① 生体影響1(基礎)
40問放射線が人体に作用する仕組みを基礎から扱う分野です。細胞や組織の放射線に対する感受性の違い、直接作用と間接作用、線量と影響の関係、そして早期に現れる影響と後から現れる影響の区別が中心になります。確定的影響にはしきい値があり、確率的影響には想定しないという整理は、後の防護や法令の考え方すべての土台になります。用語の定義を正確に押さえておくと、他の科目の理解も一気に進む領域です。
② 生体影響2(障害・防護・診断)
39問被ばくによって生じる具体的な障害と、その防護や診断の考え方を扱います。皮膚・造血器・生殖腺など臓器ごとに現れる症状としきい値、全身被ばくの際の経過、被ばく後の検査で何を指標にするかが問われます。防護の基本となる正当化・最適化・線量限度の三原則、および外部被ばくに対する距離・遮蔽・時間の使い分けもこの分野の要です。用語が多く紛らわしいため、臓器と症状を表にして覚えるのが有効です。
③ 関係法令1(電離則・管理区域・測定)
40問電離放射線障害防止規則を中心に、管理区域の設定基準と表示、立入りの制限、線量限度、そして測定の義務に関する規定を扱います。数値そのものを問う出題が多いため、区域を設定する基準値や線量限度の数値を正確に覚えることが得点に直結します。誰に、どの期間で、いくつまでという三点セットで整理すると混同しにくくなります。法令は暗記量が多い一方で、覚えた分だけ確実に点になる得点源でもあります。
④ 関係法令2(管理体制・届出・報告・健診)
39問作業主任者の選任と職務、事業者に課される届出や報告、健康診断の項目と実施時期、記録の保存期間といった管理体制に関する規定を扱う分野です。誰が何をいつまでに行うのかという主体と期限の組み合わせが問われるため、選任・届出・健診・記録保存の四つを時系列で並べて覚えると整理しやすくなります。保存期間の年数は紛らわしい数字が並ぶので、一覧にして繰り返し確認するのが確実です。
⑤ 測定1(単位・検出器・線量計)
40問放射線量を表す各種の量と単位、検出器の原理と特徴、個人が身に着ける線量計の種類と使い分けを扱います。照射線量・吸収線量・等価線量・実効線量はそれぞれ意味する対象が異なるため、混同しないよう定義から押さえる必要があります。検出器は気体を使うもの、蛍光を利用するもの、半導体を用いるものと原理が分かれ、それぞれ得意な線量域や用途が違います。原理と用途を対応づけて覚えるのが近道です。
⑥ 測定2(統計・計算)
33問計数値のばらつきと標準偏差、計数率の求め方、バックグラウンドを差し引いた正味の値の算出、機器の校正といった測定に関わる計算を扱う分野です。計数の統計的な変動は測定回数や時間を増やすと相対的に小さくなるという関係を理解していれば、多くの設問はその応用として解けます。計算問題は苦手意識を持たれやすいものの出題パターンは限られるため、手順を固めて反復すれば安定した得点源になります。
⑦ 管理1(装置・発生・相互作用)
39問エックス線装置の構造と発生の仕組み、管電圧や管電流を変えたときにスペクトルがどう変わるか、そして放射線と物質の相互作用を扱います。連続エックス線と特性エックス線の違い、管電圧を上げると最短波長が短くなるという関係は頻出です。相互作用では光電効果・コンプトン散乱・電子対生成が、それぞれどのエネルギー域や原子番号で優勢になるかを整理しておくと、遮蔽の計算問題にもそのまま活きてきます。
⑧ 管理2(減弱・遮蔽・防護計算)
31問物質を通過する際の減弱、半価層や十分の一価層を使った遮蔽の計算、距離の逆二乗則を用いた線量の推定を扱う分野です。厚さが半価層の整数倍であれば2のべき乗で処理できるなど、計算を速く解くための型がいくつも存在します。距離・時間・遮蔽の三要素を組み合わせた総合問題も定番です。出題数は31問と少なめですが、科目ごとに基準が設けられた試験では落とせない領域であり、手順を確実に身につけておきたいところです。