作業環境測定士 ⑥ 鉱物性粉じん(第1種)

第1種の選択科目で、粉じんの挙動と測定技術を学ぶ分野です。粒子の終末沈降速度(ストークスの式)、ブラウン運動と拡散、サイクロン式分粒装置による吸入性粉じんの分粒、空気力学相当径、面積式流量計の温度補正、質量濃度測定用フィルターの選定が頻出です。粒子径と沈降・分粒の物理を数式とセットで理解し、測定機器の原理と特性を押さえることが、計算問題と機器問題の両方を得点する近道です。

この分野の問題50問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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251球形粒子が空気中を落下する際の終末沈降速度に関する記述として、誤っているものはどれか。なお、粒子の終末沈降速度はストークスの式に従うものとする。

  1. A粒子の直径の2乗に比例する。
  2. B重力加速度に比例する。
  3. C空気の密度に反比例する。
  4. D空気の粘性係数に反比例する。
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正解:C空気の密度に反比例する。

終末沈降速度は空気の密度には反比例せず、粒子の密度と空気の密度の差に比例します。

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252ブラウン運動をしている粒子の拡散係数に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A粒径が小さいほど大きくなる。
  2. B絶対温度に反比例する。
  3. C絶対温度の2乗に比例する。
  4. D粒径の平方根に比例する。
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正解:A粒径が小さいほど大きくなる。

拡散係数は原則として温度に比例し、粒径に反比例するため、粒径が小さいほど大きくなります。

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253吸入性粉じん濃度の測定に用いられるサイクロン式分粒装置の特性として、正しいものはどれか。

  1. A流速が速くなるほど、50%分粒粒径は大きくなる。
  2. B流速が速くなるほど、50%分粒粒径は小さくなる。
  3. C流速が変化しても、50%分粒粒径は変わらない。
  4. D流速が遅くなるほど、50%分粒粒径は小さくなる。
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正解:B流速が速くなるほど、50%分粒粒径は小さくなる。

サイクロン式分粒装置では、流速が速くなるほど大きい粒子が分離されやすくなり、50%分粒粒径は小さくなります。

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254面積式流量計において、吸引試料空気の温度が常温より高くなった場合の指示流量と真の流量の関係として、正しいものはどれか。

  1. A指示流量は真の流量より小さくなる。
  2. B指示流量は真の流量より大きくなる。
  3. C指示流量は真の流量と等しくなる。
  4. D温度変化は流量の指示値に影響を与えない。
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正解:B指示流量は真の流量より大きくなる。

面積式流量計では、試料空気の温度が高くなると気体の密度が小さくなるため、指示流量は真の流量より大きくなります。

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255粉じんの質量濃度の測定に用いるフィルターとして、最も不向きなものはどれか。

  1. Aガラス繊維フィルター
  2. B石英繊維フィルター
  3. Cメンブランフィルター
  4. Dフッ素樹脂バインダー付きガラス繊維フィルター
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正解:Cメンブランフィルター

メンブランフィルターは高分子材料であり帯電しやすいため、粉じんの質量濃度の測定には不向きです。

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256密度 2.56 g/cm3、粒径 5.0 μm の球形粒子の空気力学相当径に最も近い値はどれか。ただし、空気力学相当径は粒子の密度の平方根に比例するものとし、標準粒子の密度は 1.00 g/cm3 とする。

  1. A8.0 μm
  2. B3.1 μm
  3. C12.8 μm
  4. D32.0 μm
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正解:A8.0 μm

空気力学相当径は 5.0 × √(2.56) = 5.0 × 1.6 = 8.0 μm となります。

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257多段平行板式分粒装置の吸引流量を所定の流量より大きくした場合の粒子の挙動として、正しいものはどれか。

  1. A衝突効率が上がるため、50%分粒粒径は小さくなる。
  2. Bガス流に押し流されるため、50%分粒粒径は大きくなる。
  3. Cブラウン運動が活発になり、50%分粒粒径は小さくなる。
  4. D流量の変化は50%分粒粒径に影響を及ぼさない。
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正解:Bガス流に押し流されるため、50%分粒粒径は大きくなる。

多段平行板式では流量を大きくするとガス流に押し流される粒子が増え、通過する粒子の50%分粒粒径は大きくなります。

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258粒径が0.1 μmより小さい粒子のろ過捕集において、最も支配的となる捕集機構はどれか。

  1. A重力効果
  2. B慣性効果
  3. Cさえぎり効果
  4. D拡散効果
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正解:D拡散効果

0.1 μmより小さい微小粒子では、ブラウン運動による拡散効果が有効であり、粒径が小さいほど捕集効率が高くなります。

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259光散乱方式の相対濃度計の特性に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. A散乱光の強度は、粒子の屈折率によって異なる。
  2. B相対濃度計の計数値は、吸引空気流量にほとんど影響されない。
  3. C数 μm の粒子における散乱光の強度は、散乱する方向によって異なる。
  4. D散乱光の強さは、入射光の波長が長いほど大きくなる。
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正解:D散乱光の強さは、入射光の波長が長いほど大きくなる。

散乱光の強さは入射光の波長の4乗に反比例するため、波長が長いほど散乱光は小さくなります。

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260圧電天秤方式の粉じん計において、圧電結晶板の周波数の変化に関する記述として正しいものはどれか。

  1. A捕集粉じんの増加質量に比例して周波数も増加する。
  2. B捕集粉じんの増加質量の平方根に比例して周波数が増加する。
  3. C捕集粉じんの増加質量の平方根に反比例して周波数は減少する。
  4. D捕集粉じんの増加質量に比例して周波数は減少する。
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正解:D捕集粉じんの増加質量に比例して周波数は減少する。

圧電天秤方式では、センサー表面に粉じんが捕集されると、その増加質量に比例して一定の範囲内で周波数が減少します。

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261電子天秤を用いてフィルターを秤量する際の操作として、誤っているものはどれか。

  1. A周囲温度より温度の低い試料を秤量すると、秤量値は真値より大きくなる。
  2. B秤量するフィルターは、秤量開始の直前までデシケーター等の密閉容器に保存する。
  3. C天秤の水平が保たれていない状態で秤量すると、秤量値は真値より小さくなる。
  4. D連続した2回の秤量値が同一になったときの値を測定に用いる。
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正解:B秤量するフィルターは、秤量開始の直前までデシケーター等の密閉容器に保存する。

フィルターの温度を室温と同一にするため、少なくとも秤量開始の2時間前にはデシケーターから出し、天秤室内に静置する必要があります。

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262遊離けい酸含有率の測定対象とならない物質はどれか。

  1. A石英
  2. Bクリストバライト
  3. C滑石(タルク)
  4. Dけい藻土
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正解:C滑石(タルク)

滑石のけい酸は他の元素と化学的に結合している結合けい酸であるため、遊離けい酸含有率の測定対象ではありません。

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263X線回折分析装置による定性分析において、炭酸カルシウムの存在が確認された場合の対応として正しいものはどれか。

  1. A基底標準板として亜鉛を使用し、回折線の重なりを補正する。
  2. B王水添加りん酸法による定量操作に直ちに切り替える。
  3. C管電流および管電圧を見直し、感度を下げて再度分析する。
  4. D基底標準板としてアルミニウムを使用し、亜鉛は使用しない。
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正解:D基底標準板としてアルミニウムを使用し、亜鉛は使用しない。

炭酸カルシウムが存在する場合、亜鉛の回折線角度と重なるため亜鉛板は使えず、アルミニウム板などに変更します。

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264王水添加りん酸法による遊離けい酸分析に関する操作として、誤っているものはどれか。

  1. A最適加熱条件を設定するための標準試料は、液相沈降法により10 μm以下に粒度調整したものを用いる。
  2. B静置後、グラスファイバーフィルターを用いて吸引ろ過を行う。
  3. C分析試料中にトリジマイトの含有が認められた場合、この方法は適用しない。
  4. D洗浄したフィルターを秤量済みの白金るつぼに入れ、灰化操作のため電気炉に移す。
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正解:B静置後、グラスファイバーフィルターを用いて吸引ろ過を行う。

吸引ろ過にはグラスファイバーフィルターではなく、ポアサイズ0.8 μm程度のメンブランフィルターを用います。

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265りん酸法により石英含有率を求めるため、試料 200.0 mg を処理し、りん酸残渣 43.0 mg を得た。これをフッ化水素酸で処理したところ、フッ化水素酸残渣 0.7 mg が得られた。標準石英のりん酸残渣率を 96.0 % とした場合、試料中の石英含有率に最も近い値はどれか。

  1. A21.2 %
  2. B22.5 %
  3. C22.0 %
  4. D23.0 %
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正解:C22.0 %

石英質量 = (43.0 - 0.7) / 0.96 = 44.06 mg。含有率 = (44.06 / 200.0) × 100 = 22.03 % となり、22.0 % が最も近いです。

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266繊維層フィルターによる粒子の捕集機構において、ろ過速度が小さいほど効果が大きくなるものはどれか。

  1. A慣性効果
  2. B静電沈着効果
  3. Cさえぎり効果
  4. D重力効果
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正解:D重力効果

重力パラメータはろ過速度に反比例するため、ろ過速度が小さいほど重力効果は大きくなります。

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267作業環境測定において、相対濃度計を用いて粉じん濃度を測定する場合の質量濃度変換係数に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A同じ組成の粉じんであれば、粒径に関わらず一定の値となる。
  2. B併行測定は、A測定を実施した測定点のうちいずれか1点のみで行う。
  3. C研磨作業における変換係数は、発生源からの距離によって異なることが多い。
  4. D粒度分布が同じであれば、石英粉じんと酸化鉄粉じんの変換係数は一致する。
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正解:C研磨作業における変換係数は、発生源からの距離によって異なることが多い。

発生源からの距離によって粒子の粒径分布が変化するため、質量濃度変換係数は異なることが多いです。

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268X線回折分析法において、X線の単色化のために用いられるKβ除去フィルターの材質の選び方として正しいものはどれか。

  1. A対陰極物質より原子番号が2小さい物質を用いる。
  2. B対陰極物質より原子番号が1小さい物質を用いる。
  3. C対陰極物質より原子番号が1大きい物質を用いる。
  4. D対陰極物質より原子番号が2大きい物質を用いる。
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正解:B対陰極物質より原子番号が1小さい物質を用いる。

Kβ除去フィルターには、対陰極物質より原子番号が1小さい物質(例:Cu対陰極に対するNiフィルター)が用いられます。

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269リフラクトリーセラミックファイバー(RCF)の測定に関する記述として、誤っているものはどれか。

  1. Aアルミナとシリカを主成分とした非晶質の人造鉱物繊維である。
  2. B捕集には分粒装置付フィルターホルダーを使用する。
  3. C管理濃度は、空気1 cm3中に長さ5 μm以上の繊維として0.3本である。
  4. D計数分析には位相差顕微鏡を用いる。
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正解:B捕集には分粒装置付フィルターホルダーを使用する。

RCFの捕集には分粒装置付ホルダーではなく、石綿と同様にオープンフェース型のフィルターホルダーを用います。

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270円形ノズル式分粒装置において、ノズルを通過する空気の速度を4倍にした場合、分粒される50%透過粒径はどうなるか。

  1. A2分の1になる
  2. B2倍になる
  3. C4倍になる
  4. D4分の1になる
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正解:A2分の1になる

50%透過粒径はノズル通過速度の平方根に反比例するため、速度が4倍になれば透過粒径は1/√4 = 1/2 倍になります。

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271X線回折分析装置による定性分析で遊離けい酸が確認できなかった試料の取り扱いとして、正しいものはどれか。

  1. Aそのまま遊離けい酸含有率は0%として取り扱う。
  2. B直ちに王水添加りん酸法による定量分析に移行する。
  3. Cサンプリングをやり直し、より多量の粉じんを捕集して再測定する。
  4. D管電流及び管電圧を見直し、感度を上げて再度分析する。
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正解:D管電流及び管電圧を見直し、感度を上げて再度分析する。

確認できない場合は、管電流や管電圧を見直して感度を上げて再度分析し、それでも認められない場合に0%として扱います。

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272ローボリウムエアサンプラーに用いる流量計の校正に湿式ガスメーターを用いる場合、通常どの方式で使用するか。

  1. A吸い込み方式
  2. B差圧方式
  3. C押し込み方式
  4. D面積方式
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正解:C押し込み方式

湿式ガスメーターをローボリウムエアサンプラーの校正に用いる場合、出口が大気開放となるため通常は押し込み方式で使用します。

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273堆積粉じんを再発じん法で試料作製する際の記述として、誤っているものはどれか。

  1. A目開き75 μm程度のふるいを通し、乾燥させたものを試料とする。
  2. Bインピンジャー内に試料が残っている場合は、交換せずに連続して次の試料を作製する。
  3. C再発じん装置のサンプリング部分には分粒装置付きサンプラーを用いる。
  4. Dフィルターを2枚重ねにして用いることで変形を防ぐことができる。
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正解:Bインピンジャー内に試料が残っている場合は、交換せずに連続して次の試料を作製する。

インピンジャー内に試料が残っていても、試料を交換して再度発じんさせて次の試料を作製する必要があります。

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274X線回折基底標準吸収補正法において、検量線の横軸と縦軸の取り方として正しいものはどれか。

  1. A横軸に石英量、縦軸に補正前の回折線強度をとる。
  2. B横軸に補正前の回折線強度、縦軸に石英量をとる。
  3. C横軸に石英量、縦軸にX線吸収補正係数で補正した回折線強度をとる。
  4. D横軸にX線吸収補正係数で補正した回折線強度、縦軸に石英量をとる。
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正解:C横軸に石英量、縦軸にX線吸収補正係数で補正した回折線強度をとる。

検量線は横軸に石英量、縦軸にX線吸収補正係数で補正した石英の回折線強度をとって作成します。

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275石綿粉じんを直径25 mmのフィルター(採じん面の直径21 mm)上に流量1 L/minで20分間捕集した。直径300 μmの計数視野で位相差顕微鏡により計数したところ、繊維数濃度は2 本/cm3であった。1視野の平均繊維数に最も近い値はどれか。

  1. A1本
  2. B8本
  3. C4本
  4. D12本
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正解:B8本

採取量=20000 cm3。フィルタ面積=π(1.05)^2 cm2。視野面積=π(0.015)^2 cm2。逆算すると1視野平均は約8本となります。

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276球形粒子が空気中を落下する際の終末沈降速度について、粒子の密度が2倍、直径が半分になったとき、沈降速度はどうなるか(ストークスの式に従い、空気の密度は無視できるものとする)。

  1. A2分の1になる
  2. B2倍になる
  3. C変わらない
  4. D4分の1になる
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正解:A2分の1になる

終末沈降速度は直径の2乗と粒子の密度に比例します。直径が1/2で2乗して1/4、密度が2倍となるため、全体として2/4=1/2になります。

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277慣性衝突式分粒装置において、粗大粉じんを除去するための捕集板に塗布するものとして適切なものはどれか。

  1. Aシリコン油
  2. Bグリセリン
  3. Cエタノール
  4. D純水
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正解:Aシリコン油

慣性衝突式分粒装置の衝突板には、粉じんの再飛散を防ぐためにグリースガイド等を用いてシリコン油を規定の厚みに塗布します。

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278絞り式流量計の動作原理として正しいものはどれか。

  1. Aテーパー管と浮子の間隙面積を利用する。
  2. B石けん膜が一定容積を移動する時間を利用する。
  3. C回転子の回転数を利用する。
  4. D管内にオリフィス板を置き、その前後の圧力差を利用する。
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正解:D管内にオリフィス板を置き、その前後の圧力差を利用する。

絞り式流量計は、管内を流れる気体の中にオリフィス板を置いたときに生じる上流側と下流側の圧力差が流量と一定の関係を示すことを利用しています。

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279メンブランフィルターの平均孔径を求める方法として適切なものはどれか。

  1. A水銀圧入法
  2. Bバブルポイントテスト法
  3. C電子顕微鏡法
  4. Dガス吸着法
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正解:Bバブルポイントテスト法

メンブランフィルターの平均孔径は、水の表面張力を利用して最大孔径などを算出するバブルポイントテスト法によって求められます。

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280相対濃度計を用いて鉱物性粉じんの濃度測定を行った場合の併行測定の実施場所として、適切なものはどれか。

  1. A発生源に最も近い位置
  2. BA測定を実施した測定点のうちいずれか1点
  3. C単位作業場所の粉じん濃度を代表できる位置
  4. D作業場の出入口付近
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正解:C単位作業場所の粉じん濃度を代表できる位置

併行測定はA測定を実施した測定点に限らず、粉じんの発生状況や気流の影響等を考慮して、当該単位作業場所の粉じん濃度を代表できる位置で選定します。

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281電子天秤の校正に関する記述として、適切なものはどれか。

  1. A一定期間(1〜2年)ごとに校正を行う必要がある。
  2. B設置時に校正を行えば以後は不要である。
  3. C設置場所を変えなければ校正は不要である。
  4. D測定のたびに必ずメーカーによる校正が必要である。
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正解:A一定期間(1〜2年)ごとに校正を行う必要がある。

電子天秤は測定精度が高く感度の変化も少ないですが、設置場所を変えなくても一定期間ごとに校正を行う必要があります。

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282遊離けい酸の定義として正しいものはどれか。

  1. Aけい素と酸素のみが3次元的に結合し他の元素とは結合していない鉱物
  2. Bけい素が酸素と結合し他の元素とも化学的に結合している鉱物
  3. C炭素とけい素が結合した人工化合物
  4. Dアルミナとシリカを主成分とした非晶質の鉱物
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正解:Aけい素と酸素のみが3次元的に結合し他の元素とは結合していない鉱物

遊離けい酸は、けい素が酸素と3次元的に結合し、他の元素とは化学的に結合していない状態の鉱物(石英など)を指します。

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283X線回折分析法において、受光スリットの幅の設定が通常より広い場合に起こる現象はどれか。

  1. A尖鋭な回折ピークが得られなくなる。
  2. B回折線強度が低下する。
  3. C回折線が尖鋭になる。
  4. D回折線の分解能が向上する。
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正解:A尖鋭な回折ピークが得られなくなる。

受光スリットの幅を大きくすると回折線強度は増大しますが、回折線はブロードになり、尖鋭な回折ピークが得られなくなります。

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284石綿の管理濃度として定められている基準はどれか。

  1. A空気1立方センチメートル中に長さ5マイクロメートル以上の繊維として0.3本
  2. B空気1立方センチメートル中に長さ10マイクロメートル以上の繊維として0.15本
  3. C空気1立方センチメートル中に長さ10マイクロメートル以上の繊維として0.3本
  4. D空気1立方センチメートル中に長さ5マイクロメートル以上の繊維として0.15本
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正解:D空気1立方センチメートル中に長さ5マイクロメートル以上の繊維として0.15本

石綿の管理濃度は、空気1cm3中に長さ5μm以上の繊維として0.15本と定められています。

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285遠心力場における粒子の移動速度(分離速度)は、角速度に対してどのような関係にあるか。

  1. A角速度に比例する。
  2. B角速度の平方根に比例する。
  3. C角速度に反比例する。
  4. D角速度の2乗に比例する。
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正解:D角速度の2乗に比例する。

遠心力場における粒子の移動速度は角速度の2乗に比例して大きくなります。

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286サイクロン式分粒装置を通過する粒子の50%分粒粒径に関する記述として、正しいものはどれか。

  1. A流速が速くなるほど小さくなる。
  2. B流速が速くなるほど大きくなる。
  3. C流速に関わらず一定である。
  4. D粉じんの濃度が高いほど大きくなる。
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正解:A流速が速くなるほど小さくなる。

サイクロン式分粒装置では、流速が速くなるほど遠心力が強くなり大きい粒子が分離されるため、通過する粒子の50%分粒粒径は小さくなります。

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287ハイボリウムエアサンプラーに表示される大流量の校正に用いることができる流量計はどれか。

  1. A石けん膜流量計
  2. B面積式流量計
  3. C湿式ガスメーター
  4. Dルーツメーターによって校正された絞り式流量計
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正解:Dルーツメーターによって校正された絞り式流量計

ハイボリウムエアサンプラー(100〜800 L/min以上)の流量校正には、ルーツメーターによって校正された絞り式流量計などを用います。

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288浮遊粉じんの採じん量の目安として必要な、天秤の読み取り限度の倍数はどれか。

  1. A2倍以上
  2. B5倍以上
  3. C20倍以上
  4. D10倍以上
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正解:C20倍以上

浮遊粉じんの採じん量は、測定精度を確保するため少なくとも天秤の読み取り限度の20倍以上必要です。

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289光散乱方式の相対濃度計において、同じ粉じんで0.5マイクロメートル程度より大きい粒子での粒径と質量濃度変換係数の関係はどれか。

  1. A粒径が大きくなるほど変換係数は小さくなる。
  2. B粒径が大きくなるほど変換係数は大きくなる。
  3. C粒径に関係なく変換係数は一定である。
  4. D粒径の2乗に比例して変換係数が小さくなる。
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正解:B粒径が大きくなるほど変換係数は大きくなる。

0.5μmより大きい粒子では、粒径が大きくなるほど質量あたりの粒子数が少なくなるため、質量濃度変換係数は大きくなります。

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290圧電天秤方式の粉じん計において、受感部(センサー)上に粉じんを捕集する直前に行う処理はどれか。

  1. Aコロナ放電による粒子への荷電
  2. B紫外線照射による殺菌
  3. C加熱による水分除去
  4. D超音波による凝集
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正解:Aコロナ放電による粒子への荷電

圧電天秤方式では、直前にコロナ放電により粒子にマイナス荷電させ、プラス電極にした捕集板にクーロン力で捕集します。

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291X線回折分析による定性分析において、クリストバライトの含有が認められた場合の対応として正しいものはどれか。

  1. A王水添加りん酸法による定量操作を選択する。
  2. B亜鉛の基底標準板を用いた吸収補正法に切り替える。
  3. Cりん酸法による定量操作を選択してはならない。
  4. D遊離けい酸含有率は0%として取り扱う。
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正解:Cりん酸法による定量操作を選択してはならない。

クリストバライトは熱りん酸に溶解してしまう性質があるため、含有が認められた場合はりん酸法による定量操作を選択してはなりません。

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292X線回折分析において、ゴニオメータの走査速度が標準的な速度より速い場合に起こり得る現象はどれか。

  1. A回折線のピーク位置のずれや回折線強度の低下をきたすことがある。
  2. B回折線の分解能が向上する。
  3. C尖鋭な回折ピークが得られやすくなる。
  4. D吸収補正係数が大きくなる。
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正解:A回折線のピーク位置のずれや回折線強度の低下をきたすことがある。

走査速度が速すぎると、検出器の応答遅れなどにより回折線のピーク位置のずれや回折線強度の低下をきたすことがあります。

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293リフラクトリーセラミックファイバー(RCF)を構成する主成分として正しいものはどれか。

  1. A炭素とけい素
  2. Bマグネシウムと鉄
  3. Cアルミナとシリカ
  4. Dカルシウムとナトリウム
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正解:Cアルミナとシリカ

RCFはアルミナ(Al2O3)とシリカ(SiO2)を主成分とした非晶質の人造鉱物繊維です。

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294ブラウン運動による粒子の平均移動距離と拡散係数の関係として、正しいものはどれか。

  1. A拡散係数の2乗に比例する。
  2. B拡散係数に反比例する。
  3. C拡散係数の平方根に比例する。
  4. D拡散係数の平方根に反比例する。
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正解:C拡散係数の平方根に比例する。

ブラウン運動による粒子の平均移動距離は、拡散係数の平方根と時間の平方根の積に比例します。

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295円形ノズル式分粒装置で分粒される50%透過粒径と、ノズルを通過する空気の速度の関係として、正しいものはどれか。

  1. A速度の2乗に比例する。
  2. B速度に比例する。
  3. C速度に関係なく一定である。
  4. D速度の1/2乗に反比例する。
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正解:D速度の1/2乗に反比例する。

円形ノズル式分粒装置の50%透過粒径は、ノズルを通過する空気の速度の平方根(1/2乗)に反比例(逆比例)します。

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296圧力損失の大きなフィルターを用いたサンプリングにおいて、ろ過捕集器具と吸引ポンプの間に接続された面積式流量計の指示値と真の流量の関係はどれか。

  1. A指示値は真の流量より大きい。
  2. B指示値は真の流量より小さい。
  3. C指示値は真の流量と等しい。
  4. D圧力損失によって指示値がゼロになる。
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正解:A指示値は真の流量より大きい。

ろ過捕集器具とポンプの間は負圧になり空気が膨張するため、面積式流量計の指示値は真の流量よりも大きく表示されます。

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297メンブランフィルターを用いた場合の、粉じんの捕集状態として正しいものはどれか。

  1. A主にフィルターの内部深くで捕集される。
  2. B主にフィルターの表面で捕集される。
  3. C繊維と繊維の隙間に挟まって捕集される。
  4. Dブラウン運動によってのみ捕集される。
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正解:B主にフィルターの表面で捕集される。

メンブランフィルターは空間率が小さい多孔質フィルターであるため、粉じんの多くはフィルター表面で捕集されます。

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298ピペット型液相沈降試験器による粒度調整において、懸濁液中の適切な粉体濃度の目安(質量比)はどれか。

  1. A約1パーセント
  2. B約0.1パーセント
  3. C約5パーセント
  4. D約10パーセント
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正解:A約1パーセント

ピペット型液相沈降試験器に入れる懸濁液中の粉体濃度は、粒子同士の干渉を防ぐため質量比で約1%を目安とします。

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299X線回折分析において、モノクロメーターを使用した場合のKα線の強度に関する記述として正しいものはどれか。

  1. AKβフィルターを用いた場合より強度は強くなる。
  2. BKβフィルターを用いた場合より強度は弱くなる。
  3. CKβフィルターを用いた場合と強度は変わらない。
  4. DKα線はすべて除去され検出されなくなる。
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正解:BKβフィルターを用いた場合より強度は弱くなる。

モノクロメーターは特定の波長のみを取り出すためKβ線はほとんど除去されますが、Kβフィルターを用いた場合よりも全体の回折X線強度は弱くなります。

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300石綿の計数分析法において、位相差顕微鏡を用いる際の計数視野の形状と大きさとして規定されているものはどれか。

  1. A直径100マイクロメートルの円形
  2. B1辺100マイクロメートルの正方形
  3. C1辺300マイクロメートルの正方形
  4. D直径300マイクロメートルの円形
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正解:D直径300マイクロメートルの円形

石綿やRCFの計数分析では、位相差顕微鏡を用いて計数視野を直径300μmの円形として計測を行います。

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