① 高齢化と介護保険制度の創設・改正
40問介護保険制度がなぜ生まれ、どう変わってきたかを扱う分野です。措置制度から契約に基づく社会保険方式への転換、制度創設の背景にある高齢化と家族介護の限界、そして自立支援・利用者本位・社会保険方式という基本理念が出発点になります。あわせて、地域包括ケアシステムの構築、予防重視型システムへの転換、地域支援事業の再編といった主要な制度改正の流れが問われます。制度の趣旨を理解しておくと、後続の分野で細部を覚える際の軸になります。
② 保険者・被保険者・介護保険財政
40問制度を運営する仕組みを扱う分野です。保険者である市町村の事務、都道府県と国の役割分担、国民健康保険団体連合会や介護保険審査会といった関係機関の位置づけが基礎になります。被保険者は第1号(65歳以上)と第2号(40歳以上65歳未満の医療保険加入者)に分かれ、資格取得と喪失の時期、住所地特例が頻出です。財政では公費と保険料の負担割合、調整交付金、財政安定化基金が問われます。数字の正確な記憶が求められる領域です。
③ 要介護認定と保険給付・利用者負担
40問サービス利用に至る手続と給付の仕組みを扱います。認定では申請から認定調査、主治医意見書、一次判定と介護認定審査会による二次判定、認定の有効期間と更新・変更のルールが中心テーマです。給付では介護給付・予防給付・市町村特別給付の区別、区分支給限度基準額の考え方、現物給付と償還払いの違いが問われます。利用者負担では負担割合、高額介護サービス費、特定入所者介護サービス費(補足給付)が頻出になります。
④ 事業者・情報公表・地域支援事業・事業計画
38問サービス提供体制を支える仕組みを扱う分野です。事業者の指定基準と指定権者(市町村か都道府県か)の区別、指定の更新と取消し、介護サービス情報の公表制度が対象になります。地域支援事業では、介護予防・日常生活支援総合事業、包括的支援事業(地域包括支援センターの業務)、任意事業の3本柱を押さえます。事業計画では市町村介護保険事業計画と都道府県介護保険事業支援計画の記載事項と期間が問われます。
⑤ ケアマネジメントと居宅・予防・施設介護支援
40問ケアマネジャーの中核業務を扱う、実務直結の分野です。ケアマネジメントの過程(アセスメント、居宅サービス計画原案の作成、サービス担当者会議、モニタリング)と各段階の留意点が中心になります。居宅介護支援、介護予防支援、施設介護支援それぞれの運営基準、課題分析標準項目、モニタリングの頻度と記録が頻出です。実務経験がある受験者にとっては馴染みのある領域ですが、運営基準の細かい規定は改めて条文レベルで確認する必要があります。
⑥ 高齢者の特徴・医学的診断・在宅医療管理・検査
42問保健医療サービス分野の入口となる領域です。高齢者に特有の身体的・精神的変化、老年症候群、複数疾患の併存といった特徴を押さえます。バイタルサインの基準値と異常の判断、意識レベルの評価が基礎です。在宅医療管理では、在宅自己注射、在宅酸素療法、人工透析、経管栄養、在宅中心静脈栄養、ストーマなどの管理上の留意点が問われます。検査では血液検査や尿検査の基準値と、高齢者で解釈が変わる項目が頻出になります。
⑦ 高齢者に多い疾病・急変時対応・感染症予防
42問高齢者に多く見られる疾患と緊急時対応を扱います。脳血管疾患、心疾患、糖尿病、骨粗鬆症と骨折、パーキンソン病、関節リウマチ、誤嚥性肺炎など、疾患ごとの特徴と生活上の留意点が対象です。急変時対応では、意識障害、転倒、脱水、熱中症、窒息への初期対応が問われます。感染症予防では標準予防策、インフルエンザやノロウイルス、疥癬、結核への対応が頻出。疾患名と症状の組み合わせを正確に覚えることが得点につながります。
⑧ 認知症・精神障害・リハビリ・ターミナルケア・薬
40問高齢者ケアで特に重要度の高いテーマを集めた分野です。認知症では原因疾患ごとの特徴(アルツハイマー型・血管性・レビー小体型・前頭側頭型)、中核症状と行動心理症状の区別、認知症施策が中心になります。精神障害では老年期うつ病やせん妄が対象です。リハビリテーションでは急性期・回復期・維持期の区分と目的、ターミナルケアでは意思決定支援と看取りの体制が問われます。薬では高齢者の薬物動態の特徴と多剤併用の問題が頻出です。
⑨ 食事・排せつ・褥瘡・睡眠・入浴の介護
40問日常生活支援の実際を扱う分野です。食事では低栄養と脱水の予防、嚥下機能の評価と誤嚥予防、食形態の工夫が対象になります。排せつでは尿失禁の種類と対応、便秘の予防、おむつの適切な使用が中心です。褥瘡では発生要因と好発部位、予防のための体位変換と除圧、栄養管理が問われます。睡眠では高齢者の睡眠の特徴と睡眠障害への対応、入浴では循環動態への影響と安全確保が頻出。生活場面ごとにリスクと対応を整理してください。
⑩ 医療系サービスと施設
40問医療の要素を含むサービスと施設を扱う分野です。訪問看護、訪問リハビリテーション、居宅療養管理指導、通所リハビリテーション、短期入所療養介護について、それぞれの人員基準・設備基準・運営基準と、医師の指示の要否が問われます。施設では介護老人保健施設と介護医療院の目的、対象者、サービス内容の違いが頻出です。介護老人福祉施設との役割分担を含めて、3施設の性格の違いを整理しておくことが重要になります。
⑪ ソーシャルワーク・相談面接技術・支援困難事例
40問福祉サービス分野の基礎理論を扱います。ソーシャルワークはミクロ(個別援助)・メゾ(集団援助)・マクロ(地域援助)の3層で捉え、それぞれの目的と方法を押さえます。相談面接技術では、傾聴と受容、共感、自己決定の尊重、非言語的コミュニケーション、面接の構造化が中心テーマです。支援困難事例では、サービス拒否、セルフネグレクト、家族との葛藤、虐待疑いへの対応が問われます。理念と技法を結びつけて理解することが求められます。
⑫ 訪問・通所・短期入所・福祉用具・住宅改修
41問在宅生活を支える福祉系サービスを扱う分野です。訪問介護では身体介護と生活援助の区別、通院等乗降介助、できない行為の範囲が頻出です。通所介護と短期入所生活介護では人員基準と運営基準を押さえます。福祉用具では貸与種目と販売種目の区別、住宅改修では対象となる工事の種類と支給限度基準額、申請の手順が問われます。実務で扱う機会が多い領域なので、経験者は得点源にしやすい分野です。
⑬ 地域密着型サービスと介護老人福祉施設
40問住み慣れた地域での生活を支える仕組みを扱います。地域密着型サービスは市町村が指定権者であり、原則としてその市町村の被保険者が利用対象という点が基本です。定期巡回・随時対応型訪問介護看護、夜間対応型訪問介護、小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護、看護小規模多機能型居宅介護など、種類ごとの特徴と人員基準が問われます。介護老人福祉施設では入所要件と運営基準、他の2施設との違いが頻出です。
⑭ 社会資源と関連制度
82問介護保険以外の制度との関わりを扱う、出題数が最も多い分野です。成年後見制度の3類型と任意後見、日常生活自立支援事業との違いが中心テーマになります。高齢者虐待防止法における虐待の類型と通報義務、生活保護法の8扶助と介護扶助、障害者総合支援法との適用関係、老人福祉法の措置、生活困窮者自立支援制度、後期高齢者医療制度が対象です。制度間の役割分担を理解しておくと、細部の暗記量を減らせます。