① 労働基準法
100問労働条件の最低基準を定める労働基準法は、労働科目の土台となる分野です。労働契約の締結・変更・解除のルール、賃金支払いの五原則、法定労働時間と三六協定、割増賃金の計算、年次有給休暇の付与日数と時季変更権、就業規則の作成・届出義務などが繰り返し問われます。条文の細かい要件(適用除外・端数処理・時効)まで押さえる必要があり、重要判例の理解も欠かせません。出題数が最も多い分野のひとつなので、ここを固めることが合格への近道になります。
② 労働安全衛生法
60問労働災害の防止を目的とする法律で、安全衛生管理体制の枠組みが最重要テーマです。事業場の規模・業種に応じて選任が必要な総括安全衛生管理者・安全管理者・衛生管理者・産業医の要件、安全委員会と衛生委員会の設置基準を、数字ごと正確に覚える必要があります。加えて機械等に関する規制、危険有害物の表示とSDS、雇入れ時・定期の健康診断、ストレスチェック制度も頻出です。数字の暗記が得点に直結するため、表にまとめて反復するのが効率的です。
③ 労働者災害補償保険法
80問業務災害・通勤災害に対する補償を定める分野です。業務遂行性と業務起因性の判断、通勤の定義と逸脱・中断の扱いが理解の中心になります。給付は療養補償給付・休業補償給付・障害補償給付・遺族補償給付・傷病補償年金・介護補償給付と幅広く、それぞれの支給要件、給付基礎日額、待期期間を整理しておくことが重要です。特別支給金や社会復帰促進等事業、第三者行為災害における求償と控除も問われます。給付名称が似ているため、体系図で覚えると混乱しにくくなります。
④ 雇用保険法
80問失業等給付を中心に、被保険者の種類と適用要件から学ぶ分野です。一般被保険者・高年齢被保険者・短期雇用特例被保険者・日雇労働被保険者の区分、基本手当の受給資格、算定基礎期間、所定給付日数、待期と給付制限が最頻出です。就職促進給付、教育訓練給付、高年齢雇用継続給付や介護休業給付、育児休業給付の要件も押さえます。所定給付日数は離職理由と年齢・被保険者期間の組み合わせで変わるため、表で正確に覚えることが得点の分かれ目になります。
⑤ 労働保険徴収法
60問労災保険と雇用保険の保険料徴収手続を一本化して定める法律です。保険関係の成立と消滅、一元適用事業と二元適用事業の違い、概算保険料の申告・納付と確定保険料による精算という年度更新の流れが骨格になります。メリット制の適用要件と収支率、延納(分割納付)の回数と期限、印紙保険料、労働保険事務組合への委託も出題対象です。手続の期限日が細かく問われるため、暦の流れに沿って手続を時系列に並べて覚えると定着しやすくなります。
⑥ 労務管理その他の労働に関する一般常識
70問労働関係諸法令と労務管理の知識、労働経済の統計を扱う幅広い分野です。労働契約法、パートタイム・有期雇用労働法、労働者派遣法、育児介護休業法、男女雇用機会均等法、最低賃金法、障害者雇用促進法などの主要論点が問われます。あわせて労働力調査・毎月勤労統計・就労条件総合調査といった統計や白書の傾向も出題対象です。範囲が広く深追いすると切りがないため、法令は頻出条文に絞り、統計は最新版の大きな傾向をつかむ戦略が有効です。
⑦ 健康保険法
100問業務外の傷病等に対する医療保険を扱う分野です。保険者(全国健康保険協会と健康保険組合)の違い、被保険者・被扶養者の範囲と認定基準、標準報酬月額と標準賞与額の決定・改定が基礎になります。給付では療養の給付と一部負担金、高額療養費、傷病手当金、出産育児一時金、出産手当金、埋葬料の支給要件と支給期間が頻出です。任意継続被保険者や資格喪失後の継続給付も狙われます。厚生年金保険法と要件が似ているため、対比しながら整理すると定着しやすい分野です。
⑧ 厚生年金保険法
90問被用者を対象とする公的年金を扱う分野です。適用事業所と被保険者の種別、標準報酬月額の決定、老齢厚生年金の支給要件と報酬比例部分・経過的加算・加給年金額の構成が中心テーマになります。在職老齢年金による支給停止の仕組み、障害厚生年金・遺族厚生年金の要件と中高齢寡婦加算、離婚時の年金分割も繰り返し問われます。国民年金法と一体で理解する必要があり、2階建て構造のどこを問われているのかを常に意識することが正答率を上げる鍵になります。
⑨ 国民年金法
90問公的年金の1階部分を定める分野です。第1号・第2号・第3号被保険者の区分と届出、保険料の免除・納付猶予・学生納付特例、追納の取り扱いが基礎になります。給付では老齢基礎年金の年金額計算と繰上げ・繰下げによる増減率、障害基礎年金の障害認定日と事後重症、遺族基礎年金の受給権者の範囲が頻出です。付加年金・寡婦年金・死亡一時金といった独自給付も出題されます。計算問題が出やすいため、免除期間の年金額への反映割合を正確に覚えておく必要があります。
⑩ 社会保険に関する一般常識
70問社会保険関連の諸法令と制度動向を扱う分野です。国民健康保険法、高齢者の医療の確保に関する法律(後期高齢者医療制度)、介護保険法、児童手当法、確定拠出年金法・確定給付企業年金法、社会保険労務士法などが対象になります。あわせて医療・介護・年金に関する統計や白書の動向も問われます。学習範囲が広い一方で出題数は限られるため、制度の目的・保険者・被保険者・給付という骨格を各法律で押さえ、細部に深入りしないことが効率的です。