天文宇宙検定2級 ⑦ 銀河の世界

天の川銀河の外に広がる無数の銀河と、宇宙全体の構造を扱う分野です。ハッブル分類(楕円・レンズ状・渦巻・棒渦巻・不規則)による銀河の形態、活動銀河中心核(AGN)のエネルギー源、銀河群・銀河団・大規模構造といった階層構造が頻出です。ハッブル・ルメートルの法則が示す宇宙膨張、ダークエネルギーによる加速膨張、宇宙の晴れ上がりといった宇宙論の基礎も問われます。天の川銀河が属する局部銀河群など、私たちの位置づけとあわせて宇宙の広がりを俯瞰して押さえましょう。

この分野の問題32問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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206銀河の分類において、円盤構造中央部のバルジが円盤よりも優勢で、渦巻構造が見えない銀河を何と呼ぶか。

  1. Aレンズ状銀河
  2. B渦巻銀河
  3. C不規則銀河
  4. D棒渦巻銀河
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正解:Aレンズ状銀河

レンズ状銀河は円盤部を持つが渦巻構造が見えない中間的な銀河である。

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207ダークマターの正体についての説明として、適切なものはどれか。

  1. A重力を及ぼすが目に見えない。
  2. B電磁波を強く放出する。
  3. C加速器実験で既に検出されている。
  4. D通常の物質と頻繁に相互作用する。
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正解:A重力を及ぼすが目に見えない。

ダークマターは重力を及ぼすが通常の物質とはほとんど相互作用せず目に見えない物質である。

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208銀河系(天の川銀河)のバルジ付近の赤外線観測から推定される、天の川銀河の形態はどれか。

  1. A棒渦巻銀河
  2. B渦巻銀河
  3. C不規則銀河
  4. D楕円銀河
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正解:A棒渦巻銀河

天の川銀河は中心のバルジが棒状であることから棒渦巻銀河に分類される。

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209宇宙の晴れ上がりの際に、自由電子はどうなったか。

  1. Aすべて光子に変換された。
  2. Bブラックホールに吸い込まれた。
  3. C電子のまま高速で飛び回り続けた。
  4. D陽子と結びついて中性の原子になった。
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正解:D陽子と結びついて中性の原子になった。

宇宙誕生から約38万年後、電子が陽子と結びついて中性の水素原子ができ、光が散乱されずに直進できるようになった。

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210ハッブル・ルメートルの法則によると、銀河の後退速度と距離にはどのような関係があるか。

  1. A距離に反比例する。
  2. B距離に関係なく一定である。
  3. C距離に比例する。
  4. D距離の二乗に比例する。
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正解:C距離に比例する。

銀河の後退速度は天の川銀河からの距離に比例するという法則である。

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211銀河団の定義として最も適切なものはどれか。

  1. A数個の銀河が集合しているもの。
  2. B数個の銀河群のみを含むもの。
  3. C数百個以上の銀河が集合しているもの。
  4. D数十個の星が集合しているもの。
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正解:C数百個以上の銀河が集合しているもの。

銀河団は数百個以上の銀河が数千万光年ほどの領域に集中しているものを指す。

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212活動銀河中心核(AGN)のエネルギー源として考えられているものは何か。

  1. Aダークエネルギーの放出。
  2. B超巨大ブラックホール。
  3. C多くの超新星爆発。
  4. D超高速で回転する星。
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正解:B超巨大ブラックホール。

活動銀河中心核は銀河中心にある超巨大ブラックホールに起因すると考えられている。

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213天の川銀河が属する銀河群の名称は何か。

  1. Aおとめ座銀河団
  2. B近傍銀河団
  3. C局部銀河群
  4. Dかみのけ座銀河団
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正解:C局部銀河群

天の川銀河は局部銀河群という銀河の群れに含まれている。

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214ハッブル分類で、棒構造をもたない渦巻銀河を表す記号はどれか。

  1. ASB
  2. BSA
  3. CS0
  4. DSAB
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正解:BSA

棒構造をもたない渦巻銀河はSA(またはS)で表される。

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215宇宙の加速膨張の要因として考えられている、重力とは反対の性質をもつとされるものは何か。

  1. A超新星爆発
  2. B活動銀河中心核
  3. Cダークマター
  4. Dダークエネルギー
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正解:Dダークエネルギー

宇宙の膨張速度を加速させる要因としてダークエネルギーが関与していると考えられている。

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216宇宙の晴れ上がり以前の宇宙の状態に関する記述として正しいものはどれか。

  1. A高密度の粒子ガスが光を散乱させていた。
  2. B光が自由に直進できていた。
  3. C正と負の粒子が対になっていた。
  4. D粒子が中性化されていた。
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正解:A高密度の粒子ガスが光を散乱させていた。

晴れ上がり以前は高密度の粒子ガスにより光が散乱され不透明な状態であった。

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217銀河の衝突において、星同士が衝突しにくい理由として適切なものはどれか。

  1. A星の大きさに比べて星間の距離が桁違いに大きいから。
  2. B星がすべて巨大ブラックホールだから。
  3. C星が重力的に結びついていないから。
  4. D星の密度が非常に高いから。
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正解:A星の大きさに比べて星間の距離が桁違いに大きいから。

銀河の衝突は星同士の衝突を伴うものではなく、星間の距離が非常に大きいため衝突はめったに起こらない。

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218初代の星(星団)が誕生する以前の期間を何と呼ぶか。

  1. A宇宙の暗黒時代
  2. B加速膨張期
  3. Cインフレーション期
  4. D宇宙の晴れ上がり
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正解:A宇宙の暗黒時代

ビッグバンから初代の星が輝くまでの期間は宇宙の暗黒時代と呼ばれる。

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219渦巻銀河と棒渦巻銀河の記号の末尾に添えられる小文字のアルファベット(a, b, cなど)が表す要素は何か。

  1. A銀河の形成時期
  2. B銀河までの距離
  3. C銀河の質量
  4. Dバルジと円盤部の優劣
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正解:Dバルジと円盤部の優劣

ハッブル分類の小文字はバルジの大きさと円盤部の発達具合(優劣)を表す。

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220銀河群と銀河団の違いに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  1. A銀河群は銀河団の中に含まれることはない。
  2. B銀河団の方がメンバーの銀河数が少ない。
  3. C銀河群は数千個のメンバーを含む。
  4. D銀河団は数千万光年ほどの領域に集中しているものが多い。
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正解:D銀河団は数千万光年ほどの領域に集中しているものが多い。

銀河団は数百個以上の銀河が集中しており銀河群より規模が大きい。

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221宇宙のインフレーションとはどのような現象か。

  1. A銀河同士が衝突合体すること。
  2. B宇宙が誕生直後に指数関数的な急膨張を起こしたこと。
  3. C初代の星が形成されること。
  4. D宇宙が減速膨張に転じること。
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正解:B宇宙が誕生直後に指数関数的な急膨張を起こしたこと。

インフレーションは宇宙誕生から極めてわずかな時間に起こった急膨張現象である。

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222活動銀河において、非常に高速で回転する円盤を何と呼ぶか。

  1. A重力円盤
  2. B活動領域
  3. C降着円盤
  4. D降着ジェット
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正解:C降着円盤

超巨大ブラックホールにガスが落下する過程で形成される超高速回転の円盤を降着円盤という。

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223銀河の形態分類における「レンズ状銀河」の記号はどれか。

  1. AS0
  2. BE
  3. CIrr
  4. DS
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正解:AS0

レンズ状銀河にはS0(エス・ゼロ)という記号があてられる。

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224銀河の衝突・合体について、正しいものはどれか。

  1. A銀河の衝突は宇宙では決して起こらない現象である。
  2. B大型銀河が矮小銀河を吸収して成長することがある。
  3. C銀河の衝突は常に星同士の直接衝突を伴う。
  4. D大型銀河同士が衝突すると形は全く変わらない。
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正解:B大型銀河が矮小銀河を吸収して成長することがある。

大型銀河が矮小銀河を吸収して成長を続けていると考えられている。

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225渦巻銀河の分類記号「SAB」が示す意味はどれか。

  1. A棒構造が全くない。
  2. B棒構造が極めて強い。
  3. C棒構造が見えるが強くはない。
  4. D不規則形状である。
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正解:C棒構造が見えるが強くはない。

SABはSA(棒構造なし)とSB(棒構造あり)の中間的な状態を示す。

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226銀河の「ハッブル分類」を提唱した人物は誰か。

  1. Aジョルジュ・ルメートル
  2. Bエドウィン・ハッブル
  3. Cガリレオ・ガリレイ
  4. Dハーシェル
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正解:Bエドウィン・ハッブル

銀河の形態を分類したエドウィン・ハッブルにちなんでハッブル分類と呼ばれる。

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227活動銀河中心核(AGN)の周囲にある塵が中心部を隠して見える銀河の例として挙げられているものは何か。

  1. AM77
  2. BM31
  3. CM87
  4. DM104
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正解:AM77

セイファート銀河の代表例としてNGC1068(M77)が紹介されている。

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228宇宙の歴史の中で、宇宙の膨張が減速から加速に転じたのは現在から約何年くらい前か。

  1. A100億年前
  2. B500万年前
  3. C10億年前
  4. D50億年前
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正解:D50億年前

宇宙の膨張は現在から50億年くらい前から加速してきたと考えられている。

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229次のうち、局部銀河群に含まれない天体や領域はどれか。

  1. AM33
  2. Bアンドロメダ銀河
  3. C局部銀河群
  4. Dおとめ座銀河団
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正解:Dおとめ座銀河団

おとめ座銀河団は銀河団であり、局部銀河群とは別の系である。

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230渦巻銀河の特徴として正しいものはどれか。

  1. Aすべての星がバルジに集中している。
  2. B星間ガスが全く存在しない。
  3. Cバルジと呼ばれる中心部がある。
  4. D円盤状の構造を持たない。
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正解:Cバルジと呼ばれる中心部がある。

渦巻銀河は中央部のバルジと、周囲に渦状の濃淡を持つ円盤部から構成される。

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231銀河の形態を示す分類で、最も扁平な楕円銀河を表す記号はどれか。

  1. ASO
  2. BE3
  3. CE0
  4. DE7
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正解:DE7

楕円銀河Eは0から7の数字で扁平度を示し、E7が最も扁平である。

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232宇宙の大規模構造とは何か。

  1. A星が銀河の内部で分布する様子。
  2. B銀河群や銀河団が網目状に分布している構造。
  3. C宇宙が膨張している速度の分布。
  4. Dブラックホールの分布のみを指す。
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正解:B銀河群や銀河団が網目状に分布している構造。

銀河の群れである超銀河団などが網目状にネットワークを形成していることを宇宙の大規模構造と呼ぶ。

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233銀河が衝突する際、銀河の形態を歪ませる主な要因は何か。

  1. Aブラックホールの蒸発。
  2. B互いの重力による力学的相互作用。
  3. C星同士の直接の衝突。
  4. D星間ガスの加熱。
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正解:B互いの重力による力学的相互作用。

銀河同士の衝突では星同士は衝突せず、重力による力学的相互作用で形が歪む。

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234ハッブル・ルメートルの法則において、比例定数を何と呼ぶか。

  1. A宇宙膨張率
  2. Bルメートル定数
  3. Cダーク定数
  4. Dハッブル定数
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正解:Dハッブル定数

距離と後退速度の比例関係における傾き(定数)はハッブル定数と呼ばれる。

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235不規則銀河について正しいものはどれか。

  1. A必ずサイズが大きい。
  2. B渦巻銀河と楕円銀河の中間である。
  3. C重力や衝突で形態が乱れる場合がある。
  4. D形状が規則的である。
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正解:C重力や衝突で形態が乱れる場合がある。

不規則銀河は銀河の衝突や相互作用によって形が歪んだものも含まれる。

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236宇宙の加速膨張の原因として推測されているものはどれか。

  1. A通常の物質の重力。
  2. Bダークエネルギー。
  3. C銀河同士の衝突による反発力。
  4. D星の光の圧力。
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正解:Bダークエネルギー。

加速膨張の原因として正体不明のダークエネルギーが関与しているのではないかとされている。

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237銀河の衝突時に銀河規模で誘発される現象は何か。

  1. Aダークエネルギーの減少。
  2. B宇宙の収縮。
  3. C星の誕生(形成)。
  4. D光の消滅。
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正解:C星の誕生(形成)。

衝突によって銀河規模で星の形成が誘発されることがあると考えられている。

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