2026/09/07

引き合いから引取りまで:貿易実務検定C級の用語を時系列で

暗記量の多さに見えるものは、分野の区切りが作る錯覚かもしれません。B/Lの種類、貨物海上保険の担保範囲、信用状決済、外国為替相場の建て方を押さえ、貿易実務英語は単語帳ではなく型で攻めます。

執筆:ケンテイラボ編集部(資格試験対策アプリ開発・運営)

貿易実務検定®C級は、日本貿易実務検定協会®が実施する民間検定の入門レベルにあたります。試験は「貿易実務」と「貿易実務英語」の2科目で構成され、契約交渉からインコタームズ、運送、海上保険、信用状決済、輸出入通関までを一通り扱います。範囲の広さから「暗記量が多い試験」と受け取られがちですが、出てくる用語は「引き合い→契約→船積み→代金回収→輸入通関→引取り」という1件の取引の時系列の上に並んでいます。本記事では分野の区切りをいったん外し、この一本の流れに沿って用語を配置し直す読み方を紹介します。

「用語の山」に見えるものは、1件の取引の時系列である

テキストの目次には、貿易経済知識、契約、インコタームズ、運送、保険、決済、通関、英語と分野が並びます。この並びのまま覚えると、B/Lは運送の用語、L/Cは決済の用語、と引き出しが分かれてしまいます。ところが本試験では、船積書類をそろえて銀行に持ち込む場面のように、運送・保険・決済の用語が同じ問題に同居します。分野別にだけ覚えた知識は、この横断的な問いに弱いのです。

対策は単純で、覚える順番を分野順から時系列順に組み替えることです。1件の取引は、相手を探して引き合いを出し、条件を詰めて契約を結び、貨物を積み、書類を銀行に持ち込んで代金を受け取り、輸入側が通関して引き取る、という一本道で進みます。インコタームズは条件を詰める場面、B/Lは積む場面、信用状は代金を受け取る場面というように、用語には必ず「登場する場面」があります。場面と結びつけた用語は、状況設定を読んだ瞬間に引き出せます。

合格基準の高さも、この覚え方を後押しします。C級の合格基準は2科目の合計200点満点中160点(80%)を基準として試験委員長が定める点とされており、苦手分野をまるごと捨てる戦略が取りにくい設計です。一方で出題自体は基礎事項が中心なので、流れを一本通しておけば、どの場面の問題が来ても見当はつきます。

  • 主催:日本貿易実務検定協会®(運営:株式会社マウンハーフジャパン)
  • 科目:「貿易実務」と「貿易実務英語」の2科目
  • 貿易実務:正誤式20問30点/選択式20問45点/語群選択式10問30点/三答択一式15問45点の計65問150点
  • 貿易実務英語:語群選択式20問20点/三答択一式10問20点/三答択一式2問10点の計32問50点
  • 合計:97問・200点満点
  • 試験時間:合計105分(貿易実務60分+貿易実務英語45分)。大問ごとに制限時間が独立して切られ、解答順は固定で、前の問題には戻れない
  • 合格基準:2科目の合計160/200点(80%)を基準として試験委員長の定める点
  • 受験料:6,270円(税込)※第115回(2026年10月4日実施)受験要項の記載
  • 受験形式:Web試験。自宅のパソコンやタブレット、スマートフォンからも受験可能

ここで注意したいのが科目の数です。貿易実務検定®には「貿易マーケティング」という科目がありますが、これはB級以上で課されるもので、C級では独立した科目になりません。C級ではマーケティングに関する知識が「貿易実務」科目の一項目として出題されます。3科目だと思って計画を立てると時間配分を誤るので、C級は2科目である点を確認しておいてください。なお合格率は公式サイトで回次ごとに公表されており、直近では第114回が66.2%、第113回が63.9%、第112回が63.5%です。

取引の入り口 — 相手を探し、引き合いから契約が成立するまで

時系列の出発点は、取引相手を見つけるところです。市場調査で売り先や仕入れ先の見当をつけ、候補が絞れたら信用調査を行います。信用調査で見るのは相手の資産状態、支払能力、誠実性という観点で、この3つの組み合わせは選択肢で入れ替えられやすいところです。調査ルートもあわせて押さえます。

相手が決まると交渉に入ります。順序は引合い、申込(オファー)、承諾(アクセプト)で、承諾が申込に完全に一致した時点で契約が成立します。混同しやすいのが申込の種類で、確定申込には有効期限が付き、期限内は原則として撤回できません。これに対し、条件を変えて返す反対申込(カウンターオファー)は、新たな申込であると同時に元の申込を失効させます。「値段だけ下げてほしい」と返した瞬間に元のオファーは受諾できなくなる、という関係で覚えます。

契約が成立したら内容を書面にします。個別の取引ごとに作る契約書と、包括的に取り決めておく一般取引条件が両輪で、裏面約款には準拠法、仲裁条項、不可抗力条項などが並びます。紛争を裁判ではなく仲裁で解決すると定めるのが貿易取引の慣行である点は、そのまま出題材料になります。

何を、いくつ、いくらで — 取引条件とインコタームズ2020が分けているもの

契約書に書き込む条件は、品質、数量、価格、受渡し、決済といった項目に分かれます。品質は「どう決めるか」と「いつの時点を基準にするか」の2段階で考えます。決め方には見本売買、銘柄売買、規格売買、仕様書売買のほか、農産物などで使うFAQ(平均中等品質)やGMQ(適商品質)といった標準品売買があり、時点には船積品質条件と陸揚品質条件があります。

数量では単位の取り違えに注意します。重量トンには英トン、米トン、メトリックトンがあり、容積で測る容積トンとは別物です。ばら積み貨物のように正確な数量を積めない貨物には過不足容認条項を置きます。数量も船積数量条件と陸揚数量条件のどちらを採るかで、輸送中の目減りを誰が負担するかが変わります。品質と数量に共通して「船積時か陸揚時か」という軸があると気づけば、覚える量は半分になります。

そして価格条件の中心がインコタームズです。2020年版では11の規則があり、あらゆる輸送手段に使えるEXW、FCA、CPT、CIP、DAP、DPU、DDPの7規則と、海上および内陸水路輸送専用のFAS、FOB、CFR、CIFの4規則に分かれます。この「7つと4つ」の線引きを覚えるのが第一段階で、コンテナ貨物にFOBを使うのは本来の想定と合わないという論点もここから派生します。

第二段階は、規則ごとに「危険がいつ売主から買主へ移るか」と「費用をどこまで売主が負担するか」を分けて見ることです。この2つは一致する規則もあれば、ずれる規則もあります。代表例がCIFで、危険は本船に積み込まれた時点で買主に移る一方、売主は仕向港までの運賃と保険料を負担します。「保険を手配するのは売主なのに、危険を負っているのは買主」という構造です。CIPも同じ構造ですが、危険が移るのは最初の運送人に引き渡した時点で、CIFとは移転点が違います。さらにインコタームズ2020では付保水準にも差が付き、CIFはICC(C)相当が既定、CIPはICC(A)相当が求められます。表は縦に11規則、横に「危険の移転時点」「運賃の負担」「保険の手配義務」「輸出通関」「輸入通関」を並べると、規則同士の差だけが浮かび上がります。

運ぶ — 船と航空、そしてB/Lの種類が意味すること

条件が決まったら、実際に運ぶ段取りです。海上輸送では、決まった航路を定期的に走る定期船と、その都度契約する不定期船を区別します。コンテナ貨物では、1荷主で満載するFCLと小口貨物を混載するLCLの違いが重要で、FCLはCY(コンテナ・ヤード)、LCLはCFS(コンテナ・フレート・ステーション)に搬入するという対応で覚えます。在来船では、荷役費用の負担を定めるバース・タームやFIOといった運賃条件が登場します。

運送分野の主役は船荷証券、すなわちB/Lです。B/Lには運送契約の証拠、貨物の受取証、有価証券という3つの性格があり、このうち有価証券であることが決定的です。貨物を引き取るには原本が必要で、裏書によって譲渡できるため、貨物が航海中でも権利を移転できます。信用状決済がB/Lを担保として成り立っているのも、この性質があるからです。

出題では区分の名前が並びます。本船へ積み込まれたことを示す船積船荷証券と、受け取っただけの受取船荷証券。異状の記載(リマーク)がない無故障船荷証券と、記載がある故障付船荷証券。荷受人を特定した記名式と、裏書で流通する指図式。信用状取引で銀行が求めるのは原則として船積済みかつ無故障のものである、という結び付きまで押さえます。

一方、海上運送状(SWB)や航空運送状(Air Waybill)は有価証券ではありません。貨物の受取証ではありますが、これらと引き換えに貨物を渡す仕組みではないため、荷受人は書類の到着を待たずに引き取れます。航空貨物や近距離の海上輸送で「貨物のほうが書類より先に着いてしまう」問題を避けるために使う、という理由まで理解すると、B/Lとの性質差が定着します。

事故に備える — 貨物海上保険の担保範囲と、その他の保険

輸送中の事故に備えるのが貨物海上保険で、担保範囲は新協会貨物約款のICC(A)、ICC(B)、ICC(C)という3つの条件で表します。(A)がもっとも広く、原則としてすべての危険を担保します。(B)と(C)は担保する危険を列挙する方式で、(B)には地震や噴火、海水の浸入による濡れ損などが含まれる一方、(C)は沈没・座礁・衝突・火災といった重大事故に絞られます。旧約款のオール・リスクス、分損担保、分損不担保がそれぞれ(A)(B)(C)に対応するという読み替えも押さえます。

戦争危険やストライキ危険はいずれの条件でも原則として担保されないため、必要なら特約として付けます。損害の分類も押さえどころで、全損と分損、分損のうち一方の当事者だけが負担する単独海損と、船と積荷の共同の危険を避けるための処分による損害を関係者で分担する共同海損を区別します。座礁した船を軽くするために積荷を投げ荷する、という例で覚えると差が印象に残ります。

金額の慣行も1問になります。CIF価格の110パーセントを保険金額とするのが通常で、上乗せ分は買主の希望利益に相当します。誰が保険を掛ける義務を負うかはインコタームズで決まるため、保険は価格条件と往復して確認すると効率的です。範囲には貿易保険やPL保険など、海上保険以外の備えも含まれます。

代金を回収する — 信用状(L/C)の仕組みと、L/Cを使わない決済

貿易取引の決済は、大きく送金による決済と荷為替手形による決済に分かれます。送金には前払いと後払いがあり、前払いなら輸出者は安全ですが輸入者が危険を負い、後払いならその逆です。この「どちらか一方が相手を信用するしかない」状態をやわらげるのが荷為替手形決済です。

荷為替手形決済のうち、銀行の支払確約が付かないのがD/PとD/Aです。D/Pは手形の支払と引き換えに船積書類を渡す方式、D/Aは引受けと引き換えに渡す方式で、D/Aは輸入者が支払前に貨物を引き取れるぶん輸出者の負う危険が大きくなります。「PはPayment、AはAcceptance」と原語で結び付けておくと、英語科目でも同じ知識がそのまま効きます。

そして信用状(L/C)は、輸入者の取引銀行が輸出者に対して支払を確約する仕組みです。輸入者の依頼で発行銀行がL/Cを発行し、輸出地の通知銀行を通じて輸出者に届きます。輸出者は船積み後、条件どおりの書類をそろえて買取銀行に持ち込み、代金を受け取ります。発行銀行の信用に不安があれば、別の銀行が支払を重ねて確約する確認信用状を使います。「誰が誰に何を約束しているか」を線でつないだ図を1枚作ると、当事者名を入れ替えた問題に強くなります。

信用状取引の大原則は、銀行が扱うのは貨物ではなく書類だという点です。信用状統一規則(UCP600)のもとで、銀行は提示された書類が信用状の条件に文面上合致しているかだけを審査します。だからこそ、条件との食い違い(ディスクレ)があると支払を受けられません。対処には、書類を作り直す、アメンドを依頼する、保証状(L/G)を差し入れて買い取ってもらう、発行銀行へ照会する(ケーブル・ネゴ)といった選択肢があり、場面ごとの使い分けが問われます。

輸出側の時系列 — 信用状の点検から船積み、代金回収まで

ここからは手続きを時系列で追います。輸出者の仕事は、信用状を受け取ったところから始まります。まずL/Cの内容を契約と照合し、船積期限や有効期限、要求書類に無理があればアメンドを依頼します。この点検を後回しにすると、船積み後にディスクレが判明して代金回収が滞ります。

  • 信用状を受領し、契約内容と食い違いがないか点検する(必要ならアメンドを依頼)
  • 外国為替及び外国貿易法や輸出貿易管理令に基づき、輸出承認・輸出許可の要否を判定する
  • 船会社や航空会社に船腹予約(ブッキング)を入れる
  • 貨物を保税地域などに搬入し、通関業者を通じて輸出申告を行う
  • 税関の輸出許可を受けたのち、在来船は船積指図書に基づいて本船へ積み込む(コンテナ貨物のCY・CFSへの搬入は、前段の保税地域への搬入にあたる工程)
  • 船会社からB/Lの交付を受ける
  • インボイス、パッキングリスト、B/L、保険証券、原産地証明書などの船積書類をそろえる
  • 為替手形を振り出し、船積書類を添えて銀行に買取(ネゴ)を依頼する

この流れで混乱しやすいのが、似た用語の順序です。輸出承認は外国為替及び外国貿易法などに基づく規制品目の事前手続き、「輸出の許可」には2種類あることに注意してください。外為法48条1項に基づく経済産業大臣の輸出許可(輸出貿易管理令別表第1のリスト規制品目が対象)と、関税法67条に基づく税関長の輸出許可(輸出申告と検査を経て与えられる)です。「承認は外為法、許可は税関」という二分では捉えられません。また輸出申告は保税地域等への搬入前でも行えますが、輸出許可は原則として搬入後になります(搬入後の申告が原則とされているのは輸入申告のほうです)。

書類は、名称だけでなく「誰が作り、誰に渡すか」をセットにします。インボイスとパッキングリストは輸出者が作成し、B/Lは船会社、保険証券は保険会社が発行し、原産地証明書は商工会議所などが発給します。作成者を答えさせる問題は繰り返し出るため、書類名の一覧に作成者の欄を足しておくだけで得点が安定します。

輸入側の時系列 — 信用状発行から引取り、関税の納付まで

輸入者側の時系列は、輸出者より一足先に始まります。契約が成立したら取引銀行に信用状の発行を依頼し、必要に応じて担保を差し入れます。規制品目であれば輸入承認を取得し、貨物の到着を待ちます。ここまでが事前手続きで、貨物が着いてからは引取りと納税が中心になります。

  • 信用状発行依頼書を作成し、発行銀行に信用状の発行を依頼する(必要に応じて担保を差入れ)
  • 規制品目であれば輸入承認を取得する
  • 船会社からの到着案内(アライバル・ノーティス)を受け取る
  • 発行銀行で手形の決済または引受けを行い、船積書類を受け取る
  • B/Lを船会社に提出し、荷渡指図書(D/O)の交付を受ける
  • 貨物を保税地域に搬入し、輸入(納税)申告を行う
  • 関税や消費税などを納付し、輸入許可を受けて貨物を引き取る

B/Lが貨物より遅れて到着することがあり、そのときは銀行の連帯保証を付けた保証状(L/G)を船会社に差し入れて先に引き取る、保証状渡しという方法をとります。原本が届いたら提出して保証状を回収するところまでがセットです。B/Lと引き換えでなければ貨物を渡さない原則があるからこそ、この例外が必要になる、という理屈で覚えます。

通関では税額の計算が論点です。関税の課税価格は原則として輸入港までの運賃や保険料を含む取引価格をもとに決まり、関税率には基本税率、暫定税率、協定税率、特恵税率、経済連携協定に基づくEPA税率があります。適用には順序の考え方があり、原産地証明書などの要件を満たしてはじめて特恵税率やEPA税率を使えます。消費税は関税額を含めた金額を課税標準とするため、関税と消費税で課税標準が異なる点にも注意します。

外国為替相場 — 建て方と、実務で使うレートの種類

決済と通関のどちらにも関わるのが外国為替相場です。まず建て方の区別があり、外国通貨1単位を自国通貨いくらで表すのが自国通貨建て、逆が外国通貨建てです。次に銀行が提示するレートで、電信売相場(TTS)は銀行が顧客に外貨を売るときのレート、電信買相場(TTB)は銀行が顧客から外貨を買うときのレートで、その中間が仲値(TTM)にあたります。

どちらを使うかは立場で決まります。輸入者は代金を支払うために外貨を銀行から買うのでTTS、輸出者は受け取った外貨を銀行に売るのでTTB、という向きです。「売」「買」はいつも銀行から見た言い方だ、という一点を押さえるだけで、この種の問題は取り違えなくなります。

為替変動に備える先物予約も、レートと同じ場面の用語として押さえます。なお関税の課税価格を円に換算する相場は所定の期間の相場によるという扱いで、決済に使うレートとは別の話です。

貿易実務英語は「単語帳」ではなく「型」で攻める

貿易実務英語は32問50点で、200点満点のうちの4分の1を占めます。合格基準が80%である以上、ここを落とすと貿易実務科目でほぼ満点が必要になり、現実的ではありません。出題は語群選択式20題が英単語等の意味、三答択一式10題が英文和訳、三答択一式2題(10点)が英文解釈という構成で、英作文はありません。書ける必要はなく見て選べればよい、という点は負担を下げてくれます。

前半の軸は英文ビジネス・レターです。レターヘッド、日付、受信人住所、件名、頭語、本文、結語、署名という構成要素の並び順と、書式上の約束事が問われます。そのうえで、引合い、申込、注文、注文請け、船積案内、督促、クレームといった場面ごとの定型表現を覚えます。場面ごとに短い文例を1通ずつ持っておき、その文例を丸ごと記憶するのが結局は早道です。語群選択式で落としやすいのは、意味は分かるのに空欄へ入る語形が選べないつまずき方で、原因は単語を単体で覚えていることにあります。前置詞や動詞との結び付きごと句で覚えれば、選択肢を見た瞬間に絞り込めます。

後半の軸は英文の貿易書類と重要英単語です。インボイス、パッキングリスト、B/L、信用状の英文を見て、どの欄が何を示すかを判断させる問題が出ます。覚えておきたい語には荷受人を指すconsignee、荷送人を指すshipper、着荷通知先を指すnotify party、手形名宛人を指すdrawee、手形期間を指すtenor、書類の不一致を指すdiscrepancy、超過保管料を指すdemurrageなどがあり、略語の正式名称もあわせて確認されます。立場が逆になる語は必ず対で覚えてください。

収録625問を分野別に見る

ここまで時系列で追ってきた内容が、実際の問題数としてどう分布するのかを見ておきます。ケンテイラボが収録している貿易実務検定C級の対策問題625問を、本サイト独自に11の分野へ分類したのが次の表です(協会が公表している出題区分そのものではありません)。分野名、収録問題数、構成比、分野ごとの学習ポイントを並べています。学習の順序や、直前期に重点を置く分野を決める目安として使ってください。

収録問題11分野の内訳と比重

ケンテイラボでは貿易実務検定C級の収録問題を11の分野に分けて整理しています (学習しやすさを優先した本サイト独自の区分で、実施団体が公表している 出題区分そのものではありません)。収録している625問を分野別に集計すると、 最も問題数が多いのは「④ 取引条件III 貿易運送」の60問(全体の9.6%)、 最も少ないのは「⑤ 取引条件IV・V 貨物海上保険・その他の保険」の54問(同8.6%)です。上位3分野だけで全体の28.6%を占めるため、 ここを先に固めるかどうかが得点の土台になります。

分野ごとの学習負荷を、収録問題の集計から見る

もう一つ、収録問題そのものから集計した指標も載せておきます。次の表は、分野ごとの「数値を含む問題の割合」と「問題文の平均文字数」です。数値を含む割合が高い分野は、日数や割合、金額といった数字の暗記が得点に直結します。平均文字数が長い分野は状況設定を読み解く問題が多く、時間配分の面で負担が大きい傾向があります。

分野別の学習タイプ(収録625問の集計)

ケンテイラボに収録している貿易実務検定C級の問題を分野別に集計し、 「問題文または選択肢に数値が登場する問題の割合」と「問題文の平均文字数」を出しました。 数値の割合が高い分野は具体的な数字の暗記が得点を左右しやすく、 低い分野は用語の理解や文章の読み取りが中心になる傾向があります。

この試験でもっとも数値の比率が高いのは「① 国際貿易体制と貿易の全体像」で22%、 もっとも低いのは「⑨ 輸入手続II 引取り・関税納付・外国為替相場」で2%でした。 また問題文がもっとも長いのは「④ 取引条件III 貿易運送」の平均47字で、 設問を読み解く負担が大きい分野といえます。

  • ① 国際貿易体制と貿易の全体像55問/数値を含む問題 22%/問題文 平均44
  • ② マーケティング・取引交渉・契約書55問/数値を含む問題 16%/問題文 平均38
  • ③ 取引条件I・II 品質/数量/価格・インコタームズ59問/数値を含む問題 17%/問題文 平均37
  • ④ 取引条件III 貿易運送60問/数値を含む問題 3%/問題文 平均47
  • ⑤ 取引条件IV・V 貨物海上保険・その他の保険54問/数値を含む問題 7%/問題文 平均37
  • ⑥ 取引条件VI 代金決済57問/数値を含む問題 12%/問題文 平均32
  • ⑦ 輸出手続I 信用状受領〜船積み58問/数値を含む問題 10%/問題文 平均40
  • ⑧ 輸出手続II・輸入手続I 代金回収・信用状発行57問/数値を含む問題 18%/問題文 平均38
  • ⑨ 輸入手続II 引取り・関税納付・外国為替相場55問/数値を含む問題 2%/問題文 平均33
  • ⑩ 英文ビジネス・レター 基礎・基本表現60問/数値を含む問題 5%/問題文 平均23
  • ⑪ 英文ビジネス文書・貿易重要英単語55問/数値を含む問題 4%/問題文 平均34

数値の比率が高い分野は、数字を単独で覚えるより 「どの制度の・何の基準か」とセットで整理すると定着しやすくなります。 比率が低い分野は、似た用語同士の違いを説明できる状態を目指すと得点が安定します。

学習スケジュールのモデル

学習期間は前提知識によって大きく変わるため、以下はあくまで目安です。共通するのは、最初に取引の流れを通しで頭に入れてから細部に降りるという順序と、英語科目を後回しにしないという2点です。合格基準が80%である以上、直前期に「まだ触れていない分野」が残っている状態は避けたいところです。

貿易実務が未経験の場合

テキストの通読から入りますが、1周目は用語をすべて覚えようとせず、取引の流れをつかむことに集中します。2周目で分野ごとに用語を詰め、インコタームズと保険条件、決済方法については自分の手で表を作ります。表を作る作業そのものが暗記になるので、既製の表を眺めるより効果が高い方法です。

  • 序盤:テキストを流れ重視で通読し、取引の全体像を1枚の図にする
  • 中盤:インコタームズ2020、ICC(A)(B)(C)、決済方法の3つを自作の表で固める
  • 中盤以降:分野別の問題演習で、覚えた用語が場面と結びついているかを確認する
  • 終盤:英語科目の定型表現と重要英単語を毎日少しずつ回す
  • 直前期:時間を計って通しで解き、合計160点の水準を安定させる

期間としては2〜3か月程度を見込む人が多いようですが、1日に確保できる時間によって幅があります。週あたりの学習時間から逆算し、テキスト2周と問題演習3周が収まるように配置してください。

貿易の実務経験がある場合

実務で貿易に触れている場合、担当業務の分野は既知でも担当外に穴が残ります。輸出担当なら輸入通関と関税、輸入担当なら信用状の買取や船積書類の作成、といった具合です。通読よりも、最初に分野別の問題を一巡して穴の位置を特定するほうが効率的です。

  • 序盤:分野別に問題を解き、正答率の低い分野を洗い出す
  • 中盤:穴のあった分野だけテキストに戻り、用語の定義と手続きの主体を確認する
  • 中盤以降:社内の呼称と試験で使われる用語のずれを潰す
  • 終盤:英語科目と、普段扱わない書類の英文に時間を割く
  • 直前期:全分野を通しで解き、どの分野も8割を超える状態に近づける

実務経験者が落とし穴にはまりやすいのは、自社で使っている条件や慣行を一般則だと思い込む点です。普段CIFしか扱っていないと、DAPやDPUの費用負担を感覚で答えて外します。期間は短く見積もれることが多いものの、「知っている」分野ほど定義に戻る時間を取ってください。

ケンテイラボの625問でどう仕上げるか

ケンテイラボでは、貿易実務検定C級の対策問題を全625問・11分野で無料公開しています。登録は不要で、パソコンからもスマートフォンからも同じように使えます。本試験がWeb方式であることを考えると、画面上で問題文を読んで選ぶ形式に慣れておく意味もあります。学習段階に応じた使い方は次のとおりです。

  • 学習初期:①から⑨までを番号順に解き、取引の時系列に沿って知識を並べる
  • 学習中期:正答率が低かった分野だけを繰り返し、用語の取り違えを潰す
  • 学習中期:⑩と⑪の英語分野を毎日少量ずつ回し、定型表現を定着させる
  • 学習後期:分野をまたいでランダムに解き、場面から用語を引き出す練習をする
  • 直前期:全625問を通しで解き、どの分野も8割を安定して超える状態にする

特に意識したいのは、③のインコタームズ、⑤の保険条件、⑥の決済方法という「表で覚える3分野」と、⑦から⑨までの手続きの流れです。前者は取り違えると連鎖的に失点し、後者は用語の順序が問われますが、一度整理してしまえば安定した得点源になります。取引の一本道を通したうえで演習を重ね、合計160点の基準を超える状態を目指してください。

実際に問題を解いて知識を定着させよう

ケンテイラボでは貿易実務検定C級の問題を無料で練習できます。

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