ビジネス会計検定3級 ① 財務諸表とは

会計の全体像と財務諸表の役割をつかむ導入分野です。財務諸表が企業活動を写し取った「写体」であること、貸借対照表・損益計算書・キャッシュ・フロー計算書からなる財務三表、経営者・株主・仕入先・国など多様な利害関係者それぞれの関心事が問われます。会社法(計算書類・決算公告)と金融商品取引法(財務諸表・EDINET・有価証券報告書)の開示制度の違い、アカウンタビリティや自己責任原則、監査制度といった用語も頻出です。以降の分野の前提となるため、制度と基本用語を正確に押さえておきましょう。出題数28問。

この分野の問題28問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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1経営者が財務諸表を利用する際の主な関心事として、テキストで挙げられているものはどれか。

  1. A企業の業績や企業の存続・発展
  2. Bキャピタルゲイン
  3. C掛売り代金の回収可能性
  4. D元本の償還
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正解:A企業の業績や企業の存続・発展

経営者の関心事は経営管理であり、企業の業績や企業の存続・発展が挙げられているため。

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2株式投資者(株主)が企業に関して行う意思決定の際の主な関心事として正しいものはどれか。

  1. A製品の品質・安全性
  2. B雇用の確保
  3. C元本の償還
  4. Dキャピタルゲインやインカムゲイン
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正解:Dキャピタルゲインやインカムゲイン

株主の関心事は、キャピタルゲイン(値上がり益)やインカムゲイン(配当金)です。

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3企業の仕入先(企業への供給者)が財務諸表を利用する際の主な関心事はどれか。

  1. A掛売りの可否や掛売り代金の回収可能性
  2. Bアフター・サービス
  3. C企業の業績
  4. D利息の支払い
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正解:A掛売りの可否や掛売り代金の回収可能性

仕入先は原材料・商品・サービスの供給に対する掛売り代金の回収可能性に関心を持ちます。

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4国・地方自治体が企業の会計情報を利用する主な目的はどれか。

  1. A商品・製品・サービスの購入
  2. B税金の徴収や料金規制
  3. C融資の可否の判断
  4. D労働力の提供
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正解:B税金の徴収や料金規制

国・地方自治体は企業の会計情報に基づいて、税金の徴収や料金規制を行います。

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5会計の基本的プロセスにおいて、企業活動(本体)を写し取った「写体」にあたるものはどれか。

  1. A財務諸表分析
  2. B企業状況
  3. C会計基準
  4. D財務諸表
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正解:D財務諸表

企業活動(本体)をルールに従って写し取ったものが財務諸表(写体)です。

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6テキストにおいて、財務諸表の作成と利用の関係は何に例えられているか。

  1. A
  2. B写真
  3. C地図
  4. D時計
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正解:C地図

財務諸表の作成と利用は、地表の状態を紙面に写し取った地図の作成と利用に例えられています。

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7財務諸表の中でもとくに重要な「財務三表」に含まれる計算書の組み合わせとして正しいものはどれか。

  1. A貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書
  2. B貸借対照表、損益計算書、個別注記表
  3. C貸借対照表、損益計算書、附属明細表
  4. D貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書
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正解:A貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書

とくに重要な貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の3つをあわせて財務三表といいます。

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8会社法上の「計算書類」の体系に含まれるものはどれか。

  1. A個別注記表
  2. B附属明細表
  3. C連結注記表
  4. Dキャッシュ・フロー計算書
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正解:A個別注記表

会社法上の計算書類には、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表が含まれます。

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9金融商品取引法上の「財務諸表」の体系にのみ含まれ、会社法上の計算書類には含まれないものはどれか。

  1. A貸借対照表
  2. B附属明細表
  3. C損益計算書
  4. D株主資本等変動計算書
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正解:B附属明細表

附属明細表(およびキャッシュ・フロー計算書)は金融商品取引法上の財務諸表の体系にのみ含まれます。

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10事業を行うすべての会社に適用され、規模に応じて貸借対照表などの公告(決算公告)を定めている法律はどれか。

  1. A証券取引法
  2. B金融商品取引法
  3. C独占禁止法
  4. D会社法
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正解:D会社法

会社法は事業を行うすべての会社に適用され、決算公告が定められています。

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11有価証券を発行して資本市場から資金を調達し、資本市場で有価証券が流通している会社に適用される法律はどれか。

  1. A会社法
  2. B民法
  3. C金融商品取引法
  4. D商法
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正解:C金融商品取引法

金融商品取引法は資本市場で有価証券が流通している会社に適用され、詳細な企業情報の開示が定められています。

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12金融商品取引法が適用される会社が、財務諸表などを含んだ詳細な企業情報を提出する電子開示システムを何というか。

  1. ATDnet
  2. Be-Tax
  3. CJ-NET
  4. DEDINET
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正解:DEDINET

金融庁が設けた電子開示システムはEDINETと呼ばれます。

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13証券取引所が要請する開示書類であり、一般に決算発表と呼ばれる際に提出される書類はどれか。

  1. A有価証券報告書
  2. B株主総会招集通知
  3. C決算短信
  4. D個別注記表
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正解:C決算短信

証券取引所が要請する開示書類として決算短信があります。

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14会社法の主な目的としてテキストに記載されているものはどれか。

  1. A投資者の保護
  2. B株主・債権者の保護
  3. C国の税収の確保
  4. D従業員の雇用の確保
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正解:B株主・債権者の保護

会社法は、情報開示を通して主に株主・債権者の保護を目的としています。

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15金融商品取引法の主な目的としてテキストに記載されているものはどれか。

  1. A経営者の保護
  2. B株主・債権者の保護
  3. C投資者の保護
  4. D従業員の福利厚生の充実
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正解:C投資者の保護

金融商品取引法は、有価証券の売買を行う投資者の保護を主な目的にしています。

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16企業のもうけである利益は主に損益計算書で公表されるが、貸借対照表のどの項目にも含まれているか。

  1. A利益剰余金
  2. B固定負債
  3. C流動資産
  4. D資本金
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正解:A利益剰余金

利益は貸借対照表の利益剰余金にも含まれていると記載されています。

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17従業員が会計情報をもとに自社の経営内容を分析する主な目的はどれか。

  1. A融資の可否を判断するため
  2. Bアフター・サービスを要求するため
  3. C株式の売買を判断するため
  4. D給料の妥当性を判断するため
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正解:D給料の妥当性を判断するため

従業員は会計情報をもとに自社の経営内容を分析して、給料の妥当性を判断します。

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18アカウンタビリティ(説明責任・会計責任)の説明として最も適切なものはどれか。

  1. A企業が地域住民に対して環境への配慮を説明すること
  2. B経理部門が経営者に対して日々の取引を報告すること
  3. C資金の受託者である経営者が、委託者である株主に対して資金の運用顛末を報告すること
  4. D投資者がみずからの判断と責任で投資行動を行うこと
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正解:C資金の受託者である経営者が、委託者である株主に対して資金の運用顛末を報告すること

アカウンタビリティは、資金の受け手である経営者が資金の出し手である株主に対して運用顛末を報告する仕組みです。

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19金融商品取引法における「自己責任原則」の説明として適切なものはどれか。

  1. A投資行動は投資者みずからの判断と責任で行わなければならないとする原則
  2. B会計情報に虚偽があった場合、作成した経理担当者が責任を負う原則
  3. C経営者が企業の業績悪化の責任を全て負う原則
  4. D投資の失敗は国が補償する原則
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正解:A投資行動は投資者みずからの判断と責任で行わなければならないとする原則

投資行動は投資者みずからの判断と責任で行わなければならないことを自己責任原則といいます。

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20金融商品取引法において、情報の適正性を担保するために設けられている制度はどれか。

  1. Aアカウンタビリティ制度
  2. B監査制度
  3. C料金規制制度
  4. D決算公告制度
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正解:B監査制度

開示情報に虚偽があれば自己責任原則を全うできないため、情報の適正性を担保する監査制度が設けられています。

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21財務諸表の作成だけでなく、財務諸表を読んで解釈する「財務諸表分析」においても学ぶことが必要とされているものはどれか。

  1. A個別注記表
  2. B監査制度
  3. C金融商品取引法
  4. D会計基準
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正解:D会計基準

地図のルールを知る必要があるのと同様に、財務諸表分析に関しても作成のルールである会計基準を学ぶ必要があります。

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22会社法と金融商品取引法の双方の体系(単体)に含まれている計算書はどれか。

  1. A株主資本等変動計算書
  2. B個別注記表
  3. Cキャッシュ・フロー計算書
  4. D附属明細表
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正解:A株主資本等変動計算書

貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書は両方の体系に含まれています。

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23法定の企業情報としては最も詳細な情報が掲載されており、EDINETで提出される書類はどれか。

  1. A決算公告
  2. B決算短信
  3. C有価証券報告書
  4. D株主総会招集通知
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正解:C有価証券報告書

有価証券報告書は法定の企業情報として最も詳細な情報が掲載された書類です。

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24証券取引所が整備した適時開示システムであり、決算短信などが提出されるものはどれか。

  1. AJ-NET
  2. BTDnet
  3. CEDINET
  4. De-Tax
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正解:BTDnet

東京証券取引所が整備したTDnetという適時開示システムに決算短信が提出されます。

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25電気、ガス、水道などの公共事業や運輸業による料金の規制を行う際に不可欠な情報としてテキストで挙げられているものはどれか。

  1. A監査報告書
  2. B会計情報
  3. C決算短信
  4. D株主総会招集通知
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正解:B会計情報

国・地方自治体が料金の規制を行う際にも会計情報が不可欠であると記載されています。

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26株主総会招集通知に含まれる計算書類等の閲覧に関する記述として、テキストの内容に合致するものはどれか。

  1. A本来は株主に対するものだが、上場会社はWeb等で公表するため株主以外でも閲覧できる会社が増えている。
  2. B債権者のみが株主総会前に閲覧を許可されている。
  3. C法令により、株主以外の閲覧は一切禁止されている。
  4. DEDINETを通じてのみ一般に公開されている。
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正解:A本来は株主に対するものだが、上場会社はWeb等で公表するため株主以外でも閲覧できる会社が増えている。

株主総会招集通知は本来株主に対するものですが、WebやTDnetでの公表により株主以外でも閲覧できる会社が増えています。

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27財務諸表が作成される理由についての記述として、テキストの内容に最も合致するものはどれか。

  1. A経理部門の業務実績を社内で評価するためだけに作成される。
  2. B税務署への納税額を確定させる目的のみで作成される。
  3. C企業をめぐる多様なステークホルダーがその情報を利用しようとするため作成・公開される。
  4. D作成されること自体が会計の最大の目的であり、利用されることは想定されていない。
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正解:C企業をめぐる多様なステークホルダーがその情報を利用しようとするため作成・公開される。

財務諸表が作成され公開されるのは、多様なステークホルダーがその情報を利用しようとするからです。

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28財務諸表に表示される数値の誤差について、テキストの記述として正しいものはどれか。

  1. A開示される財務諸表は必ず1円単位で表示しなければならない。
  2. B単位未満は必ず四捨五入しなければならず、切り捨て処理は認められていない。
  3. C数値の誤差が生じた場合は、誤差が出ないように科目の金額を修正することが義務付けられている。
  4. D百万円単位や千円単位で表示される場合、単位未満の処理により合計が合わないことがあるが、財務諸表を読む上では気にする必要はない。
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正解:D百万円単位や千円単位で表示される場合、単位未満の処理により合計が合わないことがあるが、財務諸表を読む上では気にする必要はない。

開示数値は百万円単位や千円単位で表示されることがあり、単位未満の処理で誤差が出ることがありますが、読む観点からは気にする必要はありません。

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