マイナンバー実務検定3級 ① 背景・総論

番号制度の基本理念と番号法の全体像を学ぶ土台分野です。分散管理の仕組み、番号法1条の目的(行政運営の効率化・公正な給付と負担の確保・国民の利便性向上)、3条の基本理念、国・地方公共団体の責務や事業者の努力義務が頻出です。個人番号利用事務と個人番号関係事務の区別、特定個人情報の定義もここで押さえます。以降の各分野を理解する前提となるため、制度が何のためにあるのかを条文の枠組みとセットで整理しておきましょう。

この分野の問題21問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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1番号制度の社会基盤としての役割について、正しい説明はどれか。

  1. A複数機関に存在する情報が同一人のものか確認し、公平・公正な社会を実現する基盤である。
  2. B全情報を一つのデータベースに集約して一元管理するための基盤である。
  3. C行政分野以外では一切利用できない、行政専用の基盤である。
  4. D国民の資産状況を常時把握するための監視基盤である。
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正解:A複数機関に存在する情報が同一人のものか確認し、公平・公正な社会を実現する基盤である。

番号制度は各機関に分散した情報が同一人のものか確認し、公平・公正で効率的な社会を実現する社会基盤です。一元管理や監視を目的とするものではありません。

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2番号法の適用対象に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. A行政機関のみに適用され、民間事業者には適用されない。
  2. B行政機関や事業者だけでなく、家族の番号を扱う個人等の一身にも適用される。
  3. C法人に対してのみ適用され、個人の情報には適用されない。
  4. D大規模な民間事業者にのみ適用される。
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正解:B行政機関や事業者だけでなく、家族の番号を扱う個人等の一身にも適用される。

番号法は、行政機関や事業者のみならず、家族の番号を扱うような個人に対しても適用される法律です。

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3複数機関の個人情報の管理方式について、番号制度で採用されている仕組みはどれか。

  1. A全情報を一つのデータベースに集約する「一元管理」方式
  2. B情報を全て紙媒体で保管し、電子化を禁止する方式
  3. C必要な情報を各機関で分散管理し、ネットワークで照会する「分散管理」方式
  4. D本人自らが全ての情報を記録メディアで持ち歩く方式
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正解:C必要な情報を各機関で分散管理し、ネットワークで照会する「分散管理」方式

情報は一元管理されず、年金や税など各機関で分散管理し、必要な場合にネットワークを通じて照会・提供されます。

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4番号法第1条に定められている目的として、誤っているものはどれか。

  1. A行政機関等による効率的な情報の管理・利用・授受
  2. B行政運営の効率化及び公正な給付と負担の確保
  3. C国民の利便性の向上
  4. D個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき一般的な義務の明文化
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正解:D個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき一般的な義務の明文化

「個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務」は個人情報保護法の目的であり、番号法1条の目的ではありません。

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5番号法第3条で定められている基本理念として、適切でないものはどれか。

  1. A行政手続以外の事務で個人番号カードが活用されないよう制限する
  2. B同一内容の情報の提出要求を避け国民の負担軽減を図る
  3. C個人情報の利用が法定範囲を超えたり漏えいしたりしないよう適正を確保する
  4. D行政手続における本人確認の簡易な手段として個人番号カードの利用を促進する
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正解:A行政手続以外の事務で個人番号カードが活用されないよう制限する

基本理念では、不正収集に配慮しつつ行政事務以外の処理でもカードの活用が図られるように行われなければならないとされています。

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6番号法における「個人番号利用事務実施者」の説明として、正しいものはどれか。

  1. A個人番号の提供を求めることができる全ての民間事業者のこと。
  2. B健康保険組合など、個人番号利用事務を処理する者やその委託を受けた者のこと。
  3. C情報提供ネットワークシステムを設置し管理する国の機関のこと。
  4. Dマイナンバーカードの発行を自ら行う地方公共団体のこと。
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正解:B健康保険組合など、個人番号利用事務を処理する者やその委託を受けた者のこと。

個人番号利用事務実施者とは、個人番号利用事務を処理する者及びその委託を受けた者を指します。

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7番号制度における国や地方公共団体、事業者の役割について正しいものはどれか。

  1. A地方公共団体には責務がなく、国のみに責務が規定されている。
  2. B番号法において、事業者にはいかなる義務も規定されていない。
  3. C番号法で国の責務、地方公共団体の責務、事業者の努力義務が規定されている。
  4. D事業者には、番号法上すべての条文で厳格な罰則付きの義務が課されている。
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正解:C番号法で国の責務、地方公共団体の責務、事業者の努力義務が規定されている。

番号法4条で国の責務、5条で地方公共団体の責務、6条で事業者の努力義務が規定されています。

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8番号法の目的について、第1条に定められていない事項は次のうちどれか。

  1. A国民の利便性の向上
  2. B行政運営の効率化
  3. C公正な給付と負担の確保
  4. D個人情報取扱事業者の義務の明文化
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正解:D個人情報取扱事業者の義務の明文化

「個人情報を取り扱う事業者の遵守すべき義務の明文化」は個人情報保護法の目的である。

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9番号法の適用対象について正しい記述はどれか。

  1. A行政機関、地方公共団体、民間事業者だけでなく個人にも適用される。
  2. B行政機関のみに適用される。
  3. C行政機関、地方公共団体、民間事業者のみに適用される。
  4. D行政機関と地方公共団体のみに適用される。
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正解:A行政機関、地方公共団体、民間事業者だけでなく個人にも適用される。

家族の個人番号を取り扱う個人も該当するため、一個人にも適用される。

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10番号制度における個人情報の管理方法として正しいものはどれか。

  1. A情報提供ネットワークシステムによる一元管理
  2. B年金や税など各機関で分散して管理する分散管理
  3. C内閣総理大臣がすべてを統合管理する集中管理
  4. D各行政機関等のデータベースを統合した一元管理
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正解:B年金や税など各機関で分散して管理する分散管理

各機関で情報を分散管理し、必要な場合にネットワークシステムで照会・提供する分散管理が採用されている。

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11「個人番号利用事務実施者」に該当しない可能性が高いものは次のうちどれか。

  1. A健康保険組合
  2. B年金事務所
  3. C一般的な民間企業
  4. D税務署
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正解:C一般的な民間企業

個人番号利用事務を処理する者は主に行政機関や地方公共団体、健康保険組合等であり、一般的な民間事業者は少ない。

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12番号法上の「特定個人情報」に含まれないものはどれか。

  1. A個人番号が記載された住民票の写し
  2. B個人番号が記載された源泉徴収票
  3. C個人番号の末尾に1を足した対応符号を含む情報
  4. D死者の個人番号を含む情報
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正解:D死者の個人番号を含む情報

特定個人情報は「個人情報」であることが前提であり、個人情報は生存する個人に関する情報であるため死者の情報は含まれない。

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13「個人番号関係事務」の定義として適切なものはどれか。

  1. A他人の個人番号を利用して税や社会保障の手続書類を作成し提出する事務
  2. B行政機関が個人番号を用いてデータベースを検索する事務
  3. C自己の個人番号のみを利用して確定申告を行う事務
  4. D地方公共団体が個人番号を生成し本人に通知する事務
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正解:A他人の個人番号を利用して税や社会保障の手続書類を作成し提出する事務

個人番号関係事務とは、他人の個人番号を必要な限度で利用して行う事務をいう。自己の番号のみを使う場合は該当しない。

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14番号法に基づく国の責務として定められている内容はどれか。

  1. A自主的かつ主体的に地域の特性に応じた施策を実施する
  2. B個人番号及び法人番号の利用を促進するための施策を実施する
  3. C取引先に対して特定個人情報の提供を義務付ける
  4. D国・地方公共団体が実施する施策に協力するよう努める
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正解:B個人番号及び法人番号の利用を促進するための施策を実施する

国は特定個人情報の取扱いの適正確保措置を講ずるとともに、番号利用を促進する施策を実施する責務があります。

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15地方公共団体の責務として番号法第5条に規定されているものはどれか。

  1. A広報活動を通じて国民の理解を深めるよう努める
  2. B国の施策に協力するよう努めなければならない
  3. C地域の特性に応じた施策を自主的かつ主体的に実施する
  4. D他の自治体に対して定期的に監査を実施する
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正解:C地域の特性に応じた施策を自主的かつ主体的に実施する

地方公共団体は国と連携を図りながら、自主的かつ主体的にその地域の特性に応じた施策を実施するものとされています。

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16個人番号及び法人番号を利用する民間事業者の役割として、番号法で定められているものはどれか。

  1. A国や地方公共団体の施策に協力しなければならない(法的義務)
  2. B地方公共団体と同等の個人情報保護条例を制定しなければならない
  3. C自ら国民の理解を深めるための広報活動を実施しなければならない
  4. D国や地方公共団体の施策に協力するよう努めるものとする(努力義務)
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正解:D国や地方公共団体の施策に協力するよう努めるものとする(努力義務)

事業者は、国や地方公共団体が実施する施策に「協力するよう努めるものとする」と定められており、努力義務です。

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17番号法第13条で規定されている個人番号利用事務実施者の努力義務に関する記述として、適切なものはどれか。

  1. A本人の負担軽減のため、相互に連携して情報の共有及び適切な活用を図る
  2. B複数の事務において同一情報の書面提出を重ねて求めることを推進する
  3. C個人番号の収集を民間事業者に全面的に委託する
  4. D漏えい防止のためすべての特定個人情報ファイルの連携を遮断する
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正解:A本人の負担軽減のため、相互に連携して情報の共有及び適切な活用を図る

本人等の負担軽減のため、同一内容の書面提出の重複を避け相互連携により情報共有を図ることが努力義務とされています。

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18番号法の基本理念(法3条)の記述として正しくないものはどれか。

  1. A国民からの同一情報の提出要求を避け負担を軽減する
  2. B個人番号カードを行政事務以外の処理に活用されないよう制限する
  3. C本人確認の簡易な手段として個人番号カードの利用促進を図る
  4. D法令の範囲を超えた利用や漏えいを防ぐ
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正解:B個人番号カードを行政事務以外の処理に活用されないよう制限する

法3条3項では行政事務以外の事務処理においても個人番号カードの活用が図られるよう求めている。

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19国及び地方公共団体の責務に関する記述で正しいものはどれか。

  1. A国は広報活動等を行う義務はなく地方公共団体に委任されている
  2. B国は利用促進の施策を実施する義務があるが地方公共団体にはない
  3. C地方公共団体は自主的かつ主体的に地域の特性に応じた施策を実施する
  4. D地方公共団体は国の指示がある場合のみ施策を実施する
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正解:C地方公共団体は自主的かつ主体的に地域の特性に応じた施策を実施する

法5条により、地方公共団体は国と連携しつつ自主的かつ主体的に地域特性に応じた施策を実施する責務がある。

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20法人等から提供された情報の取扱いに関する番号法の基本理念として正しいものはどれか。

  1. A法人の個人番号(法人番号)はマイナンバーカードに記録する
  2. B法人は個人ではないため何度も同じ情報の提出を求めてよい
  3. C法人の情報はすべて公開情報として扱う
  4. D国民の負担軽減の観点から同一内容の情報の再提出を求めることを避ける
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正解:D国民の負担軽減の観点から同一内容の情報の再提出を求めることを避ける

法3条により、個人だけでなく法人等の情報についても同一情報の提出要求を避け負担軽減を図るとしている。

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21番号制度が分散管理を採用している理由として最も適切なものはどれか。

  1. A一元管理による情報漏えい時の被害集中を避けるため
  2. Bシステム費用を増やすため
  3. C行政の手間を増やすため
  4. D番号を廃止しやすくするため
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正解:A一元管理による情報漏えい時の被害集中を避けるため

各機関で情報を分散管理することで、一元管理に比べ漏えい時の被害集中などのリスクを抑えています。

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