① 簿記の基礎・商品売買
39問簿記全体の土台となる、取引の記録ルールと商品売買の処理を学ぶ分野です。借方・貸方の意味、資産・負債・純資産・収益・費用の5要素、勘定科目のホームポジション、貸借一致の原則といった基本ルールをまず固めます。そのうえで、三分法による仕入・売上の記帳、掛取引と売掛金・買掛金、仕入諸掛・売上諸掛、返品の処理などが頻出です。ここで身につけた仕訳の考え方がすべての分野に波及するため、パターンで覚えるより「なぜその側に書くのか」を理解しておくことが得点安定のポイントです。
② 手形・現金預金
40問代金の受け払いに使う手形と、現金・預金まわりの処理を学ぶ分野です。約束手形の振り出しと受け取り(支払手形・受取手形)、決済時の当座預金の増減、電子記録債権・電子記録債務(でんさい)が頻出です。あわせて、当座借越、小口現金、現金過不足、他人振出小切手の扱いなど、現金・預金の実務的な論点も問われます。似た勘定科目が多く借方・貸方を取り違えやすいので、「誰が振り出したか」「自社の債権か債務か」を軸に整理すると混乱を防げます。
③ 固定資産・貸付借入・給料・税金
40問建物や備品などの固定資産、お金の貸し借り、給料の支払い、各種税金の処理を横断的に学ぶ分野です。固定資産の取得原価(付随費用を含める点)と売却損益、定額法による減価償却、資本的支出と収益的支出の区別が頻出です。貸付金・借入金と利息、従業員から預かる所得税・社会保険料(預り金)、消費税の税抜方式(仮払・仮受消費税)、法人税等なども問われます。論点が多岐にわたるため、勘定科目の性質(資産か負債か費用か)を一つずつ確認しながら覚えるのがコツです。
④ 純資産・収益費用・貸倒れ・経過勘定
40問株式会社の純資産と、決算に関わる収益・費用の調整を学ぶ分野です。株式発行による資本金、当期純利益の繰越利益剰余金への振替、配当金の処理といった株式会社特有の論点が問われます。あわせて、売掛金などの貸倒れと貸倒引当金、貸倒れが起きたときの処理、前払費用・前受収益・未払費用・未収収益といった経過勘定が頻出です。経過勘定は「費用・収益をどの期間に帰属させるか」という発生主義の考え方が土台になるため、時間の流れをイメージしながら理解すると定着します。
⑤ 総勘定元帳・試算表
37問仕訳から帳簿へ、そして集計表へと流れる簿記の骨組みを学ぶ分野です。仕訳を総勘定元帳へ書き写す「転記」の手順、T字勘定(Tフォーム)の読み方、借方・貸方それぞれの記入方法が基本になります。そのうえで、各勘定の残高を一覧にまとめる試算表(合計試算表・残高試算表・合計残高試算表)の作成と、貸借が一致することによる検算の意味が問われます。転記のルールを正確に手を動かして確認しておくと、後半の精算表・財務諸表の問題にもそのまま活きてきます。
⑥ 決算整理仕訳・決算整理後残高試算表
40問期末に会社のもうけと財産を正しく表すために行う、決算整理の中心的な分野です。売上原価の算定(仕入・繰越商品・売上原価の振替)、貸倒引当金の設定、減価償却費の計上、経過勘定(前払・前受・未払・未収)の調整、消耗品や貯蔵品の処理などが頻出です。あわせて、誤った記帳を正す訂正仕訳や、決算整理後残高試算表の作成も問われます。3級の合否を分けやすい山場の分野なので、決算整理の代表パターンを「何を・いくら・どの勘定に」振り替えるかまで手順で押さえておくことが重要です。
⑦ 精算表・財務諸表
38問決算のゴールとなる、精算表と財務諸表の作成を学ぶ分野です。精算表では、残高試算表欄・修正記入欄・損益計算書欄・貸借対照表欄の役割と、決算整理を反映して各欄へ金額を振り分ける流れが問われます。最終的にまとめ上げるのが、経営成績を示す損益計算書と、財政状態を示す貸借対照表という2つの財務諸表です。各勘定科目がどちらの表のどこに載るかを整理し、当期純利益がどのように両表をつなぐかを理解しておくと、記入ミスを防ぎつつ全体像をつかめます。
⑧ 証ひょう・伝票会計・帳簿
40問実務に近い、証ひょう・伝票・補助簿の扱いを学ぶ分野です。納品書・請求書・領収書・納付書といった証ひょう(取引を裏づける書類)から仕訳を読み取る問題、入金伝票・出金伝票・振替伝票を使う3伝票制、伝票からの仕訳日計表への集計が頻出です。あわせて、現金出納帳・売掛金元帳・買掛金元帳・商品有高帳(先入先出法・移動平均法)などの補助簿の記入も問われます。証ひょうのどの数字がどの勘定に結びつくかを落ち着いて拾う練習をしておくと、得点源にしやすい分野です。