ビジネス著作権検定 ⑦ 侵害と救済

著作権・著作者人格権が侵害された場合の判断と救済手段を学ぶ分野です。侵害成立に必要な「依拠性」と「類似性(実質的同一性)」の立証、みなし侵害、差止請求・損害賠償請求・不当利得返還・名誉回復措置といった民事救済、刑事罰が頻出です。損害額の推定規定や、共同著作物・共有著作権の場合の請求ルールも問われます。権利者がどのような手段で権利を守れるのかを、民事・刑事の両面から体系的に整理することが重要で、実際の紛争を想定した理解が得点につながります。出題数36問。

この分野の問題36問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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225著作権が侵害された場合、主に認められる金銭的救済措置と特別の救済手段の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. A損害賠償請求と差止請求
  2. B不当利得返還請求と除却請求
  3. C損害賠償請求と名誉回復措置請求
  4. D差止請求と不当利得返還請求
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正解:A損害賠償請求と差止請求

著作権侵害の主な救済措置は民法上の損害賠償請求と、知的財産法特有の差止請求の2つです。

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226著作権侵害に基づく損害賠償請求の根拠となる法律と条文はどれか。

  1. A著作権法第114条
  2. B民法第709条
  3. C刑法第252条
  4. D民法第715条
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正解:B民法第709条

知的財産権の侵害に関する損害賠償請求の根拠は、著作権法ではなく民法709条(不法行為責任)です。

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227著作権侵害に基づく損害賠償請求権の消滅時効(原則)として正しいものはどれか。

  1. A侵害行為があった時から1年
  2. B損害及び加害者を知った時から5年
  3. C損害及び加害者を知った時から3年
  4. D侵害行為があった時から10年
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正解:C損害及び加害者を知った時から3年

民法724条により、「被害者が損害及び加害者を知った時から3年」の消滅時効にかかります。

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228著作権侵害による金銭的請求において、損害賠償請求ではなく不当利得返還請求を選択する理由として考えられるものはどれか。

  1. A相手方に故意・過失があることを立証しやすいため
  2. B二重に金銭を受け取ることができるため
  3. C著作権法上の特則により立証責任が軽減されるため
  4. D消滅時効が「権利を行使できることを知った時から5年」と長いため
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正解:D消滅時効が「権利を行使できることを知った時から5年」と長いため

損害賠償請求の時効(3年)が過ぎてしまった場合でも、時効が5年である不当利得返還請求を行使することがあります。

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229不当利得返還請求の特徴として、損害賠償請求と異なる点はどれか。

  1. A侵害者に故意または過失がなくても行使が可能である点
  2. B著作権法の規定に基づいて行使される点
  3. C損害額の推定規定がそのまま適用される点
  4. D著作者人格権の侵害にのみ適用される点
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正解:A侵害者に故意または過失がなくても行使が可能である点

不当利得返還請求は、侵害者に過失がなくても法律上の原因なく利益を得ていれば行使が可能です。

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230著作権(複製権)の侵害が成立するために立証が必要な2つの要素はどれか。

  1. A類似性と営利性
  2. B同一性(実質的同一性)と依拠性
  3. C新規性と進歩性
  4. D創作性と過失
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正解:B同一性(実質的同一性)と依拠性

複製権侵害には、作成物が同一(実質的同一)であることと、元の著作物に依拠して(アクセスして)作成されたことの立証が必要です。

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231著作権侵害における「依拠」の立証について、直接的な証拠がない場合に通常用いられる間接事実の組み合わせとして適切なものはどれか。

  1. A加害者の自白と被害額の大きさ
  2. B著作物の登録証明と販売実績
  3. Cアクセスの機会があったことと、独自創作とは考えられない酷似点があること
  4. D著作権者の警告と侵害者の無視
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正解:Cアクセスの機会があったことと、独自創作とは考えられない酷似点があること

依拠の直接立証は困難なため、相手が著作物に接する機会があったことと、不自然なほどの酷似点を間接事実として立証します。

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232他人のプログラムをコピーしたこと(依拠性)を立証する強力な証拠となり得るものはどれか。

  1. Aプログラムのファイルサイズが同一であること
  2. Bプログラムの販売価格が同じであること
  3. Cプログラムの開発言語が同じであること
  4. Dプログラム中に意味のない個性的な注釈文やダミーデータが共通して存在すること
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正解:Dプログラム中に意味のない個性的な注釈文やダミーデータが共通して存在すること

意図的に入れたダミーデータや個性的な注釈文まで一致している場合、独自創作ではなくコピーしたことの強い証拠になります。

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233いわゆる「カラオケ法理」において、直接侵害行為をしていないカラオケ店の経営者が演奏権侵害の主体とされるための2つの要件はどれか。

  1. A管理支配性と利益帰属性
  2. B営利目的と公然性
  3. C故意と過失
  4. D従属関係と指揮命令
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正解:A管理支配性と利益帰属性

最高裁は、客の歌唱等に対しカラオケ店に「管理支配性」と「利益帰属性」があれば、演奏権侵害の行為主体になると判示しています。

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234共同著作物の著作権が侵害された場合、差止請求の行使に関するルールとして正しいものはどれか。

  1. A共有者全員の同意がなければ行使できない
  2. B各共有者が他の共有者の同意なく、単独で行使できる
  3. C持分が過半数を超える共有者のみが単独で行使できる
  4. D代表者を定めて文化庁長官の許可を得た場合のみ行使できる
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正解:B各共有者が他の共有者の同意なく、単独で行使できる

差止請求については、各共有者が他の共有者の同意を得ることなく、単独で行使することが可能です。

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235共同著作物の著作権が侵害された場合、損害賠償請求に関するルールとして正しいものはどれか。

  1. A各共有者が他の共有者の同意なく、損害全額を単独で請求できる
  2. B共有者全員が共同してのみ請求できる
  3. C各共有者が他の共有者の同意なく、自己の持分に応じてのみ単独で請求できる
  4. D代表者が全額を請求し、後で分配する義務がある
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正解:C各共有者が他の共有者の同意なく、自己の持分に応じてのみ単独で請求できる

損害賠償は、他の共有者の同意なく単独で行使できますが、請求できるのは自己の持分に応じた額のみです(全額請求は不可)。

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236著作権法上の「みなし侵害」に該当しない行為はどれか。

  1. A海賊版を国内で頒布する目的をもって輸入する行為
  2. B違法コピーと知りながら、業務上パソコンでプログラムを使用する行為
  3. C海賊版と知りながら、頒布の目的をもって所持する行為
  4. D購入時には正規版と信じていたが、後で海賊版と知り、個人で楽しむために自宅で所持し続ける行為
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正解:D購入時には正規版と信じていたが、後で海賊版と知り、個人で楽しむために自宅で所持し続ける行為

みなし侵害は頒布目的の所持等を対象とし、個人で楽しむための単純所持は含まれません。また業務上使用も個人使用は除外されます。

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237プログラムの著作物の「業務上使用」によるみなし侵害が成立する要件として正しいものはどれか。

  1. Aプログラムの使用権限を取得した時点で、違法コピーであることを知っていたこと
  2. B使用開始後に違法コピーであると気づき、その後も継続して使用したこと
  3. C個人が家庭内で趣味のために違法コピープログラムを使用すること
  4. D営利企業において過失により違法コピープログラムをインストールしたこと
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正解:Aプログラムの使用権限を取得した時点で、違法コピーであることを知っていたこと

プログラムの業務上使用のみなし侵害は、使用権限を取得した時点で「情を知って」いる(違法コピーと知っている)ことが要件です。

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238「技術的利用制限手段の回避」に該当し、みなし侵害となる行為はどれか。

  1. A市販のDVDを正規のプレーヤーで再生して視聴する行為
  2. Bテレビ放送の映像に施された暗号化処理を解除し、契約者以外が視聴できるようにする行為
  3. C著作者に無断で自作のパスワードを設定して第三者に配布する行為
  4. Dオープンソースのソフトウェアを改変して再配布する行為
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正解:Bテレビ放送の映像に施された暗号化処理を解除し、契約者以外が視聴できるようにする行為

暗号化などのアクセスコントロール(技術的利用制限手段)の効果を妨げて視聴可能にする行為は、みなし侵害となります。

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239国外頒布目的の商業用レコードを日本国内に逆輸入(還流)する行為がみなし侵害となるのは、国内で最初に頒布されてからどの期間内の場合か。

  1. A1年以内
  2. B3年以内
  3. C4年以内
  4. D10年以内
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正解:C4年以内

国内権利者の利益を守るため、国内で最初に頒布されてから4年以内の国外頒布用レコードの逆輸入はみなし侵害となります。

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240著作権侵害における「差止請求」の要件について、損害賠償請求と大きく異なる特徴はどれか。

  1. A侵害者に故意または過失があることが必要不可欠である点
  2. B著作者人格権の侵害には適用されない点
  3. C損害が発生した日から10年以内に請求しなければならない点
  4. D侵害者に故意または過失がなくても認められる点
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正解:D侵害者に故意または過失がなくても認められる点

損害賠償請求には侵害者の故意・過失が必要ですが、差止請求は相手方の侵害行為があれば足り、故意・過失は問われません。

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241著作権侵害に対する「除却請求」の内容として正しいものはどれか。

  1. A海賊版DVDや専用のダビング機器などの廃棄を求めること
  2. B侵害者の公式ウェブサイトを閉鎖させること
  3. C侵害者の銀行口座を凍結すること
  4. D侵害者に公開謝罪文を掲載させること
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正解:A海賊版DVDや専用のダビング機器などの廃棄を求めること

除却請求とは、差止請求とともに、侵害行為組成物(海賊版等)や侵害に専ら供された機械・器具の廃棄などを求めることをいいます。

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242著作権侵害における損害賠償請求において、侵害者の「過失」に関する著作権法上の扱いはどれか。

  1. A特許法と同様に、過失があったものと自動的に推定される
  2. B著作権法には過失の推定規定はなく、権利者が立証する必要がある
  3. C侵害の事実があれば、過失の有無を問わず無過失責任となる
  4. D著作権の登録がある場合に限り、過失が推定される
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正解:B著作権法には過失の推定規定はなく、権利者が立証する必要がある

著作権法には特許法等にあるような「過失の推定規定」は存在せず、権利者側が過失を立証する(民法709条の原則)必要があります。

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243著作権法114条1項による損害額の推定規定における「算定式」として正しいものはどれか。

  1. A違法品の販売数量 × 侵害者の単位当たりの利益
  2. B権利者の本来の販売数量 × 侵害者の単位当たりの利益
  3. C違法品の販売数量 × 権利者の単位当たりの利益
  4. D侵害者の得た利益の総額
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正解:C違法品の販売数量 × 権利者の単位当たりの利益

114条1項では、「違法コピー品の販売(譲渡)数量 × 単位当たりの権利者の利益」を損害額と推定します。

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244著作権法114条3項の「受けるべき著作物使用料(ライセンス料相当額)」による損害額の推定に関する説明として正しいものはどれか。

  1. Aこれが損害の最高限度額であり、これ以上の請求は一切できない
  2. B権利者が実際に許諾したことがある金額の半額と規定されている
  3. C侵害者に過失がない場合にのみ適用される救済措置である
  4. Dこれは最低限の賠償額であり、それ以上の損害額を立証して請求することを妨げない
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正解:Dこれは最低限の賠償額であり、それ以上の損害額を立証して請求することを妨げない

ライセンス料相当額は最低限の賠償であり、法114条6項によりそれ以上の賠償額を立証して請求することは妨げられません。

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245著作権侵害訴訟における「侵害の具体的態様の明示(法114条の2)」の規定内容として正しいものはどれか。

  1. A被告が原告の主張する侵害態様を否認する場合、原則として自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない
  2. B原告は侵害の態様を主張しなくても損害額だけを立証すればよい
  3. C被告は黙秘権を行使することで、一切の立証責任を免れることができる
  4. D原告が指定した証人を被告が必ず尋問しなければならない
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正解:A被告が原告の主張する侵害態様を否認する場合、原則として自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない

権利者の主張を否認する被疑侵害者は、単純に否認するだけでなく、自己の行為の具体的態様を明らかにする義務があります。

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246著作権侵害訴訟において、侵害の有無や損害の立証に必要な書類の提出を裁判所が被疑侵害者に求めることができる制度に対する例外(提出を拒める正当な理由)はどれか。

  1. A書類が膨大で探すのが面倒である場合
  2. B当該書類が自社にとっての営業秘密等に該当する場合
  3. C過去に同様の訴訟で勝訴したことがある場合
  4. D書類が電子データのみで紙の原本が存在しない場合
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正解:B当該書類が自社にとっての営業秘密等に該当する場合

裁判所の書類提出命令に対し、その文書が営業秘密等に該当するなど正当な理由がある場合は提出を拒むことができます。

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247著作権法上の刑事罰(著作権侵害罪)が成立するための主観的要件として正しいものはどれか。

  1. A過失があれば成立する
  2. B重大な過失がなければ成立しない
  3. C故意が必要であり、過失にとどまる場合は成立しない
  4. D故意と過失の両方が同時に存在しなければならない
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正解:C故意が必要であり、過失にとどまる場合は成立しない

著作権侵害罪も犯罪行為であるため、刑法の大原則に従い行為者の故意が必要であり、過失では犯罪は成立しません。

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248著作権(複製権等)を故意に侵害した者(海賊版の複製・販売等)に対する基本的な刑事罰の上限として正しいものはどれか。

  1. A3年以下の懲役または300万円以下の罰金
  2. B5年以下の懲役または500万円以下の罰金
  3. C15年以下の懲役または2000万円以下の罰金
  4. D10年以下の懲役または1000万円以下の罰金
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正解:D10年以下の懲役または1000万円以下の罰金

海賊版の複製・販売などを行った者は、原則として10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金(または併科)に処せられます。

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249法人の従業員が業務として著作権侵害行為を行った場合における「両罰規定」の説明として正しいものはどれか。

  1. A従業員などの個人が処罰されるとともに、当該法人にも3億円以下の罰金刑が科される
  2. B従業員と代表取締役が同額の罰金を支払う制度である
  3. C従業員個人のみが処罰され、法人には責任は及ばない
  4. D法人が解散した場合に限り、従業員に罰金が科される
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正解:A従業員などの個人が処罰されるとともに、当該法人にも3億円以下の罰金刑が科される

代表者や従業員などの個人の処罰と併せて、当該法人に対しても最大3億円以下の罰金が科されるのが両罰規定です。

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250著作権侵害罪の大半に適用される「親告罪」とはどのような意味か。

  1. A警察が自ら侵害の事実を認知すれば直ちに起訴できる犯罪
  2. B権利者の告訴があって初めて刑事事件として起訴できる犯罪
  3. C親族間の著作権侵害にのみ適用される犯罪
  4. D被害者が未成年の場合に限り適用される犯罪
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正解:B権利者の告訴があって初めて刑事事件として起訴できる犯罪

親告罪とは、公訴を提起(起訴)するために権利者(被害者)の告訴が必要となる犯罪のことです。

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251本来は親告罪である著作権侵害罪が、「非親告罪」となる場合の要件に含まれるものはどれか。

  1. A侵害行為がインターネット上で行われた場合すべて
  2. B侵害者が過去に一度でも著作権侵害で警告を受けていた場合
  3. C有償著作物等について、権利者の利益を不当に害する目的で原作のまま譲渡や複製等を行った場合
  4. D著作者がすでに死亡している場合
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正解:C有償著作物等について、権利者の利益を不当に害する目的で原作のまま譲渡や複製等を行った場合

有償著作物等について、利益を得る目的や権利者の利益を害する目的で原作のまま譲渡・複製等を行う一定の侵害は非親告罪となります。

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252いわゆる「違法ダウンロード」が刑事罰の対象となるための要件として正しいものはどれか。

  1. Aすべての著作物のダウンロードが対象となる
  2. B有償著作物等であることを知らずにダウンロードした場合も対象となる
  3. C録音・録画ではなく、単にストリーミング視聴しただけで対象となる
  4. D私的使用目的であっても、有償著作物等の違法配信と知りながら録音・録画を行う行為が対象となる
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正解:D私的使用目的であっても、有償著作物等の違法配信と知りながら録音・録画を行う行為が対象となる

私的使用目的であっても、有償著作物等の違法配信である事実を知りながらデジタル方式の録音・録画を行う行為が罰則対象です。

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253著作者人格権を侵害した者に対する刑事罰の上限として正しいものはどれか。

  1. A5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金
  2. B1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金
  3. C50万円以下の罰金のみ
  4. D10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金
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正解:A5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金

著作者人格権・実演家人格権の侵害行為に対する刑事罰は、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金(または併科)です。

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254海賊版と知りながら「情を知って頒布の目的で所持する行為」についての記述で正しいものはどれか。

  1. A実際に頒布しなければみなし侵害にはならない
  2. B情を知って頒布の目的で所持した時点でみなし侵害となる
  3. C頒布目的であっても、無償で配るつもりならみなし侵害にはならない
  4. D単純な所持であっても無条件にみなし侵害となる
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正解:B情を知って頒布の目的で所持した時点でみなし侵害となる

みなし侵害(法113条1項2号)により、情を知って頒布目的で所持した時点で、実際に頒布しなくても侵害とみなされます。

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255侵害著作物等の利用を容易にする「リーチサイト」や「リーチアプリ」を提供し、公衆を不当に誘導する行為は、著作権法上どのように扱われるか。

  1. A民事上の損害賠償のみが認められ、刑事罰の対象ではない
  2. Bリンクを貼るだけの行為は著作物の複製にあたらないため、一切合法である
  3. C令和2年の法改正により、みなし侵害として規制対象となり刑事罰もある
  4. D著作権者の事前警告があった場合に限り、みなし侵害となる
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正解:C令和2年の法改正により、みなし侵害として規制対象となり刑事罰もある

令和2年改正で、侵害コンテンツに誘導するリーチサイト・アプリの提供等はみなし侵害となり、刑事罰(5年以下の懲役等)の対象です。

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256権利管理情報として虚偽の情報を故意に付加したり、除去・改変したりする行為はどのような扱いになるか。

  1. A著作者人格権の侵害とみなされる
  2. B法的なペナルティは存在しない
  3. C刑法上の文書偽造罪にのみ問われる
  4. D著作権(または著作隣接権等)の侵害とみなされる
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正解:D著作権(または著作隣接権等)の侵害とみなされる

権利管理情報の虚偽の付加や改変等の行為は、著作権法113条8項により著作権等の侵害とみなされます。

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257違法コピーソフトを街頭で販売しているのを見つけた。著作権者が侵害の停止(販売の差止め)を求めるにあたり、販売者に過失があったかどうかの証明は必要か。

  1. A不要である。侵害行為の客観的事実があれば過失の有無は問わない。
  2. B絶対に必要である。過失がなければ差止請求はできない。
  3. C販売者が法人である場合に限り必要である。
  4. D販売者が得た利益の額を証明する場合に限り必要である。
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正解:A不要である。侵害行為の客観的事実があれば過失の有無は問わない。

差止請求は相手方の侵害行為(客観的状態)があれば足り、故意や過失といった主観的要件は一切問われません。

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258ライセンス認証を回避するための不正な「シリアルコード」をインターネット上で公衆に提供する行為はどのように扱われるか。

  1. A私的使用の範囲内であれば適法である
  2. Bみなし侵害行為として著作権法で規制されている
  3. C著作権侵害とはみなされないが、民法上の不法行為になる
  4. Dコンピュータ・ウイルス作成罪にのみ該当する
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正解:Bみなし侵害行為として著作権法で規制されている

令和2年の法改正により、不正なシリアルコードの提供行為は技術的保護手段等の関連でみなし侵害(法113条7項)となりました。

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259海賊版DVDの作成・販売はすでに終了しているが、業者がいまだに強力なDVDコピーツールを所有しており、再開の危険性が高い場合、著作権者は何を請求できるか。

  1. A侵害が終了しているため何も請求できない
  2. Bコピーツール自体の著作権の譲渡を請求できる
  3. C「侵害するおそれ」があるとして、侵害の予防とツールの廃棄(除却請求)を求め得る
  4. D将来発生するかもしれない10年分の予想利益を前払いで請求できる
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正解:C「侵害するおそれ」があるとして、侵害の予防とツールの廃棄(除却請求)を求め得る

侵害行為が終了していても、再び侵害される可能性が高い「おそれ」がある場合は、予防請求と器具の廃棄(除却請求)が可能です。

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260みなし侵害の要件である「情を知って」に関する解釈として正しいものはどれか。

  1. A海賊版を入手した時点で知らなければ、後で気づいて販売しても該当しない
  2. B第三者から「これは違法だ」と言われただけでは「知った」ことにならない
  3. C法人の場合は、代表取締役が自ら知っていなければ該当しない
  4. D海賊版を入手した時点で知らなくても、後で違法と知った上で頒布すれば該当する
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正解:D海賊版を入手した時点で知らなくても、後で違法と知った上で頒布すれば該当する

入手時点では知らなくても、後に著作権侵害品であることを知るに至った状態で頒布等をすれば「情を知って」の要件を満たします。

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