GX検定ベーシック ① 脱炭素化の背景とGXの概念

なぜ脱炭素が必要とされるのか、その背景とGXの基本概念を学ぶ分野です。地球温暖化や気候変動のメカニズム、温室効果ガス(GHG)、カーボンニュートラルやGX(グリーントランスフォーメーション)といった基本用語の定義が中心テーマになります。GXが単なる環境対応ではなく、経済社会システムの変革を意味する点を理解することが重要です。以降の分野の前提となる概念が詰まっているため、用語を正確に押さえておきましょう。

この分野の問題80問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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1現在直面している気候変動の主な原因として、科学的に指摘されているものはどれか。

  1. A産業革命以降の温室効果ガス増加
  2. B太陽活動の活発化による自然変動
  3. C氷期から間氷期への周期的な移行
  4. D火山活動の活発化に伴うエアロゾル
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正解:A産業革命以降の温室効果ガス増加

産業革命以降の人間活動によって排出される温室効果ガスの濃度が急激に増加したことが現在の気候変動の主な原因です。

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2世界の平均気温は、2020年時点で産業革命前と比較してどの程度上昇しているとされているか。

  1. A約2.0℃
  2. B約1.5℃
  3. C約0.5℃
  4. D約1.1℃
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正解:D約1.1℃

2020年時点で、世界の平均気温は産業革命前と比べてすでに約1.1℃上昇しています。

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3気候変動が引き起こす問題について、適切に説明しているものはどれか。

  1. A気温上昇の影響は生態系に限定され、人間社会への影響は軽微に留まっている。
  2. B都市化の影響が主な原因であり、気候変動単独で危機をもたらすことは少ない。
  3. C異常気象の頻発は一時的な現象であり、数年以内に収束すると予測されている。
  4. D気候システム全体に影響が広がり、社会・経済・生態系に複合的な危機をもたらす。
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正解:D気候システム全体に影響が広がり、社会・経済・生態系に複合的な危機をもたらす。

地球温暖化の影響は気候システム全体に広がり、生活基盤、社会、経済、自然生態系に対してかつてない規模の複合的な危機をもたらしています。

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4気候変動による生態系の変化がもたらすリスクとして、懸念されている感染症はどれか。

  1. A結核やインフルエンザなどの飛沫感染症
  2. Bはしかや風疹などのウイルス性感染症
  3. Cデング熱やマラリアなどの蚊媒介感染症
  4. Dコレラや赤痢などの水系経口感染症
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正解:Cデング熱やマラリアなどの蚊媒介感染症

気温上昇により蚊などの生息域が拡大し、デング熱やマラリアなどの感染症の発生リスクが高まることが懸念されています。

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5陸地と海面付近の温暖化速度の比較について、適切な説明はどれか。

  1. A陸地の温暖化速度は、海面付近の温暖化速度の約半分程度である。
  2. B陸地の温暖化速度は、海面付近の温暖化速度の1.4〜1.7倍である。
  3. C陸地の温暖化速度と海面付近の温暖化速度は、ほぼ等しく推移する。
  4. D陸地の温暖化速度は、海面付近の温暖化速度の2.5〜3.0倍である。
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正解:B陸地の温暖化速度は、海面付近の温暖化速度の1.4〜1.7倍である。

特に陸地の温暖化速度は海面付近の1.4〜1.7倍となっており、地域によって温暖化の進行度合いには差が見られます。

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6観測されている急速な気温上昇の原因を分析する際、気候モデルのシミュレーションから得られる結論はどれか。

  1. A太陽活動や火山活動などの自然要因のみで、現在の気温上昇を完全に再現できる。
  2. B温室効果ガス排出などの人為起源要因を排除した方が、実際の観測結果と一致する。
  3. C自然要因と人為起源要因の両方を考慮したシミュレーションのみが観測結果と一致する。
  4. Dシミュレーション結果は不可能性が高い性が高く、気温上昇の原因を特定するには至っていない。
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正解:C自然要因と人為起源要因の両方を考慮したシミュレーションのみが観測結果と一致する。

自然要因のみでは観測された気温上昇を再現できず、人為起源要因を加えてシミュレーションを行うと観測結果と非常によく一致します。

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7IPCC第6次評価報告書において提示されている、将来の社会経済的な発展と温室効果ガス排出量の関係性を考慮した枠組みの名称はどれか。

  1. ASSPシナリオ
  2. BNDCシナリオ
  3. CSDGシナリオ
  4. DESGシナリオ
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正解:ASSPシナリオ

将来の社会経済的な発展と温室効果ガス排出量の関係性を考慮した枠組みとして「SSPシナリオ」が用いられています。

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8気候変動問題における「オーバーシュート」の意味として、最も適切なものはどれか。

  1. A温室効果ガスの排出量が、目標削減量を大幅に下回って推移し続ける状態。
  2. B経済発展を優先するあまり、気候変動対策への投資が完全に滞ってしまう状態。
  3. C気温上昇を一定水準に抑える目標に対して、一時的にその温度を超過してしまう状態。
  4. D自然エネルギーの発電量が急増し、電力網の許容容量を一時的に超えてしまう状態。
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正解:C気温上昇を一定水準に抑える目標に対して、一時的にその温度を超過してしまう状態。

パリ協定の1.5℃目標に向けて最も積極的な対策を講じるシナリオにおいても、一時的に1.5℃を超える「オーバーシュート」の可能性が指摘されています。

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9地球温暖化に伴う海面上昇の主な要因として、適切でないものはどれか。

  1. A海水温の上昇に伴う海水の熱膨張
  2. Bグリーンランドや南極の氷床の融解
  3. C世界各地の山岳氷河の急速な融解
  4. D降水量の増加に伴う河川水の流入
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正解:D降水量の増加に伴う河川水の流入

海面上昇の主な要因は、海水温の上昇による海水の熱膨張と、氷床や山岳氷河の融解です。

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10気温上昇や海水温の上昇が海洋生態系に与える影響の代表例として、懸念されている現象はどれか。

  1. Aサンゴ礁の広範な白化現象
  2. B海洋深層水の循環停止現象
  3. C赤潮の大規模かつ恒常的な発生
  4. D深海魚の浅海域への大量回遊
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正解:Aサンゴ礁の広範な白化現象

海水温の上昇はサンゴ礁の白化現象を頻発させ、海洋生態系の根幹を揺るがす深刻な影響を与えています。

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11気候変動がもたらす「南北問題」への影響として、最も適切な説明はどれか。

  1. A先進国と途上国が等しく経済的打撃を受けるため、格差の状況に変化は生じない。
  2. B途上国は気候変動の影響に脆弱であり、先進国との経済格差をさらに拡大させる恐れがある。
  3. C気候変動対策の技術移転が進むことで、途上国が先進国を経済的に追い越している。
  4. D先進国に被害が集中するため、途上国との経済格差が自然と縮小する傾向にある。
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正解:B途上国は気候変動の影響に脆弱であり、先進国との経済格差をさらに拡大させる恐れがある。

気候変動の影響は、これに脆弱な途上国の経済活動を直撃し、先進国との間の経済格差をさらに拡大させ「南北問題」を深刻化させる恐れがあります。

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12気候変動対策における「緩和」と「適応」の関係性として、最も適切なものはどれか。

  1. A緩和策のみを徹底すれば適応策は不要となるため、限られた資金は緩和に集中すべきである。
  2. B短期的には適応策を重視し、長期的には緩和策へ完全に切り替える段階的なアプローチが推奨される。
  3. C適応策を進めることで温室効果ガスも削減されるため、緩和策に先行して実施されるべきである。
  4. D両者は相互に補完し合う関係にあり、地球温暖化対策の両輪として同時に推進される必要がある。
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正解:D両者は相互に補完し合う関係にあり、地球温暖化対策の両輪として同時に推進される必要がある。

緩和と適応は相互に補完し合う関係にあり、どちらか一方だけでは不十分なため対策の両輪として同時に推進される必要があります。

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13気候変動対策における「緩和(Mitigation)」のアプローチとして、最も適切な説明はどれか。

  1. A高温に耐えうる農作物の品種改良など、変化した気候に適応可能な社会システムを構築すること。
  2. B降水パターンの変化に対応するため、貯水施設の整備や水の再利用など水資源の効率的な管理を行うこと。
  3. Cハザードマップの作成や早期警戒システムの導入により、気象災害による物理的リスクを最小限に抑えること。
  4. D温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の原因そのものを抑制することで将来の深刻な影響を回避すること。
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正解:D温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の原因そのものを抑制することで将来の深刻な影響を回避すること。

緩和とは、温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の原因を少なくすることで温暖化の進行を抑制するアプローチです。

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14気候変動対策の「適応(Adaptation)」の具体的な取り組みとして、該当しないものはどれか。

  1. A気温上昇に適応できる新たな農作物の品種開発
  2. B再生可能エネルギーや高効率な省エネ家電の導入
  3. C豪雨や台風対策としての堤防強化や避難体制整備
  4. D降水パターンの変化に対応した水資源の効率的管理
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正解:B再生可能エネルギーや高効率な省エネ家電の導入

再生可能エネルギーや省エネ家電の導入は、温室効果ガス排出を削減する「緩和」の取り組みに該当します。

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15「残余カーボンバジェット」の概念について、適切に説明しているものはどれか。

  1. A地球温暖化を特定の目標内に留めるために、今後排出が許容されるCO2の累積総量を示す概念。
  2. B産業革命前から現在までに排出された温室効果ガスの総量を指し、各国の排出責任を評価する指標。
  3. C将来の経済成長を維持するために、各セクターで最低限必要とされる化石燃料の年間消費上限量。
  4. D新たな植林活動や大気中からの直接回収技術などによって、将来的に除去可能なCO2の推定総量。
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正解:A地球温暖化を特定の目標内に留めるために、今後排出が許容されるCO2の累積総量を示す概念。

残余カーボンバジェットとは、地球温暖化を特定の温度目標内に抑えるために、今後排出が許容されるCO2の累積総量を指します。

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16世界の平均気温上昇を1.5℃に抑える目標について、50%の確率で達成できるとされる残余カーボンバジェット(2020年以降)は、おおよそどの程度と見積もられているか。

  1. A約 500Gt(5000億トン)
  2. B約 900Gt(9000億トン)
  3. C約 1150Gt(1兆1500億トン)
  4. D約 2390Gt(2兆3900億トン)
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正解:A約 500Gt(5000億トン)

気温上昇を1.5℃に抑える目標を50%の確率で達成するための残余カーボンバジェットは、約500Gt(5000億トン)と算出されています。

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17残余カーボンバジェットと化石燃料インフラの関係に関する説明のうち、最も適切なものはどれか。

  1. A既存の化石燃料インフラが寿命まで稼働しても、1.5℃目標の残余カーボンバジェット内に収まると計算されている。
  2. B2019年の排出水準を維持した場合、1.5℃目標の残余カーボンバジェットは約50年かけて使い切るペースである。
  3. C既存の化石燃料インフラからのライフタイム排出量だけで、1.5℃目標の残余カーボンバジェットを上回る可能性がある。
  4. D経済成長への悪影響を考慮し、既存のインフラからの排出分は残余カーボンバジェットの計算から除外されている。
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正解:C既存の化石燃料インフラからのライフタイム排出量だけで、1.5℃目標の残余カーボンバジェットを上回る可能性がある。

すでに稼働している化石燃料インフラが寿命まで稼働した場合の排出量(約660Gt)は、1.5℃目標の残余カーボンバジェット(約500Gt)を上回る可能性が指摘されています。

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18残余カーボンバジェットの概念が気候変動対策において重要とされる理由として、適切でないものはどれか。

  1. A科学的根拠に基づき算出された排出可能量により、温室効果ガス排出実質ゼロへの緊急性が明確になるため。
  2. B年間排出量だけでなく、累積排出量の管理が地球温暖化の最終到達点に影響するという根拠になるため。
  3. C温室効果ガス排出削減に関する国際交渉において、各国やセクター間で削減努力を配分する議論の基礎となるため。
  4. D今後許容される排出量に十分な余裕があることを示し、経済活動と排出削減を緩やかに両立させるため。
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正解:D今後許容される排出量に十分な余裕があることを示し、経済活動と排出削減を緩やかに両立させるため。

残余カーボンバジェットは、残された時間と排出許容量がきわめて限られていることを示しており、緊急かつ変革的な行動を求める根拠となります。

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19「カーボンニュートラル」の定義として、最も適切な説明はどれか。

  1. A人間活動による温室効果ガスの総排出量を完全にゼロにし、環境への負荷をなくす状態を指す。
  2. B化石燃料の使用を完全に廃止し、すべてのエネルギー需要を再生可能エネルギーのみで賄う状態を指す。
  3. C温室効果ガスの排出量から、森林による吸収量や技術による除去量を差し引き、実質的にゼロにする状態を指す。
  4. D経済成長を維持しつつ、過去の経済活動で排出された温室効果ガスの大気中濃度を減少に転じさせる状態を指す。
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正解:C温室効果ガスの排出量から、森林による吸収量や技術による除去量を差し引き、実質的にゼロにする状態を指す。

カーボンニュートラルは、GHGの排出量をゼロにすることではなく、排出量から吸収・除去量を差し引いて「正味ゼロ(ネットゼロ)」にする状態を指します。

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20カーボンニュートラルの対象となる温室効果ガスについての説明で、適切なものはどれか。

  1. Aエネルギー起源のCO2のみが対象であり、その他の温室効果ガスは削減目標から除外されている。
  2. BCO2だけでなく、メタン、一酸化二窒素、フロンガス類を含むすべての温室効果ガスをCO2換算して対象とする。
  3. C森林吸収量で相殺できるCO2のみが対象であり、工業プロセスから排出されるガスは対象外である。
  4. D大気中での寿命が極めて長いフロンガス類のみを優先的な削減対象とし、CO2は削減努力義務にとどまる。
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正解:BCO2だけでなく、メタン、一酸化二窒素、フロンガス類を含むすべての温室効果ガスをCO2換算して対象とする。

カーボンニュートラルはCO2のみが対象ではなく、メタンや一酸化二窒素、フロンガス類などを含むすべての温室効果ガスをCO2換算して実質ゼロを目指すものです。

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21パリ協定で定められた長期的な温度目標について、正しく述べているものはどれか。

  1. A世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて3℃未満に抑えることを目指す。
  2. B世界の平均気温を産業革命前の水準まで完全に引き下げることを原則として的な目標とする。
  3. C今世紀末までに世界の平均気温上昇を1.0℃未満に抑え、過去の温暖化を反転させる。
  4. D世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求する。
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正解:D世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求する。

パリ協定は、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求することを目標として掲げています。

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22「低炭素」「脱炭素」「カーボンニュートラル」の概念の違いに関する説明として、最も適切なものはどれか。

  1. A「低炭素」は排出量削減による効率化を目指す概念であり、「カーボンニュートラル」は排出と吸収のバランスをとる到達目標を指す。
  2. B「低炭素」は国際的に合意された到達目標であり、「カーボンニュートラル」はそのための具体的な削減手段を指す。
  3. C「脱炭素」は化石燃料からの完全な脱却のみを意味し、再生可能エネルギーの導入を伴わない状態を指す。
  4. D「脱炭素」と「カーボンニュートラル」は完全に同義であり、国際社会では区別なく使用される。
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正解:A「低炭素」は排出量削減による効率化を目指す概念であり、「カーボンニュートラル」は排出と吸収のバランスをとる到達目標を指す。

「低炭素」は排出量を減らすための効率化などの手段や方向性を示す概念であり、「カーボンニュートラル」は正味ゼロを実現する国際的に合意された到達目標(状態)を意味します。

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23近年、カーボンニュートラルへの取り組みが企業の経営戦略において最重要課題の一つとなっている背景として、適切でないものはどれか。

  1. Aグリーン分野の技術やサービスが、数千兆円規模の新市場を創出すると期待されているため。
  2. B環境問題への対応は社会的責任(CSR)の範疇に留まり、企業の直接的な競争力には影響しないと認識されたため。
  3. CESG投資の台頭により、金融・投資家の間で企業の気候変動への取り組みが評価されるようになったため。
  4. D炭素国境調整(CBAM)など、自国に有利な国際ルールを形成する主導権争いが激化しているため。
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正解:B環境問題への対応は社会的責任(CSR)の範疇に留まり、企業の直接的な競争力には影響しないと認識されたため。

カーボンニュートラルへの取り組みは、もはや単なるCSRの範疇に留まらず、企業の競争力と持続的な成長に直接影響を与える経営戦略の最重要課題となりつつあります。

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24カーボンニュートラルの実現において、どうしても排出されてしまう温室効果ガスを吸収・除去する具体的な取り組みとして、関連性の低いものはどれか。

  1. A森林によるCO2の吸収
  2. B大気中のCO2を直接回収・貯留する技術(DACCS)
  3. Cバイオマス燃料の燃焼時にCO2を回収・貯留する技術(BECCS)
  4. Dフロンガス類を代替する新たな人工化学物質の大量生産
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正解:Dフロンガス類を代替する新たな人工化学物質の大量生産

除去には森林吸収のほか、DACCSやBECCS、バイオ炭利用などが含まれます。フロンガスの代替物質生産は直接的な「吸収・除去」の取り組みではありません。

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25エネルギー安全保障についての説明で、最も適切なものはどれか。

  1. A特定の産油国へエネルギー資源を依存することで、価格変動リスクを抑え安定供給を実現する状態。
  2. B必要なエネルギーを、妥当な価格で、安定的かつ持続的に確保できる状態。
  3. C化石燃料の輸入を全面的に停止し、国内の再生可能エネルギーのみで全需要を賄う状態。
  4. Dエネルギーの供給源を多様化せず、特定の同盟国とのみ取引を行うことで地政学的リスクを回避する状態。
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正解:B必要なエネルギーを、妥当な価格で、安定的かつ持続的に確保できる状態。

エネルギー安全保障とは、必要なエネルギーを、妥当な価格で、安定的かつ持続的に確保できる状態を指します。

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26近年のエネルギー安全保障において、その重要性がかつてないほど高まっている背景にある「二重の構造変化」として適切な組み合わせはどれか。

  1. A国内人口の減少と、エネルギー消費効率の劇的な向上
  2. B地政学的リスクの増大と、脱炭素化の急速な進展
  3. C化石燃料の新規鉱脈発見と、原子力発電の全面的な稼働停止
  4. D再生可能エネルギーの供給過多と、電力網の整備遅延
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正解:B地政学的リスクの増大と、脱炭素化の急速な進展

とりわけ現在は、地政学的リスクの増大と脱炭素化の急速な進展という二重の構造変化の中で、エネルギー安全保障の重要性が高まっています。

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27日本のエネルギー資源の現状と課題について、適切に説明しているものはどれか。

  1. A主要エネルギーの大部分を欧米から輸入しており、輸送コストの高さが最大の課題である。
  2. B地熱や水力などの豊富な国内資源により、すでに高いエネルギー自給率を達成している。
  3. Cエネルギー資源のほとんどを海外に依存しており、供給国の政情や国際情勢に大きく左右される構造となっている。
  4. D国内の化石燃料の採掘が本格化したことで、エネルギー価格の変動リスクはほぼ解消されている。
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正解:Cエネルギー資源のほとんどを海外に依存しており、供給国の政情や国際情勢に大きく左右される構造となっている。

日本はエネルギー資源のほとんどを海外(主に中東や東南アジア)に依存しており、供給国の政情や国際情勢に大きく左右される構造となっています。

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28輸入依存のリスクを軽減し、エネルギー自給率の向上に貢献する「脱炭素電源」として、テキストで言及されているものの組み合わせはどれか。

  1. A天然ガスとバイオマス燃料
  2. B再生可能エネルギーと原子力
  3. Cクリーンコールテクノロジーと水素
  4. Dシェールガスと次世代バッテリー
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正解:B再生可能エネルギーと原子力

輸入依存のリスクを軽減する手段として注目されている脱炭素電源は、「再生可能エネルギー」と「原子力」です。

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29脱炭素化の進展に伴う、エネルギー安全保障上の新たな課題として適切でないものはどれか。

  1. A重要鉱物資源の確保と国際サプライチェーンの多様化
  2. B再エネ機器の生産や次世代エネルギーの供給網が特定国に集中している現状
  3. C電力系統(発電から配電までの設備全体)の安定化
  4. D国内の化石燃料備蓄施設の老朽化による維持管理コストの増大
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正解:D国内の化石燃料備蓄施設の老朽化による維持管理コストの増大

新たな課題として、再エネ機器や次世代エネルギー供給網の特定国への集中、電力系統の安定化、重要鉱物資源の確保などが挙げられています。化石燃料備蓄施設の老朽化については直接言及されていません。

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30化石燃料の枯渇問題について、各燃料の2024年時点での「可採年数」の長さの順序(長いものから短いものへ)として正しいものはどれか。

  1. A石炭 > 天然ガス > 石油
  2. B石炭 > 石油 > 天然ガス
  3. C天然ガス > 石炭 > 石油
  4. D石油 > 天然ガス > 石炭
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正解:A石炭 > 天然ガス > 石油

2024年時点の可採年数は、石炭が約121.4年と最も長く、次いで天然ガスが約51.7年、石油が約50.8年とされています。

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31化石燃料枯渇が引き起こす影響として、最も可能性が低いものはどれか。

  1. A資源価格の高騰による貿易収支の悪化
  2. B資源を巡る国際競争の激化と地政学的リスクの増大
  3. C採掘・供給コストの上昇による国民生活の圧迫
  4. D新たな化石燃料鉱脈の継続的発見による市場価格の長期的な安定
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正解:D新たな化石燃料鉱脈の継続的発見による市場価格の長期的な安定

化石燃料の枯渇(資源の希少化)は、採掘・供給コストと市場価格を不安定化させ、経済的負担や産業競争力低下を招きます。

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32経済産業省によるGX(Green Transformation)の定義において、最も重視されている概念はどれか。

  1. A環境保全を最優先とし、一時的な経済成長の鈍化を許容すること。
  2. B脱炭素化の目標を緩和し、産業競争力の維持を優先すること。
  3. C「環境目標(カーボンニュートラル)」と「経済成長」を両立させること。
  4. D一部の先進企業のみで脱炭素技術を共有し、国際市場を独占すること。
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正解:C「環境目標(カーボンニュートラル)」と「経済成長」を両立させること。

GXの目指す本質は、「環境目標(カーボンニュートラル)」と「経済成長」を「両立」させること、そしてそのために「経済社会システム全体を変革」することです。

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33GXの推進において、「技術的」な実現可能性と並んで克服すべき重要な課題として指摘されているものはどれか。

  1. A倫理的な課題
  2. B経済的な課題
  3. C文化的な課題
  4. D地理的な課題
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正解:B経済的な課題

ある脱炭素技術が「技術的」に実現可能であっても、「経済的」に採算が合わなければ社会に普及しないため、経済性との両立が鍵となります。

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34企業がGXに取り組むための枠組みである「マクロのGX」と「ミクロのGX」の役割分担として、適切なものはどれか。

  1. A「マクロのGX」は企業が自主的に行う排出削減であり、「ミクロのGX」は政府が課す罰則規定である。
  2. B「マクロのGX」は国として政府が主導して進める取り組みであり、「ミクロのGX」は企業がそれぞれの立場で実行する取り組みである。
  3. C「マクロのGX」は国際機関が定めるグローバルルールであり、「ミクロのGX」は国内の地方自治体が定める条例である。
  4. D「マクロのGX」は大企業にのみ適用される方針であり、「ミクロのGX」は中小企業のみを対象とした支援策である。
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正解:B「マクロのGX」は国として政府が主導して進める取り組みであり、「ミクロのGX」は企業がそれぞれの立場で実行する取り組みである。

「マクロのGX」は政府が主導して進める政策や制度であり、「ミクロのGX」はそれを受けて個別の企業が実行する取り組みです。

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35企業における「ミクロのGX」のうち、「守りのGX」の具体例として最も適切なものはどれか。

  1. Aカーボンクレジットを活用した新規事業の立ち上げ
  2. Bカーボンニュートラル素材の開発と市場投入
  3. C規制や顧客からの要請に応じた自社のGHG排出量の削減
  4. D脱炭素需要を取り込んだグローバル市場への進出
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正解:C規制や顧客からの要請に応じた自社のGHG排出量の削減

「守りのGX」は、企業が規制や顧客からの要請に応じて、自社のGHG排出量を削減する取り組み(エネルギー効率の改善や再エネ導入など)を指します。

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36企業における「ミクロのGX」のうち、「攻めのGX」の目的として最も適切な説明はどれか。

  1. A現状の事業規模を縮小し、環境負荷を最小限に抑えること。
  2. B規制強化を回避するため、事業拠点を海外へ移転すること。
  3. C排出量取引制度などの外部コストを価格転嫁し、利益率を維持すること。
  4. D脱炭素を契機とした新たな需要を取り込み、競争力を強化すること。
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正解:D脱炭素を契機とした新たな需要を取り込み、競争力を強化すること。

「攻めのGX」は、脱炭素を契機とした新たな需要を取り込み、競争力を強化する戦略(省エネ製品やカーボンニュートラル素材の開発など)が求められます。

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37GXの推進によって企業が向上させることができる「財務価値」の具体的な内容として、最も適切なものはどれか。

  1. A自然資本の保全や再生による地球環境への正の影響の創出
  2. Bグリーンファイナンス活用による資金調達の多様化や長期コスト構造の最適化
  3. C環境法規制の先取り対応や新事業展開による顧客からの信頼獲得
  4. D従業員のパーパス意識の向上や環境・社会的使命への共感による人材獲得力強化
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正解:Bグリーンファイナンス活用による資金調達の多様化や長期コスト構造の最適化

財務価値には、環境配慮型投資による長期コスト構造の最適化や資金調達の多様化、将来的なコスト増へのレジリエンス強化などが含まれます。

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38GX推進における企業価値の相乗効果について、「市場価値」の向上が「人的・組織価値」を高める要因として適切な説明はどれか。

  1. A高いエンゲージメントによる環境パフォーマンスの向上
  2. B資源効率化によるコスト構造の最適化と財務リスクの軽減
  3. C環境投資余力の創出による新製品・サービスの持続的開発
  4. D環境先進企業としての評判向上による人材獲得力の強化
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正解:D環境先進企業としての評判向上による人材獲得力の強化

市場価値が上がることにより、環境先進企業としての評判(レピュテーション)が向上し、結果として人材獲得力の強化や従業員のエンゲージメント向上(人的・組織価値)につながります。

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39大気中で最も影響の大きい温室効果ガスである「水蒸気」が、通常は直接的な削減対象とされない理由として最も適切なものはどれか。

  1. A人為的な排出量が極めて少なく、地球温暖化への寄与度がほぼゼロであるため。
  2. B自然の蒸発や降水により短時間で濃度が変動し、人為的なコントロールが難しいため。
  3. C温室効果を持たず、逆に地球の気温を下げる冷却効果のみを持っているため。
  4. D他の気体と化学反応を起こし、速やかに無害な物質に分解され消失するため。
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正解:B自然の蒸発や降水により短時間で濃度が変動し、人為的なコントロールが難しいため。

水蒸気は自然の蒸発や降水により濃度が短時間で変動するため人為的なコントロールが難しく、直接的な削減対象ではなく「フィードバック因子」と位置づけられています。

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40温室効果ガスによって地球が温まる仕組みにおいて、地表から宇宙空間に向かって放出され、大気中の温室効果ガスに吸収されるものはどれか。

  1. A波長の短い可視光線
  2. B波長の長い赤外線
  3. Cエネルギーの強い紫外線
  4. D透過性の高いエックス線
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正解:B波長の長い赤外線

太陽からのエネルギーで温められた地表は、その熱を波長の長い赤外線(熱放射)として宇宙空間に向かって放出し、温室効果ガスがこれを吸収・再放出することで熱を閉じ込めます。

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41地球の大気を構成する気体のうち、地球を温める「温室効果」をもたらす気体が占める割合はおおよそどの程度か。

  1. A約1%程度
  2. B約21%程度
  3. C約50%程度
  4. D約78%程度
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正解:A約1%程度

大気中の約78%を占める窒素や約21%を占める酸素は温室効果を持たず、生物が生存できる温暖な気候は大気中のわずか1%程度の温室効果ガスによって保たれています。

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42異なる温室効果ガスの影響を比較するための「地球温暖化係数(GWP)」において、基準となる値「1」として定義されている気体はどれか。

  1. Aメタン(CH4)
  2. B二酸化炭素(CO2)
  3. C一酸化二窒素(N2O)
  4. D六フッ化硫黄(SF6)
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正解:B二酸化炭素(CO2)

地球温暖化係数(GWP)は、二酸化炭素(CO2)の値を1と定義し、他の温室効果ガスの影響をCO2を基準とした相対値で表します。

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43地球温暖化係数(GWP)を用いて、各温室効果ガスの排出量を二酸化炭素換算量(CO2e)で比較・合計する主な目的はどれか。

  1. Aオゾン層破壊に与える影響度をガスごとに評価し、国際的な取引価格を決定するため。
  2. B人体への有害性の高さを基準として、化学物質の製造プロセスを厳格に規制するため。
  3. C大気中の寿命の長さを統一指標とし、将来的な資源枯渇リスクを予測するため。
  4. D地球温暖化にどれだけ影響するかを定量的に評価し、効率的な排出削減戦略を策定するため。
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正解:D地球温暖化にどれだけ影響するかを定量的に評価し、効率的な排出削減戦略を策定するため。

GWPを用いてCO2換算することで、各ガスの排出量が地球温暖化にどれだけ影響するかを定量的に評価し、排出削減の優先順位など効率的な戦略策定が可能になります。

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44次の温室効果ガスのうち、稲作や家畜の腸内発酵などを主な排出源とし、地球温暖化係数がCO2の28倍とされているものはどれか。

  1. A六フッ化硫黄(SF6)
  2. B一酸化二窒素(N2O)
  3. Cメタン(CH4)
  4. D三フッ化窒素(NF3)
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正解:Cメタン(CH4)

メタン(CH4)は天然ガスの主成分であり、稲作、家畜の腸内発酵、廃棄物の埋め立てなどを主な排出源とする温室効果ガスです。

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45一酸化二窒素(N2O)の性質や排出源に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  1. A燃料の燃焼や農地に散布された窒素肥料などが主な排出源である。
  2. Bスプレーやエアコンの冷媒として広く使用されている強力なガスである。
  3. C炭素とフッ素のみからなる物質であり、半導体の製造プロセスで排出される。
  4. D自然界の蒸発や降水によって発生し、人為的な削減が不可能なガスである。
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正解:A燃料の燃焼や農地に散布された窒素肥料などが主な排出源である。

一酸化二窒素(N2O)は、燃料の燃焼、工業プロセス、農地に散布された窒素肥料などから排出される温室効果ガスです。

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46科学的な文脈における「地球温暖化」の定義として、最も適切なものはどれか。

  1. A太陽活動や火山噴火などの自然要因によって引き起こされる、数十年単位の気象の変化。
  2. B人間活動によって大気中に排出された温室効果ガスにより、地球の平均気温が長期的に上昇する現象。
  3. C気温・降水・風などの気象の状態が、自然の変動範囲を超えて一時的に極端になる現象。
  4. Dフロンガスなどの化学物質によって成層圏のオゾン層が破壊され、地表の温度が上昇する現象。
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正解:B人間活動によって大気中に排出された温室効果ガスにより、地球の平均気温が長期的に上昇する現象。

「地球温暖化」は、人間活動によって排出された温室効果ガスにより、地球の平均気温が長期的に上昇する現象を指し、気候システム全体に影響を及ぼします。

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47国連気候変動枠組条約(UNFCCC)において、「気候変動」はどのように定義されているか。

  1. A太陽活動の周期的な変化によって生じる、地球全体の気温上昇のみを指す。
  2. B人間活動によって引き起こされるものとし、地球の気候の自然な変動に加えて生じるものとする。
  3. C温室効果ガスによる温度上昇を伴わない、局地的な気象パターンの変化のみを指す。
  4. D人為的要因を完全に排除し、地球の地質学的なサイクルに伴う自然現象とする。
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正解:B人間活動によって引き起こされるものとし、地球の気候の自然な変動に加えて生じるものとする。

国連気候変動枠組条約(UNFCCC)では、気候変動を「人間活動によって引き起こされる、地球の気候の自然な変動に加えて生じるもの」と定義しています。

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48地球上の「炭素循環(カーボンサイクル)」に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  1. A炭素が地表の生物間にのみ留まり、大気や海洋には移動しない閉鎖的なプロセスである。
  2. B大気中の炭素はすべて人間活動によって新たに生成されたものであり、自然界の循環とは無関係である。
  3. C炭素が大気、海洋、陸地、地質層の間を絶えず移動・循環する自然なプロセスである。
  4. D地球上の炭素量が年々減少し続け、最終的には宇宙空間へと完全に放出されていくプロセスである。
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正解:C炭素が大気、海洋、陸地、地質層の間を絶えず移動・循環する自然なプロセスである。

炭素循環(カーボンサイクル)とは、地球上の炭素が大気、海洋、陸地(生物や土壌)、地質層の間を絶えず移動・循環している自然なプロセスを指します。

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49産業革命以降、人間活動による化石燃料の燃焼などが原因で、大気中のCO2が残留・蓄積するようになった根本的な理由はどれか。

  1. A人間活動によるCO2排出量が、海洋や森林による吸収能力を上回っているため。
  2. B植物の光合成によるCO2吸収量が、産業革命前と比べて完全にゼロになったため。
  3. C土壌からの有機物分解に伴うCO2排出が、地球上で一切行われなくなったため。
  4. D海洋が温室効果ガスを大気中に一方的に放出し続ける性質へ変化したため。
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正解:A人間活動によるCO2排出量が、海洋や森林による吸収能力を上回っているため。

人間活動によるCO2排出が自然界の持つ吸収能力を上回るため過剰なCO2が大気中に残留して蓄積します。

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50産業革命前に約280ppmであった大気中のCO2濃度は、人間活動による炭素循環の攪乱により、近年に至るまでどの程度にまで上昇したとされているか。

  1. A320ppm以上
  2. B350ppm以上
  3. C380ppm以上
  4. D420ppm以上
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正解:D420ppm以上

人間活動によって追加排出されたCO2の影響により、大気中のCO2濃度は産業革命前の約280ppmから420ppm以上にまで上昇しています。

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51人間活動により排出された過剰なCO2を海洋が吸収することによって引き起こされ、海洋生態系に深刻な影響を与えている現象はどれか。

  1. A海洋酸性化
  2. B海洋富栄養化
  3. C海水塩分濃度上昇
  4. D海洋砂漠化
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正解:A海洋酸性化

海洋が過剰なCO2を吸収すると海洋酸性化が進行し、サンゴ礁やプランクトンなどの海洋生態系に深刻な悪影響を及ぼします。

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52気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、1988年にどの国際機関によって共同で設立されたか。

  1. A世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)
  2. B国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)と世界保健機関(WHO)
  3. C国際エネルギー機関(IEA)と国連開発計画(UNDP)
  4. D世界経済フォーラム(WEF)と国際連合教育科学文化機関(UNESCO)
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正解:A世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)

IPCCは気候変動政策の科学的知見を評価・提供することを目的にWMOとUNEPによって1988年に共同で設立されました。

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53IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の組織としての性質に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

  1. A自ら気候変動に関する独自の観測や研究所を運営し、新理論の発表を主導している。
  2. B世界中の科学者が発表した最新の研究論文や文献を客観的に評価・統合している。
  3. C各国政府に対して温室効果ガスの削減義務を課し、違反国への制裁措置を決定する。
  4. D民間企業が開発した脱炭素技術の特許を管理し、技術移転の仲介を専門に行う。
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正解:B世界中の科学者が発表した最新の研究論文や文献を客観的に評価・統合している。

IPCCは自ら研究を行う組織ではなく、世界中の科学者が発表した最新の文献を幅広く客観的に評価・統合する役割を担っています。

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54IPCCが作成する評価報告書が、科学的な信頼性だけでなく、国際交渉や政策決定において強い影響力を持つ理由として、最も適切なものはどれか。

  1. A民間企業による最高機密のデータを基に、非公開の暗号文書として作成されるため。
  2. B厳格な査読プロセスを経るだけでなく、最終的に各国政府の承認を得て作成されるため。
  3. C国際法に基づき、報告書に記載された対策をそのまま実行することが全加盟国に義務付けられているため。
  4. D先進国のみの科学者で構成され、途上国の意見を排除して迅速に意思決定を行うため。
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正解:B厳格な査読プロセスを経るだけでなく、最終的に各国政府の承認を得て作成されるため。

IPCC報告書は厳格な査読プロセスと最終的な各国政府の承認を経て作成されるため、国際社会の共通認識を形成する基盤となります。

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552021年に公表されたIPCC第6次評価報告書(AR6)において、人間活動が気候システムに与えた影響に関する表現として、最も適切なものはどれか。

  1. A人間の影響が気候を温暖化させてきた可能性が極めて高い。
  2. B人間の影響が気候を温暖化させてきた可能性が非常に高い。
  3. C人間の影響が気候を温暖化させてきたことには疑う余地がない。
  4. D人間の影響が気候を温暖化させてきたことはほぼ可能性が高いである。
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正解:C人間の影響が気候を温暖化させてきたことには疑う余地がない。

第6次評価報告書(AR6)では従来の確率的な表現から踏み込み、人間の影響には疑う余地がないという最も強い表現が用いられました。

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56IPCC評価報告書の変遷において、人間活動による温暖化の「可能性が高い(確率66%以上)」と言及した、2001年に公表された報告書はどれか。

  1. A第1次評価報告書(FAR)
  2. B第2次評価報告書(SAR)
  3. C第3次評価報告書(TAR)
  4. D第4次評価報告書(AR4)
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正解:C第3次評価報告書(TAR)

2001年の第3次評価報告書(TAR)において、過去50年の温暖化の大部分が温室効果ガス増加による可能性が高いと言及されました。

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572018年に公表されたIPCCの「1.5℃特別報告書」において、世界の平均気温上昇を1.5℃に抑えるために、2030年までに世界のCO2排出量をどの程度削減する必要があると結論づけられているか。

  1. A2010年水準から約15%削減
  2. B2010年水準から約30%削減
  3. C2010年水準から約45%削減
  4. D2010年水準から約60%削減
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正解:C2010年水準から約45%削減

1.5℃特別報告書では、1.5℃目標達成のために2030年までに世界のCO2排出量を約45%削減し、2050年前後に実質ゼロにする必要があるとしています。

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58将来の社会や経済がどのように変化していくかを複数のストーリーとして想定し、気候変動の予測や対策の検討に用いられる「SSPシナリオ」の日本語訳として正しいものはどれか。

  1. A共通社会経済経路
  2. B持続可能開発目標
  3. C国際環境協調大綱
  4. D自国決定貢献経路
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正解:A共通社会経済経路

SSPはShared Socioeconomic Pathwaysの略で、日本語では共通社会経済経路と訳されます。

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59五つのSSPシナリオのうち、「緑の道」と呼ばれ、環境意識が世界的に高まり、社会的な格差が少なく国際協力が活発に進む持続可能な世界を描いたシナリオはどれか。

  1. ASSP1
  2. BSSP2
  3. CSSP3
  4. DSSP4
正解と解説を見る

正解:ASSP1

SSP1(持続可能性・緑の道)は環境意識の高まり、格差の縮小、活発な国際協力を想定しており、1.5℃目標達成に最も近いシナリオです。

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60五つのSSPシナリオのうち、「高速道路」と呼ばれ、経済成長を最優先して豊富な化石燃料に頼り続けるため大量のGHGを排出し、環境への配慮が後回しにされる世界を描いたシナリオはどれか。

  1. ASSP2
  2. BSSP3
  3. CSSP4
  4. DSSP5
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正解:DSSP5

SSP5(化石燃料集約型開発・高速道路)は経済最優先で化石燃料に依存し続けるシナリオであり、壊滅的な気候変動リスクをもたらすとされています。

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611980年代に採択され、地球規模の環境問題に対する国際協力の成功例として気候変動問題への希望となった議定書はどれか。

  1. Aリオ宣言に基づく生物多様性保全議定書
  2. Bオゾン層保護のためのモントリオール議定書
  3. C温室効果ガス削減のための京都議定書
  4. D全参加型対策のためのパリ協定
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正解:Bオゾン層保護のためのモントリオール議定書

1987年に採択されたオゾン層保護のモントリオール議定書は国際協力の成功例となり、その後の気候変動問題への対策を進める上での希望となりました。

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621992年に採択された「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)」の究極的な目的として、適切に説明しているものはどれか。

  1. A気候系への危険な干渉を防ぐ水準で大気中の温室効果ガス濃度を安定化させること
  2. B先進国と途上国を問わずすべての国に同一の温室効果ガス削減目標を義務付けること
  3. C化石燃料の採掘および輸出入を完全に禁止し再生可能エネルギーへの移行を完了すること
  4. D気候変動被害を受けた途上国に対する多額の補償金拠出を先進国へ法的に義務付けること
正解と解説を見る

正解:A気候系への危険な干渉を防ぐ水準で大気中の温室効果ガス濃度を安定化させること

国連気候変動枠組条約の究極的な目的は、「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させること」です。

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63国連気候変動枠組条約(UNFCCC)で定められている「共通だが差異ある責任」の原則が意味するものとして、最も適切な説明はどれか。

  1. Aすべての国が責任を共有する一方で、経済状況や歴史的排出量に応じて責任の度合いが異なることを認めるもの
  2. B先進国のみが気候変動の全責任を負い、途上国は一切の対策を講じる必要がなく経済発展を優先できるとするもの
  3. C途上国が先行して温室効果ガスを削減し、先進国は技術的支援の提供のみに専念するという役割分担を定めたもの
  4. Dすべての国が過去の排出量に関係なく、現在の人口や経済規模に比例した全く同じ割合の削減目標を負うべきとするもの
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正解:Aすべての国が責任を共有する一方で、経済状況や歴史的排出量に応じて責任の度合いが異なることを認めるもの

すべての国が気候変動に対する責任を共有しつつも、経済状況や歴史的排出量に応じてその責任の度合いが異なることを認めるのが「共通だが差異ある責任」の原則です。

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64「COP(締約国会議)」に関する説明として、最も適切なものはどれか。

  1. A気候変動枠組条約のみに設置されている最高意思決定機関であり、他の国際条約には存在しない会議体である。
  2. B国連気候変動枠組条約の最高意思決定機関であるが、生物多様性条約など他の国際条約の会議でも使用される名称である。
  3. C先進国のみが参加を許される非公開の首脳会議であり、温室効果ガス削減の国際ルールを独占的に決定する機関である。
  4. D京都議定書で初めて設立された機関であり、それ以前の国際的な気候変動対策の議論では一度も開催されていなかった。
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正解:B国連気候変動枠組条約の最高意思決定機関であるが、生物多様性条約など他の国際条約の会議でも使用される名称である。

COP(Conference of the Parties)は締約国会議の略称であり、気候変動枠組条約だけでなく、生物多様性条約など他の国際条約の会議でも使用される名称です。

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651997年に開催されたCOP3で採択された「京都議定書」の画期的な特徴として、最も適切なものはどれか。

  1. A途上国に対してのみ、温室効果ガス排出量削減の強制的な数値目標を義務付けた。
  2. Bすべての加盟国に対して、自主的な温室効果ガスの削減目標の提出と報告を求めた。
  3. C先進国に初めて、法的拘束力のある温室効果ガス排出量削減の数値目標を課した。
  4. Dすべての温室効果ガスの排出を完全にゼロにする期限を国際法として厳格に規定した。
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正解:C先進国に初めて、法的拘束力のある温室効果ガス排出量削減の数値目標を課した。

京都議定書は気候変動対策において、先進国(附属書I国)に初めて法的拘束力のある温室効果ガス排出量削減の数値目標を課した画期的な取り決めでした。

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66京都議定書に導入された「京都メカニズム」のうち、先進国が途上国で削減事業を行い、その削減量の一部を自国の目標達成に充当できる仕組みはどれか。

  1. A共同実施(JI)
  2. B排出量取引(ET)
  3. Cボトムアップ方式(BU)
  4. Dクリーン開発メカニズム(CDM)
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正解:Dクリーン開発メカニズム(CDM)

先進国が途上国で削減事業を行い、その削減量の一部を自国の目標達成に充当できる仕組みは「クリーン開発メカニズム(CDM)」と呼ばれます。

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672015年に採択された「パリ協定」が、かつての京都議定書の仕組みから大きく移行・発展した点として最も適切なものはどれか。

  1. A法的拘束力のある削減目標を先進国のみに限定し、途上国の経済的負担を完全に免除する仕組みを採用した。
  2. Bトップダウン方式を採用し、国連が各国の温室効果ガス削減目標を一律に決定し強制力を持たせる体制とした。
  3. C途上国を含むすべての主要排出国が対象となる全参加型であり、各国が自主的な削減目標を提出する体制に移行した。
  4. D対象となる温室効果ガスを二酸化炭素のみに限定し、対策の焦点を絞ることで各国の目標達成を容易にする体制とした。
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正解:C途上国を含むすべての主要排出国が対象となる全参加型であり、各国が自主的な削減目標を提出する体制に移行した。

パリ協定は一部の先進国のみに義務を課した京都議定書とは異なり、途上国を含むすべての主要排出国が対象の「全参加型」で各国が自主的な削減目標を提出する体制です。

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68近年のCOP(締約国会議)における主要な出来事の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。

  1. ACOP26(グラスゴー)では「損失と被害」基金が設立され、途上国への資金援助が開始された。
  2. BCOP27(シャルム・エル・シェイク)では第1回グローバル・ストックテイクの結果が報告された。
  3. CCOP28(ドバイ)では「損失と被害」基金の設立が正式に合意され、運用ルールが定められた。
  4. DCOP28(ドバイ)では第1回グローバル・ストックテイクの結果が報告され、これまでの進歩が評価された。
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正解:DCOP28(ドバイ)では第1回グローバル・ストックテイクの結果が報告され、これまでの進歩が評価された。

近年の動向として、COP26でグラスゴー気候合意、COP27で「損失と被害」基金の設立、COP28で第1回グローバル・ストックテイクの実施と報告が行われました。

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69IPCC第6次評価報告書(AR6)における、SSPシナリオに基づく将来の気候変動予測についての記述で、最も適切なものはどれか。

  1. A世界の平均気温は、すべての排出シナリオにおいて少なくとも今世紀半ばまでは上昇し続けると予測されている。
  2. B海面水位は最大でも10センチメートルの上昇に留まると予測されており、沿岸部への影響は限定的である。
  3. C最も厳しい排出削減を行うSSP1シナリオでは、今世紀半ばには気温上昇が完全に停止すると予測されている。
  4. D気温が1℃上昇するごとに極端な降水強度は約20%増加すると予測され、世界各地で深刻な洪水が常態化する。
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正解:A世界の平均気温は、すべての排出シナリオにおいて少なくとも今世紀半ばまでは上昇し続けると予測されている。

AR6の予測では、世界の平均気温はどのような排出シナリオを辿ったとしても、少なくとも今世紀半ばまでは上昇し続けるとされています。

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70京都議定書の第一約束期間において、排出量削減の対象として定められていた6種類の温室効果ガスに含まれないものはどれか。

  1. Aメタン(CH4)
  2. B代替フロン(HFCs)
  3. C水蒸気(H2O)
  4. D六フッ化硫黄(SF6)
正解と解説を見る

正解:C水蒸気(H2O)

京都議定書の対象となっていたGHGは、CO2、CH4、N2O、HFCs、PFCs、SF6の6種類です。水蒸気は対象に含まれていません。

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71京都議定書が地球全体の排出削減において十分に機能しなかったとされる、制度上の主な課題として最も適切なものはどれか。

  1. A削減対象となる温室効果ガスが二酸化炭素のみに限定されていたこと。
  2. B排出量取引などの柔軟な市場メカニズムが一切認められていなかったこと。
  3. C最大の排出国である米国の不参加や、新興国に削減義務がなかったこと。
  4. D先進国に課された削減目標の数値が、一律で同じ割合に固定されていたこと。
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正解:C最大の排出国である米国の不参加や、新興国に削減義務がなかったこと。

京都議定書は、最大の排出国である米国の離脱や、中国・インドなどの新興国に削減義務が課されなかったため、カバーできる世界の排出シェアが大幅に低下する課題がありました。

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72気候変動対策において懸念される「炭素リーケージ」のリスクについて、最も適切な説明はどれか。

  1. A大気中に蓄積された二酸化炭素が、成層圏から宇宙空間へ漏れ出してしまう現象
  2. B厳格な削減義務を負う先進国の企業が、規制のない途上国へ生産拠点を移転する現象
  3. C地中に回収・貯留した二酸化炭素が、技術的な不具合により再び大気中へ漏れ出す現象
  4. D再生可能エネルギーの普及が進むことで、化石燃料の精製プロセスから炭素が流出する現象
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正解:B厳格な削減義務を負う先進国の企業が、規制のない途上国へ生産拠点を移転する現象

炭素リーケージとは、規制の厳しい国から緩い国へ生産拠点が移転することで、地球全体での排出削減が進まなくなるリスクを指します。

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732010年のCOP16で採択された「カンカン合意」において、国際合意として初めて明文化された長期目標はどれか。

  1. A今世紀半ばまでに世界の平均気温上昇を1.5℃未満に抑制する目標
  2. B産業革命前と比較して世界の平均気温上昇を2.0℃未満に抑制する目標
  3. C2030年までに世界全体での化石燃料の使用を完全に廃止する目標
  4. D先進国全体の温室効果ガス排出量を1990年比で50%削減する目標
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正解:B産業革命前と比較して世界の平均気温上昇を2.0℃未満に抑制する目標

カンカン合意では「2℃目標」が国際合意として初めて明文化され、後のパリ協定の基盤となる重要な長期目標の概念となりました。

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742015年のCOP21で採択された「パリ協定」の、京都議定書と比較した際の最も画期的な点として適切なものはどれか。

  1. A先進国のみに対して、より厳格で強制力のある法的削減義務を課した点
  2. B先進国、途上国の区別なく、すべての国が参加する「全参加型」の枠組みとした点
  3. C温室効果ガスの削減目標を達成できなかった国に対する、経済制裁の規定を設けた点
  4. D二酸化炭素以外の温室効果ガスを削減対象から除外し、対策を一本化した点
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正解:B先進国、途上国の区別なく、すべての国が参加する「全参加型」の枠組みとした点

パリ協定の最も画期的な点は、先進国・途上国の区別なく、すべての締約国が対象となる「全参加型」のアプローチを採用したことです。

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75パリ協定における、各国の温室効果ガス削減目標(NDC)の策定アプローチについて、適切な説明はどれか。

  1. A国連が地球全体の残余カーボンバジェットを基に、各国の目標を一律に決定するトップダウン方式
  2. B国際NGOが各国の経済状況を第三者視点で評価し、削減目標を割り当てる第三者主導方式
  3. C各国が自国の状況に応じて削減目標を自主的に策定し、国連に提出するボトムアップ方式
  4. D先進国グループが途上国の目標を決定し、その見返りとして資金援助を義務付ける相互補完方式
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正解:C各国が自国の状況に応じて削減目標を自主的に策定し、国連に提出するボトムアップ方式

パリ協定では、各国が自国の状況に応じて自主的に貢献内容(NDC)を策定する「ボトムアップ方式」が採用され、より多くの国が参加しやすくなりました。

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76パリ協定における温室効果ガス削減目標の取り扱いに関する説明のうち、最も適切なものはどれか。

  1. A各国が策定して国連に提出した削減目標(NDC)の達成そのものは、法的な義務ではない。
  2. B途上国に関しては削減目標(NDC)を提出すること自体が任意であり、報告の義務はない。
  3. C先進国に限り、提出した削減目標(NDC)の達成そのものが国際法上の法的義務となる。
  4. D世界全体の排出量のうち9割以上をカバーできない場合、枠組み全体が失効する規定がある。
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正解:A各国が策定して国連に提出した削減目標(NDC)の達成そのものは、法的な義務ではない。

パリ協定では、目標の提出や進捗状況の定期的な報告は義務付けられていますが、個別の「削減目標の達成そのもの」は法的義務とはされていません。

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77パリ協定が世界共通のゴールとして掲げている「三つの長期目標」に該当しないものはどれか。

  1. A世界の平均気温上昇を、産業革命前と比べて2℃より十分低く保つこと。
  2. B可能であれば、世界の平均気温上昇を1.5℃に抑えるよう努力を追求すること。
  3. C2030年までに、世界全体の石炭火力発電所の新規建設を全面的に禁止すること。
  4. D今世紀後半に、人間活動によるGHGの排出量と吸収量を均衡させ、実質ゼロを達成すること。
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正解:C2030年までに、世界全体の石炭火力発電所の新規建設を全面的に禁止すること。

パリ協定の長期目標は、2℃より十分低く保つこと、1.5℃に抑える努力をすること、今世紀後半の実質ゼロ(カーボンニュートラル)の3つです。

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78パリ協定の長期目標に向けた進捗状況を、5年ごとに世界全体で確認・評価する仕組みの名称はどれか。

  1. Aグローバル・ストックテイク
  2. Bカーボン・プライシング
  3. Cボトムアップ・レビュー
  4. Dクリーン・ディベロップメント
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正解:Aグローバル・ストックテイク

パリ協定では、5年ごとに世界全体として長期目標に向けた進捗状況を確認・評価する「グローバル・ストックテイク」が実施され、次期の目標検討の参考にされます。

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79カンカン合意(COP16)において設立が決定された、途上国の気候変動対策を資金面で支援するための多国間基金の名称はどれか。

  1. Aグローバル環境基金(GEF)
  2. B共同実施プロジェクト(JI)
  3. C緑の気候基金(GCF)
  4. D国際炭素移行基金(ITF)
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正解:C緑の気候基金(GCF)

カンカン合意では、途上国の気候変動対策を資金面で支援するため、「緑の気候基金(GCF)」の設立が決定されました。

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802024年のCOP29(バクー)で設定された、2035年までに少なくとも年間3,000億ドルを支援するとした途上国向けの気候資金に関する「新規合同数値目標」の略称はどれか。

  1. ANCQG
  2. BNAMAs
  3. CIPCC
  4. DCBAM
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正解:ANCQG

COP29では、途上国を支援するための新たな気候資金目標として「新規合同数値目標(NCQG: New Collective Quantified Goal)」が合意され、2035年までに少なくとも年間3,000億ドルを支援することが定められました。

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