第149問高層気象観測網(ラジオゾンデ観測等)の特徴として、正しいものはどれか。
- A海上観測が少なく、密度は地上観測網より小さい。
- B陸上に比べて海上の観測密度が非常に高い。
- C極軌道衛星に比べて観測データが圧倒的に多い。
- D赤道付近の観測データが最も密集している。
コンピュータで大気の運動方程式を解く数値予報のしくみを学ぶ分野です。観測データの品質、客観解析における第一推定値と解析予報サイクル、初期値化(イニシャリゼーション)、4次元変分法といった初期値作成の手順が問われます。積雲対流や放射・地表面過程などを近似的に扱うパラメタリゼーションも頻出テーマです。原理が抽象的で理解しづらい分野ですが、観測→解析→予報という一連の流れをイメージし、各手法が何を目的に行われるかを押さえることが重要です。
この分野の問題36問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:C.新雪は空気を多く含み下部からの熱伝導を阻害するため、夜間の放射冷却が顕著になる。
新雪は断熱性が高く地中からの熱輸送を阻害するため、表面の放射冷却が相対的に顕著になります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.全球モデルは水平スケール数kmの個々の積乱雲の発達を精度よく予測できる。
全球モデル(GSM)は水平格子間隔が約13kmのため、数kmの現象(積乱雲など)の直接的な表現や予測は困難である。
この問題の解説ページを開く →正解:C.水平格子数が4倍、予報のタイムステップが半分になり、計算量は8倍になる。
平面格子数が4倍に増え、時間間隔を半分にする制約があるためトータルで8倍の計算量となります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.予報計算開始付近の期間において、上昇流や降水量がその後より小さく予想される現象。
モデル計算開始初期において、上昇流や降水量が平均して過小評価される現象をスピンアップといいます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.低気圧や前線の移動速度の予想のズレによる系統的な誤差は、ガイダンスによって除去できる。
低気圧や前線の位置・速度など位相のズレに起因する誤差は、ガイダンス処理で除去できません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.ごくわずかな初期値の違いが時間とともに複雑に絡み合い、予測困難な異なる結果を生む性質である。
大気は非線形性を持つため、微小な初期値の違いが時間経過とともに大きな誤差に成長します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.予報値と観測値の統計的関係式を決めるため、2、3年以上の長期的なデータ蓄積が必要である。
MOS手法は過去の長期的なデータから関係式を導くため、2〜3年以上の相関履歴が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.カルマンフィルター手法は、長期間の過去データがないと予測式の係数を決定できない。
カルマンフィルターは比較的短い期間の運用で精度が安定し、モデル更新時にも長期間のデータは不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.実際の地点最大雨量と比較すると、小さく予測される場合がある。
静力学平衡モデルでは強い鉛直流を小さく見積もる傾向があり、局地的な最大雨量より小さく予想されがちです。
この問題の解説ページを開く →正解:D.格子点上の平均値を計算するという手法自体が、初期値に誤差を生む原因の一つである。
観測誤差に加え、格子点上で平均値を計算するという仕組みそのものが誤差を含む要因となります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.海上の観測データは非常に少ないため、品質管理を行わずにすべて客観解析に利用する。
海上のデータは少なく貴重ですが、一データの影響が大きいため厳重な品質管理が行われます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.水平スケールが小さい現象において重要となる非静力学効果を表現するため。
格子間隔が小さくなるにつれ、鉛直流などの大気の鉛直方向の運動(非静力学効果)の表現が重要になるためです。
この問題の解説ページを開く →正解:B.格子点の値は、最も近い観測データ一つの値をそのまま無条件で採用して決定される。
複数の観測値を格子点からの距離に応じて重みを与え、第一推定値を補正して決定します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.大気境界層における乱流は、熱や運動量の鉛直輸送を極めて活発にする。
乱流が存在することで、存在しない場合と比べて熱や水蒸気、運動量の鉛直輸送が極めて大きくなります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.竜巻などの水平スケールが極端に小さい現象は、現在の数値予報モデルで直接的な予報が可能である。
竜巻はスケールが数十分から数kmと小さすぎるため、直接的な数値予報の解として表現することは困難です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.300hPaのトラフ付近の気温が顕著に上昇していれば、対流圏界面が下降しトラフが発達していると判断できる。
対流圏界面が下降すると、成層圏の暖かい空気が入り込むため上層(300hPa付近)の気温が上昇します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.人工ニューロンを用い、非線形の対応関係を見つけることができる。
人工的な神経ネットワークを用いて非線形の関係性を見出しますが、誤差を最小にできる保証はありません。
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