FASS検定 ① 資産Ⅰ(売掛債権・買掛債務・在庫)

売掛債権・買掛債務・棚卸資産といった運転資本に関わる会計実務を学ぶ分野です。請求・回収・支払のサイクル、与信管理、貸倒引当金の見積り、棚卸資産の評価方法(先入先出・移動平均など)や評価損の計上が頻出テーマです。日常の取引フローと会計処理の対応関係を意識すると理解が進みます。具体的な取引を仕訳に落とし込む練習を繰り返し、債権債務管理の実務感覚を身につけましょう。

この分野の問題40問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

クイズモードで挑戦 →

1従来の企業会計原則における収益認識の基本的な考え方として最も適切なものはどれか。

  1. A発生主義
  2. B現金主義
  3. C実現主義
  4. D修正主義
正解と解説を見る

正解:C実現主義

従来の企業会計原則では、収益は財貨または用役の移転と対価の成立により実現した時点で認識する考え方(実現主義)が基本とされます。なお、現行の収益認識基準では、顧客への支配移転に応じて収益を認識します。

この問題の解説ページを開く →

2実現主義に基づく売上の計上基準として最も一般的なものはどれか。

  1. A出荷基準
  2. B販売基準
  3. C検収基準
  4. D引渡基準
正解と解説を見る

正解:B販売基準

実現主義は具体的には販売基準として適用されます。

この問題の解説ページを開く →

3商品の販売代金を回収するまでの売上債権の管理を行う行為を何と呼ぶか。

  1. A与信管理
  2. B債権回収管理
  3. C内部統制管理
  4. D残高消込管理
正解と解説を見る

正解:A与信管理

販売行為から入金までの債権管理を指します。

この問題の解説ページを開く →

4売上の計上漏れを防ぐための管理として不適切なものはどれか。

  1. A売掛金の残高管理
  2. B定期的な実地棚卸
  3. C利益率の極端な推移の確認
  4. D預金通帳の自動記帳
正解と解説を見る

正解:D預金通帳の自動記帳

預金通帳の記帳は直接的に売上の計上漏れを防ぐ手段とはなりません。

この問題の解説ページを開く →

5売上の計上基準のうち、顧客に納入した商品等の数量・品質等を検査・確認した時点を売上計上日とするものを何と呼ぶか。

  1. A出荷基準
  2. B引渡基準
  3. C検収基準
  4. D契約基準
正解と解説を見る

正解:C検収基準

納入後に検査を行う検収基準の説明です。

この問題の解説ページを開く →

6売掛債権の管理において、得意先ごとの入金確認作業のことを何と呼ぶか。

  1. A消込作業
  2. B回収処理
  3. C残高証明
  4. D未収管理
正解と解説を見る

正解:A消込作業

入金データと売掛金データを紐づける作業を消し込みと呼びます。

この問題の解説ページを開く →

7与信管理の目的として最も適切なものはどれか。

  1. A売上高の最大化
  2. B貸倒損失の未然防止
  3. C販路の拡大
  4. D在庫回転率の向上
正解と解説を見る

正解:B貸倒損失の未然防止

与信管理は取引先の信用リスクを評価し、貸倒れを防ぐために行います。

この問題の解説ページを開く →

8売上値引きに関する説明として最も適切なものはどれか。

  1. A品質不良による売上控除
  2. B早期入金による債権免除
  3. C販売実績に応じた報奨金
  4. D取引先への支払利息
正解と解説を見る

正解:A品質不良による売上控除

品質不良や破損による代金控除を指します。

この問題の解説ページを開く →

9売上割引きの性格として最も適切なものはどれか。

  1. A売上原価の減少
  2. B金融上の費用
  3. C販売促進費
  4. D貸倒引当金の戻入
正解と解説を見る

正解:B金融上の費用

早期入金に対する利息相当額であるため、金融上の費用として扱います。

この問題の解説ページを開く →

10貸倒引当金の計上において、債権の区分として存在しないものはどれか。

  1. A一般債権
  2. B貸倒懸念債権
  3. C破産更生債権等
  4. D流動負債債権
正解と解説を見る

正解:D流動負債債権

一般債権、貸倒懸念債権、破産更生債権等の3区分が正しい分類です。

この問題の解説ページを開く →

11貸倒引当金が貸借対照表上の資産の部に表示される形式として適切なものはどれか。

  1. A負債としての表示
  2. B評価勘定による控除形式
  3. C総額による表示
  4. D営業外費用としての表示
正解と解説を見る

正解:B評価勘定による控除形式

貸倒引当金は金銭債権の評価勘定として控除形式で資産の部に表示されます。

この問題の解説ページを開く →

12滞留債権への対応において、法的な拘束力はないが心理的なプレッシャーを与える手段として適切なものはどれか。

  1. A内容証明郵便
  2. B民事訴訟の提起
  3. C差押えの実行
  4. D支払督促の申立
正解と解説を見る

正解:A内容証明郵便

内容証明は債権の拘束力はありませんが、法的手続きの意思表示として利用されます。

この問題の解説ページを開く →

13与信管理を行う際の原則として適切なものはどれか。

  1. A一度設定した与信限度は変更しない
  2. B与信管理は営業部門のみで行う
  3. C定期的に見直す必要がある
  4. D全取引先を一律の限度額にする
正解と解説を見る

正解:C定期的に見直す必要がある

取引先の状況変化に応じて定期的に見直す必要があります。

この問題の解説ページを開く →

14売上割戻し(リベート)の計上時期として原則的な考え方はどれか。

  1. A支払った事業年度
  2. B通知を受けた事業年度
  3. C販売日の属する事業年度
  4. D決算確定日
正解と解説を見る

正解:C販売日の属する事業年度

契約内容に基づき、販売日の属する事業年度の損金となるのが原則です。

この問題の解説ページを開く →

15内部統制の観点から売上値引きを行う際の推奨される対応はどれか。

  1. A口頭での承認
  2. B営業担当者による単独処理
  3. C上長の承認と証憑照合
  4. D現金での返金
正解と解説を見る

正解:C上長の承認と証憑照合

不正防止のため、申請書の提出と上長の承認、および証憑照合が必要です。

この問題の解説ページを開く →

16購買業務の管理目的として最も適切なものはどれか。

  1. A単価の最低化のみを追求する
  2. B発注の手間を簡略化する
  3. C適正な品質・価格・時期を確保する
  4. D仕入先の数を制限する
正解と解説を見る

正解:C適正な品質・価格・時期を確保する

品質・価格・納期のバランス確保が重要です。

この問題の解説ページを開く →

17買掛金の計上基準として最も望ましいとされるものはどれか。

  1. A発注基準
  2. B納品基準
  3. C検収基準
  4. D支払い基準
正解と解説を見る

正解:C検収基準

品質チェックや動作確認が伴う検収基準が、多くの企業で推奨されます。

この問題の解説ページを開く →

18買掛金の計上に関する内部統制上の配慮として適切なものはどれか。

  1. A発注担当者が検収作業も行う
  2. B仕入計上担当と支払担当を分離する
  3. C経理担当者が発注も行う
  4. D全ての購買を同じ担当者が行う
正解と解説を見る

正解:B仕入計上担当と支払担当を分離する

不正防止のため、計上と支払いの担当者を分けるべきです。

この問題の解説ページを開く →

19買掛金の決済において、二重支払いを防ぐための手法として適切なものはどれか。

  1. A支払依頼書を作成する
  2. B請求書に支払済印を押印する
  3. C銀行振込みを利用する
  4. D仕入先台帳を更新する
正解と解説を見る

正解:B請求書に支払済印を押印する

支払済みの印を押すことで、重複支払いのミスを回避できます。

この問題の解説ページを開く →

20仕入先との債務残高照合が不一致の場合の対応として最も適切なものはどれか。

  1. A不一致分を無視して処理する
  2. B原因を追求し手順を見直す
  3. C買掛金勘定を直接修正する
  4. D仕入先からの連絡を待つ
正解と解説を見る

正解:B原因を追求し手順を見直す

不一致の原因を解明し、再発防止策を講じることが重要です。

この問題の解説ページを開く →

21買掛金の調査において「架空仕入れ」の可能性が疑われる兆候はどれか。

  1. A滞留債務の長期化
  2. B支払サイトの変更
  3. C仕入先の倒産
  4. D返品処理の遅れ
正解と解説を見る

正解:A滞留債務の長期化

滞留買掛金は記帳ミスだけでなく、架空仕入れの兆候である可能性があります。

この問題の解説ページを開く →

22仕入割引きの損益計算書における区分として適切なものはどれか。

  1. A営業外費用
  2. B営業外収益
  3. C販売費
  4. D特別利益
正解と解説を見る

正解:B営業外収益

仕入割引きは早期支払いの対価であり、金融上の収益であるため営業外収益です。

この問題の解説ページを開く →

23仕入値引きと仕入割戻しの仕訳方法として認められているのはどちらか。

  1. A直接控除法と間接控除法
  2. B総額表示法と純額表示法
  3. C実現主義と発生主義
  4. D個別評価法と平均法
正解と解説を見る

正解:A直接控除法と間接控除法

直接控除法と間接控除法が一般的な仕訳方法です。

この問題の解説ページを開く →

24買掛金の管理において、仕入先ごとに期日別債務管理表を作成する主な目的はどれか。

  1. A在庫金額の確定
  2. B支払予定と未払状況の把握
  3. C利益率の計算
  4. D納期の調整
正解と解説を見る

正解:B支払予定と未払状況の把握

支払サイトや支払予定を管理し、資金繰りを適正にするために活用します。

この問題の解説ページを開く →

25仕入割戻しの一般名称として使われる言葉はどれか。

  1. Aリベート
  2. Bキャッシュバック
  3. C売上割引
  4. D営業外収益
正解と解説を見る

正解:Aリベート

仕入割戻しは一般的にリベートと呼ばれます。

この問題の解説ページを開く →

26在庫管理の手段として「帳簿上の数値と実際の現物残高を照合する」作業を何と呼ぶか。

  1. A現物管理
  2. B帳簿管理
  3. C実地棚卸
  4. D入出庫管理
正解と解説を見る

正解:C実地棚卸

実地棚卸は現物を実際に数えて確認する手続きです。

この問題の解説ページを開く →

27棚卸資産の評価方法のうち、受け入れのつど平均単価を算出する方法はどれか。

  1. A先入先出法
  2. B移動平均法
  3. C総平均法
  4. D最終仕入原価法
正解と解説を見る

正解:B移動平均法

受入れのつど平均単価を更新していくのが移動平均法の特徴です。

この問題の解説ページを開く →

28在庫管理において、帳簿残高と実地棚卸残高に差異が生じた場合の一般的な対応はどれか。

  1. A帳簿を無視する
  2. B実地棚卸残高に合わせる
  3. C帳簿残高を優先する
  4. D原因が不明なら何もしない
正解と解説を見る

正解:B実地棚卸残高に合わせる

差異がある場合は実地棚卸の結果に合わせ、必要であれば費用処理します。

この問題の解説ページを開く →

29在庫管理における棚卸減耗損の性質として適切なものはどれか。

  1. A収益の減少
  2. B棚卸資産の評価益
  3. C費用処理項目
  4. D負債の増加
正解と解説を見る

正解:C費用処理項目

帳簿上の残高と実地棚卸の結果に差異があり、原因が不明な場合の費用処理です。

この問題の解説ページを開く →

30棚卸資産の払出方法において、先に受け入れたものから順に払い出したとみなす方法はどれか。

  1. A先入先出法
  2. B移動平均法
  3. C総平均法
  4. D最終仕入原価法
正解と解説を見る

正解:A先入先出法

先に仕入れたものが先に出ていくという仮定に基づく方法です。

この問題の解説ページを開く →

31在庫が過少な状態にあることのデメリットとして適切なものはどれか。

  1. A管理費用の増大
  2. B商品の陳腐化
  3. C販売機会の損失
  4. D保管費用の発生
正解と解説を見る

正解:C販売機会の損失

在庫がないことで注文に対応できず、売上の機会を失います。

この問題の解説ページを開く →

32在庫管理における「年齢管理」の目的はどれか。

  1. A在庫数量の過不足確認
  2. B在庫期間に基づく品質低下の把握
  3. C仕入コストの算定
  4. D利益率の向上
正解と解説を見る

正解:B在庫期間に基づく品質低下の把握

数量だけでなく、在庫として滞留している期間を確認して品質リスクを管理します。

この問題の解説ページを開く →

33最終仕入原価法の計算で用いる単価はどれか。

  1. A期中の平均単価
  2. B期末直近の仕入単価
  3. C期首の単価
  4. D最も安い仕入単価
正解と解説を見る

正解:B期末直近の仕入単価

最終仕入原価法は、期末に最も近い時期の仕入単価を期末在庫評価に用います。

この問題の解説ページを開く →

34実地棚卸の主な目的として存在しないものはどれか。

  1. A数量の確定
  2. B在庫品質の確認
  3. C帳簿残高の照合
  4. D販売価格の決定
正解と解説を見る

正解:D販売価格の決定

実地棚卸は資産の量や状態の確認であり、価格決定を行う場ではありません。

この問題の解説ページを開く →

35在庫管理において「適正在庫」を保つことの主なメリットはどれか。

  1. A仕入回数の増加
  2. B管理コストの最大化
  3. Cコスト最小化と機会損失の防止
  4. D過剰在庫の確保
正解と解説を見る

正解:Cコスト最小化と機会損失の防止

在庫コストと販売機会損失をバランスよく管理するのが適正在庫です。

この問題の解説ページを開く →

36買掛金の残高確認作業として不適切な証憑はどれか。

  1. A納品書
  2. B請求書
  3. C注文書控え
  4. D見積書
正解と解説を見る

正解:D見積書

見積書は取引の合意前のものであり、買掛金の事実を確認する証憑には適しません。

この問題の解説ページを開く →

37売上値引きに関する内部牽制として不適切なものはどれか。

  1. A申請書の提出
  2. B上長による承認
  3. C現金での直接返金
  4. D売掛金との相殺
正解と解説を見る

正解:C現金での直接返金

現金での返金は不正の温床となる可能性があるため、銀行振込み等が推奨されます。

この問題の解説ページを開く →

38買掛金の支払管理において、内部統制上推奨される体制はどれか。

  1. A検収担当者が支払も行う
  2. B計上担当と支払担当を分離する
  3. C営業部門が支払も行う
  4. D経理部がすべての購買を決定する
正解と解説を見る

正解:B計上担当と支払担当を分離する

職務分掌を行うことで不正を防止します。

この問題の解説ページを開く →

39適正在庫管理の「数量面」での検証手順として正しいものはどれか。

  1. A基準数量と実在庫を比較する
  2. B仕入先からの請求額を確認する
  3. C売上原価を算出する
  4. D評価損を計上する
正解と解説を見る

正解:A基準数量と実在庫を比較する

事前に定めた基準と実際の数量を比較し、超過の有無を確認します。

この問題の解説ページを開く →

40実地棚卸で差異が生じた際、帳簿残高を修正する理由はどれか。

  1. A税務上の要件であるため
  2. B実在する資産残高を正しく反映させるため
  3. C売上を増やすため
  4. D在庫を減らすため
正解と解説を見る

正解:B実在する資産残高を正しく反映させるため

実地棚卸高(実在残高)を会計データに反映させることで、正確な残高を管理します。

この問題の解説ページを開く →
FASS検定の全分野一覧へ戻る