① 電気の基礎理論(直流)
43問第二種電気工事士 学科試験の計算問題の土台となる分野です。オームの法則(V=IR)、直列・並列の合成抵抗、電力P=VIと電力量、電線の抵抗(長さに比例・断面積に反比例)、導体・絶縁体・半導体の区別などが問われます。公式を暗記するだけでなく、直径を2倍にすると抵抗は1/4になるといった関係を理解しておくことが重要です。ここは後続の交流・配電分野を解くための計算力の基礎になるため、最初に確実に固めておきたい分野です。
② 電気の基礎理論(交流・三相)
42問交流回路と三相交流を扱う分野です。実効値と最大値の関係(最大値=√2×実効値)、コイル・コンデンサの位相のずれ、合成インピーダンスZ=√(R²+X²)、力率cosθ、有効電力P=VIcosθが頻出です。三相ではスター結線とデルタ結線での線間電圧・線電流と相電圧・相電流の関係、全消費電力P=√3VIcosθが重要になります。√2や√3を含む計算に慣れておくことがカギで、①の直流理論を前提に段階的に理解を積み上げると定着しやすい分野です。
③ 配電理論・配線設計
46問実際の配線を設計するための知識を扱う分野です。単相2線式・単相3線式・三相3線式の配電方式と電圧降下・電力損失の公式、電線の許容電流と電流減少係数、配線用遮断器やヒューズの動作特性、幹線と分岐回路の設計、対地電圧や漏電遮断器の省略条件などが問われます。単相3線式の中性線が断線すると容量の小さい負荷に過電圧がかかる、といった実務直結のテーマも頻出です。①②の計算力を前提に、数値と施設ルールをセットで覚えるのが得点のコツです。
④ 配線図の基本・電線と図記号
40問配線図を読み解く力の入口となる分野です。天井隠ぺい配線・床隠ぺい配線・地中埋設配線といった配線の表し方、600Vビニル絶縁電線(IV)や600V2種ビニル絶縁電線(HIV)、引込用ビニル絶縁電線(DV)、キャブタイヤケーブルなど電線・ケーブルの記号と用途が中心です。記号は見た目で覚える暗記要素が強いため、実物や写真とひも付けて視覚的に整理するのが効果的です。⑤の機器図記号とあわせて学ぶと、配線図問題全体を得点源にできます。
⑤ 機器・照明・コンセント等の図記号
48問配線図に登場する機器・器具の図記号を扱う、出題数の多い分野です。電動機(M)や変圧器・コンデンサ、ルームエアコン(屋内機・屋外機)、蛍光灯・白熱灯・ダウンライトなどの照明器具、各種スイッチやコンセントの図記号と傍記記号が問われます。傍記文字(RやLKなど)が示す意味まで正確に覚えることが得点差につながります。数が多く紛らわしいため、機器・照明・スイッチ・コンセントとグループごとに整理し、繰り返し見て記憶に定着させるのがおすすめです。
⑥ 工事用の材料・工具・鑑別
45問電気工事で使う材料や工具を、名称・用途・特徴で見分ける鑑別の分野です。VE管(硬質塩化ビニル電線管)・FEP管・PF管・金属管といった電線管の種類と用途、アウトレットボックスやブッシング、連用取付枠などの配線材料、圧着工具やリングスリーブといった工具・接続材が問われます。技能試験でも実際に使う材料が多く、写真を見て名称と使い方が即答できるかがポイントです。用途とセットで覚えることで、学科・技能の両方に効く実践的な分野です。
⑦ 電気工事の施工方法・電技解釈
45問電気設備技術基準・解釈に基づく正しい施工方法を扱う分野です。引込線の取付点の高さ、屋側・屋外配線の工事方法、開閉器や過電流遮断器の施設、単相3線式での配線用遮断器の極数・素子数、低圧屋内配線に使える電線の最小太さなど、基準の数値と施工ルールが問われます。「木造にこの工事はできる/できない」といった適否判断も頻出です。数値を丸暗記するより、なぜその基準が安全のために定められているかを理解すると、応用問題にも対応しやすくなります。
⑧ 電灯配線と複線図
34問単線図から複線図を描き起こす技術を扱う分野で、技能試験にも直結します。接地側(白)と非接地側(黒)の極性の考え方、コンセントやスイッチへの結線ルール、片切スイッチは非接地側に入れる、3路・4路スイッチの端子記号など、配線を正しくつなぐための手順が問われます。「電源→負荷は接地側から」「スイッチは非接地側」という基本の流れを体で覚えることが重要です。手を動かして複線図を何度も描くことで、学科の理解と技能の実技が同時に伸びる分野です。
⑨ 一般用電気工作物の検査・保安法令
42問工事後の検査と、電気工事を規律する法令を扱う分野です。竣工検査の手順(点検→絶縁抵抗測定→接地抵抗測定→通電試験)、対地電圧に応じた絶縁抵抗の最小値、漏えい電流の基準(1mA以下)、接地抵抗計や絶縁抵抗計の使い方が問われます。あわせて電気工事士法・電気工事業法・電気用品安全法(PSEマーク)など保安に関わる法令知識も出題されます。測定の数値基準と法令の役割を整理して覚えることが、確実な得点につながる仕上げの分野です。