① 簿記・会計の基礎、現金・預金
90問全591問のうち90問と最も出題数が多い分野で、簿記の目的、取引の二面性、仕訳と転記、そして現金及び預金に関する処理を扱います。資産・負債・純資産・収益・費用の五要素がどちら側で増減するかという原則は、すべての問題の前提になります。現金過不足や小口現金、当座借越といった論点は仕訳のパターンが決まっているため、繰り返し手を動かして反射的に書けるようにしておくと、後の分野が一気に楽になります。
② 債権・債務
71問完成工事未収入金や工事未払金をはじめとする建設業特有の債権債務に加えて、貸付金と借入金、未収入金と未払金、立替金や預り金などの処理を扱う分野です。商業簿記でいう売掛金と買掛金が建設業では別の科目名になる点が最初の関門で、ここを取り違えると試算表や精算表の問題まで連鎖して失点します。取引の相手と内容から科目を選び分けられるよう、対応表を作って覚えるのが確実です。
③ 手形、有価証券、有形固定資産
74問約束手形の振出と受取、裏書や割引、有価証券の取得と売却、そして建物や機械装置などの有形固定資産の取得・減価償却・売却までを扱います。減価償却は定額法を中心に、取得原価・耐用年数・残存価額から計算する手順を固めておきましょう。固定資産の売却では帳簿価額と売却額の差から損益を求める流れが定番で、計算そのものよりも仕訳の組み立てで差がつく論点が多い分野です。
④ 工事原価(費目別計算)
70問工事にかかった原価を材料費・労務費・外注費・経費の四つに分けて集計する、建設業会計の中核となる分野です。製造業の原価計算と異なり外注費が独立した費目として置かれている点が建設業の特徴で、どの支出がどの費目に入るのかの判断が問われます。現場で発生した費用と本社の一般管理費との線引きも頻出の論点です。費目の定義を正確に覚えておけば、工事別計算や決算の問題にもそのまま応用できます。
⑤ 工事原価(工事別計算)、工事収益、資本金
72問費目別に集計した原価を工事ごとに割り当て、完成したものだけを完成工事原価に振り替える流れと、完成工事高の計上、そして資本金など純資産の処理を扱います。未成工事支出金と完成工事原価の振替、未成工事受入金の扱いは、建設業会計を理解しているかがそのまま表れる論点です。工事が完成したか否かで科目が変わるという一点を軸に整理すると、複雑に見える処理も筋道立てて理解できます。
⑥ 試算表
68問期中の仕訳と転記が正しく行われたかを検証する試算表の作成を扱う分野です。合計試算表・残高試算表・合計残高試算表の違いと、それぞれで何を集計するのかを押さえたうえで、与えられた取引を素早く処理して集計する練習が必要になります。貸借が一致しない場合にどこを疑うかという視点も重要です。作業量が多く時間を取られやすいため、電卓と下書きの手順を固めて臨むことが得点の安定につながります。
⑦ 決算、精算表
76問決算整理仕訳と精算表の作成を扱う分野で、3級の総まとめにあたる領域です。減価償却、貸倒引当金の設定、費用と収益の繰延べと見越し、未成工事支出金の振替といった整理事項を漏れなく処理する必要があります。精算表は各欄への記入の流れが決まっているため、手順を体に覚えさせるのが最短経路です。ここまでの分野の知識がすべて動員されるため、仕上げの段階で集中的に取り組むのが効率的です。
⑧ 帳簿、伝票、語群選択問題対策
70問仕訳帳と総勘定元帳、現金出納帳などの補助簿、そして三伝票制を中心とした伝票会計を扱うほか、用語を語群から選ばせる形式の問題への対策も含む分野です。どの取引がどの補助簿に記入されるのかという対応関係、伝票から元帳へ集計する流れが問われます。語群選択は用語の定義を正確に覚えていれば確実に取れる出題であり、直前期に見直すだけで得点を上乗せできる領域でもあります。