第39問著作権法における「著作者」の定義として、最も適切なものはどれか。
- A著作物の作成に資金を提供する者をいう。
- B著作物の作成のきっかけやアイデアを提供する者をいう。
- C著作物を創作する者をいう。
- D著作権を譲り受けて保有している者をいう。
「誰が著作者か」と、著作者に一身専属する著作者人格権を学ぶ分野です。著作者は創作した者であり無方式で権利が発生すること、職務著作(法人著作)や映画の著作物の著作者・映画製作者の特則が頻出です。あわせて公表権・氏名表示権・同一性保持権の3つの著作者人格権と、譲渡・相続できない性質、著作者の死後の保護も問われます。ときめきメモリアル事件など判例が多く、事例ごとに侵害の成否を判断する力が求められる重要分野です。出題数40問。
この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:D.著作物を創作した時に、何ら形式的行為を要さずに取得する。
著作権法は無方式主義を採用しており、著作物を創作した時に何ら登録などの形式的行為を要さずに権利を取得します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.著作者は受託者のままであるが、著作権者は委託者となる。
著作権は移転の合意により委託者に移転しますが、創作をした著作者は受託者のままであり著作者人格権も受託者に残ります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.法人等の名義で公表することが予定されていなくても、職務著作が成立し得る。
社内専用プログラムなど公表が予定されないものがあるため、プログラムの著作物については公表要件が免除されています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.職務著作は特段の定めがなければ法人等が著作者となるが、職務発明は契約等がないと従業員に権利が帰属する。
職務著作は原則として法人が著作者となりますが、特許の職務発明は契約等の定めがなければ従業員に権利が帰属します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.実質的にみて、法人等の指揮監督下に労務を提供し、対価が労務提供の対価と評価できるかで判断する。
雇用関係の存否が争われた場合、指揮監督の有無や対価の性質などを総合的に考慮して実質的に判断するとされています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.映像内容が変化するゲームソフトは裁判例で映画の著作物として認められている。
プレーヤーの操作で映像内容が変化するゲームソフトは、映画の効果に類似する視覚的・視聴覚的効果を生じさせるとして映画の著作物と認められています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.制作、監督、演出、撮影などで全体的形成に創作的に寄与した者
映画の著作者は、原作小説や音楽の著作者を除き、監督や撮影など全体的形成に創作的に寄与した者です。俳優は実演家です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.映画の著作物の著作者にはならないが、原著作物の著作者として保護される。
原作者は映画の著作者にはなりませんが、映画は小説の二次的著作物となるため、原著作物の著作者として保護されます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.映画の著作物の製作に発意と責任を有する者(企画・経済的負担を行う者)のこと。
映画製作者とは、自己の経済的負担において映画の製作を企画・スケジューリング等を行う「発意と責任を有する者」と定義されています。
この問題の解説ページを開く →正解:A.権利自体は消滅するが、著作者が存しているとしたら侵害となる行為は禁止される。
著作者人格権は相続されませんが、法60条により死後も著作者の意を害するような行為(侵害となるべき行為)は禁止されています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.名誉や声望を害する方法による利用として、著作者人格権の侵害とみなされる。
著作者の名誉または声望を害する方法により著作物を利用する行為は、著作者人格権を侵害する行為とみなされます(みなし侵害)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.著作者が公表に同意したものと推定される。
未公表の著作物の著作権を譲渡した場合、譲受人が公表等を含め自由に利用できるのが合理的であるため、公表に同意したと推定されます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.二次的著作物に対しては、原著作物の著作者は氏名表示権を持たない。
小説が映画化された場合など、二次的著作物の公表に際しても、原著作物の著作者は自らの氏名表示権を有します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.公正な慣行に反しない限度での省略として、氏名表示権侵害にはならない。
氏名表示は、著作物の利用目的や態様に照らし、利益を害するおそれがない場合は公正な慣行に反しない限度で省略できます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.改変は新たな創作性を付与するに至らない変更も含まれるが、翻案は新たな創作性を付与する場合をいう。
翻案は原著作物に新たな創作性を付与して二次的著作物を作成する行為ですが、改変は創作性の付与に至らない変更等も含みます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.通常のゲーム進行ではあり得ないパラメータを保持するセーブデータを供給し、本来のストーリー展開を改変する行為。
主人公のパラメータを改変し、本来予定された過程を飛ばしてエンディングを迎えさせる行為は、ゲームの同一性を失わしめるとされました。
この問題の解説ページを開く →正解:B.100人を超える武将の一部パラメータ改変であり、全体としてのゲーム性(同一性)を損なうものとは言い難いから。
ときめきメモリアルがストーリー進行に直結する改変であるのに対し、三国志は多数の武将のパラメータ改変に過ぎずゲーム性を損なわないと判断されました。
この問題の解説ページを開く →正解:C.著作者の意に反する改変であり、同一性保持権の侵害を認めた。
本来選択できない裸体データを選択可能にするセーブデータの供給行為は、同一性保持権の侵害が認められています。
この問題の解説ページを開く →正解:D.プログラムは機能が重要であり、委託者がバグ修正や機能向上(改変)を自由に行えるようにするため。
著作者人格権は譲渡できないため、譲受人(委託者)がプログラムのバージョンアップ等の改変を円滑に行えるよう不行使特約を結ぶのが慣例です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.小説の結末が気に入らないため、出版社の独断でハッピーエンドに書き直して出版すること。
教育目的の漢字変更、建築物の増改築等は法20条2項の例外ですが、単に結末を改変することは同一性保持権侵害となります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.謝罪広告の掲載など、名誉や声望を回復するための適当な措置の請求
差止請求と損害賠償請求は著作権侵害でも認められますが、謝罪広告などの「名誉回復等の措置請求」は人格権特有の救済手段です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.著作者人格権には権利制限規定の適用はなく、侵害となることがある。
著作財産権には法30条等の制限規定がありますが、これらの制限規定は著作者人格権の制限規定としては適用されません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.差止めや名誉回復等の措置を請求することができる。
法116条に基づき、著作者の遺族は、死後の人格的利益を保護するため差止めや名誉回復等の措置を請求することができます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.Aの原作が原著作物であり、Bの漫画がその二次的著作物となる。
原作が一個の小説と認められ作画者が忠実に描写している場合は、原作を原著作物、漫画を二次的著作物と認めることがあります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.著作者が権利行使の意思を明らかにした後に死亡した場合、財産的価値ある債権として遺族に相続される。
著作者人格権そのものは相続されませんが、著作者が行使の意思を明確にした後の損害賠償請求権は金銭債権として相続の対象となります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.当該著作物が情報公開法(情報公開条例)に基づき公開される時。
未公表の著作物を行政機関等に提供した場合、情報公開法等に基づく公開は容認したものと考えられるため公表権侵害とはなりません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.公表することを予定したものであれば要件を満たす。
条文上「公表する」著作物となっているため、現に公表していなくても、公表することを予定したものであれば要件を満たします。
この問題の解説ページを開く →正解:B.著作権は著作者が経済的利益を得る機会を保障する権利であり、著作者人格権は著作者の名誉や感情を守る権利である。
著作財産権は経済的利益の保障を、著作者人格権は著作者の名誉・感情の保護(一身専属性)を目的としています。
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