① ネットワークとグローバルインフラ
67問リージョンとアベイラビリティゾーン、エッジロケーションといったグローバルインフラの構成から、VPC・サブネット・ルートテーブル・インターネットゲートウェイ・NATゲートウェイ・セキュリティグループとネットワークACLまでを扱う分野です。試験では「複数のアベイラビリティゾーンにまたがって配置すると何が守られるのか」「サブネットを公開用と非公開用に分ける意味は何か」といった、可用性と分離の設計意図が問われます。ネットワークの土台が曖昧なままだと後続の分野がすべて理解しづらくなるため、最初に固めておきたい領域です。
② コンピューティングと関連サービス
141問全704問のうち141問と最も出題数が多い分野で、仮想サーバのインスタンスタイプと購入オプション、自動的な台数調整、負荷分散、サーバレス実行環境、コンテナ関連サービスまでを幅広く扱います。オンデマンド・リザーブド・スポットの使い分け、スケールアップとスケールアウトの違い、サーバを自分で管理するかしないかの判断軸が繰り返し問われます。「最もコスト効率が高い構成は」「運用負荷を最小にするには」という問いに即答できるよう、サービスごとの守備範囲を整理しておきましょう。
③ ストレージサービス
85問オブジェクトストレージ、ブロックストレージ、共有ファイルストレージの違いを軸に、ストレージクラスとライフサイクル管理、ボリュームの種類、アーカイブ用途の低コスト保管までを扱います。試験では「複数のサーバから同時に読み書きしたい」「取り出し頻度は低いが長期保管が必要」といった要件文から適切なサービスとクラスを選ばせる形式が中心です。耐久性・可用性・取り出し時間・コストの4点で各サービスを比較できる状態にしておくのが近道になります。
④ データベースサービス
85問リレーショナルデータベースのマネージドサービス、分散型のキーバリューデータベース、インメモリキャッシュ、データウェアハウスまでを扱う分野です。複数のアベイラビリティゾーンへの配置と読み取り専用の複製、つまり「可用性を上げる仕組み」と「読み取り性能を上げる仕組み」を混同しないことが最大のポイントになります。スキーマが固定的か柔軟か、ミリ秒単位の応答が要るか、大量データの集計分析が主目的かという要件の読み分けで正解が決まる問題が多く出題されます。
⑤ アイデンティティとセキュリティ
85問利用者とロール、ポリシーによる権限設計、多要素認証、鍵の管理、通信中および保管中のデータの暗号化までを扱います。長期的なアクセスキーを配るのではなくロールを引き受けさせる、権限は最小限から始めて必要な分だけ足す、という原則が繰り返し問われる分野です。責任共有モデルにおいてどこまでが利用者側の責任なのかを線引きできるかも頻出で、暗記よりも「設計としてどちらが正しいか」を選ぶ視点が要求されます。
⑥ アプリケーションサービスと分析・データ転送
81問キューやトピックによる疎結合化、イベント駆動の連携、処理の流れを制御するワークフローに加えて、データ分析基盤と大容量データの移行手段までを扱う分野です。処理の失敗や急激な負荷変動をキューで吸収するといった設計パターンの意図を理解しているかが問われます。既存の社内環境からの移行では、回線を使った転送と物理デバイスによる搬送のどちらが妥当かを、データ量と期限から判断させる問題が定番になっています。
⑦ 運用支援サービス
80問監視とログ、構成管理、操作履歴の追跡、インフラのコード化といった運用面のサービスを扱います。メトリクスを見る仕組み、操作の記録を残す仕組み、設定が基準から外れていないかを検査する仕組みは役割がはっきり分かれており、この対応関係を取り違えると失点につながります。障害時に何を見て原因を切り分けるか、通知をどう飛ばすか、復旧をどう自動化するかという運用の流れに沿って覚えると定着しやすい分野です。
⑧ コスト管理とアーキテクチャ設計
80問利用状況の可視化と予算のアラート、購入方式の最適化といったコスト管理に加えて、可用性・信頼性・性能・セキュリティ・コストを両立させる設計原則を扱う総合分野です。単一障害点をなくす、疎結合にする、伸縮自在にするといった設計思想がそのまま出題の軸になります。他の7分野で覚えた個別のサービスを「要件に対する解答」として組み合わせる練習の場になるため、直前期の総仕上げに適した領域といえます。