① 基本理念・心構え
38問認知症介助の土台となる理念と心構えを学ぶ分野です(38問)。認知症の人が安心して街に出られる共生社会という考え方、高齢化社会・高齢社会・超高齢社会の定義、障害の個人モデルと社会モデル、社会的障壁(物理・制度・慣行・観念の4つのバリア)、合理的配慮と環境の整備、介護と介助の違い、認知症基本法の目的などが頻出です。相手の尊厳を傷つけず、当事者の選択を可能にする応対の姿勢が問われます。用語の定義を正確に押さえることが得点の近道です。
② 高齢社会の理解
30問認知症介助の背景となる高齢社会の実態を学ぶ分野です(30問)。高齢化率や老年人口(65歳以上)・生産年齢人口(15〜64歳)といった人口の年齢区分、前期高齢者と後期高齢者、平均寿命と健康寿命の違い、合計特殊出生率と少子化の要因・影響、センテナリアン(百寿者)などが頻出です。統計上の数値や定義を問う出題が中心で、最新値は変動しますが「用語が何を指すか」を確実に理解しておくことが重要です。少子高齢化が社会保障に与える影響もあわせて押さえましょう。
③ 認知症の基礎知識(定義・種類)
45問認知症とは何か、その種類を体系的に学ぶ最重要分野です(45問)。認知症は病名ではなく認知機能低下を主症状とする症候群であること、加齢による物忘れとの違い、失行・失認・失語・見当識障害などの用語が問われます。アルツハイマー型・血管性・レビー小体型・前頭側頭型という4大認知症の特徴と、正常圧水頭症・甲状腺機能低下症など治療で改善が期待できる要因も頻出です。各タイプの原因・初期症状・進行の仕方を対比して整理すると混同を防げます。
④ 認知症の症状(中核症状・BPSD)
43問認知症の症状を中核症状と行動・心理症状(BPSD)に分けて学ぶ分野です(43問)。中核症状は脳の障害による記憶障害・見当識障害・実行機能障害・失語・失行・失認などの本質的な症状、BPSDはそれに伴い二次的に生じる物盗られ妄想・徘徊・せん妄などです。BPSDは環境や不適切なケアが引き金になるため、適切なサポートで表れにくくできる点が重要です。若年性認知症(65歳未満発症)の特徴もあわせて問われます。症状の背景にある本人の理由を考える視点が問われます。
⑤ 認知症の人への介助
49問認知症の人への具体的な接し方と介助技術を学ぶ、出題数が最も多い実践分野です(49問)。早期発見に役立つ検査や薬物治療の基礎知識に加え、認知症の人に対応する5原則(自尊心を傷つけない・否定しない・叱らない・無視しない・笑わない)、わかりやすいコミュニケーションの工夫、徘徊や夕暮れ症候群への対応が頻出です。レジで戸惑う人や尿漏れをしている人など、店舗や街中での具体的な場面を想定した事例問題も多く、自尊心を守る対応を選ぶ判断力が問われます。
⑥ 認知症の予防
35問認知症の発症リスクを下げる生活習慣を学ぶ分野です(35問)。予防の対象として重要なアルツハイマー型と血管性認知症、血管性認知症の危険因子となる高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病管理が基本です。抗酸化作用をもつビタミンC・E、ポリフェノール、青魚のDHA・EPA、野菜・果物・魚を中心とする地中海食といった食事面と、ウォーキングなどの運動習慣が頻出テーマです。予防に確実な方法はないものの、生活習慣の改善がリスク低減につながるという考え方を押さえましょう。
⑦ 関連法規・制度
40問認知症介助を支える法律と制度を学ぶ分野です(40問)。高齢社会対策基本法、介護保険法、バリアフリー新法(所管は国土交通省)、共生社会の実現を推進するための認知症基本法など、各法令の目的と所管を対比して覚えることが重要です。認知症施策としてのオレンジプラン・新オレンジプラン、判断能力が不十分な人を守る成年後見制度、要介護認定の仕組みも頻出です。似た名称の制度が多いため、それぞれ「何を目的とし、誰を対象とするか」を一覧で整理すると効率よく得点できます。