第78問世界気象機関(WMO)が勧告している高層気象観測の観測網の間隔として、正しいものはどれか。
- A陸上は100km、海上は500km間隔程度
- B陸上は500km、海上は2000km間隔程度
- C陸上は300km、海上は1000km間隔程度
- D陸上は1000km、海上は3000km間隔程度
上空の大気を観測するラジオゾンデと気象レーダーを学ぶ分野です。WMOが勧告する高層観測網の間隔、ゾンデによる気温・湿度・風の観測と補正、対流圏界面の定義、オゾンゾンデの実施要領が問われます。エマグラム上での沈降性逆転層や前線性逆転層の読み取り、ショワルターの安定指数(SSI)など大気安定度の指標も頻出です。気象レーダーの原理や分解能もあわせて扱われます。エマグラムを実際に読み解く力が問われるため、状態曲線と各種指数を結びつけて理解しましょう。
この分野の問題36問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:C.気温減率が2℃/km以下となり、かつその面より2kmにわたり気温減率が2℃/km以下となっている層の下面(ただし500hPaより下層は除外)。
対流圏界面は気温減率が2℃/km以下となり、その面より2kmにわたり同じ条件を満たす層の下面とする。500hPaより下層は除外される。
この問題の解説ページを開く →正解:D.夏季以外は特に上層ほど風が強く、気球が観測所上空から水平方向に100km以上離れてしまうことがある。
上層の強風により気球が流され、観測データが観測地点上空のものとして処理されることが数値予報の誤差要因となる。
この問題の解説ページを開く →正解:B.逆転層内の大気は乾燥しており、気温と露点温度の状態曲線が上方に向かって大きく開いている。
高気圧中心域などの下降気流による沈降性逆転層は、乾燥して昇温するため、気温と露点温度の差が大きくなる。
この問題の解説ページを開く →正解:B.850hPaの空気を未飽和なら乾燥断熱的に、飽和してからは湿潤断熱的に500hPaまで持ち上げて求める。
SSIは850hPaの空気を500hPaまで強制的に持ち上げて、その気温と実際の500hPaの気温を比較して求める。
この問題の解説ページを開く →正解:A.日本海側では寒気層に湿っている気層が含まれ、太平洋側では乾燥が目立つ。
太平洋側では山岳からの吹き下ろしの強制的な下降流により、断熱昇温して乾燥する効果が見られるため乾燥が目立つ。
この問題の解説ページを開く →正解:A.雪が0℃以上の大気層を落下する過程で融けて水膜に覆われ、後方散乱が強くなるため。
雪の表面が融けて水膜に覆われると、雪よりも後方散乱が非常に強くなり、ブライトバンドとして観測される。
この問題の解説ページを開く →正解:A.垂直波と水平波を用い、偏波間の位相差などを解析して降水強度を推定する。
二重偏波(X-MP)レーダーは垂直・水平の偏波を用い、偏波間の位相差や反射強度比などから降水強度を高精度に推定する。
この問題の解説ページを開く →正解:A.一般的な気象レーダーよりも観測エリアが広く、200〜300kmの探知が可能である。
波長が短く減衰を受けやすいため、代表的な観測エリアは60〜80km程度と狭い。
この問題の解説ページを開く →正解:D.アンテナに対して近づく成分も遠ざかる成分も持たない。
動径速度0は、アンテナとの距離が変化していないことを意味し、静止しているか円周運動をしている状態であるため、必ずしも静止とは限らない。
この問題の解説ページを開く →正解:A.大気が乾燥している冬季の方が、夏季の湿潤時よりも観測高度の上限が高くなる。
大気が乾燥していると電波の散乱が弱くなるため、乾燥時は観測高度の上限が低くなる傾向がある。
この問題の解説ページを開く →正解:C.データ内に数m/sオーダーの下降流が見られる層は、雨などの降水粒子の落下を観測していると判断できる。
降水時の鉛直速度は降水粒子の大きな落下速度を観測しているため、m/sオーダーの下降流は降水粒子の落下と解釈する。
この問題の解説ページを開く →正解:C.レーダー反射因子Zと降水強度Rの関係式であり、降水の性状により係数を変えて精度のよい降水強度を算出する。
Z-R関係では、計算式の定数は降水の性状(対流性・層状性)により値を変えて用いられる。
この問題の解説ページを開く →正解:B.ある領域を中心に、遠ざかる成分と近づく成分が反対方向に広がる状況が見られる。
ダウンバーストは地表付近で水平発散して放射状に広がるため、遠ざかる成分と近づく成分が反対方向に広がるように観測される。
この問題の解説ページを開く →正解:C.竜巻が発生する可能性のある、低気圧性の回転運動をする積乱雲を監視するため。
メソサイクロンは竜巻を伴う可能性がある積乱雲の回転運動であり、その検出は突風予報に重要である。
この問題の解説ページを開く →正解:B.地形などの物体は動かないため、ドップラー解析によって速度0となるデータを除去するため。
地形エコーは物体が動かないため動径速度が0となり、上空の風のデータとして不適切であるため除去される。
この問題の解説ページを開く →正解:B.明瞭な筋状のエコーが、風の方向に同調して幾重にも伸びて見られる。
季節風に伴う降水エコーは、寒気の吹き出しにより明瞭な筋状のエコーが同方向に伸びるのが特徴である。
この問題の解説ページを開く →正解:B.人工衛星からのGPS情報を利用して気球の3次元的位置を解析し、その移動距離から求める。
現在はGPSを搭載したGPSゾンデにより、人工衛星からの情報を利用して位置を解析し風向・風速を求めている。
この問題の解説ページを開く →正解:D.850hPaの大気が暖湿で、500hPaの気温がいつもより低いとき。
SSIは850hPaから500hPaまで持ち上げた空気の気温を、実際の500hPaの気温から引いた値。下層が暖湿で上層が寒冷なほど負になりやすい。
この問題の解説ページを開く →正解:A.下降流の速度が、1m/s内外(雪)から数m/s(雨)へと急激に大きくなる境界層を探す。
雪と雨では落下速度が異なり、融解して雨になると落下速度(下降流として観測される)が急激に大きくなる。
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