給与計算実務能力検定2級 ⑥ 賞与計算

賞与(ボーナス)にかかる社会保険料・税金の計算を学ぶ分野です。社会保険上の「賞与」は年3回以下で支給される報酬を指し、実際の賞与額から1,000円未満を切り捨てた「標準賞与額」に保険料率を掛けて計算します。健康保険は年度累計573万円、厚生年金は1か月あたり150万円という上限額や、支給後5日以内の賞与支払届の提出が頻出です。所得税は「前月の給与額」に基づく賞与用の税率を用いる点が月々の給与計算と異なる重要ポイントで、雇用保険料は賞与額にそのまま保険料率を掛けます。出題数は23問と本検定では比較的少なめですが、上限額と計算手順を確実に押さえれば得点源にできる分野です。

この分野の問題23問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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176健康保険および厚生年金保険における「賞与」として扱われるのは、年間を通じて何回以下で支給される報酬か。

  1. A3回以下
  2. B2回以下
  3. C4回以下
  4. D5回以下
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正解:A3回以下

実質的に賞与と同じ性質をもち、年3回以下で支給されるすべての報酬が賞与として扱われます。

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177賞与を支給した際に提出する「賞与支払届」は、支給日から何日以内に提出しなければならないか。

  1. A3日以内
  2. B5日以内
  3. C7日以内
  4. D10日以内
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正解:B5日以内

賞与を支給したときには、5日以内に賞与支払届を提出します。

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178賞与が354,800円支給された場合、社会保険料の計算基礎となる標準賞与額として正しいものはどれか。

  1. A354,800円
  2. B355,000円
  3. C354,000円
  4. D350,000円
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正解:C354,000円

標準賞与額は実際の賞与額から1,000円未満を切り捨てて算出します。

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179健康保険の標準賞与額における、年度(4月1日から翌年3月31日)の累計額の上限額はいくらか。

  1. A150万円
  2. B540万円
  3. C705万円
  4. D573万円
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正解:D573万円

健康保険における標準賞与の累計額は、上限額573万円を超えると保険料がかかりません。

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180厚生年金保険の標準賞与額における、支給1回あたりの上限額はいくらか。(同月内は合算)

  1. A150万円
  2. B573万円
  3. C100万円
  4. D200万円
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正解:A150万円

厚生年金保険では1回当たり150万円(同じ月に2回以上支給された時は合算)を上限とします。

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181ある月に200万円の賞与が支給された。厚生年金保険料率を18.3%(被保険者負担分9.15%)とした場合、この賞与から控除される厚生年金保険料(被保険者負担分)はいくらか。

  1. A183,000円
  2. B137,250円
  3. C274,500円
  4. D366,000円
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正解:B137,250円

厚生年金保険の上限額は150万円です。150万円×9.15%=137,250円となります。

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182次のうち、一般的に賞与の支払額から控除されないものはどれか。

  1. A健康保険料
  2. B雇用保険料
  3. C住民税
  4. D源泉所得税
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正解:C住民税

表「賞与から控除するもの」の通り、住民税は賞与からは控除しません。

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183次のうち、社会保険料の計算において標準賞与額の対象とならないものはどれか。

  1. A自社製品など現物で支給されるもの
  2. B決算手当
  3. C寒冷地手当
  4. D恩恵的に支給される結婚祝金
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正解:D恩恵的に支給される結婚祝金

結婚祝金や病気見舞金など恩恵的に支給されるものは標準賞与額の対象となりません。

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1846月10日に賞与が支給された社員が、同じ年の6月30日(月末)に退職した(資格喪失日は7月1日)。この賞与からの社会保険料の控除について正しい取扱いはどれか。

  1. A保険料は控除しない
  2. B保険料を控除する
  3. C健康保険料のみ控除する
  4. D厚生年金保険料のみ控除する
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正解:B保険料を控除する

6月30日(月末)退職は資格喪失日が7月1日となり、退職月(6月)分まで保険料が発生する。したがって6月支給の賞与も社会保険料の控除対象となる(月末以外の退職なら退職月支給の賞与は対象外)。

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185同じ月に2回賞与が支給された場合、その月における標準賞与額の決定方法として正しいものはどれか。

  1. A支給ごとに1,000円未満を切り捨ててから合算する
  2. Bそれらの合算額の1,000円未満を切り捨てて標準賞与額とする
  3. Cそれらの合算額の100円未満を切り捨てて標準賞与額とする
  4. D額が大きい方の賞与のみを標準賞与額とする
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正解:Bそれらの合算額の1,000円未満を切り捨てて標準賞与額とする

同じ月に2回以上賞与を支給したときは、合算額の1,000円未満を切り捨てて標準賞与額とします。

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186賞与支給月に40歳に達する社員について、介護保険料の賞与からの控除はどうなるか。

  1. Aその翌月の賞与から控除を開始する
  2. B40歳到達月の前月の賞与から控除する
  3. Cその月の賞与から控除する
  4. D賞与からは常に控除しない
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正解:Cその月の賞与から控除する

賞与支給月に40歳に達するときは、介護保険料はその月の賞与から控除します。

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187賞与から控除する雇用保険料を計算する際の基準となる額はどれか。

  1. A総支給額から1,000円未満を切り捨てた標準賞与額
  2. B社会保険料控除後の賞与額
  3. C総支給額から所得税を引いた額
  4. D賃金の総支給額
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正解:D賃金の総支給額

雇用保険料は賃金の総支給額に雇用保険料率を掛けて計算します。1,000円未満切捨ては行いません。

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188賞与にかかる社会保険料の被保険者負担分を計算した際、1円未満の端数が「0.50円(50銭)」となった。この端数の処理として正しいものはどれか。

  1. A50銭以下であるため切り捨てる
  2. B50銭以上であるため切り上げる
  3. C四捨五入するため切り上げる
  4. D端数は常に切り捨てるため切り捨てる
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正解:A50銭以下であるため切り捨てる

被保険者負担分の1円未満の端数は50銭以下は切捨て、50銭を超える場合は切上げとなります。

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189賞与から控除する源泉所得税の税率(算出率)を求める際、「前月中の給与の金額」から何を差し引いた金額を基準にするか。

  1. A通勤手当
  2. B社会保険料等
  3. C扶養控除額
  4. D源泉所得税
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正解:B社会保険料等

前月給与から社会保険料等を差し引いた額を算出率の表に当てはめて税率を求めます。

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190賞与の源泉所得税を計算する正しい計算式はどれか。(前月給与があり、10倍基準に該当しない場合)

  1. A賞与総支給額×算出率
  2. B(賞与額-社会保険料等-住民税)×算出率
  3. C(賞与額-社会保険料等)×算出率
  4. D(賞与額-源泉所得税)×算出率
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正解:C(賞与額-社会保険料等)×算出率

社会保険料等控除後の賞与額に算出率(税率)を掛けて所得税額を計算します。

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191前月に給与の支払がない社員へ賞与を支給する際、賞与の所得税額を計算する過程で、賞与から社会保険料等を差し引いた金額に掛ける割合はどれか。(計算基礎期間が6か月以下の場合)

  1. A12分の1
  2. B3分の1
  3. C10分の1
  4. D6分の1
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正解:D6分の1

前月給与がない場合、まず賞与から社会保険料等を差し引いた金額に6分の1を掛けます。

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192前月給与がない社員の賞与の所得税を求める際、給与所得の源泉徴収税額表(月額表)に当てはめて求めた税額に対して、最後にどのような計算を行うか。(計算基礎期間が6か月以下の場合)

  1. A求めた税額を6倍する
  2. B求めた税額を12倍する
  3. C求めた税額をそのまま所得税額とする
  4. D求めた税額を6で割る
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正解:A求めた税額を6倍する

月額表で求めた税額に6を掛けて最終的な賞与の所得税額とします。

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193毎月の給与計算で使う「源泉徴収税額表」を用いて賞与の所得税を計算するのは、賞与から社会保険料等を控除した金額が、前月の給与から社会保険料等を控除した金額の何倍を超える場合か。

  1. A5倍
  2. B10倍
  3. C6倍
  4. D12倍
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正解:B10倍

前月の給与から社会保険料等を控除した額の10倍を超える場合には、月額表を用いて計算します。

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194労働保険のうち、会社負担のみで賞与からの個人負担分(控除)がないものはどれか。

  1. A健康保険
  2. B雇用保険
  3. C労災保険
  4. D厚生年金保険
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正解:C労災保険

労災保険は会社負担のみで個人負担はありません。

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195賞与を支払う予定の月に支払がなかった場合、提出しなければならない書類の名称はどれか。

  1. A賞与支払予定変更届
  2. B賞与支給見込報告書
  3. C賞与支払免除申請書
  4. D賞与不支給報告書
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正解:D賞与不支給報告書

賞与を支払う予定の月に支払がなかった場合には、賞与不支給報告書を提出します。

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196賞与の源泉所得税額を計算する際、算出率を乗じて求めた税額に1円未満の端数が生じた場合、端数処理はどのように行うか。

  1. A切り捨てる
  2. B切り上げる
  3. C四捨五入する
  4. D50銭以下は切り捨て50銭超は切り上げる
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正解:A切り捨てる

算出率を乗じた額の1円未満の端数は切捨てとなります。

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197雇用保険料の計算において、通貨以外のもので支払われる賞与が賃金として扱われるかどうかの判断基準として、正しいものはどれか。

  1. A通貨以外で支給されたものはすべて賃金とならない
  2. B労働基準監督署長や公共職業安定所長が定めるものは賃金となる
  3. C自社製品であれば常に賃金となる
  4. D組合との協定で定めたものはすべて賃金となる
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正解:B労働基準監督署長や公共職業安定所長が定めるものは賃金となる

所轄労働基準監督署長又は所轄公共職業安定所長が定めるものは賃金となると規定されています。

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198賞与月の末日を含む連続1か月超の育児休業等を取得している場合、その賞与にかかる社会保険料はどうなるか。

  1. A半額のみ免除される
  2. B雇用保険料のみ免除される
  3. C免除される
  4. D通常どおり控除される
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正解:C免除される

令和4年10月以降、賞与にかかる社会保険料が免除されるのは、賞与月の末日を含む連続1か月超の育児休業等を取得した場合に限られます。

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