① 宇宙七不思議
35問宇宙の最先端トピックをまとめて概観する分野です。約138億年前のビッグバンから宇宙の晴れ上がり、インフレーションといった宇宙の歴史、ブラックホールの事象の地平面やシュバルツシルト半径、ダークマター・ダークエネルギーの構成比、そしてドレークの式やフェルミのパラドックスなど地球外文明論まで幅広く問われます。他分野の総論的な導入にあたり、キーワードと概数(誕生から38万年で晴れ上がり等)をセットで押さえておくと、以降の各分野の理解がスムーズになります。
② 太陽
32問私たちに最も近い恒星である太陽の構造と活動を学ぶ分野です。光球(約5800K)・彩層・コロナ(約100万K)という層構造、黒点と半暗部、粒状斑、プロミネンスやフレア、コロナ質量放出(CME)といった活動現象が頻出です。黒点数の約11年周期やバタフライダイアグラム、p-pチェインとCNOサイクルによる核融合、コロナ加熱問題、磁気嵐など宇宙天気に関わる話題も問われます。表面温度と各層の温度の桁を混同しないよう、数値と現象を対応づけて整理しましょう。
③ 太陽系
32問太陽系の構造と天体の運動を扱う分野です。惑星の順行・逆行や内惑星の満ち欠け、衝や最大離角といった見かけの動きに加え、ケプラーの三法則と万有引力、面積速度一定(角運動量保存)が中心テーマです。小惑星帯や平山清次のファミリー、エッジワース・カイパーベルトやオールトの雲、スノーライン、太陽圏界面(ヘリオポーズ)など太陽系の広がりも問われます。約46億年前の太陽系形成を説明する京都モデルや、はやぶさ2・ボイジャーなど探査の成果も押さえておきましょう。
④ 星の性質
35問恒星の明るさ・色・スペクトルといった基本的な性質を学ぶ分野です。ヒッパルコスの等級と1等星が6等星の100倍という関係、10pcで定義する絶対等級、黒体放射に基づく色と表面温度の関係、OBAFGKMのスペクトル型が頻出です。中心となるのはHR図(縦軸に光度、横軸に温度)で、主系列星・赤色巨星・白色矮星の位置づけを理解することが要点です。色指数や光度階級、食変光星や脈動変光星(ミラ)、褐色矮星など多彩な天体も問われます。
⑤ 星の一生
36問恒星が生まれてから終わりを迎えるまでの進化を扱う、この検定の中核分野です。星の一生は生まれたときの質量で決まり、太陽質量の0.08倍未満なら褐色矮星、0.46〜8倍なら白色矮星、8倍以上なら超新星爆発を経て中性子星やブラックホールになる、という道筋が要点です。原始星と林の経路、主系列星の寿命と質量の関係、赤色巨星や惑星状星雲、Ia型超新星、セファイド変光星の周期光度関係まで問われます。HR図上での進化の道筋と対応づけて整理すると理解が深まります。
⑥ 天の川銀河
35問私たちの住む天の川銀河と、その中の星間物質を扱う分野です。星間ガスと星間塵からなる星間物質、暗黒星雲・反射星雲・輝線星雲の見え方の違いとその原因、惑星状星雲や超新星残骸の電離が頻出です。散開星団と球状星団の違い(星の数・年齢・重元素量)、銀河の回転曲線から示唆されるダークマターの存在など、銀河のスケールの現象も問われます。星雲がなぜその色に見えるのかを、光の吸収・散乱・電離の観点から結びつけて覚えると得点しやすい分野です。
⑦ 銀河の世界
32問天の川銀河の外に広がる無数の銀河と、宇宙全体の構造を扱う分野です。ハッブル分類(楕円・レンズ状・渦巻・棒渦巻・不規則)による銀河の形態、活動銀河中心核(AGN)のエネルギー源、銀河群・銀河団・大規模構造といった階層構造が頻出です。ハッブル・ルメートルの法則が示す宇宙膨張、ダークエネルギーによる加速膨張、宇宙の晴れ上がりといった宇宙論の基礎も問われます。天の川銀河が属する局部銀河群など、私たちの位置づけとあわせて宇宙の広がりを俯瞰して押さえましょう。
⑧ 天文学の歴史
30問天文学がどのように発展してきたかを、人物・発見・暦とともに学ぶ分野です。小惑星ケレスの発見や理論計算による海王星の予報、年周光行差、分光学と写真術の結合による天体物理学の誕生、ハッブルによる系外銀河までの距離測定など、近代天文学の節目が頻出です。日本史の側面として、陰陽寮と天文密奏、安倍晴明、宣明暦から明治の太陽暦への改暦なども問われます。発見の年代と人物名、暦の移り変わりを時系列で整理しておくと、混同を防いで得点につながります。
⑨ 宇宙進出と宇宙工学
32問人類が宇宙へ進出するための技術、とくにロケット工学を扱う分野です。化学ロケット(固体・液体)の仕組みと長所短所、多段式ロケット、推力を左右する噴出速度と質量流量、性能を表す比推力が中心テーマです。はやぶさのイオンエンジンに代表される電気推進、ソーラーセイル(IKAROS)、理論段階の反物質ロケットなど非化学推進も問われます。火星探査で設定されるローンチウィンドウなど運用面の用語も出題されます。推進方式ごとの原理と長所短所を対比して整理するのが攻略の鍵です。
⑩ 宇宙における生命
28問宇宙での人類の生活と、地球外の生命・惑星を探る分野です。回転による疑似重力を利用するスペースコロニー(トーラス型など)の設計思想に加え、太陽系外惑星をどう見つけるかが中心テーマです。1992年の最初の系外惑星発見、視線速度を測るドップラー法や明るさの減光を捉えるトランジット法、補償光学、系外惑星の命名規則、TRAPPIST-1の7つの地球サイズ惑星などが頻出です。系外惑星の探査手法ごとに「何を測定して惑星を検出するか」を整理して押さえると理解しやすい分野です。