日本化粧品検定1級 ⑥ 化粧品の官能評価

化粧品の使用感(テクスチャー・伸び・なじみ・うるおい感など)を客観的に評価する手法を学ぶ分野です。官能評価の種類(識別法・順位法・採点法)、パネルの選定・訓練、実施環境の統制、結果の統計処理などを整理します。製品開発における官能評価の役割や、消費者調査との違いも問われる、化粧品開発の品質管理を支える重要分野です。

この分野の問題20問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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405日本工業規格(JIS)において定義されている「官能評価」の説明として、正しいものはどれか。

  1. A分析機器のみを用いて、成分の配合量を数値化すること
  2. B人の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚・体性感覚)によって事物を評価すること
  3. C個人の主観的な感想を自由に述べること
  4. D顕微鏡を用いて皮膚の状態を観察すること
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正解:B人の五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚・体性感覚)によって事物を評価すること

官能評価は、JIS Z9080などで「人の五感によって事物を評価すること、およびその方法」と定義されています。

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406化粧品において、官能評価が最も重要視される理由の一つとして、テキストに記載されているデータはどれか。

  1. A価格の安さがリピート率に直結するから
  2. B製品を長く愛用するかどうかは「使用感」が最も重視されているから
  3. C香りが強ければ強いほど売れるから
  4. Dパッケージの色が売り上げの80%を決めるから
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正解:B製品を長く愛用するかどうかは「使用感」が最も重視されているから

製品を長く愛用するかどうかにおいて「使用感」が最も重視されているというデータがあり、官能評価が重要となります。

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407官能評価において「聴覚」が対象とする評価内容の例として、最も適切なものはどれか。

  1. Aクリームの白さやツヤ
  2. Bリップカラーの味
  3. Cコンパクトを開閉するときの音
  4. D化粧水の浸透感
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正解:Cコンパクトを開閉するときの音

容器の開閉音などは、聴覚を通じた製品の質感を判断する重要な評価項目です。

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408官能評価において「味覚」が対象とする、意図しない使用シーンでの評価例はどれか。

  1. Aシャンプーの泡立ち
  2. Bリップカラーを塗った際の味や、クレンジング料が口に入った時の苦み
  3. C香水のつけたての香り
  4. D乳液の伸びの良さ
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正解:Bリップカラーを塗った際の味や、クレンジング料が口に入った時の苦み

味覚は、リップカラーや、クレンジング料が口に入ってしまった際に感じる苦みなどが評価対象となります。

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409官能評価が必要なタイミングのうち、「製品を工場でつくる段階」で行われる主な目的はどれか。

  1. Aターゲットとなる使用感を選定するため
  2. B開発で最終決定したサンプルと同じものが生産できているかを確認するため
  3. C製品を客観的な言葉でお客様に説明するため
  4. D市場での売れ行きを予測するため
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正解:B開発で最終決定したサンプルと同じものが生産できているかを確認するため

生産段階では、開発時と品質(使用感など)にブレがないかを官能評価で確認します。

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410官能評価を客観的に行うために、実施時に「一定に保つべき環境条件」に含まれないものはどれか。

  1. A気温や湿度
  2. B明るさ(照度)
  3. C評価を行う部屋の家賃
  4. Dサンプルの温度
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正解:C評価を行う部屋の家賃

客観的な評価には、環境(気温・湿度・明るさ)やサンプルの状態を一定に保つ必要があります。

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411リップカラーの微妙な赤みの違いや、ファンデーションの色を正しく評価するために望ましい光源条件はどれか。

  1. A暗い部屋での白熱灯
  2. B色評価用蛍光灯(高演色蛍光灯)
  3. C直射日光の当たる窓際
  4. D青色のLEDライト
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正解:B色評価用蛍光灯(高演色蛍光灯)

色を正確に評価するためには、一定の明るさと輝度を保つ環境(高演色蛍光灯など)が必要です。

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412官能評価において「触覚(感触)」を評価する際、サンプル(製品)に対して行うべき管理はどれか。

  1. A評価の直前まで冷凍庫で凍らせておく
  2. Bサンプルの温度をそろえておく
  3. C評価のたびに異なる容器に詰め替える
  4. D評価の直前に強い香料を混ぜる
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正解:Bサンプルの温度をそろえておく

クリームや乳液などは温度によって硬さや伸びが変化するため、サンプルの温度管理が重要です。

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413嗅覚による評価を行う際、鼻の疲労(順応)を避けるために推奨される「一度に評価する製品数」の上限はいくつか。

  1. A3個まで
  2. B5個まで
  3. C10個まで
  4. D無制限
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正解:B5個まで

嗅覚は疲労しやすい感覚のため、一度に評価する製品は5個以下にすることが望ましいとされています。

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414官能評価で使われる用語(尺度)について、結果に個人差が出ないようにするために大切な工夫はどれか。

  1. A「わずかに」「やや」「とても」などの強度の指標を事前に共有しておく
  2. B人によって解釈が異なる難解な専門用語を多用する
  3. C英語のみで表現する
  4. D数値ではなく「好き・嫌い」だけで答えてもらう
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正解:A「わずかに」「やや」「とても」などの強度の指標を事前に共有しておく

「やや」「すごく」などの尺度の意味を事前に共有し、相手に伝わりやすい用語を使うことが大切です。

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415「化粧水」の官能評価において、保湿や引き締めといった機能面以外で、評価対象となる主な項目はどれか。

  1. A容器の耐衝撃性
  2. Bさっぱりやしっとりなどの「使用感」
  3. C広告のキャッチコピーの良さ
  4. D成分の原価率
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正解:Bさっぱりやしっとりなどの「使用感」

化粧水では、機能面だけでなく、さっぱり感、しっとり感、浸透感(※角層まで)などの使用感が品質確認の対象になります。

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416化粧水の官能評価における「評価するタイミング」について、正しい説明はどれか。

  1. A肌に伸ばしていく「過程」と「なじませた後」の両方で評価する
  2. B容器のキャップを開ける瞬間だけ評価すればよい
  3. C使用から10時間後のみ評価する
  4. D肌に塗る前の液体の見た目だけで評価する
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正解:A肌に伸ばしていく「過程」と「なじませた後」の両方で評価する

ベタつきや浸透感などは、伸ばしている過程となじませた後の両方でチェックすることが大切です。

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417「リップスティック(口紅)」の官能評価において、視覚評価の対象となる項目はどれか。

  1. A唇へのつきの均一性・発色・光沢感
  2. B容器の重さ
  3. Cつけた時の味
  4. D塗った後の唇の温度変化
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正解:A唇へのつきの均一性・発色・光沢感

リップカラーでは、見た目の色や発色の均一性、ツヤなどの仕上がりが重要な視覚評価項目です。

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418リップスティックの評価において、「飲んだり食べたりすることで落ちやすいか」を確認する評価項目を何と呼ぶか。

  1. A初期発色
  2. B化粧もち
  3. C外観色との差
  4. Dカバー力
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正解:B化粧もち

飲食後の色の残り具合などは「化粧もち」という項目で評価されます。

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419官能評価を「実際の使用順序」に合わせて行うことが推奨される理由はどれか。

  1. A評価時間を短縮するため
  2. B使用感の変化を正しく捉え、消費者の実感に近い評価をするため
  3. C順序を変えると成分が化学反応を起こすから
  4. D道具を使わずに済むから
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正解:B使用感の変化を正しく捉え、消費者の実感に近い評価をするため

実際の使用手順(例:ふたを開ける→塗る→なじませる)に沿って評価することで、総合的な満足度を判断できます。

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420機器測定(色差計など)と比較した際の人による「官能評価」の利点として、正しいものはどれか。

  1. A常に100%同じ数値結果が出ること
  2. B塗りやすさ、発色、仕上がりの美しさなどを「総合的」に判断できること
  3. C1秒で数万個のサンプルを評価できること
  4. D人が行うためコストが全くかからないこと
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正解:B塗りやすさ、発色、仕上がりの美しさなどを「総合的」に判断できること

機器は正確ですが、人が感じる「塗りやすさ」や「総合的な美しさ」は官能評価の両方を取り入れる必要があります。

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421フレグランス(香水)の評価において、つけてから30分くらい経った頃が目安とされる、評価に適した香りの段階はどれか。

  1. Aトップノート
  2. Bミドルノート
  3. Cラストノート
  4. D原料臭
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正解:Bミドルノート

よい印象を与えたいタイミングの30分位前(ミドルノートが感じられる頃)を目安に評価するのが効果的です。

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422評価項目における「尺度法」において、不満〜満足、嫌い〜好きなどの5段階や7段階で評価する方法が取られる主な理由はどれか。

  1. A統計的に処理しやすく、官能的な感覚を客観的なデータに変換するため
  2. B答えを一つに限定するため
  3. C評価者の名前を伏せるため
  4. D製品の価格を決めるため
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正解:A統計的に処理しやすく、官能的な感覚を客観的なデータに変換するため

主観的な感覚を数値化・尺度化することで、複数の評価者のデータを客観的に分析できるようになります。

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423官能評価において「触覚(体性感覚)」に分類される評価項目の例として、正しいものはどれか。

  1. A香りの質の良さ
  2. Bパフの肌当たりの柔らかさや、クリームの伸び
  3. C製品の販売価格
  4. Dパッケージの文字の読みやすさ
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正解:Bパフの肌当たりの柔らかさや、クリームの伸び

肌に触れた際の感触、伸び、しっとり感などは触覚(体性感覚)による評価です。

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424化粧品の官能評価の結果を「客観的かつ普遍的に評価」し、他者と共有するために不可欠な要素はどれか。

  1. A個人の好みだけで語ること
  2. B共通の尺度をもった「言葉(用語)」で表現すること
  3. C評価結果を誰にも教えないこと
  4. DテレビCMを見ながら評価すること
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正解:B共通の尺度をもった「言葉(用語)」で表現すること

官能評価の定義には、「他者と共有できるような言葉で表現すること」が含まれています。

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