① 原論(環境工学・流体工学・熱工学)
55問管工事の技術を支える理論を扱う分野です。環境工学では空気の性質、湿り空気線図の読み方、室内環境基準、日射と熱負荷が中心になります。流体工学では静水圧、ベルヌーイの定理、管内摩擦損失、ポンプの特性曲線とキャビテーションが対象です。熱工学では熱の伝わり方(伝導・対流・放射)、熱貫流率の計算、比エンタルピーが問われます。計算問題が出やすい分野ですが、出題パターンは限られているため公式を使える状態にしておけば安定した得点源になります。
② 電気工学・建築学
45問管工事に隣接する領域を扱う分野です。電気工学では、電動機の始動方式と特性、力率改善、配線と保護装置、接地工事の種類が中心になります。設備機器の多くが電動機で駆動されるため、実務上も必要な知識です。建築学では、建築物の構造形式、鉄筋コンクリート造や鉄骨造の特徴、防火区画と貫通処理、建具や仕上げの基礎が対象になります。設備配管が建築の躯体を貫通する場面を想定すると、学ぶ意義が理解しやすくなります。
③ 空調1〜空気調和
50問空気調和の基本的な考え方を扱う分野です。空調負荷の種類(外皮負荷・内部負荷・外気負荷)と計算の考え方、湿り空気線図上での空気の状態変化が中心テーマになります。空調方式では単一ダクト方式、二重ダクト方式、ファンコイルユニット方式、パッケージ方式それぞれの特徴と適用建物が問われます。熱源機器では冷凍機の種類と冷凍サイクル、ボイラーの分類、冷却塔の役割も対象です。方式ごとの長所と短所を対比で整理すると理解が進みます。
④ 空調2・3〜冷暖房/換気・排煙
50問冷暖房と換気排煙を扱う分野です。冷暖房では放熱器の種類と特性、床暖房や放射冷暖房、蓄熱システムが対象になります。換気では必要換気量の計算、第一種から第三種までの換気方式と適用場所、局所換気とフードの形状が頻出です。排煙では建築基準法に基づく自然排煙と機械排煙の区別、排煙口と排煙風道の設置基準、加圧防排煙が問われます。換気方式の区別は室の用途(汚染源の有無)と結びつけて覚えるのが効率的です。
⑤ 衛生1・2〜上下水道/給水・給湯
58問水を建物に届けるまでの領域を扱う分野です。上水道では取水から浄水処理、配水管の布設と管種、水質基準が対象になります。下水道では合流式と分流式の違い、管渠の勾配と流速、マンホールの設置間隔が中心です。給水では直結給水方式と受水槽方式の区別、給水管の管径決定、クロスコネクションの防止と逆流防止が頻出になります。給湯では加熱方式の種類、膨張タンクの必要性、レジオネラ属菌対策としての温度管理が問われます。
⑥ 衛生3〜6〜排水通気・消火・ガス・浄化槽
60問排水以降の衛生設備を幅広く扱う分野です。排水通気では排水トラップの種類と封水の深さ、破封の原因、通気管の役割と方式(各個通気・ループ通気・伸頂通気)が最重要論点になります。消火設備では屋内消火栓、スプリンクラー、不活性ガス消火設備の構成と設置基準が対象です。ガス設備では都市ガスとLPガスの性質の違い、供給方式、ガス漏れ警報器の設置位置が問われます。浄化槽では処理方式と保守点検の項目が頻出です。
⑦ 機材・配管ダクト・設計図書
50問設備を構成する材料と図書を扱う分野です。機材ではポンプの種類と特性、送風機の種類と風量制御、冷凍機、ボイラー、熱交換器、空気清浄装置の仕様が対象になります。配管では管材の種類(鋼管・銅管・ステンレス鋼管・塩化ビニル管)と用途、継手、弁の種類と使い分けが中心です。ダクトでは板厚とアスペクト比、継目の工法、ダンパの種類が問われます。設計図書では仕様書と図面の優先順位、施工図の役割も出題対象になります。
⑧ 施工計画・工程管理
50問工事全体の段取りと進捗管理を扱う分野です。施工計画では事前調査の項目、仮設計画、機器の搬入計画と揚重計画、施工体制台帳と施工体系図、各種届出書類と提出先が対象になります。工程管理では各種工程表(バーチャート・ネットワーク式・曲線式)の特徴と使い分け、ネットワーク工程表のクリティカルパスと所要日数の計算、工期短縮とコストの関係が頻出です。ネットワーク計算は定番論点なので確実に得点したい領域になります。
⑨ 品質管理・安全管理
50問工事の品質と現場の安全を扱う分野です。品質管理では品質管理計画、抜取検査と全数検査の使い分け、ヒストグラム・管理図・パレート図といったQC手法、配管の水圧試験や気密試験の方法と判定基準が中心になります。安全管理では労働安全衛生法に基づく管理体制、作業主任者の選任、足場と脚立の安全基準、酸素欠乏危険作業、感電防止措置が頻出です。試験方法と圧力値の組み合わせは混同しやすいため、一覧表で整理してください。
⑩ 工事施工1・2〜機器の据付/配管・ダクト
52問実際の据付と施工を扱う、実務直結の分野です。機器の据付では、基礎の構造とアンカーボルト、防振架台、機器周囲の保守スペース、ポンプや冷凍機の据付上の留意点が対象になります。配管施工では、管の勾配と支持間隔、伸縮継手の設置、貫通部の処理、スリーブと防火区画の措置が中心です。ダクト施工では、吊り金物の間隔、たわみ継手、防火ダンパの設置と点検口が問われます。数値基準が多いため工程ごとの一覧表による整理が有効です。
⑪ 工事施工3〜保温保冷・防振腐食・試運転調整
42問仕上げから引渡しまでの工程を扱う分野です。保温保冷では保温材の種類と適用温度、施工順序(保温筒・外装材)、防湿層の必要性、結露防止の考え方が対象になります。防振では防振材の種類と選定、配管の防振支持が中心です。腐食対策では電食のメカニズム、異種金属接触腐食の防止、防食塗装とライニングが問われます。試運転調整では、水量と風量のバランス調整、機器の試運転手順、引渡し時の書類が頻出になります。
⑫ 労働安全衛生法・労働基準法
53問工事に従事する人を守る法令を扱う分野です。労働安全衛生法では、安全衛生管理体制(総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医・統括安全衛生責任者)の選任要件、作業主任者を選任すべき作業、就業制限業務、特別教育、作業環境測定が中心になります。労働基準法では労働時間・休憩・休日、時間外労働、年少者と妊産婦の就業制限、災害補償が対象です。条文の主語と数値要件を正確に押さえることが得点の前提になります。
⑬ 建築基準法・建設業法・消防法・その他関連法規
60問工事の実施に関わる法令群を扱う、出題数が最多の分野です。建築基準法では用語の定義、建築設備の規定、防火区画と貫通部の措置、換気設備と排煙設備の基準が対象になります。建設業法では許可の区分、監理技術者と主任技術者の設置要件と専任性、請負契約の記載事項、一括下請負の禁止が頻出です。消防法では消防用設備等の種類と設置基準、着工届が問われます。あわせて廃棄物処理法や騒音規制法など関連法令も出題対象になります。