ビジネス著作権検定 ② 著作者・著作者人格権

「誰が著作者か」と、著作者に一身専属する著作者人格権を学ぶ分野です。著作者は創作した者であり無方式で権利が発生すること、職務著作(法人著作)や映画の著作物の著作者・映画製作者の特則が頻出です。あわせて公表権・氏名表示権・同一性保持権の3つの著作者人格権と、譲渡・相続できない性質、著作者の死後の保護も問われます。ときめきメモリアル事件など判例が多く、事例ごとに侵害の成否を判断する力が求められる重要分野です。出題数40問。

この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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39著作権法における「著作者」の定義として、最も適切なものはどれか。

  1. A著作物の作成に資金を提供する者をいう。
  2. B著作物の作成のきっかけやアイデアを提供する者をいう。
  3. C著作物を創作する者をいう。
  4. D著作権を譲り受けて保有している者をいう。
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正解:C著作物を創作する者をいう。

著作者とは「著作物を創作する者」と定義されており、資金やアイデアの提供者は著作者に含まれません。

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40著作者が著作権と著作者人格権を取得する時期について、正しいものはどれか。

  1. A著作物を公表した時に取得する。
  2. B著作権登録原簿に登録された時に取得する。
  3. C著作物に著作者名となる実名や変名を表示した時に取得する。
  4. D著作物を創作した時に、何ら形式的行為を要さずに取得する。
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正解:D著作物を創作した時に、何ら形式的行為を要さずに取得する。

著作権法は無方式主義を採用しており、著作物を創作した時に何ら登録などの形式的行為を要さずに権利を取得します。

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41漫画の作成において、「次は主人公のガールフレンドを登場させましょう」とアイデアを出した編集者の著作権法上の扱いとして正しいものはどれか。

  1. Aアイデアの提供にとどまり具体的な表現をしていないため、著作者ではない。
  2. B漫画家との共同著作者として認められる。
  3. C著作者ではないが、みなし著作権者として扱われる。
  4. D漫画の創作に不可欠な貢献をしたため、単独の著作者となる。
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正解:Aアイデアの提供にとどまり具体的な表現をしていないため、著作者ではない。

著作物の創作的表現部分を作成していない単なるアイデア提供者は著作者にはなりません。

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42著作者人格権の性質に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  1. A著作者が死亡した場合、著作者人格権は遺族に相続される。
  2. B著作者人格権は、著作者の一身に帰属し譲渡不可能な権利である。
  3. C著作者人格権は、著作権と同様に他人に譲渡することができる。
  4. D著作者人格権は、法人のみに認められ自然人には認められない。
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正解:B著作者人格権は、著作者の一身に帰属し譲渡不可能な権利である。

著作者人格権は著作者の名誉や感情を守るための権利であり、一身専属性があり譲渡や相続はできません。

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43プログラム開発委託契約で「著作権は検収時に委託者に帰属する」と定めた場合、検収後の著作者と著作権者の関係はどうなるか。

  1. A著作者は委託者となり、著作権者も委託者となる。
  2. B著作者は委託者となるが、著作権者は受託者のままである。
  3. C著作者は受託者のままであるが、著作権者は委託者となる。
  4. D著作者も著作権者も受託者のままである。
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正解:C著作者は受託者のままであるが、著作権者は委託者となる。

著作権は移転の合意により委託者に移転しますが、創作をした著作者は受託者のままであり著作者人格権も受託者に残ります。

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44著作物に実名や周知の変名が通常の方法で表示されている場合の法的な取り扱いとして、正しいものはどれか。

  1. A表示された名前が変名(ペンネーム)の場合は推定の効力は働かない。
  2. Bその表示されている者が著作者であるとみなされ、反証は許されない。
  3. C著作者であると主張するためには、別途実名登録が必要となる。
  4. Dその表示されている者が著作者であると推定される。
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正解:Dその表示されている者が著作者であると推定される。

著作物に実名や周知の変名が表示されている場合、その者が著作者と推定され、争う側が反証責任を負うことになります。

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45職務著作(法人著作)が成立するための要件として、該当しないものはどれか。

  1. A従業員に対して相当の対価を支払う旨の契約があること。
  2. B法人等の業務に従事する者が職務上作成したものであること。
  3. C法人等が自己の著作の名義の下に公表する著作物であること。
  4. D法人等の発意に基づいて作成されたものであること。
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正解:A従業員に対して相当の対価を支払う旨の契約があること。

職務著作の要件は4つあり、特許法の職務発明と異なり「相当の対価の支払い」は成立要件に含まれていません。

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46プログラムの著作物における職務著作の特則として正しいものはどれか。

  1. Aいかなる場合でもプログラムの著作者は実際にコーディングした自然人となる。
  2. B法人等の名義で公表することが予定されていなくても、職務著作が成立し得る。
  3. Cプログラムの著作物については、業務外の趣味で作成しても職務著作となる。
  4. D勤務規則に別段の定めがあっても、強制的に法人等が著作者となる。
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正解:B法人等の名義で公表することが予定されていなくても、職務著作が成立し得る。

社内専用プログラムなど公表が予定されないものがあるため、プログラムの著作物については公表要件が免除されています。

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47著作権法の「職務著作」と特許法の「職務発明」の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A職務発明は特段の定めがなくても会社に権利が帰属するが、職務著作は契約が必要である。
  2. B職務著作にも職務発明にも、法律上明文で相当対価請求権が定められている。
  3. C職務著作は特段の定めがなければ法人等が著作者となるが、職務発明は契約等がないと従業員に権利が帰属する。
  4. D職務著作は自然人のみが著作者となる制度だが、職務発明は法人のみが発明者となる制度である。
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正解:C職務著作は特段の定めがなければ法人等が著作者となるが、職務発明は契約等がないと従業員に権利が帰属する。

職務著作は原則として法人が著作者となりますが、特許の職務発明は契約等の定めがなければ従業員に権利が帰属します。

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48RGBアドベンチャー事件の最高裁判決において、「法人等の業務に従事する者」の判断基準として示された考え方はどれか。

  1. A職務遂行上たまたま作成された著作物であっても、勤務時間内であれば常に該当する。
  2. B雇用関係がなくても、委任契約があれば常に該当する。
  3. C派遣社員の場合は、派遣元の会社の業務に従事する者としてのみ扱われる。
  4. D実質的にみて、法人等の指揮監督下に労務を提供し、対価が労務提供の対価と評価できるかで判断する。
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正解:D実質的にみて、法人等の指揮監督下に労務を提供し、対価が労務提供の対価と評価できるかで判断する。

雇用関係の存否が争われた場合、指揮監督の有無や対価の性質などを総合的に考慮して実質的に判断するとされています。

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49著作権法上、「映画の著作物」として保護されるための特有の要件はどれか。

  1. A有形物に固定されていること。
  2. B制作費が一定額以上であること。
  3. C複数の著作者による共同著作物であること。
  4. D劇場で一般公開されること。
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正解:A有形物に固定されていること。

他の著作物と異なり、映画の著作物は「物に固定されている」ことが条文上の要件とされています。

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50ゲームソフトの著作権法上の取り扱いについて、テキストの記載に沿った正しい説明はどれか。

  1. Aゲームソフトは一切映画の著作物としては認められない。
  2. B映像内容が変化するゲームソフトは裁判例で映画の著作物として認められている。
  3. Cゲームソフトはプログラムの著作物であるため、頒布権は絶対に認められない。
  4. D操作により映像があまり変化しない歴史シミュレーション等のみが映画の著作物となる。
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正解:B映像内容が変化するゲームソフトは裁判例で映画の著作物として認められている。

プレーヤーの操作で映像内容が変化するゲームソフトは、映画の効果に類似する視覚的・視聴覚的効果を生じさせるとして映画の著作物と認められています。

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51映画の著作物の著作者(いわゆるモダン・オーサー)に該当する者は誰か。

  1. A映画の原作となった小説の原作者
  2. B映画のBGMを作曲した音楽家
  3. C制作、監督、演出、撮影などで全体的形成に創作的に寄与した者
  4. D映画に出演し、名演技を披露した主演俳優
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正解:C制作、監督、演出、撮影などで全体的形成に創作的に寄与した者

映画の著作者は、原作小説や音楽の著作者を除き、監督や撮影など全体的形成に創作的に寄与した者です。俳優は実演家です。

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52映画化された原作小説の著作者(小説家)の法的地位として正しいものはどれか。

  1. A映画の著作者の一人として名を連ねる。
  2. B映画製作委員会の一員とみなされる。
  3. C映画が完成した時点で、小説に関する一切の著作権を失う。
  4. D映画の著作物の著作者にはならないが、原著作物の著作者として保護される。
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正解:D映画の著作物の著作者にはならないが、原著作物の著作者として保護される。

原作者は映画の著作者にはなりませんが、映画は小説の二次的著作物となるため、原著作物の著作者として保護されます。

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53映画製作会社の従業員である映画監督が、業務として映画を製作した場合の著作者は誰か。

  1. A映画製作会社(職務著作の適用による)
  2. B映画監督個人(映画の著作物には職務著作の適用がないため)
  3. C映画監督と映画製作会社の共同著作者
  4. D原作の小説家
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正解:A映画製作会社(職務著作の適用による)

映画の著作物についても職務著作の要件を満たす場合は適用があり、法人(映画製作会社)が著作者となります。

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54映画の著作者(監督など)が、映画製作者(製作会社など)に対して映画の製作に参加することを約束した場合、その映画の著作権は誰に帰属するか。

  1. A映画の著作者(監督など)
  2. B映画製作者(製作会社など)
  3. C映画の著作者と映画製作者の共有
  4. D映画の主要キャスト(俳優陣)の共有
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正解:B映画製作者(製作会社など)

著作権法29条1項の特則により、参加契約がある場合は、映画の著作権は著作者ではなく映画製作者に帰属します。

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55著作権法において「映画製作者」とはどのように定義されているか。

  1. A映画の撮影機材を操作するチーフカメラマンのこと。
  2. B映画に出演する俳優やエキストラを手配する者のこと。
  3. C映画の著作物の製作に発意と責任を有する者(企画・経済的負担を行う者)のこと。
  4. D映画館で上映のスケジュールを管理する支配人のこと。
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正解:C映画の著作物の製作に発意と責任を有する者(企画・経済的負担を行う者)のこと。

映画製作者とは、自己の経済的負担において映画の製作を企画・スケジューリング等を行う「発意と責任を有する者」と定義されています。

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56著作者人格権に含まれる3つの権利の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. A複製権・公衆送信権・翻訳権
  2. B出版権・肖像権・名誉毀損差止権
  3. C譲渡権・貸与権・頒布権
  4. D公表権・氏名表示権・同一性保持権
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正解:D公表権・氏名表示権・同一性保持権

著作者人格権は、公表権、氏名表示権、同一性保持権の3つの権利から構成されています。

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57著作者が死亡した後の著作者人格権の扱いについて、正しい記述はどれか。

  1. A権利自体は消滅するが、著作者が存しているとしたら侵害となる行為は禁止される。
  2. B著作者の遺族に当然に相続され、遺族が新しい著作者人格権者となる。
  3. C文化庁長官が著作者人格権を引き継ぎ、権利を行使する。
  4. D死亡と同時に完全に消滅し、第三者は著作物を自由に変更・公表できるようになる。
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正解:A権利自体は消滅するが、著作者が存しているとしたら侵害となる行為は禁止される。

著作者人格権は相続されませんが、法60条により死後も著作者の意を害するような行為(侵害となるべき行為)は禁止されています。

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58画家が描いた裸体画の原作品の所有者が、著作者の許可なくその絵をポルノ映画の立て看板として利用した。この行為は著作権法上どう扱われるか。

  1. A原作品の所有者には展示の自由があるため、一切適法である。
  2. B名誉や声望を害する方法による利用として、著作者人格権の侵害とみなされる。
  3. C同一性保持権の直接的な侵害となる。
  4. D氏名表示権の侵害にあたる。
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正解:B名誉や声望を害する方法による利用として、著作者人格権の侵害とみなされる。

著作者の名誉または声望を害する方法により著作物を利用する行為は、著作者人格権を侵害する行為とみなされます(みなし侵害)。

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59「公表権」の内容として最も適切なものはどれか。

  1. A著作物の内容を第三者に秘密にするよう義務付ける権利。
  2. B既に公表された著作物を、再び公衆に提示する権利。
  3. C未公表の著作物を公衆に提供または提示するかどうかを決める権利。
  4. D他人の著作物を批評するために公の場で引用する権利。
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正解:C未公表の著作物を公衆に提供または提示するかどうかを決める権利。

公表権とは、まだ公表されていない著作物を公衆に提供し、または提示する権利のことです。

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60未公表の著作物の「著作権」を著作者が第三者に譲渡した場合、原則として公表権はどのように扱われるか。

  1. A譲渡と同時に公表権も第三者に完全に移転する。
  2. B公表権は消滅し、その著作物は永久に公表できなくなる。
  3. C著作権の譲受人であっても、公表するには再度著作者の書面による許諾が必須となる。
  4. D著作者が公表に同意したものと推定される。
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正解:D著作者が公表に同意したものと推定される。

未公表の著作物の著作権を譲渡した場合、譲受人が公表等を含め自由に利用できるのが合理的であるため、公表に同意したと推定されます。

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61「氏名表示権」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. A二次的著作物に対しては、原著作物の著作者は氏名表示権を持たない。
  2. B著作者は、著作者名を表示しない(無名とする)ことも決定できる。
  3. C第三者が勝手に著作者のペンネームを実名に変えて公表した場合は、氏名表示権侵害となる。
  4. D著作者は、著作物に実名を表示するか、変名(ペンネーム等)を表示するかを自由に決定できる。
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正解:A二次的著作物に対しては、原著作物の著作者は氏名表示権を持たない。

小説が映画化された場合など、二次的著作物の公表に際しても、原著作物の著作者は自らの氏名表示権を有します。

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62レストランでBGMとして多数の楽曲をメドレーで演奏する際、いちいち著作者名を表示しなかった。この行為の法的な評価として正しいものはどれか。

  1. A著作者の事前承諾がない限り、必ず氏名表示権侵害となる。
  2. B公正な慣行に反しない限度での省略として、氏名表示権侵害にはならない。
  3. C音楽の著作物にはそもそも氏名表示権が存在しないため問題ない。
  4. D演奏権の侵害にはなるが、氏名表示権の問題にはならない。
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正解:B公正な慣行に反しない限度での省略として、氏名表示権侵害にはならない。

氏名表示は、著作物の利用目的や態様に照らし、利益を害するおそれがない場合は公正な慣行に反しない限度で省略できます。

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63「同一性保持権」の対象として、著作物本体のほかに明文で保護されているものはどれか。

  1. A著作者のプロフィール写真
  2. B著作物の制作過程のメモ
  3. C著作物の題号(タイトル)
  4. D著作者の家族の名前
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正解:C著作物の題号(タイトル)

著作者は、その「著作物及びその題号」の同一性を保持する権利を有し、意に反して改変を受けない権利を持ちます。

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64同一性保持権侵害となる「改変」と、著作権(財産権)の侵害となる「翻案」の違いについて、正しい記述はどれか。

  1. A改変は原著作物に新たな創作性を付与する場合のみを指すが、翻案は創作性を付与しない変更も含む。
  2. B改変は有形物の変更にのみ適用され、デジタルの変更はすべて翻案となる。
  3. C改変と翻案は著作権法上全く同じ意味であり、区別する実益はない。
  4. D改変は新たな創作性を付与するに至らない変更も含まれるが、翻案は新たな創作性を付与する場合をいう。
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正解:D改変は新たな創作性を付与するに至らない変更も含まれるが、翻案は新たな創作性を付与する場合をいう。

翻案は原著作物に新たな創作性を付与して二次的著作物を作成する行為ですが、改変は創作性の付与に至らない変更等も含みます。

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65「ときめきメモリアル事件」の最高裁判決において、同一性保持権の侵害と認められた行為はどれか。

  1. A通常のゲーム進行ではあり得ないパラメータを保持するセーブデータを供給し、本来のストーリー展開を改変する行為。
  2. B登場キャラクターの武力や知力の上限値をわずかに変更するセーブデータを配布する行為。
  3. Cゲームソフトのパッケージを無断で別のイラストに差し替えて販売する行為。
  4. Dゲームのプレイ動画をインターネット上に無断で公開する行為。
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正解:A通常のゲーム進行ではあり得ないパラメータを保持するセーブデータを供給し、本来のストーリー展開を改変する行為。

主人公のパラメータを改変し、本来予定された過程を飛ばしてエンディングを迎えさせる行為は、ゲームの同一性を失わしめるとされました。

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66「三国志」のセーブデータ改変(パラメータを上限値以上に設定し直す)が、ときめきメモリアル事件と異なり同一性保持権侵害と評価されなかった理由として、テキストで指摘されている点はどれか。

  1. A三国志は映画の著作物ではなく、プログラムの著作物にすぎないから。
  2. B100人を超える武将の一部パラメータ改変であり、全体としてのゲーム性(同一性)を損なうものとは言い難いから。
  3. C三国志は歴史上の事実に基づくゲームであり、著作者に人格権が認められないから。
  4. Dときめきメモリアルの著作者は自然人だが、三国志の著作者は法人だったから。
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正解:B100人を超える武将の一部パラメータ改変であり、全体としてのゲーム性(同一性)を損なうものとは言い難いから。

ときめきメモリアルがストーリー進行に直結する改変であるのに対し、三国志は多数の武将のパラメータ改変に過ぎずゲーム性を損なわないと判断されました。

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67格闘ゲーム「DEAD OR ALIVE 2」において、本来選択できない「裸体」コスチュームを選択できるようにしたセーブデータを供給する行為について、裁判所はどう判断したか。

  1. A内部データとして存在しているものを引き出しただけなので適法である。
  2. Bキャラクターのモデリング技術の向上に寄与するため侵害にはならない。
  3. C著作者の意に反する改変であり、同一性保持権の侵害を認めた。
  4. D著作権(複製権)の侵害のみを認め、著作者人格権の侵害は否定した。
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正解:C著作者の意に反する改変であり、同一性保持権の侵害を認めた。

本来選択できない裸体データを選択可能にするセーブデータの供給行為は、同一性保持権の侵害が認められています。

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68プログラム開発委託契約において、「著作者人格権の不行使特約」が実務上よく結ばれる理由として、最も適切なものはどれか。

  1. A著作者人格権の不行使特約は、特許法の職務発明規定で義務付けられているため。
  2. Bプログラムの著作者人格権は法律上最初から無効とされているため、確認のために規定する。
  3. C特約を結ばないと、プログラムの著作権(財産権)も譲渡できなくなるため。
  4. Dプログラムは機能が重要であり、委託者がバグ修正や機能向上(改変)を自由に行えるようにするため。
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正解:Dプログラムは機能が重要であり、委託者がバグ修正や機能向上(改変)を自由に行えるようにするため。

著作者人格権は譲渡できないため、譲受人(委託者)がプログラムのバージョンアップ等の改変を円滑に行えるよう不行使特約を結ぶのが慣例です。

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69同一性保持権の侵害とならない「例外」に該当しないものはどれか。

  1. A小説の結末が気に入らないため、出版社の独断でハッピーエンドに書き直して出版すること。
  2. B建築物の増築や改築による改変。
  3. C教育目的のため、教科書掲載時に難しい漢字をひらがなにする改変。
  4. Dバグ修正のため、他人のプログラムを部分的に改変すること。
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正解:A小説の結末が気に入らないため、出版社の独断でハッピーエンドに書き直して出版すること。

教育目的の漢字変更、建築物の増改築等は法20条2項の例外ですが、単に結末を改変することは同一性保持権侵害となります。

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70著作者人格権を侵害された著作者が請求できる救済手段のうち、著作権(財産権)侵害の場合にはなく、人格権侵害特有のものとして認められている請求はどれか。

  1. A侵害行為の差止請求
  2. B謝罪広告の掲載など、名誉や声望を回復するための適当な措置の請求
  3. C侵害者の刑事処罰を求める告訴権
  4. D侵害によって被った損害賠償請求
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正解:B謝罪広告の掲載など、名誉や声望を回復するための適当な措置の請求

差止請求と損害賠償請求は著作権侵害でも認められますが、謝罪広告などの「名誉回復等の措置請求」は人格権特有の救済手段です。

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71著作権法に定められた「私的使用のための複製」などの権利制限規定は、著作者人格権に対してどのように適用されるか。

  1. A著作権と同様に適用され、私的使用目的であれば同一性保持権侵害にもならない。
  2. B氏名表示権にのみ適用され、公表権や同一性保持権には適用されない。
  3. C著作者人格権には権利制限規定の適用はなく、侵害となることがある。
  4. D著作者が法人である場合に限り、権利制限規定が適用される。
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正解:C著作者人格権には権利制限規定の適用はなく、侵害となることがある。

著作財産権には法30条等の制限規定がありますが、これらの制限規定は著作者人格権の制限規定としては適用されません。

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72著作者の死後に、著作者人格権の侵害となるべき行為が行われた場合、遺族がとることができる措置はどれか。

  1. A警察に通報し、直ちに侵害者の逮捕を求めることしかできない。
  2. B新たな著作権者として、損害賠償請求のみを行うことができる。
  3. C死後はいかなる法的措置もとることはできない。
  4. D差止めや名誉回復等の措置を請求することができる。
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正解:D差止めや名誉回復等の措置を請求することができる。

法116条に基づき、著作者の遺族は、死後の人格的利益を保護するため差止めや名誉回復等の措置を請求することができます。

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73原作者Aが詳細なストーリーと背景設定を文章で書き、作画者Bがそれに忠実に作画して漫画が制作された場合の法的な評価として、テキストが示唆している可能性の一つはどれか。

  1. AAの原作が原著作物であり、Bの漫画がその二次的著作物となる。
  2. BBは単なる手足にすぎず、Aの単独著作物となる。
  3. C常にAと作画者Bの共同著作物となる。
  4. D漫画の著作者は必ず出版社(法人)となる。
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正解:AAの原作が原著作物であり、Bの漫画がその二次的著作物となる。

原作が一個の小説と認められ作画者が忠実に描写している場合は、原作を原著作物、漫画を二次的著作物と認めることがあります。

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74著作者人格権は相続されないが、著作者人格権の侵害によって発生した損害賠償請求権の相続についてはどのように扱われるか。

  1. Aこれも人格権と一体であるため、絶対に相続されない。
  2. B著作者が権利行使の意思を明らかにした後に死亡した場合、財産的価値ある債権として遺族に相続される。
  3. C加害者が同意した場合にのみ相続される。
  4. D著作者の意思に関わらず、著作権が存続する限り自動的に全額が国庫に帰属する。
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正解:B著作者が権利行使の意思を明らかにした後に死亡した場合、財産的価値ある債権として遺族に相続される。

著作者人格権そのものは相続されませんが、著作者が行使の意思を明確にした後の損害賠償請求権は金銭債権として相続の対象となります。

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75著作権法上の「発行」の要件について、端的に説明したものとして正しいものはどれか。

  1. Aインターネット上で誰もが閲覧できる状態にすること。
  2. B著作権登録原簿に登録を完了させること。
  3. C当該著作物につき相当部数の複製物を作成して頒布すること。
  4. D著作者の死亡から50年が経過すること。
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正解:C当該著作物につき相当部数の複製物を作成して頒布すること。

法3条における「発行」とは、当該著作物につき相当部数の複製物を作成して頒布することを指します。

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76未公表の著作物を行政機関等に提供した場合で、公表権侵害とならないのはどのような時か。

  1. A行政機関の職員が私的なブログで公開した時。
  2. B行政機関が著作物を営利目的で販売した時。
  3. C他の行政機関に無断で原本を転売した時。
  4. D当該著作物が情報公開法(情報公開条例)に基づき公開される時。
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正解:D当該著作物が情報公開法(情報公開条例)に基づき公開される時。

未公表の著作物を行政機関等に提供した場合、情報公開法等に基づく公開は容認したものと考えられるため公表権侵害とはなりません。

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77職務著作の要件の一つである「法人等が自己の著作の名義の下に公表する」という点に関する注意点として、正しいものはどれか。

  1. A公表することを予定したものであれば要件を満たす。
  2. B現に公表された後でなければ、職務著作は絶対に成立しない。
  3. C内部向けの資料であっても、必ずインターネットで一般公開しなければならない。
  4. D公表する際には必ず実際に作成した従業員の氏名も併記しなければならない。
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正解:A公表することを予定したものであれば要件を満たす。

条文上「公表する」著作物となっているため、現に公表していなくても、公表することを予定したものであれば要件を満たします。

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78「著作権(著作財産権)」と「著作者人格権」の性格の違いを説明した記述として、最も適切なものはどれか。

  1. A著作権も著作者人格権も、登録しなければ発生しない点では共通している。
  2. B著作権は著作者が経済的利益を得る機会を保障する権利であり、著作者人格権は著作者の名誉や感情を守る権利である。
  3. C著作権は精神的利益を守る権利であり、著作者人格権は経済的利益を守る権利である。
  4. D著作権は個人にのみ認められ、著作者人格権は法人のみに認められる。
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正解:B著作権は著作者が経済的利益を得る機会を保障する権利であり、著作者人格権は著作者の名誉や感情を守る権利である。

著作財産権は経済的利益の保障を、著作者人格権は著作者の名誉・感情の保護(一身専属性)を目的としています。

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