相続診断士 ⑦相続対策

円満でトラブルの少ない相続を実現するための対策を学ぶ分野です。遺産分割対策・納税資金対策・節税対策という3つの視点、生命保険の活用、生前贈与や不動産活用などの手法を押さえます。対策の優先順位を考える視点も問われます。それぞれの対策が「もめない・払える・減らせる」のどれに効くのかを整理し、家族の状況に応じた組み合わせを考える力を養いましょう。

この分野の問題20問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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261遺産分割対策の主な手段として適切なものは次のうちどれか。

  1. A物納の事前準備
  2. B生命保険の活用
  3. C遺言書の活用
  4. D貸家建付地の利用
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正解:C遺言書の活用

遺言書の活用や生前贈与による対策は、相続争いやトラブルを防止するための遺産分割対策に該当します。他の選択肢は納税資金対策や節税対策に該当します。

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262相続税の発生が予測される場合の中長期的な節税対策として適切なものは次のうちどれか。

  1. A金融財産の計画的贈与
  2. B成年後見制度の利用
  3. C遺言書の作成
  4. D贈与税の配偶者控除の活用
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正解:D贈与税の配偶者控除の活用

贈与税の配偶者控除の活用や生前贈与は、相続財産を減らして課税価格を下げるための有効な節税対策です。

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263相続財産のうち、取引相場のない株式や不動産が大半を占める場合に特に重要となる課題はどれか。

  1. A納税資金対策
  2. B遺産分割対策
  3. C認知症対策
  4. D成年後見対策
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正解:A納税資金対策

換金性や流動性のある資産が少ない場合、相続税の支払いに充てる現金が不足しやすいため、納税資金対策が重要な課題となります。

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2642025年において、日本の高齢者のうち認知症患者が占める割合はどの程度になると試算されているか。

  1. A高齢者の3人に1人
  2. B高齢者の4人に1人
  3. C高齢者のおよそ8人に1人
  4. D高齢者の6人に1人
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正解:C高齢者のおよそ8人に1人

最新の推計によれば、2025年には日本の認知症患者数は約471万人となり、高齢者のおよそ8人に1人(約12.9%)が認知症とされています。

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265生前贈与を行うメリットとして適切なものは次のうちどれか。

  1. A本人の意思で確実に目的財産を移転できる
  2. B短期間の贈与で十分な相続対策効果が得られる
  3. C多額の贈与を行うと相続税よりも税負担率が低くなる
  4. D贈与後に評価額が上昇すると相続税評価額に影響する
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正解:A本人の意思で確実に目的財産を移転できる

生前贈与は、本人の意思で特定の相手に財産を移転できる点が大きなメリットです。

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266生前贈与による相続対策をより有効にするための方法として適切なものはどれか。

  1. A受贈者を長男などの特定の1名に絞る
  2. B登記費用の高い不動産を中心に贈与する
  3. C短期間で多額の財産を集中的に贈与する
  4. D相続人以外の孫や配偶者を受贈者とする
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正解:D相続人以外の孫や配偶者を受贈者とする

生前贈与の対象者は相続人以外にも設定可能であり、受贈者が多いほど基礎控除等の枠を活用できるため対策として有効になります。

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267時価が同じ2つの財産がある場合、生前贈与の対象として選ぶべき財産の特徴として有利になりやすいものはどれか。

  1. A将来評価額の下落が予想される財産
  2. Bアパート建築前の更地の状態の土地
  3. C評価額を下げる対策を実施する前の株式
  4. D現金や株式などの分割しやすい金融資産
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正解:D現金や株式などの分割しやすい金融資産

不動産の贈与には登記費用等のコストがかかりますが、現金や株式などの金融資産は分割しやすいため、少額の贈与を繰り返すのに適しています。

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268暦年贈与において、毎年同じ時期に同じ金額を贈与し続けた場合に税務上受ける可能性のある指摘はどれか。

  1. A不当利得としての返還請求
  2. B相続時精算課税の自動適用
  3. C最初からまとまった財産の贈与の意図
  4. D遺留分侵害額請求の強制執行
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正解:C最初からまとまった財産の贈与の意図

定期的な同額の贈与は、最初から多額の財産を一括贈与する意図があったとみなされ、多額の贈与税が課されるリスクがあります。

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269生命保険金を相続人が受け取った場合に適用される非課税限度額の計算式として正しいものはどれか。

  1. A300万円×法定相続人の数
  2. B500万円×法定相続人の数
  3. C1000万円×法定相続人の数
  4. D3000万円×法定相続人の数
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正解:B500万円×法定相続人の数

生命保険金や死亡退職金には、それぞれ「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額が設けられています。

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270みなし相続財産である死亡退職金の非課税限度額の計算において、法定相続人の数に乗じる金額はいくらか。

  1. A500万円
  2. B300万円
  3. C1000万円
  4. D3000万円
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正解:A500万円

死亡退職金等についても、生命保険金等と同様に「500万円×法定相続人の数」の非課税限度額が設けられており、納税資金として活用できます。

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271業務上の死亡による弔慰金が相続税の非課税となる限度額の基準はどれか。

  1. A被相続人の普通給与の半年分
  2. B被相続人の普通給与の3年分
  3. C被相続人の普通給与の1年分
  4. D被相続人の普通給与の5年分
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正解:B被相続人の普通給与の3年分

業務上の死亡に対する弔慰金は、被相続人の普通給与の3年分(業務外の場合は半年分)までが相続税の非課税となります。

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272贈与された現金を原資として、子が契約者および受取人、親が被保険者となる生命保険に加入した場合、子が受け取る保険金にかかる税金の種類は何か。

  1. A相続税
  2. B贈与税
  3. C所得税
  4. D住民税
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正解:C所得税

親から現金贈与を受け、子自身が保険料を負担して保険金を受け取る場合、その保険金は一時所得として所得税の対象となります。

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273家族信託において、信託契約に基づいて財産の管理・運用を任される人のことを何というか。

  1. A受託者
  2. B委託者
  3. C受益者
  4. D後見人
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正解:A受託者

家族信託において、財産を託す人を「委託者」、財産の管理・運用を任される人を「受託者」、利益を受け取る人を「受益者」と呼びます。

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274父親が自身の賃貸マンションの管理を長男に任せ、賃貸収入は引き続き父親が受け取る家族信託契約において、父親の立場に該当するものはどれか。

  1. A委託者と受託者
  2. B委託者と受益者
  3. C受託者と受益者
  4. D委託者と後見人
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正解:B委託者と受益者

財産を託す立場である「委託者」と、賃貸収入という利益を受け取る「受益者」の両方を父親が兼任する形になります。

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275家族信託を利用した場合の不動産の取り扱いや権限に関する記述として適切なものはどれか。

  1. A不動産登記名義は委託者のままとなる
  2. B受託者は賃貸収入を自身の生活費にできる
  3. C受託者は家庭裁判所の選任によって決定される
  4. D信託内容によっては不動産の処分も可能である
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正解:D信託内容によっては不動産の処分も可能である

受託者は信託口座から介護費用等を支出できるほか、信託内容によっては不動産を処分する権限を持たせることも可能です。なお、登記名義は形式的に受託者となります。

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276相続登記されず放置されるケースを防ぐため、手放したい土地を国が引き取る制度の名称はどれか。

  1. A相続土地国家返還制度
  2. B相続土地国庫帰属制度
  3. C所有者不明土地帰属制度
  4. D不要土地国庫納付制度
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正解:B相続土地国庫帰属制度

2023年4月に新設された、一定要件を満たす不要な土地を国が引き取る制度を「相続土地国庫帰属制度」と呼びます。

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277相続土地国庫帰属制度を利用する際に、納付が求められる負担金は何年分の土地管理費に相当する額か。

  1. A3年分
  2. B5年分
  3. C10年分
  4. D20年分
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正解:C10年分

相続土地国庫帰属制度の利用には、一定要件を満たす土地であることに加え、10年分の土地管理費に相当する額の負担金の納付が必要です。

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278居住用不動産等を配偶者に生前贈与しておくことで、将来相続が発生した際に期待できる効果として適切なものはどれか。

  1. A原則として相続財産には含まれない
  2. B原則として全額が相続財産に加算される
  3. C相続税と贈与税の二重課税の対象となる
  4. D評価額が倍増して課税価格に加算される
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正解:A原則として相続財産には含まれない

贈与税の配偶者控除を活用して贈与した財産は、原則として相続財産に含まれないため、相続税の課税価格を減少させることができます。

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279土地の評価額を引き下げてから贈与する対策として有効な方法はどれか。

  1. A更地のまま長期間保有し続ける
  2. Bアパートを取り壊して更地にして贈与する
  3. C土地を複数に分筆して別々に登記する
  4. D更地にアパート等を建築してから贈与する
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正解:D更地にアパート等を建築してから贈与する

更地よりアパート等を建築してから贈与するほうが、「貸家建付地」としての評価となり、更地よりも評価額が下がります。

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280相続時精算課税制度を活用した場合、将来の相続財産に加算される生前贈与財産の価額はいつの時点のものが基準となるか。

  1. A贈与時の時価
  2. B相続開始時の時価
  3. C対象財産の購入時の時価
  4. D贈与者の死亡の前年の時価
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正解:A贈与時の時価

相続時精算課税によって相続財産に加算される価額は「贈与時の時価」となるため、将来的な価値上昇が予想される資産の贈与に有効です。

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