第242問悪性腫瘍における終末期の一般的な経過として正しいものはどれか。
- A最後の約2か月で急速に機能が低下する経過を辿る
- B急性増悪を繰り返しながら徐々に機能低下する
- C機能が低下した状態が長く続きゆっくり低下する
- D発症直後に急激な機能低下をきたし早期に死に至る
疾患ごとの終末期の特徴を学ぶ分野の前半で、がん・認知症・脳血管障害を扱います。悪性腫瘍の経過とがん悪液質、アナモレリンなどの治療、アルツハイマー型・レビー小体型・前頭側頭型・血管性といった認知症のタイプ別の特徴、脳血管障害の後遺症や中枢性疼痛、ICFの考え方が頻出です。疾患ごとに経過や症状、ケアの重点が異なるため、代表的な疾患の特徴を一覧に整理し、終末期に生じる症状と対応を結びつけて覚えることが得点につながります。
この分野の問題36問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:B.骨格筋量の持続的減少を特徴とする不可逆性の多因子症候群
がん悪液質は骨格筋量の持続的減少を特徴とする多因子症候群(脂肪量減少を伴うこともある)で、従来の栄養サポートで改善することは困難です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.生命を脅かす疾患に直面する患者と家族に対するケアである
WHOの定義では、患者のみならず「家族もケアの対象」とし、早期から治療と並行して提供すべきとされています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.1秒率(FEV1/FVC)が70%未満となる状態
COPDは、検査所見において%肺活量が80%以上で、1秒率(FEV1/FVC)が70%未満となると定義されています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.通常時の20〜30%増しのエネルギーで管理する
急性増悪期はエネルギー消費が大きいため、通常時の20〜30%増しのエネルギーを確保します。糖質過多はCO2産生を増やすため過剰投与に注意します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.苦痛の強さに応じて苦痛が緩和されるように鎮静薬を少量から調節する手法である
調節型鎮静は、苦痛の強さに応じて苦痛が緩和されるように鎮静薬を少量から調節して投与する持続的鎮静の一つです。
この問題の解説ページを開く →正解:A.苦痛を適切な方法で表現できず、BPSDとして苦痛を表現することがある
認知症の人は体調不良などを適切に表現できず、行動・心理症状(BPSD)として苦痛を表現することがあります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.進行により判断が困難になるため、早期から話し合うことが望ましい
認知症は進行とともに判断が困難になるため、早期から人生の最期について話し合い、本人の意思を確認することが望ましいです。
この問題の解説ページを開く →正解:C.臓器提供をしない場合には「脳死とされうる状態」でも法的脳死判定は行われない
臓器提供をしない場合には「脳死とされうる状態」であっても法的脳死判定は行われず、緩和ケアへの移行が検討されます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.高齢者の人工的水分・栄養補給について「撤退もありうる」との見解を発表した
2012年に日本老年医学会は人工的水分・栄養補給の「撤退もありうる」との見解を発表しましたが、法的な整備は不十分です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.急性期の50%以上に出現し、肺炎を発症した人はその後も発症リスクが高い
脳血管障害急性期の50%以上に嚥下障害が出現し、急性期に肺炎を発症した人はその後も肺炎の発症リスクが高くなります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.経口摂取が困難な最重症時は、TPN(中心静脈栄養)とし十分な栄養を確保する
増悪期の栄養管理は経口摂取が望ましいですが、最重症時はTPN(中心静脈栄養)とし十分な栄養を確保します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.患者を起座呼吸にさせ、介助者は両手で患者の呼気に合わせて胸郭を圧迫する
パニックコントロールでは、患者を起座呼吸にさせ、介助者は両手で患者の呼吸に合わせて胸郭の圧迫を繰り返して呼気介助を行います。
この問題の解説ページを開く →正解:A.全COPD患者の20〜30%が気管支喘息を合併している状態のこと
全慢性閉塞性肺疾患の20〜30%に喘息を合併していることが多く、これをオーバーラップ症候群(ACOS)と呼びます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.消化管の閉塞や狭窄による経口摂取量低下(飢餓)も悪液質として治療する
飢餓を悪液質と誤解してはいけません。治療可能な消化管狭窄などによる症状を悪液質と誤解し、適切な治療を怠る状況は避けるべきです。
この問題の解説ページを開く →正解:A.アルツハイマー型認知症は、小さな脳梗塞を繰り返しながら段階的に進行していく
「小さな脳梗塞を繰り返しながら段階的に進行する」のは血管性認知症の特徴であり、アルツハイマー型は緩やかに進行します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.脳幹から病変がみられるものがパーキンソン病、大脳皮質からみられるものがレビー小体型である
両者は本質的には同じ病気で、脳幹から病変がみられるものがパーキンソン病、大脳皮質から病変がみられるものがレビー小体型と分類されます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.最初の発作から生還した場合、機能は完全に回復し後遺症が残ることはない
発作から生還しても40%は中等度、15〜30%は重度の障害を残します。「後遺症が残ることはない」は誤りです。
この問題の解説ページを開く →正解:D.低濃度の酸素投与を行うことで、血中炭酸ガスが急激に減少し呼吸が著しく促進される
二酸化炭素ナルコーシスは、「高濃度」の酸素投与により呼吸中枢が抑制され、炭酸ガスがさらに蓄積する病態です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.鎮静とは、治療ができない苦痛に対し、その苦痛を緩和することを目的として鎮静剤を投与することである
2018年の手引きでは「意識の低下を意図する」という文言が削除され、治療できない苦痛の緩和を目的とすると変更されました。
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