第1問特許法第1条に規定されている特許法の最終的な目的として正しいものはどれか。
- A発明者の保護
- B発明の奨励
- C産業の発達に寄与すること
- D独占権の付与
特許法の目的・保護対象と、発明の成立要件を扱う土台の分野です。特許法第1条の目的、第2条の「発明」の定義、産業上利用可能性・新規性・進歩性といった特許要件、出願から審査請求までの手続の入口が頻出です。知的財産の中核である特許制度の考え方をここで固めます。発明の定義や特許を受けられる要件を条文の趣旨とセットで押さえると、後半分野や実用新案との違いの理解にもつながります。実務レベルの2級では、定義を正確に区別する力が問われます。
この分野の問題45問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:A.天然物から人為的に抽出した化学物質は創作したものにあたり発明に該当する。
天然物から人為的に抽出した化学物質は創作したものにあたり発明に該当します。マニュアルは情報の単なる提示、フォークボールは技能、永久機関は自然法則に反するため発明になりません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.物の生産を伴う工業、農業、水産業等の製造業だけでなく、金融業や運輸業等も含まれる。
特許法でいう産業とは、広義の意味での産業を意味し、製造業だけでなく金融業や運輸業等の物の生産を伴わないものも含まれます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.人間を手術する方法の発明は、産業上利用することができない発明に該当する。
人間を手術・治療・診断する方法の発明は、産業上利用することができない発明に該当します。動物を治療する方法や、手術器具などの物の発明は産業上利用できます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.タバコの喫煙方法のように個人的にのみ利用される発明
タバコの喫煙方法のように個人的にのみ利用される発明は、業として利用できない発明に該当します。dは「明らかに利用できない発明」の例です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.日本国内で公知となった発明は新規性を失うが、外国においてのみ公知となった発明は新規性を失わない。
新規性の地理的な基準は日本だけでなく外国も含まれるため、外国において公然知られた(公知となった)発明も新規性を失います。
この問題の解説ページを開く →正解:A.工場見学で機械を見せた際、質問されれば説明する用意がある場合は、実際に内容が理解されたかどうかにかかわらず公然実施に該当する。
公然実施の場合は公知と異なり、実際に誰かに理解されなくても、発明の内容が知られうる状態で実施されていれば適用され、質問されれば説明する用意がある場合も該当します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.刊行物が不特定の者に見られうるような状態におかれた時点で、実際に不特定の者が読んだという事実がなくても新規性が喪失する。
頒布された刊行物とは、刊行物が不特定の者に見られうる状態におかれることをいい、実際に不特定の者が観たという事実は必要なく、その時点で新規性が喪失します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.発明が公知等になってから1年以内に特許出願をすればよく、適用を受けたい旨の書類や証明書の提出は不要である。
意に反して公知等になった場合は、1年以内に特許出願すれば例外規定の適用を受けることができ、自ら公開した場合と異なり適用を受けたい旨の書類や証明書は不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.その発明の属する技術分野における通常の知識を有する者(技術専門家のうちで平均的水準にある者)
当業者とは、「その発明の属する技術分野における通常の知識を有する者」であり、その技術分野の技術専門家のうちで平均的水準にある者をいいます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.請求項に係る発明が、引用発明からの最適材料の選択、設計変更、単なる寄せ集めに該当する場合は、進歩性がないと判断される。
設計変更や単なる寄せ集めに該当すると論理づけができる場合は、進歩性がないと判断されます。有利な効果は参酌され、基準時は出願時です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.いずれの特許出願人も特許を受けることができず、全員の特許出願が拒絶される。
同じ日にされた出願について協議がまとまらない場合や協議ができない場合には、いずれの特許出願人も特許を受けることができず、全員の出願が拒絶されます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.先願の出願から出願公開までの間に後願が出願され、後願の出願後に先願が出願公開され、かつ、後願の特許請求の範囲に記載された発明が先願の明細書等に記載されていること
拡大先願は、先願の出願から出願公開までの間に後願が出願され、後願の出願後に先願が公開された場合に、後願の特許請求の範囲の発明が先願の明細書等に記載されていると適用されます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.先願と後願で特許出願人が同一の場合、又は発明者が同一の場合
拡大先願の規定は、先願と後願で特許出願人が同一の場合、又は発明者が同一の場合には適用が除外されます。これは先願主義の規定とは異なります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれのある発明
特許法では、公の秩序、善良の風俗又は公衆の衛生を害するおそれのある発明は、他の要件を満たしていても特許を受けることができないと規定されています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.特許を受ける権利は、原則として、その発明を完成させた発明者に自動的に発生する。
特許を受ける権利は、原則としてその発明の発明者に自動的に発生します(職務発明の例外を除く)。
この問題の解説ページを開く →正解:B.具体的な着想の提供を行った者、又は着想の具体化をした者
共同で発明を行った場合、発明者となれる者は、具体的な着想の提供を行った者、着想の具体化をした者であることが必要です。単なる管理者、補助者、後援者はなれません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.特許を受ける権利には、財産権のような性質があるため、質権を設定することができる。
特許を受ける権利は、他人に譲渡することや放棄することが可能ですが、質権を設定することはできません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.従業者等には従業員だけでなく、法人の役員、国家公務員、地方公務員も含まれる。
従業者等には、従業員だけでなく法人の役員、国家公務員、地方公務員が含まれます。趣味の発明や、他社移籍後の完成、過去の職務に属さないものは職務発明になりません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.相当の利益を受ける権利
契約、勤務規則等に、あらかじめ使用者等に特許を受ける権利を取得させることを定めた場合、特許を受ける権利は使用者等に帰属し、従業者等は相当の利益を受ける権利を有します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.方式審査で不備が見つかると補正命令や補完の通知がされ、これに応じなければ出願が却下される。
方式審査は出願後に行われ、不備が見つかると補正命令等が出され、応じなければ出願が却下されます。発明の内容は審査せず、不備がない場合は通知等は送られません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.明細書 ── 発明の名称、図面の簡単な説明、発明の詳細な説明
明細書には、①発明の名称、②図面の簡単な説明、③発明の詳細な説明を記載する必要があります。発明の名称は願書ではなく明細書の必須記載事項です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.明細書が添付されていないとき
出願日が認定されず補完通知がされるのは、①特許を受けようとする旨の表示が明確でないとき、②出願人の氏名・名称の記載がない(特定できない)とき、③明細書が添付されていないとき、の3つです。
この問題の解説ページを開く →正解:C.最初の拒絶査定謄本の送達から3カ月が経過するまでの間であればいつでも変更できる。
特許出願を意匠登録出願に変更する場合、最初の拒絶査定謄本の送達から3カ月が経過するまでの間であればいつでも出願変更が可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.実用新案技術評価の請求をしたとき
実用新案技術評価の請求をした場合には、実用新案登録に基づく特許出願をすることはできません。a、c、dは制限に達していないため可能です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.先の出願が実用新案登録出願であっても、すでに設定登録されている場合は国内優先権の基礎とすることはできない。
先の出願が実用新案登録出願で、すでに設定登録されている場合には国内優先権の基礎とすることはできません。意匠・商標は基礎にできず、分割・変更出願も基礎にできません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.補償金請求権は、特許権が設定登録された後でなければ行使することができない。
補償金請求権は、出願公開後に警告等を行うことで発生しますが、特許権が設定登録された後でなければ行使することができません。知って実施していた場合は警告不要です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.いったん出願審査請求がされると、取り下げることができない。
出願審査請求は出願人も第三者も請求できますが、いったん出願審査請求がされると、取り下げることができません。また、特許法にのみ設けられた規定です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.3つ(審査請求時の請求項の数で計算するため)
審査請求料を計算する際の請求項の数は、出願審査請求時の請求項の数で計算します。したがって、削除後の「3つ」となります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.拒絶理由通知がされる前であれば、いつでも補正をすることができる。
明細書、特許請求の範囲又は図面の補正は、拒絶理由通知がされるまではいつでもすることができます。ただし、新規事項の追加はできません。
この問題の解説ページを開く →正解:A.手続補正には遡及効があるため、願書に最初に添付した明細書等に記載されていない事項(新規事項)を追加する補正は許されない。
手続補正には遡及効があり当初からその内容で出願したものとみなされるため、最初に添付した明細書等に記載されていない事項を追加する補正は「新規事項の追加」となり許されません。
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