① 茶のこころ
35問茶道の根底にある精神と美意識を学ぶ分野です。千利休が示した「和敬清寂」の意味、亭主と客がともに一会をつくる「一座建立」、心構えを説いた利休七則、稽古の姿勢を詠んだ利休百首、そして「わび・さび」の考え方が中心テーマです。四季を映す季節感や五節句といった暮らしの文化にも触れます。用語の丸暗記ではなく、それぞれの言葉がどんな心を表すのかを結びつけて理解すると、他分野の背景としても効いてくる土台の分野です。
② 茶の歴史(起源〜利休)
40問茶の起源から千利休によるわび茶の大成までをたどる分野です。陸羽『茶経』や中国での喫茶の変遷、最澄・栄西ら僧による日本への伝来、『喫茶養生記』、室町時代の闘茶・唐物・同朋衆、そして村田珠光・武野紹鷗・千利休へと続くわび茶の系譜が頻出です。織田信長の名物狩り、豊臣秀吉の北野大茶湯や利休の切腹といった逸話も問われます。人物とその功績・時代を時系列で整理することが得点の鍵となる、出題数の多い重要分野です。
③ 茶の歴史(三千家〜近代)
30問利休の死後から近代までの茶の湯の展開を学ぶ分野です。利休七哲や、古田織部・小堀遠州・片桐石州ら武家茶の流れ、千宗旦とその子らによる表千家・裏千家・武者小路千家の成立が中心です。江戸時代の七事式の考案、松平不昧の道具収集、井伊直弼『茶湯一会集』の一期一会、明治期の立礼の考案、益田孝ら数寄者、岡倉天心『茶の本』まで幅広く問われます。流派の系図と各人物の功績を対応づけて覚えると、混同を防いで得点しやすくなります。
④ 茶事・茶会(基本)
40問茶事・茶会の基本の流れと約束事を学ぶ分野です。正客・詰・連客や半東といった席中の役割、風炉と炉の時季、初座・中立ち・後座という茶事の構成、一汁三菜の懐石や点心、濃茶・薄茶・炭手前といった用語が頻出です。帛紗・古帛紗・懐紙・扇子・菓子切・数寄屋袋など、客が使う持ち物とその用途も繰り返し問われます。大寄せの茶会での立ち居振る舞いも出題対象です。全体の進行と道具の役割をセットで押さえることが、実践にも直結する得点源になります。
⑤ 茶事・茶会(もてなし)
35問客をもてなす具体的な要素を掘り下げる分野です。立礼や野点といった多様な喫茶の形式、一汁三菜を基本とする懐石と向付・盛り付けの心得、懐石を簡略化した点心との違い、濃茶・薄茶に添える主菓子・干菓子が問われます。「花は野にあるように」の教えに沿った茶花の選び方や季節の花、避けるべき花も頻出です。碾茶を蔽下園で育てて石臼で挽く抹茶の製法も出題されます。料理・菓子・花・茶という四つのもてなしを、季節感と結びつけて理解するのが要点です。
⑥ 茶道具
38問茶の湯で用いる道具の名称・用途・各部の呼び名を学ぶ分野です。掛物や花入といった床の道具から、釜・風炉・炉縁・水指・茶入・薄茶器(棗)・茶杓・茶碗、そして建水・炭道具・煙草盆・風炉先屏風まで幅広く扱います。長次郎による楽茶碗、蒔絵や螺鈿の加飾、茶入の仕覆といった知識も頻出です。茶入の胴や茶碗の口、茶杓の櫂先など各部の名称も問われます。数が多いので、道具を「どの場面で・何のために使うか」で分類し、写真とともに名前を覚えるのが効率的です。
⑦ 茶室
35問茶を喫する空間である茶室の構造と名席を学ぶ分野です。利休作と伝わる国宝・待庵、織田有楽斎の如庵、密庵席、三千家の不審菴・今日庵・官休庵といった代表的な茶室の特徴が頻出です。点前畳・客畳・貴人畳など畳の役割、躙口や貴人口といった出入口、洞床や室床などの床の形式、下地窓・連子窓などの窓、道具を準備する水屋の決まりも問われます。名席は「誰の作か・特徴は何か」をひもづけ、間取りや各部の名称は図で位置を確認しながら覚えると理解が進みます。
⑧ 露地
30問茶室へと続く庭「露地」を学ぶ分野です。露地は俗世を離れ心身を清めて茶席へ向かうための空間で、内露地と外露地に分ける二重露地の構成が基本です。腰掛待合・中門(中潜り・揚簀戸など)・蹲踞・雪隠・飛石・塵穴・関守石といった構成要素と、それぞれの役割や置かれる場所が頻出です。行止めを示す関守石、水で清める蹲踞など、一つひとつに込められた意味も問われます。派手さを避ける植栽の考え方も出題対象です。客が露地を進む道筋に沿って、要素の名前と目的を順に整理すると覚えやすい分野です。