建設業経理士2級 ⑨ 本支店会計・理論問題対策

本支店会計と、記述で問われる理論を扱う分野です。本支店会計では、本店勘定と支店勘定の照合、支店間取引の処理、内部利益の控除、合併財務諸表の作成が中心になります。理論問題対策では、原価計算の目的、原価の分類、建設業会計の特徴、各種会計処理の根拠となる考え方を、自分の言葉で説明できる状態にしておくことが求められます。用語の定義を正確に覚えるだけでなく、なぜそう処理するのかまで理解しておくことが重要です。

この分野の問題24問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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320支店の取引を記録する方法のうち、本店の帳簿とは別に支店に帳簿(仕訳帳・総勘定元帳)を設ける制度を何というか。

  1. A支店分散計算制度
  2. B支店独立会計制度
  3. C本店集中会計制度
  4. D本店集中計算制度
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正解:B支店独立会計制度

本店の帳簿とは別に支店に帳簿を設け、支店の取引を記録する方法を支店独立会計制度といいます。

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321本店における「支店勘定」の残高は、通常どちらになるか。

  1. A貸方残高
  2. B常にゼロとなる
  3. C借方残高
  4. D決算時のみ貸方残高となる
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正解:C借方残高

支店勘定の残高は支店への投資額を示し、通常は借方残高となります。

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322本支店会計に関する記述のうち、正しくないものはどれか。

  1. A支店勘定の残高は支店への投資額を示す。
  2. B未処理側の処理を行うことで残高が貸借逆で一致する。
  3. C本店勘定の残高は本店からの投資額を示す。
  4. D支店勘定と本店勘定の残高は、通常、貸借同じ側で一致する。
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正解:D支店勘定と本店勘定の残高は、通常、貸借同じ側で一致する。

支店勘定と本店勘定の残高は、貸借逆で一致するのが正しい仕組みです。

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323大阪支店が本店の工事未払金100,000円を現金で立替払いした。このときの本店の仕訳として正しいものはどれか。

  1. A(借) 工事未払金 100,000 / (貸) 支店 100,000
  2. B(借) 工事未払金 100,000 / (貸) 現金 100,000
  3. C(借) 支店 100,000 / (貸) 工事未払金 100,000
  4. D(借) 本店 100,000 / (貸) 現金 100,000
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正解:A(借) 工事未払金 100,000 / (貸) 支店 100,000

本店側の仕訳は、工事未払金(負債)の減少と支店勘定(貸方)の計上になります。

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324支店の固定資産を本店の管理下におき、本店でまとめて記録している。支店が支店用の乗用車を現金で購入した際の支店の仕訳の借方科目は何か。

  1. A車両運搬具
  2. B本店
  3. C固定資産
  4. D支店
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正解:B本店

固定資産は本店で管理するため、支店側の仕訳は (借)本店 / (貸)現金 となります。

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325本店が支店に原価に一定の利益を加算して材料を振り替えた場合、会社全体として期末に控除しなければならない未実現の利益(内部利益)が含まれるものはどれか。

  1. A本店の期末棚卸資産
  2. B本店の未成工事支出金
  3. C支店の期末棚卸資産のうち本店仕入分
  4. D支店の期末棚卸資産のうち外部仕入分
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正解:C支店の期末棚卸資産のうち本店仕入分

内部利益は会社内部の取引で生じた未実現利益であり、本店から仕入れた支店の期末棚卸資産に含まれます。

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326本店は支店への材料振替価格を原価に5%の利益を加算した金額としている。支店の期末材料棚卸高が5,250円(すべて本店仕入分)のとき、含まれている内部利益額はいくらか。

  1. A262円
  2. B500円
  3. C25円
  4. D250円
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正解:D250円

内部利益=期末棚卸資産×内部利益率÷(1+内部利益率)で計算します。5,250×0.05÷1.05=250円です。

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327大阪支店が九州支店の工事未払金を現金で立替払いした。支店相互間の取引を「本店集中計算制度」で処理する場合、大阪支店の仕訳の借方科目は何か。

  1. A本店
  2. B工事未払金
  3. C九州支店
  4. D支店
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正解:A本店

本店集中計算制度では、各支店が本店と取引したと仮定するため、借方は「本店」になります。

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328原価計算基準における原価の本質に関する記述のうち、正しくないものはどれか。

  1. A経済価値の消費である
  2. B異常な状態を原因とする価値の減少である
  3. C一定の給付に転嫁される価値である
  4. D正常的なものである
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正解:B異常な状態を原因とする価値の減少である

原価は「正常的なもの」であり、異常な状態を原因とする価値の減少は「非原価」となります。

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329建設工事の完成物に集計され、期末に損益計算書と貸借対照表に配分されるコスト(プロダクト・コスト)に該当するものはどれか。

  1. A販売費
  2. B一般管理費
  3. C工事原価
  4. D非原価
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正解:C工事原価

プロダクト・コストには工事原価が該当し、販売費や一般管理費はピリオド・コストとなります。

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330次の支出のうち、非原価として処理されるものはどれか。

  1. A現場における安全活動に関する支出
  2. B工事現場監督者の人件費
  3. C営業目的の広報活動のために掲載した新聞広告費
  4. D本社用の土地を取得するための借入金利息の支出
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正解:D本社用の土地を取得するための借入金利息の支出

本社用の土地取得に関する借入金利息などは、経営目的に直接関連しないため非原価となります。

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331次の支出のうち、工事原価として処理するものはどれか。

  1. A受注した工事の入札時における設計料の支出
  2. B入札に応じたが受注できなかった工事の設計料
  3. C使用してきた工事用機械の売却損
  4. D運転資金のための借入金の利息
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正解:A受注した工事の入札時における設計料の支出

受注した工事の入札時における設計料は工事原価になります。受注できなかった場合は非原価です。

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332財務会計とは別に、設備投資の選択などの意思決定を行うために断片的・臨時的に行われる調査を何というか。

  1. A原価計算制度
  2. B特殊原価調査
  3. C総合原価計算
  4. D事前原価計算
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正解:B特殊原価調査

経営者の意思決定のための管理会計の分野であり、臨時的に行われる調査を特殊原価調査といいます。

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333次の業務のうち、「原価計算制度」に該当するものはどれか。

  1. A作業を外注したほうが良いかどうかの意思決定資料の作成
  2. B新工法の採用可否に関する経済計算
  3. C施工中の工事に関して期末に行う総工事原価の算定
  4. Dブルドーザー3台の取替えが工事原価に及ぼす影響の検討資料作成
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正解:C施工中の工事に関して期末に行う総工事原価の算定

工事原価に関わる定期的な算定が原価計算制度であり、他は意思決定のための特殊原価調査です。

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334原価を「材料費」「労務費」「外注費」「経費」に分類する基準はどれか。

  1. A作業機能別分類
  2. B計算対象との関連性分類
  3. C操業度との関連性分類
  4. D発生形態別分類
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正解:D発生形態別分類

どのような形態で生じるかという基準で分類するのが発生形態別分類です。

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335操業度の増減にかかわらず変化しない原価を何というか。

  1. A固定費
  2. B変動費
  3. C直接費
  4. D間接費
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正解:A固定費

操業度の増減に比例して動くのが変動費、変化しないのが固定費です。

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336実行予算を作成する際などに、工事種類(工種)別に原価を区分して集計する方法は、どの分類に該当するか。

  1. A発生形態別分類
  2. B作業機能別分類
  3. C計算対象との関連性分類
  4. D操業度との関連性分類
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正解:B作業機能別分類

どのような機能のために発生したかによる分類であり、工種別の区分は作業機能別分類に該当します。

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337個別の工事を適正な価額で受注できるか否かを判断するために、事前に行う原価計算を何というか。

  1. A総合原価計算
  2. B標準原価計算
  3. C事前原価計算
  4. D形態別原価計算
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正解:C事前原価計算

適正な受注価額を判断するために工事前に行うものが事前原価計算です。

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338以下の工事原価計算の種類に関する説明のうち、間違っているものはどれか。

  1. A完成工事原価報告書は形態別原価計算を用いて作成する。
  2. B標準原価計算は目標とする原価を定めて実際の原価と比較する。
  3. C総原価計算は工事原価に営業費まで含めて行う。
  4. D建設業では一般的に総合原価計算が採用される。
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正解:D建設業では一般的に総合原価計算が採用される。

建設業では受注単位で計算する「個別原価計算」が一般的に採用されます。総合原価計算は量産品向けです。

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339「販売費」と「一般管理費」をまとめて何というか。

  1. A営業費
  2. B非原価
  3. C工事原価
  4. D間接費
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正解:A営業費

販売費と一般管理費を合わせて営業費といい、注文獲得費や注文履行費などに区分されます。

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340市場調査費などの、注文を獲得(受注)するまでに掛かった費用はどの営業費に区分されるか。

  1. A注文履行費
  2. B注文獲得費
  3. C全般管理費
  4. D工事間接費
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正解:B注文獲得費

注文を受注するまでの費用は注文獲得費に区分されます。

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341次の勘定科目のうち、「資産」に属するものはどれか。

  1. A工事未払金
  2. B未成工事受入金
  3. C未成工事支出金
  4. D完成工事補償引当金
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正解:C未成工事支出金

未成工事支出金は資産、未成工事受入金や工事未払金は負債となります。

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342次の勘定科目のうち、「資本(純資産)」に属するものはどれか。

  1. A長期借入金
  2. B投資有価証券
  3. C仮受金
  4. D繰越利益剰余金
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正解:D繰越利益剰余金

繰越利益剰余金は資本(純資産)系統の勘定科目です。

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343支店独立会計制度において、期首に本店から現金50,000円を支店に振り替えた。支店側の仕訳の貸方科目は何か。

  1. A本店
  2. B現金
  3. C支店
  4. D資本金
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正解:A本店

支店側では現金(資産)が増加し、相手科目として貸方に「本店」を計上します。

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