知的財産管理技能検定3級 ③ 意匠法

物品等の外観デザイン(視覚を通じて美感を起こさせるもの)を保護する意匠法の分野です。工業上利用性・新規性・創作非容易性という登録要件、出願公開や審査請求がなく原則すべてを実体審査する点、存続期間が出願日から25年である点が特徴です。部分意匠・組物の意匠・動的意匠・関連意匠・秘密意匠・内装や建築物の意匠といった多様な保護制度が問われます。類否判断は需要者の視点で行う点も頻出です。制度ごとの要件と趣旨をセットで覚えましょう。

この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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77意匠法における「意匠」の定義として、最も適切なものはどれか。

  1. A物品等の形状等や画像であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの
  2. B物品等の形状等や画像であって、聴覚を通じて美感を起こさせるもの
  3. C自然法則を利用した技術的思想の創作のうち高度なもの
  4. D物品等の形状等や画像であって、視覚を通じて高尚な芸術性を起こさせるもの
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正解:A物品等の形状等や画像であって、視覚を通じて美感を起こさせるもの

意匠法2条1項にて、意匠は「視覚を通じて美感を起こさせるもの」と定義されています。美術品のような高尚な美までは要求されません。

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78次のうち、意匠法上の「画像」として保護の対象となるものはどれか。

  1. A映画やゲームなどのコンテンツ画像
  2. B機器の操作の用に供される画像
  3. Cパソコンのデスクトップの装飾用の壁紙画像
  4. D美術館で展示される純粋な絵画の画像
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正解:B機器の操作の用に供される画像

保護対象となる画像は、機器の操作画像か、機器の機能発揮の結果として表示される画像に限られます。装飾画像などは対象外です。

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79次のうち、意匠法の保護対象となる「物品」として認められないものはどれか。

  1. A集合したものが固定の形態を有する角砂糖
  2. B通常は独立して取引されない物品の部分
  3. C土地およびその定着物である不動産
  4. D販売時は動産として取り扱われる組立て式バンガロー
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正解:C土地およびその定着物である不動産

物品は原則として市場で流通する動産であるため、土地およびその定着物(不動産)は物品として認められません。

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80意匠法でいう「工業上利用できる意匠」の要件として、正しい説明はどれか。

  1. A自然物をそのまま主要な要素としていること
  2. B純粋に美術の分野に属する著作物であること
  3. C世界に一つだけの一品制作の工芸品であること
  4. D同一のものを複数製造しうる意匠であること
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正解:D同一のものを複数製造しうる意匠であること

意匠法は産業の発達への寄与を目的とするため、工業上同一のものを複数製造(量産)できる必要があります。

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81意匠の新規性を判断する基準となる時点はいつか。

  1. A意匠登録出願時
  2. B意匠の創作時
  3. C製品の販売開始時
  4. D意匠権の設定登録時
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正解:A意匠登録出願時

新規性の判断基準は「出願時」です。午前に発表した意匠を午後に同日出願しても、原則として出願時には新規性を失っています。

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82令和6年1月1日以後の出願において、新規性喪失の例外規定の適用を受けるための証明書のルールとして正しいものはどれか。

  1. A最も早い公開日に複数の公開が行われた場合、全ての行為の証明書が必要である
  2. B権利者の行為に起因する公開のうち、最先の公開日の行為について証明すれば足りる
  3. C公開された日が意匠登録出願から3年以内であれば、一切の証明書は不要である
  4. D展示会での発表については適用されるが、SNSサイトの掲載は適用されない
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正解:B権利者の行為に起因する公開のうち、最先の公開日の行為について証明すれば足りる

令和6年1月1日以後の出願では、手続負担軽減のため最先の公開日の行為について証明書を提出すれば足りることになりました。

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83意匠の「創作非容易性」を満たさないとされる例として、該当しないものはどれか。

  1. A構成要素の配置を単に変更すること
  2. B構成要素の一部を他の意匠等に置き換えること
  3. C全く新しいコンセプトと形状を持つ画期的な意匠を創作すること
  4. D意匠の特徴を保ったまま大きさを拡大・縮小すること
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正解:C全く新しいコンセプトと形状を持つ画期的な意匠を創作すること

全く新しいコンセプトと画期的な形状の創作は容易に創作できるとはいえず、登録要件を満たす可能性があります。他は創作非容易性を満たさない例です。

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84同日に同一または類似の意匠で二以上の出願があった場合(先願主義)の扱いで、正しいものはどれか。

  1. A意匠の完成が最も早かった創作者が登録を受けられる
  2. B全ての出願人が共有で意匠登録を受けられる
  3. C特許庁長官が行うくじ引きによって登録者が決定される
  4. D出願人同士の協議において合意で定められた一の出願人のみが登録を受けられる
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正解:D出願人同士の協議において合意で定められた一の出願人のみが登録を受けられる

同日出願の場合は協議が行われ、合意した一の出願人のみが登録を受けられます。協議不成立時は誰も登録を受けられません。

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85意匠を創作したときに発生する「意匠登録を受ける権利」について、正しいものはどれか。

  1. A創作者である自然人にのみ与えられ、法人には認められない
  2. B法人が創作の主体となった場合は、最初から法人に与えられる
  3. C財産権の一種ではあるが、他人に譲渡することはできない
  4. D出資したスポンサーにのみ自動的に権利が与えられる
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正解:A創作者である自然人にのみ与えられ、法人には認められない

意匠登録を受ける権利は自然人にのみ与えられます。法人が権利を取得するには、創作者から譲渡を受ける必要があります。

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86意匠登録出願の際に提出が必須であるものは、願書と何か。

  1. A意匠の創作過程を記録した詳細な説明書
  2. B意匠を記載した図面(または代わりの写真、見本等)
  3. C製品の量産が可能であることを証明する誓約書
  4. D製品の販売計画書および市場調査データ
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正解:B意匠を記載した図面(または代わりの写真、見本等)

意匠登録出願には、願書と意匠を記載した図面を提出します(図面に代えて写真や見本等でも可能)。

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87「一意匠一出願の原則」に関する説明として、正しいものはどれか。

  1. A複数の意匠は、どれほど似ていても別々の出願にすることは禁止されている
  2. B全く異なる複数の意匠でも、同じ出願人なら一つの出願にまとめなければならない
  3. C経済産業省令に定めるところにより、意匠ごとに出願しなければならない
  4. D一つの願書で複数意匠を出願した場合、審査はまとめて行われ一つの権利となる
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正解:C経済産業省令に定めるところにより、意匠ごとに出願しなければならない

意匠ごとに出願しなければならないのが一意匠一出願の原則です。一の願書で複数出願できる場合も、審査や権利は意匠ごとに扱われます。

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88意匠法の審査の流れにおいて、特許法と異なり「存在しない制度」は次のうちどれか。

  1. A拒絶理由通知制度
  2. B拒絶査定不服審判制度
  3. C拒絶理由に対する意見書の提出
  4. D出願公開制度と出願審査請求制度
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正解:D出願公開制度と出願審査請求制度

意匠法には特許法のような出願公開制度や出願審査請求制度がなく、原則として出願されたすべての意匠が実体審査されます。

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89拒絶理由通知を受けて手続補正書を提出する際のルールとして、正しいものはどれか。

  1. A出願当初の願書の記載や図面などの要旨を変更してはいけない
  2. B物品の名称を全く異なる分野の名称に修正することが義務付けられている
  3. C図面を大幅に修正して意匠の内容を変えることが推奨されている
  4. D意匠登録出願を特許出願に変更することは一切禁止されている
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正解:A出願当初の願書の記載や図面などの要旨を変更してはいけない

手続補正では、出願当初の願書の記載や図面等から導き出される具体的な意匠の内容(要旨)を変更してはいけません。

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90「動的意匠」の説明として最も適切なものはどれか。

  1. A独立して取引の対象とはならない物品の部分のみを保護する制度
  2. B物品等の持つ機能に基づいて変化する前後の形状等について登録を受ける制度
  3. C複数のバリエーションの意匠を同等の価値を有するものとして保護する制度
  4. D店舗等の内部の装飾を全体として統一的な美感がある場合に保護する制度
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正解:B物品等の持つ機能に基づいて変化する前後の形状等について登録を受ける制度

動的意匠は、変形ロボット玩具や折りたたみ乳母車など、機能に基づいて形状等が変化する場合にその前後について登録を受ける制度です。

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91「組物の意匠」として一意匠で出願するための要件として正しいものはどれか。

  1. A全く無関係な物品を二つ以上自由に組み合せること
  2. B一つのコンセプトから継続的に創作されたバリエーションであること
  3. C同時に使用される複数の物品等で、組物全体として統一があること
  4. D出願内容を3年間秘密にする意思があること
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正解:C同時に使用される複数の物品等で、組物全体として統一があること

組物の意匠は「一組の飲食用具セット」のように、同時に使用され全体として統一がある複数の物品等を一意匠として出願できる制度です。

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92「関連意匠制度」を利用する場合、本意匠に類似する意匠はいつまでに出願する必要があるか。

  1. A本意匠の設定登録日から1年以内
  2. B本意匠が一般に公開された日から6ヵ月以内
  3. C期間の制限はなく、本意匠の存続期間中であればいつでも可能
  4. D本意匠の意匠登録出願の日から10年以内
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正解:D本意匠の意匠登録出願の日から10年以内

本意匠に類似するバリエーションを関連意匠として登録するには、本意匠の出願日から10年以内に出願する必要があります。

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93「秘密意匠」の請求を行うことができるタイミングとして、正しいものはどれか。

  1. A意匠登録出願と同時、または第1年分の登録料の納付と同時
  2. B設定登録が完了し意匠公報が発行された直後
  3. C特許庁からの拒絶理由通知を受け取った日から30日以内
  4. D製品の製造を開始する前であればいつでも
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正解:A意匠登録出願と同時、または第1年分の登録料の納付と同時

秘密意匠の請求は、意匠登録出願と同時か、第1年分の登録料納付と同時に行わなければなりません。

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94秘密意匠の制度において、登録意匠の内容を秘密にしておくことができる限度期間はどれか。

  1. A意匠登録出願の日から10年
  2. B意匠権の設定登録日から3年
  3. C意匠権の設定登録日から25年
  4. D期限はなく永遠に秘密にできる
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正解:B意匠権の設定登録日から3年

秘密意匠は、意匠権の設定登録日から3年を限度として、登録意匠の内容を秘密にしておくことができます(期間の延長や短縮も可能)。

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95意匠権はどのタイミングで発生するか。

  1. A創作者が意匠を完成させたとき
  2. B特許庁へ意匠登録出願を行ったとき
  3. C登録査定後、第1年分の登録料が納付され設定登録されたとき
  4. D意匠公報に登録意匠が掲載されたとき
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正解:C登録査定後、第1年分の登録料が納付され設定登録されたとき

意匠権は、審査を通過して登録査定を受けた後、所定期間内に第1年分の登録料を納付し「設定登録」されることで発生します。

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96意匠権の存続期間として正しいものはどれか。

  1. A設定登録の日から20年で終了する
  2. B設定登録の日から25年で終了する
  3. C意匠登録出願の日から20年で終了する
  4. D意匠登録出願の日から25年で終了する
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正解:D意匠登録出願の日から25年で終了する

意匠権の存続期間は「意匠登録出願の日」から25年で終了します。延長や更新の制度はありません。

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97意匠権の登録料の納付期限が経過してしまった場合の救済措置として正しいものはどれか。

  1. A納付期限経過後でも、6ヵ月以内であれば割増登録料を納付することで追納できる
  2. B納付期限を1日でも過ぎた場合、いかなる理由があっても追納は認められない
  3. C納付期限経過後でも、10年以内であればいつでもペナルティなしで追納できる
  4. D納付期限を過ぎた場合は、改めて意匠登録出願からやり直す必要がある
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正解:A納付期限経過後でも、6ヵ月以内であれば割増登録料を納付することで追納できる

納付期限経過後でも6ヵ月以内であれば割増登録料の納付により追納できます(さらに期間を徒過した場合は正当な理由がある等の要件下で回復が認められることがあります)。

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98意匠権の「専用実施権」についての説明で、正しいものはどれか。

  1. A設定すれば、特許庁への登録がなくても直ちに完全な効力を生じる
  2. B設定された範囲内では、たとえ意匠権者自身であっても登録意匠を実施できない
  3. C意匠権者は一つの登録意匠について、重複する範囲で複数人に専用実施権を設定できる
  4. D他人に専用実施権を設定しても、意匠権者は自由に意匠の実施を継続できる
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正解:B設定された範囲内では、たとえ意匠権者自身であっても登録意匠を実施できない

専用実施権は独占排他的な権利であり、設定された範囲内では意匠権者自身も実施できなくなります。また特許庁への登録が必要です。

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99意匠権の「通常実施権」についての説明で、正しいものはどれか。

  1. A特許庁に登録しなければ効力が発生しない権利である
  2. B設定された範囲内では、意匠権者自身も実施できなくなる権利である
  3. C当事者間の契約のみで発生し、重複する範囲で複数人に許諾することができる
  4. D通常実施権を与えられた者は、第三者へ自由に権利を独占排他的に譲渡できる
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正解:C当事者間の契約のみで発生し、重複する範囲で複数人に許諾することができる

通常実施権は契約のみで発生(登録不要)し、複数人に許諾可能です。意匠権者自身の実施を妨げるものではありません。

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100会社に勤務する従業者が「職務創作」をした場合、会社側にはどのような権利が認められるか。

  1. A従業者の意思に関わらず、会社が自動的に意匠権者となる
  2. B会社には専用実施権が認められ、従業者は実施できなくなる
  3. C会社側にはいかなる権利も認められない
  4. D例外的に本人の希望と関係なく、会社側に通常実施権が認められる
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正解:D例外的に本人の希望と関係なく、会社側に通常実施権が認められる

従業者が職務創作をした場合、意匠権等の帰属とは別に、使用者(会社側)には法定の通常実施権が認められます。

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101意匠権が複数人の「共有」である場合の譲渡についてのルールで、正しいものはどれか。

  1. A他の共有者の同意を得なければ、自己の持分であっても譲渡できない
  2. B自己の持分であれば、他の共有者の同意がなくても自由に譲渡できる
  3. C共有持分の過半数を持つ者であれば、全員の同意なく全体を譲渡できる
  4. D意匠権が共有である場合、法律により一切の譲渡が禁止されている
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正解:A他の共有者の同意を得なければ、自己の持分であっても譲渡できない

意匠権が共有に係る場合、他の共有者の同意を得なければ自己の持分を譲渡することはできません。

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102意匠の類否判断において、基準となるのは誰の視点か。

  1. Aその意匠を審査した特許庁の審査官
  2. Bその意匠に係る物品等の需要者
  3. Cその意匠を創作したデザイナー
  4. Dその分野における通常の知識を有する者(当業者)
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正解:Bその意匠に係る物品等の需要者

登録意匠とそれ以外の意匠が類似かどうかの判断基準は、需要者です(意匠法24条2項)。需要者の立場で美感の共通性を判定します。

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103意匠権の効力が及ぶ範囲(類似)の判断について、正しいものはどれか。

  1. A物品等と形状等のいずれかが非類似であっても、もう一方が同一であれば類似となる
  2. B物品等が全く異なる場合でも、形状等が同一であれば常に侵害となる
  3. C物品等と形状等のいずれかが同一で、もう一方が類似のときは、類似していると考えられる
  4. D意匠権の効力範囲には、「非類似」の意匠も全て含まれる
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正解:C物品等と形状等のいずれかが同一で、もう一方が類似のときは、類似していると考えられる

意匠権の効力範囲は同一または類似です。物品等と形状等のうち、一方が同一でもう一方が類似の場合は「類似」となります。

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104意匠権者の許諾を得ていなくても、意匠を実施できる「例外」にあたる行為はどれか。

  1. A個人的な利益のために侵害品を大量に密輸入する行為
  2. B海外で製造された安価な模倣品を国内で無断販売する行為
  3. C意匠権者の製品とわざと混同させるようなパッケージで販売する行為
  4. D試験または研究のために登録意匠を実施する行為
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正解:D試験または研究のために登録意匠を実施する行為

試験または研究のために登録意匠を実施する場合などは、意匠権者の許諾を得ていなくても実施できる例外として認められています。

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105「意匠権の消尽」に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  1. A意匠権者等から適法に購入した製品は、許諾を得なくても転売することができる
  2. B意匠権の存続期間が終了すると同時に、意匠権の効力は完全に消滅する
  3. C一度でも警告を無視すると、意匠権は消尽して無効になる
  4. D侵害品であっても、消費者が購入した時点で意匠権は消尽する
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正解:A意匠権者等から適法に購入した製品は、許諾を得なくても転売することができる

意匠権者や実施権者から適法に購入した製品は意匠権が「消尽」しているため、許諾なく使用や転売ができます。

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106意匠権の侵害を発見した際の意匠権者側の対応として、最初に行うべき適切な行動はどれか。

  1. A事前の確認をせずに、直ちに損害賠償請求訴訟を提起する
  2. B侵害製品が自己の登録意匠等の範囲に属していることを確認する
  3. C事前確認を省き、相手の取引先に直接販売停止を命令する
  4. D相手の同意を得ずに、侵害製品を強制的に回収し廃棄する
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正解:B侵害製品が自己の登録意匠等の範囲に属していることを確認する

警告書を送る前に、まずは侵害製品が自己の登録意匠等と同一または類似の範囲に属しているかを確認する必要があります。

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107意匠権侵害を受けた場合に意匠権者が請求できる民事的救済措置に含まれないものはどれか。

  1. A差止請求
  2. B損害賠償請求
  3. C意匠登録無効審判の請求
  4. D不当利得返還請求および信用回復措置請求
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正解:C意匠登録無効審判の請求

意匠登録無効審判は、警告を受けた側(実施者側)が相手の権利を無効にするために請求する手段であり、意匠権者側が侵害救済として行うものではありません。

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108意匠権侵害の刑事罰(個人の場合)として正しいものはどれか。

  1. A罰金のみが科され、懲役刑が科されることは絶対にない
  2. B5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金である
  3. C刑事罰の規定はなく、民事上の損害賠償のみで解決される
  4. D10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、または両方が科される
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正解:D10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、または両方が科される

意匠権を侵害する者に対する刑事罰は、10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、場合によってはその両方が科されます。

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109意匠権侵害であると警告を受けた側の最初の対応として、最も適切なものはどれか。

  1. A意匠登録原簿で、実際に意匠権が存在するか、警告者が正当な意匠権者かを確認する
  2. B相手の要求に従い、直ちに製品の製造を中止し全額の損害賠償を支払う
  3. C相手の意匠権の存続期間が満了するまで製造販売を続ける
  4. D警告者の製品デザインを真似て、新たな出願を特許庁に行う
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正解:A意匠登録原簿で、実際に意匠権が存在するか、警告者が正当な意匠権者かを確認する

警告を受けた場合、まずは「意匠登録原簿」を閲覧し、意匠権の存在や権利者の正当性を確認する必要があります。

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110警告を受けた側が、実施品が意匠権侵害に当たると判断した場合の対抗措置として考えられるものはどれか。

  1. A警告者の同意を得ずに一方的に通常実施権を特許庁に登録する
  2. B同じ製品が以前に販売されていた等の無効理由を調べ、意匠登録無効審判を請求する
  3. C製品の名称だけを別のものに変更し、製造・販売をそのまま継続する
  4. D警告を無視して製造販売を続け、時効の成立を待つ
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正解:B同じ製品が以前に販売されていた等の無効理由を調べ、意匠登録無効審判を請求する

侵害に当たる場合でも、意匠登録に無効理由(公知意匠の存在など)があれば、意匠登録無効審判を請求して登録を無効にできることがあります。

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111内装の意匠の要件として、正しいものはどれか。

  1. A宿泊施設には適用されるが、店舗や事務所には適用されない
  2. B家具や什器の配置がランダムで、個別のデザイン性が際立っていること
  3. C内装全体として統一的な美感を起こさせるものであること
  4. D建築物の外観と内装が同一の色彩で統一されていること
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正解:C内装全体として統一的な美感を起こさせるものであること

店舗等の内部の設備や装飾について、内装全体として統一的な美感を起こさせるものであれば一意匠として出願できます。

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112「建築物」が意匠法上の保護を受けるために満たすべき条件はどれか。

  1. A動産として取引される性質を持つこと
  2. B市場で流通し、かつ無体物であること
  3. C自然の山や石をそのまま利用したものであること
  4. D土地の定着物であることと、人工構造物であること
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正解:D土地の定着物であることと、人工構造物であること

建築物として保護を受けるには、①土地の定着物であること、②人工構造物であること、のいずれも満たす必要があります(住宅や工場など)。

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113意匠権の「先使用権」が認められるための条件として正しいものはどれか。

  1. A出願前からその意匠を知らずに自ら創作し、国内で実施等をしていること
  2. B出願後にその意匠の存在を知り、急いで実施の準備を完了させたこと
  3. C意匠権者に実施料を全額先払いしていること
  4. D外国においてのみ製品を販売していること
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正解:A出願前からその意匠を知らずに自ら創作し、国内で実施等をしていること

出願前からその意匠を知らずに自ら創作し、日本国内で実施(またはその準備)をしていれば、無償で実施できる先使用権が認められます。

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114意匠が「非類似」である場合の効力範囲に関する説明で、正しいものはどれか。

  1. A形状等が同一であれば、物品等が全く非類似でも意匠権の侵害となる
  2. B物品等と形状等のいずれか一方が非類似であれば、意匠は非類似となり効力は及ばない
  3. C物品等が類似していれば、形状等が全く異なっていても意匠権の侵害となる
  4. D需要者が非類似だと感じても、審査官が類似だと判断すれば常に効力が及ぶ
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正解:B物品等と形状等のいずれか一方が非類似であれば、意匠は非類似となり効力は及ばない

物品等と形状等のいずれかが非類似のときは意匠として非類似となり、意匠権の効力範囲から外れるため侵害とはなりません。

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115「部分意匠」の説明として最も適切なものはどれか。

  1. A同時に使用される複数の物品を分割して出願する制度
  2. B意匠権の存続期間を部分的に延長する制度
  3. C独立して取引の対象とならないような物品の部分についても保護する制度
  4. D内装の意匠のうち、壁紙の部分のみを保護する制度
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正解:C独立して取引の対象とならないような物品の部分についても保護する制度

部分意匠は、物品全体ではなく、独立して取引されないような特徴のある部分だけでも意匠登録を受けることができる制度です。

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116同日出願による協議不成立の結果として、正しいものはどれか。

  1. A出願人全員が共同で意匠権を取得する
  2. B先に意匠を創作したことを証明した者のみが意匠権を取得する
  3. C特許庁長官が職権で適任と認めた一方に意匠権を付与する
  4. Dいずれの出願人も意匠登録を受けることができない
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正解:Dいずれの出願人も意匠登録を受けることができない

同日の出願について協議が成立しなかったり協議できなかったときは、いずれの出願人も意匠登録を受けることができません。

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