第261問絵画などの著作物について、著作権と所有権の関係として正しいものはどれか。
- A著作権と所有権は別個の権利であり、所有権を取得しても著作権を取得したことにはならない。
- B絵画の所有権を取得すれば、当然に著作権も取得する。
- C絵画の著作権は所有権に付随するため、所有者が常に著作権者となる。
- D絵画を所有している場合、著作権者の許諾なく自由に複製できる。
著作権を取り巻く国際条約とビジネス実務、情報モラルを横断的に学ぶ総合分野です。ベルヌ条約の内国民待遇・無方式主義、TRIPS協定などの国際的枠組み、プログラム開発委託契約における著作権の帰属や著作者人格権不行使特約、違法アップロード物のダウンロード規制などが頻出です。著作権法で保護されないものへの不法行為責任といった周辺論点も問われます。実務で契約書を読み解き、インターネット時代の著作物利用を適切に判断する力を養う、応用色の強い分野です。出題数40問。
この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:C.著名人の氏名や容貌が有する顧客吸引力などの経済的利益を排他的に支配する権利である。
パブリシティ権は、顧客吸引力のある人の氏名・容貌などの経済的利益を排他的に支配する権利です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.物に対する所有権は有体物としての面に対する権利であり、名称などの無体物としての面に対するパブリシティ権は否定されている。
最高裁判例(ギャロップレーサー事件)において、物のパブリシティ権は否定されています。
この問題の解説ページを開く →正解:A.異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情がない限り、不法行為を構成しない。
最高裁(北朝鮮映像事件)は、異なる法的に保護された利益を侵害するなどの特段の事情がない限り、不法行為を構成しないと判示しています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.Y社の行為はX社の営業活動上の利益を侵害するものとして、不法行為責任が認められた。
データベースの著作物性は否定されましたが、著しく不公正な手段による営業利益の侵害として不法行為責任が認められました。
この問題の解説ページを開く →正解:C.記事の見出し自体に創作性は否定されたが、無断での反復継続した営利目的の利用等から不法行為責任が認められた。
記事見出し自体の著作権侵害は否定されましたが、特段の事情があるとして不法行為責任が認められました。
この問題の解説ページを開く →正解:D.CはBの著作権を侵害しない場合でも、Aの肖像権またはパブリシティ権を侵害する可能性がある。
写真の著作権はBに帰属する可能性がありますが、Aの承諾がない利用はAの肖像権・パブリシティ権侵害になり得ます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.文芸、学術及び美術の範囲に属するすべての製作物が保護の対象となる。
ベルヌ条約は、表現の方法・形式を問わず、文芸、学術、美術の範囲に属するすべての製作物を保護します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.加盟国の国民の著作物は、他の加盟国においても自国民に与える保護と同等の保護を受ける。
著作者が加盟国の国民である場合、他の加盟国において自国民と同等の保護を受ける原則です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.放送の許諾のみを得ている場合が多いため、DVD化には実演家の許諾が必要となる。
テレビ番組は放送の許諾のみで収録されることが多いため、DVD化には実演家の許諾が必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.著作権管理のノウハウを持つ受託者に任せることで、簡便に権利管理や利用料の分配を受けられる。
ノウハウや設備を持つ受託者に信託することで、簡便に著作権の管理ができるメリットがあります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.ポスターは写真の二次的著作物となり得り、写真の著作者も二次的著作物の利用について権利を取得する。
ポスターが写真の二次的著作物に該当する場合、原著作物の著作者も二次的著作物の利用に関する権利を取得します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.これらの権利は譲渡した者(受託者)に留保されたものと推定される。
法27条および法28条の権利が譲渡の目的として明記されていない場合、譲渡した者に留保されます(法61条2項)。
この問題の解説ページを開く →正解:D.著作者人格権は一身専属の権利であり譲渡できないため、行使されないよう契約で縛る必要があるから。
著作者人格権は譲渡できない(法59条)ため、委託者が利用しやすいよう実務上不行使特約を定めます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.汎用プログラムについては著作権譲渡の対象とせず、今回のプログラム利用に必要な範囲で利用を認める。
受託者は今後の開発にも利用できるよう、汎用プログラムは著作権を譲渡せず、必要な限りの利用許諾とするのが一般的です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.「成果物の著作権は代金支払いと同時に移転する」とだけ規定すれば、翻案権も当然に発注者が取得する。
翻案権(法27条)等は明記しない限り譲渡者に留保されるため、当然に取得するわけではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.情報が無体物で容易に不正利用でき、法律だけではすべての問題に対応できないから。
情報は無体物で容易に入手・利用でき、法律だけでは対応しきれない問題があるため情報モラルが必要です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.令和2年改正により、違法配信と知りながら行うダウンロードは著作物の種類を問わず原則として私的使用の複製から除外され、違法となり得る。
令和3年1月1日施行の改正で、侵害コンテンツのダウンロード規制が音楽・映像からプログラムを含む全ての著作物に拡大され、違法と知りながらのDLは私的使用の例外から外れます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.個人情報は一度社会に出ると元に戻せない性質があるため、安易な提供は控えるべきである。
個人情報は一度流出すると元の状態に戻せないため、その流出防止は情報モラルの重要課題です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.民法上の不法行為責任を負う可能性があり、責任を負わない場合でも情報モラルに反する。
セキュリティー対策を怠り漏洩させた場合、民法上の不法行為責任(709条)を負う可能性があり、モラルにも反します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.情報を暗号化したりウイルス対策を行うことは、情報を守るためのセキュリティー対策として情報モラル上求められる。
重要な情報を取り扱う者は、必要に応じて暗号化やウイルス対策などのセキュリティー対策を行うことが求められます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.誰もが迅速かつ手軽に情報にアクセスできる一方、ネット上での中傷など特有の新しい問題が発生している。
誰でも情報にアクセス・発信できる利便性の一方で、ネット特有の著作権侵害や中傷などの問題が発生しています。
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