償額から控除(調整)されます(生命保険金等とは扱いが異なります)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.専属管轄の定めがある場合を除き、第一審に限り、合意により定めることができる。
民事訴訟法11条1項等の規定により、法律上専属管轄の定めがある場合を除き、当事者は第一審に限り合意により管轄裁判所を定めることができます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.裁判所書記官に対して、公示送達の申立てをする。
当事者の住所・居所その他送達をすべき場所が知れない場合、申立てにより公示送達をすることができます。これにより訴えの提起が可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.その者が提出した訴状または答弁書に記載した事項を陳述したものとみなし、出頭した相手方に弁論をさせることができる。
民事訴訟法158条により、最初の口頭弁論期日に欠席した場合、提出済みの訴状や答弁書の記載事項を陳述したものとみなすことができます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.当事者の双方が在廷(出頭)しない場合であっても、行うことができる。
民事訴訟法251条2項により、判決の言渡しは当事者が在廷しない場合においてもすることができます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じる。
訴状に不備がある場合、裁判長は相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければなりません(訴状審査権)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.できる限り、争点および証拠の整理が終了した後に集中して行う。
民事訴訟法182条により、証人および当事者本人の尋問は、できる限り、争点および証拠の整理が終了した後に集中して行わなければなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.これにより訴訟の完結を遅延させることとなると認めたときは、却下の決定をすることができる。
民事訴訟法157条1項により、時機に後れた攻撃防御方法が訴訟の完結を遅延させると認めたときは、裁判所は却下の決定をすることができます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.判決に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があること
民事訴訟法312条1項により、上告は原則として判決に憲法の解釈の誤りがあることその他憲法の違反があることを理由とする場合に可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.裁判所は、当事者から申出のない証拠方法を原則として職権で調べることはできない。
弁論主義の帰結として職権証拠調べの禁止があり、原則として裁判所は当事者から申出のない証拠方法を職権で調べることはできません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.証拠共通の原則
裁判所は、一方当事者の提出した証拠方法を、相手方当事者にとって有利・不利な事実のいずれの認定の基礎としても用いることができます(証拠共通の原則)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.裁判所は、当事者に争いのない自白された事実をそのまま判決の基礎としなければならない。
裁判上の自白が成立した場合、自白の拘束力により、裁判所はそのまま判決の基礎としなければならず、異なる事実を認定することはできません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.相手方が本案について弁論等をした後は、原則として相手方の同意を得なければならない。
民事訴訟法261条2項により、相手方が本案について準備書面を提出したり弁論等をした後は、原則として相手方の同意が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.法人の売掛金回収などのトラブルであっても、要件を満たせば少額訴訟を提起できる。
少額訴訟は60万円以下の金銭の支払の請求であれば、当事者に制限はないため、法人を原告として提起することができます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.判決の言渡しの日から3年を超えない範囲内で、支払時期の定めや分割払の定めをすることができる。
民事訴訟法375条1項に基づき、裁判所は特に必要があると認めるときは、3年を超えない範囲内で、支払時期の定めや分割払の定めができます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.その判決をした裁判所への異議の申立て
少額訴訟の終局判決に対しては控訴をすることができず、不服申立方法としては、その判決をした裁判所への異議の申立て(民訴法378条1項)となります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所
民事訴訟法383条1項により、支払督促の申立ては、債務者の普通裁判籍の所在地を管轄する簡易裁判所の裁判所書記官に対して行います。
この問題の解説ページを開く →正解:A.申立ての時に、所定の裁判所に民事訴訟(通常の訴訟手続)が提起されたものとみなされる。
民事訴訟法395条により、適法な督促異議の申立てがあったときは、支払督促の申立ての時に訴えの提起があったものとみなされ、訴訟に移行します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.当事者の全部が署名した文書、交換した書簡などの書面または電磁的記録によってしなければならない。
仲裁法13条の規定により、仲裁合意は、原則として書面またはその内容を記録した電磁的記録によってしなければなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.仲裁法上、手続の公開を義務付けられておらず、一般的に非公開で行われる。
仲裁法上、手続の公開義務はなく、一般的に非公開で行われることが仲裁手続の利点の一つとされています。
この問題の解説ページを開く →正解:A.仲裁合意があることを主張して、裁判所に対して訴えの却下を求めることができる。
仲裁法14条1項により、仲裁合意の対象について訴えが提起されたとき、受訴裁判所は被告の申立てにより訴えを却下しなければなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.直ちに相手方の主張どおりの調停調書が作成されるわけではなく、不出頭には過料の可能性があり、手続は続行又は不成立となり得る
調停はあくまで話し合いの手続であるため、不出頭により過料に処せられる可能性はありますが、訴訟のように相手方の主張を認める調書が直ちに作成されるわけではなく、調停不成立となります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.執行文の付された債務名義の正本に基づくこと(原則として執行文の付与が必要である)
強制執行は、原則として執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施されます(少額訴訟判決等一部の例外を除き執行文の付与が必要)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.背任罪
他人のためにその事務を処理する者が、自己の利益等を図る目的で任務に背く行為をし本人に財産上の損害を加えたときは、刑法247条の背任罪(または会社法上の特別背任罪)が成立し得ます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.勤務態度不良を理由とする通常の適正な業務指導
公益通報をしたことを理由とする降格、減給、退職金の不支給その他不利益な取扱いは禁止されていますが、通常の適正な業務指導は禁止されません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.通報先に応じて、公益通報者保護法による保護を受けるための要件は異なる。
公益通報者保護法3条の規定により、通報先(役務提供先、行政機関、報道機関等)に応じて保護を受けるための条件(要件)はそれぞれ異なります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.派遣労働者が通報したことを理由として、派遣元に派遣労働者の交代を求めること。
公益通報者保護法5条2項により、派遣先の指揮命令下で労働する派遣労働者が公益通報をしたことを理由として、派遣先が派遣元に労働者の交代を求めること等は不利益な扱いとして禁止されています。
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