第118問独占禁止法における「事業者」の定義として最も適切なものはどれか。
- A営利を目的とする株式会社および持分会社のみを指す。
- B商業、工業、金融業その他の事業を行う者をいい、事業を行う公益法人も含まれる。
- C常時使用する従業員が50名以上の営利企業に限定される。
- D国や地方公共団体などの公的機関は、いかなる場合も事業者に該当しない。
企業の事業活動を規律する各種の業法・規制法を横断的に学ぶ分野です(本検定で42問収録)。独占禁止法が禁じるカルテル・私的独占・不公正な取引方法と公正取引委員会の役割、消費者契約法による不当条項の無効や誤認・困惑を理由とする取消し、特定商取引法の訪問販売とクーリング・オフ、個人情報保護法、製造物責任(PL法)などが頻出です。事業者と消費者の力の差を埋め、公正な競争と取引を守るという各法律の趣旨を押さえると、細かい規制内容も理解しやすくなります。
この分野の問題42問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:D.違反行為を行った従業員自身が罰せられるほか、両罰規定により会社にも罰金刑が科される可能性がある。
独占禁止法では両罰規定が設けられており、実行行為者である従業員のほか法人に対しても罰金刑が科されることがあります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.価格を引き上げる協定も引き下げる協定も、競争を実質的に制限する不当な取引制限に該当し違法となる可能性がある。
価格の引き下げであっても、事業者間で相互に事業活動を拘束し競争を制限する協定は不当な取引制限(カルテル)に該当し違法となります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.違反を繰り返す悪質な法人に対し、企業の存続を強制的に終了させる「法人解散命令」
独占禁止法上の行政処分として排除措置命令や課徴金納付命令がありますが、公正取引委員会が法人の解散を命じる権限はありません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.同業他社と共同して特定の製品の生産数量の上限を取り決めるカルテル
同業他社と共同して生産数量等を制限する行為は「不当な取引制限(カルテル)」に該当し、「不公正な取引方法」とは区別されます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.事業者が単独または他の事業者と結合し、他の事業者の事業活動を排除または支配することにより、競争を実質的に制限すること。
私的独占とは、事業者が単独または結合等により他の事業者を排除・支配し、競争を実質的に制限する行為を指します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く個人をいう。
消費者契約法上の消費者は個人に限られ、個人事業主が事業のために契約する場合は消費者に含まれません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の「全部」を免除する条項
事業者の債務不履行や不法行為に基づく損害賠償責任の「全部」を免除する条項は、消費者契約法により無効とされます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.事業者が消費者に役務を提供する契約を含む、幅広い消費者契約に適用される。
消費者契約法は商品販売だけでなく役務提供契約にも広く適用されます(ただし労働契約は除外)。また無効になるのは不当な条項のみで契約全体ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.消費者契約法に違反する行為を現に行っている事業者に対し、当該行為の停止等の差止請求をすること。
適格消費者団体は、不特定多数の消費者の利益を保護するため、違反行為をする事業者に対して差止請求訴訟を提起できます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.事業者は代金返還義務を負い、消費者は現に利益を受けている限度で返還義務を負う。
民法の規定に従い、取り消された行為は初めから無効とみなされ、当事者は相互に原状回復義務(代金返還と商品返還)を負います。
この問題の解説ページを開く →正解:D.書面または電磁的記録を受領した日から起算して「8日以内」であれば、無条件で契約解除ができる。
訪問販売のクーリング・オフは、法定の書面又は電磁的記録を受領した日から起算して8日以内に、書面等により無条件で行うことができます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.販売業者が特約を表示していない場合、消費者は商品の引渡しを受けた日から起算して8日を経過するまでの間、契約の解除等ができる。
通信販売には法定のクーリング・オフ制度はありませんが、返品特約の表示がない場合は引渡しから8日間は契約解除が可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.特定商取引法上の「訪問販売」に該当し、書面等を受領した日から8日以内であればクーリング・オフが可能である。
営業所以外の場所で呼び止めて営業所に同行させ契約させる方法は、特定商取引法上の「訪問販売」に該当しクーリング・オフが可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.過去1年間の自社の売上高および利益額
訪問販売では勧誘に先立ち、氏名・名称、勧誘目的である旨、商品の種類を明示する義務がありますが、売上高等の明示義務はありません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.クーリング・オフは無条件解除であるため、引取りや返還に要する費用は販売業者が負担する。
クーリング・オフに伴う商品の引取りまたは返還に要する費用は、特定商取引法の規定により販売業者の負担となります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.2ヶ月以上の期間にわたり、かつ、3回以上に分割して代金を受領する条件
割賦販売法が適用される割賦販売とは、2ヶ月以上の期間にわたり、かつ、3回以上に分割して代金を受領する条件で販売することをいいます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.2ヶ月以上の期間にわたり、かつ、3回以上に分割して代金を受領する条件を満たす指定商品の販売等に限り、割賦販売法が適用される。
すべての分割払いに適用されるわけではなく、2ヶ月以上・3回以上などの一定要件を満たす場合に割賦販売法の特有の規制が適用されます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.製品が通常有すべき安全性を欠いていること。
製造物責任法上の「欠陥」とは、製造物の特性や予見される使用形態等を考慮して、当該製造物が通常有すべき安全性を欠いていることをいいます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.製造業者の「故意または過失」を証明する必要がなくなる。
民法の不法行為責任では加害者の故意・過失の立証が必要ですが、PL法では製造物の「欠陥」を立証すればよく、製造業者の過失等の立証は不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.欠陥のある電子レンジが発火し、隣接していた食器棚と家屋の一部が焼損した。
PL法は不動産や未加工品には適用されず、損害が「当該製造物についてのみ」生じた場合も適用されません。他財産への延焼は適用対象です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.製造物の流通のみに関与し、表示等も行っていない単なる販売業者や運送業者
製造業者等には製造・加工・輸入業者や実質的な製造業者として氏名表示をした者が含まれますが、単なる流通業者や小売・販売業者は含まれません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.生存する個人に関する情報であり、氏名や生年月日等により特定の個人を識別できるものをいう。
個人情報とは「生存する個人に関する情報」であって、特定の個人を識別することができるもの(個人識別符号を含む)を指します。外国人の情報も含まれます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.あらかじめ利用目的を公表している場合を除き、速やかに、その利用目的を本人に通知または公表しなければならない。
個人情報を取得した場合は、原則として速やかにその利用目的を本人に通知または公表する必要があります(あらかじめ公表している場合を除く)。
この問題の解説ページを開く →正解:A.法令に基づく場合などの例外を除き、あらかじめ本人の同意を得なければならない。
個人データの第三者提供は、法令に基づく場合等の例外を除き、原則としてあらかじめ本人の同意を得る必要があります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.個人データの漏えいや滅失を防ぐため、必要かつ適切な措置を講じなければならない。
個人情報取扱事業者は、取り扱う個人データの漏えい、滅失または毀損の防止等のために必要かつ適切な安全管理措置を講じる義務があります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.秘密管理性、有用性、非公知性
営業秘密として保護されるには、「秘密として管理されていること」、「事業活動に有用であること」、「公然と知られていないこと」の3要件が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.文書管理規程を作成して保管方法を定め、取扱者を限定するなど管理意思が明確な状態。
秘密管理性が認められるには、アクセス制限等の経済合理的な秘密管理措置により、企業の秘密管理意思が従業員に明確に示され認識可能であることが必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.営業秘密を取得する手段が不正であっても、取得した情報を使用しなければ不正競争には該当しない。
不正の手段により営業秘密を取得する行為そのものが不正競争防止法上の「不正競争」に該当し、使用の有無は問いません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.事業活動に伴う有害物質の排出により人の生命や身体を害したときは、事業者の無過失責任が定められている。
大気汚染防止法や水質汚濁防止法では、有害物質の排出により人の生命・身体を害した場合、事業者の無過失責任を定めています。
この問題の解説ページを開く →正解:D.事業活動に伴って生じた廃棄物は、自らの責任において適正に処理しなければならない。
廃棄物処理法上、事業者はその事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理する責務を負います。
この問題の解説ページを開く →正解:B.大規模小売店舗の立地に関し、周辺地域の生活環境の保持のため、施設の配置や運営方法に適正な配慮を確保すること。
大店立地法は周辺の生活環境の保持を目的としており、中小小売店保護のために出店そのものを制限する法律ではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.自らが居住するマンションの一室を個人的に購入する会社員
個人が事業としてではなく、個人的な目的(居住等)で契約の当事者となる場合は「消費者」に該当し、「事業者」にはなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.個人情報保護法上、当該行為には刑事罰(拘禁刑や罰金)が科され得る。
業務に関して取り扱った個人情報データベースを不正な利益を図る目的で提供・盗用する行為は、退職後であっても個人情報保護法上の刑事罰の対象となります。
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