事業承継アドバイザー3級 ⑨ 親族外承継(第三者)②評価・財務

第三者への承継を評価・財務面から扱う分野です。収録41問では、仲介契約とファイナンシャル・アドバイザー契約の違いと利益相反、レーマン方式による報酬、法務・労務デューデリジェンスの調査事項が問われます。企業価値評価は三つのアプローチの区別が中心で、DCF法の算定手順、EV/EBITDA倍率法の計算と中小企業向けの調整、ネットアセットアプローチが過大評価になり得る場合が扱われます。人の承継では労働契約承継法の主従事の別と異議申出、株式譲渡や吸収合併での従業員の処遇が出ます。のれんの算出根拠・負ののれん・償却ルール・適格合併での扱い、エクイティ・ファイナンスやサーチファンドも問われます。

この分野の問題41問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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281M&Aの支援機関に関する契約のうち、一方の当事者からの依頼を受け、依頼者に最も有利な条件でM&Aの成立を目指すものはどれか。

  1. A仲介契約
  2. B顧問契約
  3. C専任契約
  4. DFA(ファイナンシャル・アドバイザー)契約
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正解:DFA(ファイナンシャル・アドバイザー)契約

FA契約は一方の当事者の利益を優先して助言や調整を行います。仲介契約は中立な立場で支援を行います。

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282M&Aのアドバイザリー契約において、M&Aに関する情報の漏洩リスクを極力抑えたい場合に回避すべき条件はどれか。

  1. A途中解約が可能な契約
  2. B専任のアドバイザー契約
  3. Cレーマン方式の報酬契約
  4. D再委託が可能な契約
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正解:D再委託が可能な契約

再委託が可能な場合、情報が拡散するリスクが高まるため、情報漏洩を抑えたい場合は再委託を回避すべきです。

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283M&Aのアドバイザリー報酬で用いられる「レーマン方式」に関する記述として適切なものはどれか。

  1. A報酬の積算対象は必ず「株式譲渡金額」となる。
  2. B着手金や必要経費は成功報酬に一切含まれない。
  3. C料率が同一でも、積算対象が移動総資産額か株式譲渡額かで支払額は異なる。
  4. D企業規模に関わらず、報酬額は常に定額となる。
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正解:C料率が同一でも、積算対象が移動総資産額か株式譲渡額かで支払額は異なる。

レーマン方式は料率が同じでも、積算対象が株式譲渡金額か移動総資産額かによって最終的な支払額が異なります。

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284アドバイザリー契約における途中解約条項の取り扱いについて、最も適切な考え方はどれか。

  1. Aアドバイザーの質に問題がある場合に備え、途中解約が可能な建付けを確保すべきである。
  2. B責任ある関与を促すため、いかなる場合も途中解約不可とするべきである。
  3. C途中解約を可能にすると違約金が必ず免除されるため設定すべきである。
  4. D途中解約条項の有無は情報漏洩リスクに直結するため設定してはならない。
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正解:Aアドバイザーの質に問題がある場合に備え、途中解約が可能な建付けを確保すべきである。

契約の途中解約の有無が必ずしもアドバイザーのコミットメントを高めるわけではなく、質に問題がある場合に備えて解約可能な建付けが必要です。

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285M&Aにおける法務デューデリジェンスの目的や調査事項として、適切でないものはどれか。

  1. A現在の株主名簿を確認するだけで過去の譲渡経緯は調査しない。
  2. B未確定の潜在債務の有無や金銭的インパクトを評価する。
  3. C重要な取引関係の契約について、必要な範囲で法的リスクを調査する。
  4. D建設業や運送業などにおける業法上の許認可の承継手続を精査する。
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正解:A現在の株主名簿を確認するだけで過去の譲渡経緯は調査しない。

株式については、現在の株主名簿だけでなく、真の株主や過去の譲渡経緯に瑕疵がないかも確認する必要があります。

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286許認可を必要とする業種のM&Aにおいて、法務デューデリジェンスで確認すべき事項として適切なものはどれか。

  1. A許認可の取得は事後届出で統一されているため、事前の手続確認は不要である。
  2. B業法上の許認可はデューデリジェンスの対象外であり、別途行政書士に一任する。
  3. C現状の許認可の有無だけでなく、将来的な存続や必要な承継手続についても検討する。
  4. DM&Aにおいては許認可の再取得が法律で禁じられているため廃業リスクのみを調査する。
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正解:C現状の許認可の有無だけでなく、将来的な存続や必要な承継手続についても検討する。

業法上の許認可は、事前の手続や事後の届出など業種によって異なるため、現状だけでなく将来的な存続についても検討が必要です。

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287法務デューデリジェンスで判明した保証債務などの潜在債務について、実務上可能な対応はどれか。

  1. A顕在化していないため、買収価格に反映することも補償規定を設けることもできない。
  2. B未確定な債務であるため、買収価格への反映のみが可能であり補償規定は無効となる。
  3. C重要度を評価して価格に反映することや、顕在化した場合の補償規定を設けることができる。
  4. D法的リスクが確定していないため、譲受側が強制的に免責される特約を付与できる。
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正解:C重要度を評価して価格に反映することや、顕在化した場合の補償規定を設けることができる。

潜在債務は現時点で未確定ですが、発生時の金額等を評価して価格に反映したり、補償する旨を規定したりすることが可能です。

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288企業価値評価手法のうち、インカムアプローチに分類されるものはどれか。

  1. A時価純資産法
  2. BDCF法
  3. Cマルチプル法
  4. D市場株価法
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正解:BDCF法

インカムアプローチの代表的な手法には、DCF法や収益還元法があります。時価純資産法はコストアプローチ、残りはマーケットアプローチです。

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289企業価値評価における「コストアプローチ」の特徴として適切なものはどれか。

  1. A対象企業の固有の性質や将来の収益獲得能力の反映に優れている。
  2. B類似上場企業の財務指標をベースにしており、市場での取引環境の反映に優れている。
  3. C客観性に優れているが、将来の収益獲得能力の反映に問題となるケースがある。
  4. D事業計画からフリーキャッシュフローを推計するため恣意性の排除が難しい。
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正解:C客観性に優れているが、将来の収益獲得能力の反映に問題となるケースがある。

コストアプローチは純資産に着目するため客観性に優れますが、将来の収益能力や市場環境の反映が難しいという欠点があります。

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290類似する上場企業の株価や取引事例をもとに企業価値を推定する評価アプローチはどれか。

  1. Aコストアプローチ
  2. Bマーケットアプローチ
  3. Cインカムアプローチ
  4. Dネットアセットアプローチ
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正解:Bマーケットアプローチ

マーケットアプローチは、上場している同業他社や類似取引事例等から企業価値・事業価値を推定計算する方法です。

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291ネットアセットアプローチ(コストアプローチ)による企業価値評価が「過大評価」につながるおそれがあるケースはどれか。

  1. A将来の収益獲得能力が極めて高い成長企業を評価する場合
  2. B簿外に価値の高い特許権などの無形資産を多く保有している企業を評価する場合
  3. C衰退期にあり収益性が低く、減損会計等を適用していない企業を評価する場合
  4. D資産の売却処分を前提として清算価値で評価する場合
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正解:C衰退期にあり収益性が低く、減損会計等を適用していない企業を評価する場合

収益性の低い衰退企業で減損会計を適用していない場合、帳簿上の純資産が実態より高く維持されているため、過大評価になる可能性があります。

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292マルチプル法の計算において、割引率として加重平均資本コスト(WACC)を用いるかどうかの記述として正しいものはどれか。

  1. Aマルチプル法では常にWACCを割引率として用いる。
  2. Bマルチプル法ではなく、一般的にDCF法においてWACCが割引率として用いられる。
  3. C中小企業の評価に限り、マルチプル法でWACCを使用することが義務付けられている。
  4. DWACCはコストアプローチでのみ使用される指標である。
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正解:Bマルチプル法ではなく、一般的にDCF法においてWACCが割引率として用いられる。

WACCを割引率として用いて将来のキャッシュフローを現在価値に割り引く手法は、マルチプル法ではなくDCF法です。

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293EV/EBITDA倍率法による株式価値の算定式として正しいものはどれか。

  1. AEBITDA × EV/EBITDA倍率 + 純有利子負債
  2. BEBITDA × EV/EBITDA倍率 - 純有利子負債
  3. CEBITDA ÷ EV/EBITDA倍率 - 純有利子負債
  4. DEBITDA + EV/EBITDA倍率 × 純有利子負債
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正解:BEBITDA × EV/EBITDA倍率 - 純有利子負債

EV/EBITDA倍率法における株式価値は、「EBITDA × EV/EBITDA倍率 - 純有利子負債」の計算式で算定されます。

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294中小企業を類似上場会社法(マルチプル法)で評価する際の調整に関する記述として適切なものはどれか。

  1. A上場企業と完全に同一の条件とみなすため、いかなるディスカウントも行ってはならない。
  2. B必ず一律で評価額の50%をディスカウントしなければならない。
  3. C非上場であることの流動性の低さや事業規模を考慮し、評価額にディスカウントを実施することがある。
  4. D中小企業は事業の安定性が上場企業より高いため、プレミアムを上乗せして評価する。
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正解:C非上場であることの流動性の低さや事業規模を考慮し、評価額にディスカウントを実施することがある。

非上場株式の流動性の低さ(非流動性ディスカウント)や規模の小ささ(小規模ディスカウント)を考慮し、評価額を下げる調整が行われます。

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295会社分割を行う際、承継される事業に「主として従事する」労働者で、かつ分割契約上「承継されない」と規定された場合の労働者の権利はどれか。

  1. A異議を述べることで、承継会社に移籍することができる。
  2. B異議を述べることはできず、自動的に残留となる。
  3. C異議を述べることはできず、自動的に解雇される。
  4. D異議を述べることで、分割会社に残留することができる。
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正解:A異議を述べることで、承継会社に移籍することができる。

主として従事する労働者が承継されない場合、労働契約承継法に基づき異議を申し出ることで、承継会社に移籍できます。

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296会社分割において、承継される事業に「主として従事していない」労働者で、かつ分割契約上「承継される」と規定された場合の取り扱いはどれか。

  1. A異議を申し出る権利はなく、強制的に移籍となる。
  2. B異議を述べることで、承継会社に移籍することができる。
  3. C労働組合の同意がある場合のみ、残留が認められる。
  4. D異議を述べることで、分割会社に残留することができる。
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正解:D異議を述べることで、分割会社に残留することができる。

主として従事していない労働者が承継対象とされた場合、異議を申し出ることによって分割会社に残留することができます。

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297会社分割において、承継される事業に「主として従事する」労働者の労働契約が、分割契約上「承継される」とされている場合、当該労働者は異議を申し出て残留できるか。

  1. A労働基準監督署の許可があれば残留できる。
  2. B書面で異議を申し出れば、無条件で残留できる。
  3. C異議を申し出ることはできず、承継会社に移籍することになる。
  4. D役職者である場合に限り、残留を選択できる。
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正解:C異議を申し出ることはできず、承継会社に移籍することになる。

主として従事する労働者が承継される場合は、労働契約承継法上、異議を申し出て残留することはできません。

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298株式譲渡によるM&A実施後の従業員の処遇に関する記述として適切なものはどれか。

  1. A別法人への譲渡となるため、譲渡と同時に従業員の処遇は強制的にリセットされる。
  2. B株主が変わるため、従業員をいったん解雇して再雇用する手続が法律で義務付けられている。
  3. Cいかなる理由や手続があっても、従業員の処遇を引き下げることは一切認められない。
  4. D雇用契約はそのまま承継されるが、合理的な就業規則の変更手続を経れば処遇を変更することは可能である。
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正解:D雇用契約はそのまま承継されるが、合理的な就業規則の変更手続を経れば処遇を変更することは可能である。

株式譲渡では雇用関係はそのまま引き継がれますが、労働契約法の要件を満たす合理的な就業規則の変更等により、処遇を変更することは可能です。

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299事業譲渡において、譲受会社が譲渡企業の従業員を引き継ぐ場合の対応として正しいものはどれか。

  1. A吸収合併と同様に、法律上当然に全ての雇用関係が包括承継される。
  2. B労働者の承諾を得て使用者の権利を譲渡する契約を結ぶか、一旦解雇後に再雇用する等の手続が必要である。
  3. C労働者の同意の有無に関わらず、事業譲渡契約のみで雇用関係は自動的に移転する。
  4. D譲受会社での雇用は禁止されており、全員必ず新規採用として扱わなければならない。
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正解:B労働者の承諾を得て使用者の権利を譲渡する契約を結ぶか、一旦解雇後に再雇用する等の手続が必要である。

事業譲渡は特定承継であるため、雇用契約を移転するには労働者の承諾を得るか、一度退職して再雇用するなどの個別の手続が必要です。

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300吸収合併における従業員の待遇の取り扱いについて、正しいものはどれか。

  1. A存続会社は消滅会社の労働条件のうち、必ず従業員に有利になるほうの条件を採用しなければならない。
  2. B存続会社は権利義務を包括的に承継するが、待遇が異なる場合に必ずしも有利な条件を採用する義務はない。
  3. C消滅会社の従業員の待遇は、存続会社の待遇に関わらず合併前の条件で永久に固定される。
  4. D合併後1年以内に全員の待遇を最低賃金まで引き下げる措置が法的に義務付けられている。
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正解:B存続会社は権利義務を包括的に承継するが、待遇が異なる場合に必ずしも有利な条件を採用する義務はない。

吸収合併では雇用契約も包括承継されますが、必ずしも有利な条件に合わせなければならないという法的義務はありません。

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301M&Aにおける労務デューデリジェンスの主な目的・調査事項として、適切でないものはどれか。

  1. A未払残業代の有無を調査し、簿外債務が存在しないか検討する。
  2. B社会保険等の加入状況を調査し、未払保険料による簿外債務の有無を検討する。
  3. C株式公開(IPO)基準に合致するよう、社内規定等のコンプライアンス体制を完璧に構築する。
  4. D経営者のハラスメント事案を調査し、訴訟リスク等の偶発債務の有無を検討する。
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正解:C株式公開(IPO)基準に合致するよう、社内規定等のコンプライアンス体制を完璧に構築する。

M&Aにおける労務DDは主に株価に影響する簿外債務等の把握が目的であり、IPO水準の厳格なコンプライアンス体制構築は主眼ではありません。

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302合併に伴い貸借対照表に計上される会計上の「のれん」の算出根拠として正しいものはどれか。

  1. A買収対象会社の総資産から負債を引いた金額そのもの
  2. B取得の対価(増加する資本金・資本剰余金等)と、受け入れた資産・負債の時価評価純資産との差額
  3. C増加資本金と買収対象会社の総資産の差額
  4. D対象企業の過去5年間の営業利益の合計額
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正解:B取得の対価(増加する資本金・資本剰余金等)と、受け入れた資産・負債の時価評価純資産との差額

のれんは、支払対価と、時価評価した受入純資産との差額として計上される。

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303適格合併に該当する場合の税務上ののれん(資産調整勘定)の取扱いとして適切なものはどれか。

  1. A会計上ののれん償却費用は、法人税の計算上も全額損金に算入される。
  2. B適格合併であっても必ず資産調整勘定を算出し、5年で均等償却する。
  3. C税務上ののれんのみ一括で全額損金算入できる。
  4. D税務上は資産調整勘定が生じず、償却も行われない。
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正解:D税務上は資産調整勘定が生じず、償却も行われない。

税務上の適格合併の場合、法人税法上の資産調整勘定(税務上ののれん)は生じず、損金算入の償却も行われません。

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304M&Aにおいて「負ののれん」が計上された場合の解釈として最も適切なものはどれか。

  1. Aいかなる場合でも割安な優良企業を買収できた確実な証明となる。
  2. B対象企業の自己資本比率が100%であることを意味する。
  3. C負ののれんが生じた場合、その買収取引は法律で無効とされる。
  4. D買収額が純資産を下回った差額にすぎず、隠れ負債などの背景がないか慎重に確認する必要がある。
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正解:D買収額が純資産を下回った差額にすぎず、隠れ負債などの背景がないか慎重に確認する必要がある。

負ののれんは純資産と買収額の単なる差額であり、業績不振や簿外債務などのマイナス要因が背景にある可能性もあるため慎重な確認が必要です。

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305企業会計基準における、のれんの償却ルールとして正しいものはどれか。

  1. A資産に計上せず、発生年度に全額を特別損失として処理する。
  2. B負債に計上し、会社の存続期間中、永久に償却を行わない。
  3. C資産に計上し、必ず5年間の定率法で償却しなければならない。
  4. D資産に計上し、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって規則的に償却する。
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正解:D資産に計上し、20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって規則的に償却する。

会計上、のれんは資産に計上し、20年以内の効果の及ぶ期間にわたって定額法等により規則的に償却します。

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306エクイティ・ファイナンスの特徴に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A原則として株主に出資金を返済する義務や期限はない。
  2. B出資後も経営に参加することはできず、配当の受取のみが目的となる。
  3. C新規事業などの収益化できていない事業への資金調達には活用できない。
  4. D株式数が増加しても既存株主の持株比率には一切影響を与えない。
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正解:A原則として株主に出資金を返済する義務や期限はない。

エクイティ・ファイナンスは株式を発行して資金調達を行うため、原則として出資金の返済義務や期限がありません。

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307エクイティ・ファイナンスによる資金調達が既存株主に及ぼす影響(ダイリューション)に関する説明として適切なものはどれか。

  1. A発行済株式数が増加することで持株比率が低下し、1株当たりの価値が下がる不利益が生じ得る。
  2. B1株当たりの価値が上がり、既存株主に無条件で有利に働く。
  3. C株式の発行によって負債が減少するため、既存株主の議決権は倍増する。
  4. D既存株主の所有株式が自動的に消却されるため、配当金がゼロになる。
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正解:A発行済株式数が増加することで持株比率が低下し、1株当たりの価値が下がる不利益が生じ得る。

新株発行により株式数が増加すると、既存株主の持株比率が低下し(希薄化)、1株当たりの価値が下がる不利益が生じることがあります。

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308バイアウト・ファンドの運用期間と投資期間の一般的な傾向として適切なものはどれか。

  1. A運用期間は20年以上が一般的であり、投資から15年後に売却される。
  2. B運用期間は無期限であり、対象企業を永久に保有し続ける。
  3. C投資期間は通常1年以内であり、短期間での超高速売買のみを繰り返す。
  4. D運用期間は8〜10年程度が多く、投資から5年前後で再度売却される場合が多い。
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正解:D運用期間は8〜10年程度が多く、投資から5年前後で再度売却される場合が多い。

バイアウト・ファンドの運用期間は8〜10年程度が一般的で、個別の投資先は投資から4〜5年程度で売却(イグジット)されるケースが多い。

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309ファンドがLBOファイナンスを活用した場合に生じ得る財務上の影響として正しいものはどれか。

  1. Aファンド自身の純資産のみが増加し、対象企業の財務状況には一切影響を与えない。
  2. B対象企業の有利子負債は全額免除され、無借金経営に移行する。
  3. C対象企業の有利子負債が増加し、多額ののれんが計上されるなど財務バランスが悪化する場合がある。
  4. D対象企業の固定資産がすべて現金化され、流動比率が異常に高まる。
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正解:C対象企業の有利子負債が増加し、多額ののれんが計上されるなど財務バランスが悪化する場合がある。

LBOでは特別目的会社を通じて資金調達を行い買収するため、対象会社の資産に多額ののれんが計上され、有利子負債比率が高まる傾向があります。

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310ファンドが過半数の出資を行った場合の、対象企業に対するガバナンスのあり方として一般的なものはどれか。

  1. A議決権を行使するのみで、ファンド側から取締役などの役員を派遣することは一切ない。
  2. B対象企業の現経営陣が全権を握り続け、ファンドは事業運営に関する情報を得られない。
  3. C外部のコンサルタントに全株式を譲渡し、ファンド自体は即時解散する。
  4. Dファンド陣営が選任する取締役が過半数を占めるケースが一般的である。
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正解:Dファンド陣営が選任する取締役が過半数を占めるケースが一般的である。

過半数を出資した場合、ファンドメンバーが社外取締役に就任したり常勤取締役を登用したりするなど、ファンド陣営が取締役の過半数を占めるのが一般的です。

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311サーチファンドの特徴に関する記述として適切なものはどれか。

  1. A後継者候補のいない企業の事業承継策としては活用できない。
  2. Bサーチャー(経営者候補)個人によるM&Aであり、買収された企業の事業の独立性や社名等は原則残る。
  3. C投資家はイグジットによるキャピタルゲインを目的とせず、数十年にわたるインカムゲインを求めている。
  4. DM&A実行後でなければ、誰が次期経営者になるかを現経営者が知ることはできない。
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正解:Bサーチャー(経営者候補)個人によるM&Aであり、買収された企業の事業の独立性や社名等は原則残る。

サーチファンドはサーチャー主体によるM&Aであり、通常の企業間M&Aと異なり子会社化されることはなく、独立性や社名は原則変更されません。

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312サーチファンドにおける後継者の選定プロセスとして正しいものはどれか。

  1. Aファンドの出資者が匿名で次期経営者を指名するため、現経営者は関与できない。
  2. B買収後に従業員の中から選挙によって後継者が選出される。
  3. C国が設置する支援機関がランダムに次期経営者を決定する。
  4. D対象企業を発掘したサーチャー自身が次期経営者となるため、現経営者は事前に後継者を見極められる。
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正解:D対象企業を発掘したサーチャー自身が次期経営者となるため、現経営者は事前に後継者を見極められる。

サーチファンドを通じたM&Aでは、対象企業を発掘したサーチャー自身が後継者となるため、現経営者は事前に相手の想いや能力等を見極めることができます。

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313M&A支援機関登録制度の登録要件として誤っているものはどれか。

  1. AM&Aの成約実績が過去3年間で10件以上あること
  2. B中小M&Aガイドラインを遵守する旨を宣言すること
  3. C宣言した旨を一般に閲覧可能な自社ホームページに掲載すること
  4. D手数料体系・料金表をM&A支援機関に係るデータベースに登録し公表すること
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正解:AM&Aの成約実績が過去3年間で10件以上あること

登録要件はガイドライン遵守の宣言、その旨のホームページ掲載、手数料体系の公表、実績報告等であり、成約件数の下限は要件とされていない。

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314M&A仲介者(仲介契約)の特徴として正しいものはどれか。

  1. A一方の当事者のみと契約し、その依頼者の利益最大化のみを目的とする。
  2. B譲渡側・譲受側の双方から依頼を受け、双方の合意形成を図る中立的な立場で支援を行う。
  3. C必ず譲渡側からのみ報酬を受け取り、譲受側からは一切受領できない。
  4. D双方から依頼を受けるため、中小M&Aガイドラインの対象外とされている。
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正解:B譲渡側・譲受側の双方から依頼を受け、双方の合意形成を図る中立的な立場で支援を行う。

仲介者は譲渡側・譲受側の双方と契約し、中立的な立場で双方の合意形成を図る点で、一方のみと契約するFAと異なる。

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315M&A仲介者が直面しやすい「利益相反」のリスクについて、最も適切に説明しているものはどれか。

  1. A双方の当事者から依頼を受けるため、一方の利益を優先すると他方の利益を害してしまうリスク。
  2. B仲介者が自社の利益を削ってまで当事者に有利な条件を提示してしまうリスク。
  3. C契約した一方の当事者のためだけに交渉し、相手方に過度な違約金を請求するリスク。
  4. DM&Aが不成立に終わった場合に、仲介報酬が全く得られなくなる事業上のリスク。
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正解:A双方の当事者から依頼を受けるため、一方の利益を優先すると他方の利益を害してしまうリスク。

仲介者は利益が相反し得る譲渡側・譲受側の双方から依頼を受けるため、一方の利益を優先して取引をまとめると他方の利益を害するリスクがあります。

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316企業価値評価におけるインカムアプローチの特徴として適切なものはどれか。

  1. A将来期待される利益やキャッシュフローに基づくため、将来の収益獲得能力の反映に優れている。
  2. B過去の貸借対照表の純資産のみに依存するため、将来情報の恣意性を完全に排除できる。
  3. C類似する上場企業が存在しない場合、一切評価額を算出することができない。
  4. D帳簿作成が適正であれば最も客観性に優れるが、のれんの適正な評価は難しい。
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正解:A将来期待される利益やキャッシュフローに基づくため、将来の収益獲得能力の反映に優れている。

インカムアプローチは将来の収益やCFをもとに現在価値を算定するため、将来の収益獲得能力や固有の性質を評価結果に反映させる点で優れています。

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317DCF法による事業価値の算定手順として正しいものはどれか。

  1. A直近期の営業利益に業界平均の倍率を乗じて事業価値を算定する。
  2. B事業計画に基づくフリーキャッシュフローを加重平均資本コスト(WACC)で現在価値に割り引き、継続価値を加算して事業価値を算定する。
  3. C時価評価した資産から負債を控除して事業価値を算定する。
  4. D過去5年間の配当実績の平均を資本コストで除して事業価値を算定する。
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正解:B事業計画に基づくフリーキャッシュフローを加重平均資本コスト(WACC)で現在価値に割り引き、継続価値を加算して事業価値を算定する。

DCF法では、事業計画から見積もったフリーキャッシュフローをWACCで割り引いた現在価値に、継続価値(ターミナルバリュー)を加算して事業価値を算定する。

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318EV/EBITDA倍率法におけるEBITDAの簡易的な算定方法として適切なものはどれか。

  1. A営業利益 + 減価償却費
  2. B経常利益 - 法人税等
  3. C当期純利益 + 支払利息
  4. D売上総利益 - 販売費及び一般管理費
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正解:A営業利益 + 減価償却費

EBITDAは簡易的に「営業利益 + 減価償却費」で算定されるケースが多く、「償却前利益」とも呼ばれます。

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319会社分割に伴う労働契約承継法で定められている、労働者を保護するための手続に含まれないものはどれか。

  1. A労働者との協議
  2. B労働者・労働組合への通知
  3. C全労働者の給与の無条件引き上げ
  4. D該当労働者による異議の申出
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正解:C全労働者の給与の無条件引き上げ

労働契約承継法では、労働者との協議、通知、異議の申出、労働契約の承継・不承継などの保護手続が規定されていますが、給与の一律引上げはありません。

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320銀行などの金融機関が、自己査定時において対象企業の「のれん」の資産性を評価する際の留意点はどれか。

  1. A会計上ののれん償却期間と融資返済期間は必ずしも一致しないため、返済計画との乖離がないか丁寧に評価する。
  2. Bのれんが計上されている場合は無条件で返済能力が高いとみなし、審査を省略する。
  3. C自己査定においては純資産のみが対象となるため、のれんの金額は全額無視して評価する。
  4. Dのれんの金額が借入金額を上回る場合は、ただちに全額の貸倒引当金を計上する。
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正解:A会計上ののれん償却期間と融資返済期間は必ずしも一致しないため、返済計画との乖離がないか丁寧に評価する。

のれんの償却期間と融資返済期間は必ずしも一致しないため、決算書だけでなくキャッシュフローによる返済計画との乖離も含めた評価が必要です。

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321中小企業がエクイティ・ファイナンスで資金調達を行う方法(手法)として含まれないものはどれか。

  1. A銀行からの証書貸付による長期借入
  2. B公募増資(時価発行増資)
  3. C第三者割当増資
  4. D転換社債型新株予約権付社債(CB)
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正解:A銀行からの証書貸付による長期借入

銀行からの借入は返済義務のあるデット・ファイナンスであり、新株を発行するエクイティ・ファイナンスには該当しません。

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