第89問冷媒蒸気の圧縮方法による圧縮機の分類として、容積式に含まれるものはどれか。
- A往復式
- B遠心式
- Cターボ式
- Dインペラ式
往復動(レシプロ)、スクリュー、スクロール、遠心式といった圧縮機の種類と構造、開放形・半密閉形・密閉形の違いを押さえる分野。ピストン押しのけ量と冷媒循環量の関係、すきま容積による体積効率の低下、圧力比が上がったときに体積効率や成績係数がどう変化するかが頻出。容量制御では、アンローダによる段階制御、回転速度制御、スクリュー圧縮機のスライド弁が問われる。あわせて、潤滑油の圧力保護、始動時や運転中の液戻り(液圧縮)を防ぐ注意点、油分離器や均圧管の役割も出題される。似た装置の名称が多いため、形式ごとに構造・特徴・制御方法を対応させて整理したい。
この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。
クイズモードで挑戦 →正解:B.動力を伝えるための軸がケーシングを貫通するため、シャフトシールが必要である。
開放圧縮機は軸が外部に突き出ているため、冷媒の漏れを防ぐシャフトシール(軸封装置)が必要である。
この問題の解説ページを開く →正解:C.電動機の巻線に使用される銅がアンモニアによって腐食されるため。
電動機の巻線に銅が使用されていると、アンモニアがこれを腐食してしまうため、密閉式の圧縮機は採用できない。
この問題の解説ページを開く →正解:D.ケーシングをボルトで締め付けており、ボルトを外せば内部の点検や修理が可能である。
半密閉圧縮機はケーシングがボルト留めされており、分解して内部の点検や修理が可能である。
この問題の解説ページを開く →正解:B.シリンダ中心からずれた中心をもつ回転子が回転運動を行って圧縮する。
回転ピストン式のロータリー圧縮機は、シリンダ中心から偏心した回転子(ロータ)の回転によって圧縮を行う。
この問題の解説ページを開く →正解:C.固定スクロールと旋回スクロールの間にできた圧縮空間の容積を、渦巻きの中心に向かって縮小させる。
スクロール圧縮機は、渦巻状の固定スクロールと旋回スクロールの間の圧縮空間を縮小させて圧縮する。
この問題の解説ページを開く →正解:D.往復圧縮機と比べて振動が少なく、遠心式と比べて高い圧力比での使用に適している。
スクリュー圧縮機は振動が少なく高圧力比に適しており、大量の冷媒蒸気を吸い込めるためヒートポンプ等に利用される。
この問題の解説ページを開く →正解:A.高速回転する羽根車に冷媒を吸入させ、遠心力による速度エネルギーを圧力エネルギーに変換する。
遠心式圧縮機は、羽根車(インペラ)の高速回転によって冷媒に速度を与え、それを圧力エネルギーに変換して圧縮する。
この問題の解説ページを開く →正解:D.(ピストン押しのけ量 × 体積効率) ÷ 吸込み蒸気の比体積
冷媒循環量は、実際の吸込み蒸気量(ピストン押しのけ量×体積効率)を吸込み蒸気の比体積で除して求められる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.蒸気の圧縮に必要な圧縮動力 ÷ 実際の圧縮機の駆動に必要な軸動力
機械効率は、蒸気の圧縮に必要な圧縮動力を、圧縮機駆動の軸動力(圧縮動力+機械的摩擦損失動力)で割った値である。
この問題の解説ページを開く →正解:A.吸込み圧力が低いほど吸込み蒸気の比体積が大きくなり、冷媒循環量は減少する。
吸込み圧力が低い(または過熱度が大きい)ほど吸込み蒸気の比体積は大きくなり、結果として冷媒循環量は減少する。
この問題の解説ページを開く →正解:B.実際の成績係数は、理論冷凍サイクルの成績係数に断熱効率と機械効率を乗じたものである。
実際の圧縮機では損失があるため、実際の成績係数は理論サイクルの成績係数に断熱効率と機械効率をかけ合わせて求められる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.温度差が大きくなると断熱効率と機械効率が小さくなり、実際の成績係数は大きく低下する。
温度差が大きくなると圧力比が大きくなり、断熱効率と機械効率が小さくなるため、実際の成績係数は低下する。
この問題の解説ページを開く →正解:D.シリンダの吸込み弁を開放して圧縮できない状態にし、作動気筒数を段階的に減らす。
多気筒往復圧縮機のアンローダは、吸込み弁を強制的に開放してアンロード状態にし、作動気筒数を段階的に減らす。
この問題の解説ページを開く →正解:A.潤滑油の油圧が正常値に上がるまでアンロード状態で運転し、始動時の負荷軽減装置として機能する。
多気筒圧縮機は、始動時に油圧が上がるまでアンロード状態で運転され、アンローダが負荷軽減装置としての役割を担う。
この問題の解説ページを開く →正解:B.スライド弁の動きによって吸込みガスの一部を戻し、容量を無段階に調節できる。
スクリュー圧縮機はスライド弁を油圧シリンダで動かすことで、往復式と異なり容量を無段階に調節することができる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.電動機の電源周波数を変化させて回転速度を下げ、ピストン押しのけ量を小さくして冷凍能力を低下させる。
インバータは電動機の電源周波数を変化させて回転速度を調節し、冷媒循環量を増減させて容量を無段階に制御する。
この問題の解説ページを開く →正解:A.電動機始動時の大きな電流により、巻線に異常な温度上昇を招き焼損するおそれがある。
始動時には大きな電流が流れるため、頻繁な始動・停止は電動機の巻線の異常な温度上昇や焼損を招くおそれがある。
この問題の解説ページを開く →正解:D.圧縮から吐出しの行程でガスが吸込み側に逆流し、体積効率が低下して冷凍能力が下がる。
吸込み弁に漏れがあると、圧縮中にガスが吸込み側に逆流し、実際の圧縮ガス量が減少して体積効率と冷凍能力が低下する。
この問題の解説ページを開く →正解:B.高温のガスがシリンダ内に漏れて絞り膨張し、吸い込まれた蒸気の過熱度が大きくなる。
吐出し弁から漏れると、高温高圧のガスがシリンダ内に戻って過熱蒸気となり、吸込み蒸気の過熱度や吐出しガス温度を上昇させる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.ピストンの上側に潤滑油が上がる油上がりが多くなり、熱交換器の伝熱が悪くなる。
オイルリングはシリンダ内壁の油をかき落とす働きがあるため、摩耗すると油上がりが増え、凝縮器等での伝熱を阻害する。
この問題の解説ページを開く →正解:D.クランクシャフトの駆動と連動して回転するため、回転数が非常に少ないときは十分な油圧を得られない。
ギヤポンプはクランクシャフトの駆動と連動してギヤを回転させるため、低回転数では潤滑に足りる油圧を得られない。
この問題の解説ページを開く →正解:A.冷媒液が潤滑油に多量に溶け込んで油の粘度を低下させ、潤滑不良を招く。
フルオロカーボン冷媒等で液戻りが生じると、冷媒液が油に溶け込んで粘度を低下させ、潤滑不良を招く。
この問題の解説ページを開く →正解:B.圧縮機の停止中に油温が低く、冷媒が油に多量に溶け込んだ状態で始動したとき。
停止中の油温が低いと冷媒が油に溶け込む割合が大きくなり、その状態で始動すると圧力が下がり油中の冷媒が急激に気化して泡立つ。
この問題の解説ページを開く →正解:C.圧縮機からの油上がりが多くなり、油圧が下がって潤滑不良を招く。
オイルフォーミングで油が激しく泡立つと、シリンダへ油が持ち去られる油上がりが増大し、油圧低下や潤滑不良を招く。
この問題の解説ページを開く →正解:A.次の吸入で吸い込まれる蒸気量がシリンダ容積より少なくなり、体積効率を低下させる。
トップクリアランスに残った高圧ガスがピストン下降時に再膨張するため、吸い込める蒸気量が減少し体積効率が下がる。
この問題の解説ページを開く →正解:D.容積式に区分され、家庭用エアコンや冷蔵庫などの小形圧縮機によく用いられる。
ロータリー圧縮機は容積式の回転式に分類される。遠心式ではなく、またネジ状ロータを使うのはスクリュー圧縮機である。
この問題の解説ページを開く →正解:B.コンプレッションリングはピストン上部に取り付けられ、シリンダ内の気密性を保つ働きをする。
気密性を保つコンプレッションリングが上部、油をかき落とすオイルリングが下部に取り付けられる。
この問題の解説ページを開く →正解:C.半密閉圧縮機および全密閉圧縮機は、電動機がケーシング内に一体として収められているためシャフトシールは不要である。
密閉式(全密閉および半密閉)は電動機と圧縮機がケーシング内に直結しているため、軸が貫通せずシャフトシールは不要である。
この問題の解説ページを開く →正解:D.圧縮機の断熱効率が小さくなるほど、実際の圧縮機吐出しガスの比エンタルピーは大きくなる。
実際の圧縮では損失があるため等比エントロピー線上からずれ、断熱効率が悪くなるほど圧縮後の比エンタルピーは大きくなる。
この問題の解説ページを開く →