第1問現在直面している気候変動の主な原因として、科学的に指摘されているものはどれか。
- A産業革命以降の温室効果ガス増加
- B太陽活動の活発化による自然変動
- C氷期から間氷期への周期的な移行
- D火山活動の活発化に伴うエアロゾル
なぜ脱炭素が必要とされるのか、その背景とGXの基本概念を学ぶ分野です。地球温暖化や気候変動のメカニズム、温室効果ガス(GHG)、カーボンニュートラルやGX(グリーントランスフォーメーション)といった基本用語の定義が中心テーマになります。GXが単なる環境対応ではなく、経済社会システムの変革を意味する点を理解することが重要です。以降の分野の前提となる概念が詰まっているため、用語を正確に押さえておきましょう。
この分野の問題80問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:D.気候システム全体に影響が広がり、社会・経済・生態系に複合的な危機をもたらす。
地球温暖化の影響は気候システム全体に広がり、生活基盤、社会、経済、自然生態系に対してかつてない規模の複合的な危機をもたらしています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.陸地の温暖化速度は、海面付近の温暖化速度の1.4〜1.7倍である。
特に陸地の温暖化速度は海面付近の1.4〜1.7倍となっており、地域によって温暖化の進行度合いには差が見られます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.自然要因と人為起源要因の両方を考慮したシミュレーションのみが観測結果と一致する。
自然要因のみでは観測された気温上昇を再現できず、人為起源要因を加えてシミュレーションを行うと観測結果と非常によく一致します。
この問題の解説ページを開く →正解:C.気温上昇を一定水準に抑える目標に対して、一時的にその温度を超過してしまう状態。
パリ協定の1.5℃目標に向けて最も積極的な対策を講じるシナリオにおいても、一時的に1.5℃を超える「オーバーシュート」の可能性が指摘されています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.途上国は気候変動の影響に脆弱であり、先進国との経済格差をさらに拡大させる恐れがある。
気候変動の影響は、これに脆弱な途上国の経済活動を直撃し、先進国との間の経済格差をさらに拡大させ「南北問題」を深刻化させる恐れがあります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.両者は相互に補完し合う関係にあり、地球温暖化対策の両輪として同時に推進される必要がある。
緩和と適応は相互に補完し合う関係にあり、どちらか一方だけでは不十分なため対策の両輪として同時に推進される必要があります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の原因そのものを抑制することで将来の深刻な影響を回避すること。
緩和とは、温室効果ガスの排出を削減し、気候変動の原因を少なくすることで温暖化の進行を抑制するアプローチです。
この問題の解説ページを開く →正解:A.地球温暖化を特定の目標内に留めるために、今後排出が許容されるCO2の累積総量を示す概念。
残余カーボンバジェットとは、地球温暖化を特定の温度目標内に抑えるために、今後排出が許容されるCO2の累積総量を指します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.約 500Gt(5000億トン)
気温上昇を1.5℃に抑える目標を50%の確率で達成するための残余カーボンバジェットは、約500Gt(5000億トン)と算出されています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.既存の化石燃料インフラからのライフタイム排出量だけで、1.5℃目標の残余カーボンバジェットを上回る可能性がある。
すでに稼働している化石燃料インフラが寿命まで稼働した場合の排出量(約660Gt)は、1.5℃目標の残余カーボンバジェット(約500Gt)を上回る可能性が指摘されています。
この問題の解説ページを開く →正解:D.今後許容される排出量に十分な余裕があることを示し、経済活動と排出削減を緩やかに両立させるため。
残余カーボンバジェットは、残された時間と排出許容量がきわめて限られていることを示しており、緊急かつ変革的な行動を求める根拠となります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.温室効果ガスの排出量から、森林による吸収量や技術による除去量を差し引き、実質的にゼロにする状態を指す。
カーボンニュートラルは、GHGの排出量をゼロにすることではなく、排出量から吸収・除去量を差し引いて「正味ゼロ(ネットゼロ)」にする状態を指します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.CO2だけでなく、メタン、一酸化二窒素、フロンガス類を含むすべての温室効果ガスをCO2換算して対象とする。
カーボンニュートラルはCO2のみが対象ではなく、メタンや一酸化二窒素、フロンガス類などを含むすべての温室効果ガスをCO2換算して実質ゼロを目指すものです。
この問題の解説ページを開く →正解:D.世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求する。
パリ協定は、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求することを目標として掲げています。
この問題の解説ページを開く →正解:A.「低炭素」は排出量削減による効率化を目指す概念であり、「カーボンニュートラル」は排出と吸収のバランスをとる到達目標を指す。
「低炭素」は排出量を減らすための効率化などの手段や方向性を示す概念であり、「カーボンニュートラル」は正味ゼロを実現する国際的に合意された到達目標(状態)を意味します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.環境問題への対応は社会的責任(CSR)の範疇に留まり、企業の直接的な競争力には影響しないと認識されたため。
カーボンニュートラルへの取り組みは、もはや単なるCSRの範疇に留まらず、企業の競争力と持続的な成長に直接影響を与える経営戦略の最重要課題となりつつあります。
この問題の解説ページを開く →正解:D.フロンガス類を代替する新たな人工化学物質の大量生産
除去には森林吸収のほか、DACCSやBECCS、バイオ炭利用などが含まれます。フロンガスの代替物質生産は直接的な「吸収・除去」の取り組みではありません。
この問題の解説ページを開く →正解:B.必要なエネルギーを、妥当な価格で、安定的かつ持続的に確保できる状態。
エネルギー安全保障とは、必要なエネルギーを、妥当な価格で、安定的かつ持続的に確保できる状態を指します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.地政学的リスクの増大と、脱炭素化の急速な進展
とりわけ現在は、地政学的リスクの増大と脱炭素化の急速な進展という二重の構造変化の中で、エネルギー安全保障の重要性が高まっています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.エネルギー資源のほとんどを海外に依存しており、供給国の政情や国際情勢に大きく左右される構造となっている。
日本はエネルギー資源のほとんどを海外(主に中東や東南アジア)に依存しており、供給国の政情や国際情勢に大きく左右される構造となっています。
この問題の解説ページを開く →正解:D.国内の化石燃料備蓄施設の老朽化による維持管理コストの増大
新たな課題として、再エネ機器や次世代エネルギー供給網の特定国への集中、電力系統の安定化、重要鉱物資源の確保などが挙げられています。化石燃料備蓄施設の老朽化については直接言及されていません。
この問題の解説ページを開く →正解:D.新たな化石燃料鉱脈の継続的発見による市場価格の長期的な安定
化石燃料の枯渇(資源の希少化)は、採掘・供給コストと市場価格を不安定化させ、経済的負担や産業競争力低下を招きます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.「環境目標(カーボンニュートラル)」と「経済成長」を両立させること。
GXの目指す本質は、「環境目標(カーボンニュートラル)」と「経済成長」を「両立」させること、そしてそのために「経済社会システム全体を変革」することです。
この問題の解説ページを開く →正解:B.「マクロのGX」は国として政府が主導して進める取り組みであり、「ミクロのGX」は企業がそれぞれの立場で実行する取り組みである。
「マクロのGX」は政府が主導して進める政策や制度であり、「ミクロのGX」はそれを受けて個別の企業が実行する取り組みです。
この問題の解説ページを開く →正解:C.規制や顧客からの要請に応じた自社のGHG排出量の削減
「守りのGX」は、企業が規制や顧客からの要請に応じて、自社のGHG排出量を削減する取り組み(エネルギー効率の改善や再エネ導入など)を指します。
この問題の解説ページを開く →正解:D.脱炭素を契機とした新たな需要を取り込み、競争力を強化すること。
「攻めのGX」は、脱炭素を契機とした新たな需要を取り込み、競争力を強化する戦略(省エネ製品やカーボンニュートラル素材の開発など)が求められます。
この問題の解説ページを開く →正解:B.グリーンファイナンス活用による資金調達の多様化や長期コスト構造の最適化
財務価値には、環境配慮型投資による長期コスト構造の最適化や資金調達の多様化、将来的なコスト増へのレジリエンス強化などが含まれます。
この問題の解説ページを開く →正解:D.環境先進企業としての評判向上による人材獲得力の強化
市場価値が上がることにより、環境先進企業としての評判(レピュテーション)が向上し、結果として人材獲得力の強化や従業員のエンゲージメント向上(人的・組織価値)につながります。
この問題の解説ページを開く →正解:B.自然の蒸発や降水により短時間で濃度が変動し、人為的なコントロールが難しいため。
水蒸気は自然の蒸発や降水により濃度が短時間で変動するため人為的なコントロールが難しく、直接的な削減対象ではなく「フィードバック因子」と位置づけられています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.波長の長い赤外線
太陽からのエネルギーで温められた地表は、その熱を波長の長い赤外線(熱放射)として宇宙空間に向かって放出し、温室効果ガスがこれを吸収・再放出することで熱を閉じ込めます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.約1%程度
大気中の約78%を占める窒素や約21%を占める酸素は温室効果を持たず、生物が生存できる温暖な気候は大気中のわずか1%程度の温室効果ガスによって保たれています。
この問題の解説ページを開く →正解:D.地球温暖化にどれだけ影響するかを定量的に評価し、効率的な排出削減戦略を策定するため。
GWPを用いてCO2換算することで、各ガスの排出量が地球温暖化にどれだけ影響するかを定量的に評価し、排出削減の優先順位など効率的な戦略策定が可能になります。
この問題の解説ページを開く →正解:A.燃料の燃焼や農地に散布された窒素肥料などが主な排出源である。
一酸化二窒素(N2O)は、燃料の燃焼、工業プロセス、農地に散布された窒素肥料などから排出される温室効果ガスです。
この問題の解説ページを開く →正解:B.人間活動によって大気中に排出された温室効果ガスにより、地球の平均気温が長期的に上昇する現象。
「地球温暖化」は、人間活動によって排出された温室効果ガスにより、地球の平均気温が長期的に上昇する現象を指し、気候システム全体に影響を及ぼします。
この問題の解説ページを開く →正解:B.人間活動によって引き起こされるものとし、地球の気候の自然な変動に加えて生じるものとする。
国連気候変動枠組条約(UNFCCC)では、気候変動を「人間活動によって引き起こされる、地球の気候の自然な変動に加えて生じるもの」と定義しています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.炭素が大気、海洋、陸地、地質層の間を絶えず移動・循環する自然なプロセスである。
炭素循環(カーボンサイクル)とは、地球上の炭素が大気、海洋、陸地(生物や土壌)、地質層の間を絶えず移動・循環している自然なプロセスを指します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.人間活動によるCO2排出量が、海洋や森林による吸収能力を上回っているため。
人間活動によるCO2排出が自然界の持つ吸収能力を上回るため過剰なCO2が大気中に残留して蓄積します。
この問題の解説ページを開く →正解:A.世界気象機関(WMO)と国連環境計画(UNEP)
IPCCは気候変動政策の科学的知見を評価・提供することを目的にWMOとUNEPによって1988年に共同で設立されました。
この問題の解説ページを開く →正解:B.世界中の科学者が発表した最新の研究論文や文献を客観的に評価・統合している。
IPCCは自ら研究を行う組織ではなく、世界中の科学者が発表した最新の文献を幅広く客観的に評価・統合する役割を担っています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.厳格な査読プロセスを経るだけでなく、最終的に各国政府の承認を得て作成されるため。
IPCC報告書は厳格な査読プロセスと最終的な各国政府の承認を経て作成されるため、国際社会の共通認識を形成する基盤となります。
この問題の解説ページを開く →正解:C.人間の影響が気候を温暖化させてきたことには疑う余地がない。
第6次評価報告書(AR6)では従来の確率的な表現から踏み込み、人間の影響には疑う余地がないという最も強い表現が用いられました。
この問題の解説ページを開く →正解:C.2010年水準から約45%削減
1.5℃特別報告書では、1.5℃目標達成のために2030年までに世界のCO2排出量を約45%削減し、2050年前後に実質ゼロにする必要があるとしています。
この問題の解説ページを開く →正解:B.オゾン層保護のためのモントリオール議定書
1987年に採択されたオゾン層保護のモントリオール議定書は国際協力の成功例となり、その後の気候変動問題への対策を進める上での希望となりました。
この問題の解説ページを開く →正解:A.気候系への危険な干渉を防ぐ水準で大気中の温室効果ガス濃度を安定化させること
国連気候変動枠組条約の究極的な目的は、「気候系に対して危険な人為的干渉を及ぼすこととならない水準において大気中の温室効果ガスの濃度を安定化させること」です。
この問題の解説ページを開く →正解:A.すべての国が責任を共有する一方で、経済状況や歴史的排出量に応じて責任の度合いが異なることを認めるもの
すべての国が気候変動に対する責任を共有しつつも、経済状況や歴史的排出量に応じてその責任の度合いが異なることを認めるのが「共通だが差異ある責任」の原則です。
この問題の解説ページを開く →正解:B.国連気候変動枠組条約の最高意思決定機関であるが、生物多様性条約など他の国際条約の会議でも使用される名称である。
COP(Conference of the Parties)は締約国会議の略称であり、気候変動枠組条約だけでなく、生物多様性条約など他の国際条約の会議でも使用される名称です。
この問題の解説ページを開く →正解:C.先進国に初めて、法的拘束力のある温室効果ガス排出量削減の数値目標を課した。
京都議定書は気候変動対策において、先進国(附属書I国)に初めて法的拘束力のある温室効果ガス排出量削減の数値目標を課した画期的な取り決めでした。
この問題の解説ページを開く →正解:D.クリーン開発メカニズム(CDM)
先進国が途上国で削減事業を行い、その削減量の一部を自国の目標達成に充当できる仕組みは「クリーン開発メカニズム(CDM)」と呼ばれます。
この問題の解説ページを開く →正解:C.途上国を含むすべての主要排出国が対象となる全参加型であり、各国が自主的な削減目標を提出する体制に移行した。
パリ協定は一部の先進国のみに義務を課した京都議定書とは異なり、途上国を含むすべての主要排出国が対象の「全参加型」で各国が自主的な削減目標を提出する体制です。
この問題の解説ページを開く →正解:D.COP28(ドバイ)では第1回グローバル・ストックテイクの結果が報告され、これまでの進歩が評価された。
近年の動向として、COP26でグラスゴー気候合意、COP27で「損失と被害」基金の設立、COP28で第1回グローバル・ストックテイクの実施と報告が行われました。
この問題の解説ページを開く →正解:A.世界の平均気温は、すべての排出シナリオにおいて少なくとも今世紀半ばまでは上昇し続けると予測されている。
AR6の予測では、世界の平均気温はどのような排出シナリオを辿ったとしても、少なくとも今世紀半ばまでは上昇し続けるとされています。
この問題の解説ページを開く →正解:C.最大の排出国である米国の不参加や、新興国に削減義務がなかったこと。
京都議定書は、最大の排出国である米国の離脱や、中国・インドなどの新興国に削減義務が課されなかったため、カバーできる世界の排出シェアが大幅に低下する課題がありました。
この問題の解説ページを開く →正解:B.厳格な削減義務を負う先進国の企業が、規制のない途上国へ生産拠点を移転する現象
炭素リーケージとは、規制の厳しい国から緩い国へ生産拠点が移転することで、地球全体での排出削減が進まなくなるリスクを指します。
この問題の解説ページを開く →正解:B.産業革命前と比較して世界の平均気温上昇を2.0℃未満に抑制する目標
カンカン合意では「2℃目標」が国際合意として初めて明文化され、後のパリ協定の基盤となる重要な長期目標の概念となりました。
この問題の解説ページを開く →正解:B.先進国、途上国の区別なく、すべての国が参加する「全参加型」の枠組みとした点
パリ協定の最も画期的な点は、先進国・途上国の区別なく、すべての締約国が対象となる「全参加型」のアプローチを採用したことです。
この問題の解説ページを開く →正解:C.各国が自国の状況に応じて削減目標を自主的に策定し、国連に提出するボトムアップ方式
パリ協定では、各国が自国の状況に応じて自主的に貢献内容(NDC)を策定する「ボトムアップ方式」が採用され、より多くの国が参加しやすくなりました。
この問題の解説ページを開く →正解:A.各国が策定して国連に提出した削減目標(NDC)の達成そのものは、法的な義務ではない。
パリ協定では、目標の提出や進捗状況の定期的な報告は義務付けられていますが、個別の「削減目標の達成そのもの」は法的義務とはされていません。
この問題の解説ページを開く →正解:C.2030年までに、世界全体の石炭火力発電所の新規建設を全面的に禁止すること。
パリ協定の長期目標は、2℃より十分低く保つこと、1.5℃に抑える努力をすること、今世紀後半の実質ゼロ(カーボンニュートラル)の3つです。
この問題の解説ページを開く →正解:A.グローバル・ストックテイク
パリ協定では、5年ごとに世界全体として長期目標に向けた進捗状況を確認・評価する「グローバル・ストックテイク」が実施され、次期の目標検討の参考にされます。
この問題の解説ページを開く →正解:A.NCQG
COP29では、途上国を支援するための新たな気候資金目標として「新規合同数値目標(NCQG: New Collective Quantified Goal)」が合意され、2035年までに少なくとも年間3,000億ドルを支援することが定められました。
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