① 財務諸表とは
28問会計の全体像と財務諸表の役割をつかむ導入分野です。財務諸表が企業活動を写し取った「写体」であること、貸借対照表・損益計算書・キャッシュ・フロー計算書からなる財務三表、経営者・株主・仕入先・国など多様な利害関係者それぞれの関心事が問われます。会社法(計算書類・決算公告)と金融商品取引法(財務諸表・EDINET・有価証券報告書)の開示制度の違い、アカウンタビリティや自己責任原則、監査制度といった用語も頻出です。以降の分野の前提となるため、制度と基本用語を正確に押さえておきましょう。出題数28問。
② 貸借対照表
55問一定時点の財政状態を示す貸借対照表の構造を学ぶ、本検定最大の分野です。資産=負債+純資産の等式、他人資本と自己資本、正常営業循環基準とワンイヤー・ルールによる流動・固定の区分、流動性配列法などの基本ルールを押さえます。流動資産・固定資産(有形・無形・投資その他)・繰延資産、流動負債・固定負債・引当金、株主資本や評価・換算差額等といった純資産の内訳まで、勘定科目の分類が幅広く問われます。減価償却費や棚卸資産合計などの計算問題も出るため、区分と計算をセットで固めるのが得点のコツです。出題数55問。
③ 損益計算書
52問一定期間の経営成績を示す損益計算書を学ぶ分野です。売上総利益・営業利益・経常利益・税引前当期純利益・当期純利益という5つの利益が段階的に計算される流れが軸で、それぞれ誰の関心に対応するかも問われます。発生主義・実現主義・費用収益対応の原則、売上原価の算定(期首+仕入-期末)、販売費及び一般管理費・営業外損益・特別損益の区分けが頻出です。各利益の計算や売上高の逆算といった数値問題も多いため、区分表示のルールと計算式を結びつけて理解しておきましょう。出題数52問。
④ キャッシュ・フロー計算書
42問現金の増減を示すキャッシュ・フロー計算書を学ぶ分野です。利益が出ていても資金が尽きる「黒字倒産」を避ける観点から、キャッシュの範囲(現金・現金同等物・要求払預金)や貸借対照表との関係を押さえます。営業活動・投資活動・財務活動という3区分の意味、営業CFの直接法と間接法の違い、各区分に含まれる項目の判別が頻出テーマです。プラス・マイナスの組み合わせから企業の資金状況を読み取る視点も問われます。財務三表のつながりを意識しながら、区分ごとの代表的な項目を整理しておきましょう。出題数42問。
⑤ 財務諸表分析の基礎
38問財務諸表を読み解く分析手法の土台を学ぶ分野です。内部分析と外部分析、信用分析と投資分析といった分析の種類や立場の違い、量的情報と質的情報の区別が問われます。実数分析と比率分析、構成比率・趨勢(すうせい)分析など基本的な分析アプローチや、同業他社比較・期間比較といった比較の視点も頻出です。個々の指標を計算する前提となる考え方が中心のため、用語の意味と分析の目的を正確に押さえておくことが、後半の成長性・安全性・収益性の各指標を理解する足がかりになります。出題数38問。
⑥ 成長性・安全性・CF分析
43問企業の伸びと支払能力を測る指標を学ぶ分野です。対前年度比率や伸び率(増減率)による成長性分析、流動比率・当座比率・自己資本比率・固定比率など安全性を測る比率が中心で、計算式と数値の意味を結びつけて理解する必要があります。あわせてキャッシュ・フローを用いた分析も扱います。分母・分子に何を用いるか、比率が高い・低いことが何を示すかが頻出です。実際の数値を当てはめる計算問題が多いので、代表的な指標の公式を暗記したうえで、比率が改善・悪化する要因まで押さえておくと得点が安定します。出題数43問。
⑦ 収益性・1株1人当たり分析
48問企業の稼ぐ力を測る収益性指標と、1株・1人当たり分析を学ぶ分野です。資本利益率(ROA・ROE)や総資本経常利益率、売上高利益率など、利益を資本や売上と対比する指標が中心で、英語の略称や分母・分子の組み合わせが問われます。総資本経常利益率を売上高利益率と資本回転率に分解する考え方も頻出です。あわせて1株当たり利益や従業員1人当たり売上高など、規模の異なる企業を比較するための指標も扱います。公式と各指標が示す意味を結びつけ、計算問題に対応できるよう演習を重ねましょう。出題数48問。