第83問民法上、物権の設定および移転は、どのタイミングで効力を生じるか。
- A対象となる目的物の引渡しが完了した時点で効力を生じる
- B当事者の意思表示のみによって効力を生じる
- C売買代金等の対価の支払いが完了した時点で効力を生じる
- D法務局において登記の手続きを完了した時点で効力を生じる
企業が持つ財産(不動産・動産・債権・知的財産など)の管理と権利保全を扱う分野です(本検定で35問収録)。物権変動は意思表示で生じるという原則と、不動産の登記・動産の引渡しといった対抗要件が中心テーマです。不動産登記簿の表題部と権利部(甲区・乙区)の構成、即時取得、債権譲渡の対抗要件、受領権者の外観への弁済のほか、抵当権や特許・商標などの知的財産権も問われます。「権利をどう取得し、第三者にどう主張するか」という視点で対抗要件を整理するのが攻略の鍵です。
この分野の問題35問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:C.甲区に所有権に関する事項が、乙区にそれ以外の事項が記載される
権利部は甲区と乙区に分かれており、甲区には所有権に関する事項、乙区には抵当権などそれ以外の事項が記載されます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.通謀虚偽表示による無効は、善意の第三者であるCには対抗できないため、AはCに無効を主張できない
相手方と通じてした虚偽の意思表示は無効ですが、その無効は善意の第三者に対抗することはできません(民法94条2項)。
この問題の解説ページを開く →正解:B.受領権者としての外観を有する者への善意無過失の払戻しとして、有効となる
取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有する者に対してした弁済は、善意かつ無過失であれば有効となります(民法478条)。
この問題の解説ページを開く →正解:A.譲受人から債務者に対して譲渡の通知をすれば、債務者に対抗できる
債権譲渡の通知は「譲渡人」から債務者に対して行う必要があり、譲受人からの通知では対抗要件を満たしません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始め、善意無過失であることが必要である
即時取得(民法192条)は、取引行為によって平穏・公然・善意・無過失で動産の占有を始めた場合に成立します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.相続は取引行為によって占有を開始したとはいえないため、即時取得できない
即時取得は有効な取引行為によって物権を取得した者を保護する制度であり、相続による占有取得には適用されません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.勘違いによる占有取得は取引行為によるものではないため、即時取得できない
自己の物と勘違いして占有を取得した場合、取引行為によって占有を開始したとはいえないため、即時取得は成立しません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.不動産の二重譲渡では先に登記を経由した者が優先するため、C社が所有権を主張できる
不動産物権変動の対抗要件は登記であり、お互いに権利を争う者の間では先に登記を経由した者が優先します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.動産の二重譲渡では先に引渡しを受けた者が優先するため、Cが所有権を主張できる
動産物権変動の対抗要件は引渡しであり、先に引渡しを受けた者が所有権を主張できます(民法178条)。
この問題の解説ページを開く →正解:A.建物の賃貸借は、登記がなくても建物の引渡しがあればC社に対抗できる
借地借家法31条により、建物の賃貸借はその登記がなくても、建物の引渡しがあればその後物権を取得した者に対抗できます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.先に登記を経由した者が優先するため、登記に後れたB社は抵当権をC社に対抗できない
所有権移転と抵当権設定が衝突する場合も不動産物権変動として扱われ、先に登記を経由したC社が優先します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.思想または感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術または音楽の範囲に属するもの
著作権法2条1項1号により、著作物とは思想または感情を創作的に表現したもので、文芸・学術・美術・音楽の範囲に属するものをいいます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.著作者人格権は財産権と同様に他人に自由に譲渡することができる
著作者人格権は著作者の人格的利益を保護するものであり、一身に専属するため他人に譲渡することはできません(著作権法59条)。
この問題の解説ページを開く →正解:A.コンピュータプログラムは著作権法によって保護される著作物に該当し得る
プログラムの著作物は著作権法で保護される著作物の例として規定されています(著作権法10条1項9号)。著作権の発生に登録は不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.創作の時に始まり、著作者の死後70年を経過するまでの間存続する
著作権の存続期間は創作の時に始まり、原則として著作者の死後70年を経過するまで存続します(著作権法51条)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.物品の形状、模様もしくは色彩、建築物の形状等または画像であって視覚を通じて美感を起こさせるもの
意匠法上の意匠とは、物品、建築物、画像の形状等であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいいます(意匠法2条1項)。
この問題の解説ページを開く →正解:B.商標を使用する者の業務上の信用の維持、産業の発達、需要者の利益の保護
商標法は、商標を使用する者の業務上の信用の維持を図り、産業の発達に寄与し、需要者の利益を保護することを目的とします(商標法1条)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.設定登録の日から10年をもって終了するが、更新登録の申請により更新できる
商標権の存続期間は設定登録の日から10年ですが、更新登録の申請により何度でも更新することができます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.特許権者自身であっても、専用実施権を設定した範囲内で特許発明を自ら実施できなくなる
専用実施権が設定登録されると、専用実施権者が排他的な実施権を持ち、特許権者であってもその範囲での実施はできなくなります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.その特許を受ける権利は、その発生した時から会社に帰属する
職務発明についてあらかじめ使用者に権利を取得させる定めがある場合、特許を受ける権利は発生した時から使用者に帰属します(特許法35条3項)。
この問題の解説ページを開く →正解:C.登録の有無にかかわらず、不正利用する者に対して差止めや損害賠償を請求できる
営業秘密は不正競争防止法上の定義に当たれば足り、何らかの登録を受けていなくても差止請求や損害賠償請求が可能です。
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