クレーン・デリック運転士(学科) ① クレーン・デリックの概要と構造

学科科目「クレーン及びデリックに関する知識」の入口となる分野です。天井クレーン・橋形クレーン・ジブクレーン・アンローダなどの種類と各部の名称、ガイデリック・スチフレッグデリック・ジンポールといったデリックの形式、そしてつり上げ荷重・定格荷重・定格速度・作業半径・揚程といった用語の定義を押さえます。用語の定義は法令や力学の分野でも前提として繰り返し出てくるため、ここでの取り違えが後の失点に直結します。構造では走行・横行・巻上げの三つの運動と、ガーダ・サドル・トロリの位置関係を図でつかんでおくと理解が早くなります。

この分野の問題36問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

クイズモードで挑戦 →

1クレーン等安全規則上、クレーンに該当する要件として正しいものはどれか。

  1. A動力を用いて荷をつり上げ、つり上げ荷重が0.5t以上であること。
  2. B人力を用いて荷をつり上げ、つり上げ荷重が0.5t以上であること。
  3. C動力を用いて荷をつり上げ、つり上げ荷重が0.5t未満であること。
  4. D定置式であれば、人力・動力の区別なくつり上げ荷重が0.5t以上であること。
正解と解説を見る

正解:A動力を用いて荷をつり上げ、つり上げ荷重が0.5t以上であること。

クレーンの定義は動力で荷をつり上げ、水平に運搬する機械装置で、0.5t以上であることが要件。

この問題の解説ページを開く →

2デリックの定義として正しいものはどれか。

  1. A原動機が本体に内蔵されており、マストやブームを有すること。
  2. B原動機が別置されており、マストまたはブームを有すること。
  3. C原動機が別置されており、必ず旋回機能を備えていること。
  4. D原動機が本体に内蔵されており、水平運搬を目的としていること。
正解と解説を見る

正解:B原動機が別置されており、マストまたはブームを有すること。

デリックは動力により荷をつり上げることを目的とし、マストまたはブームがあり原動機が別置されている。

この問題の解説ページを開く →

3「定格荷重」の説明として正しいものはどれか。

  1. Aクレーンの構造・材料に応じて負荷させることができる最大の荷重。
  2. Bそのときの状態において負荷させることができる最大の荷重からつり具の質量を差し引いたもの。
  3. Cそのときの状態において負荷させることができる最大の荷重につり具の質量を加えたもの。
  4. Dクレーンの最大のつり上げ能力を示し、ただ1つだけ存在する荷重。
正解と解説を見る

正解:Bそのときの状態において負荷させることができる最大の荷重からつり具の質量を差し引いたもの。

定格荷重は、そのときのジブの傾斜やトロリ位置に応じて負荷できる最大の荷重からつり具の質量を引いたもの。

この問題の解説ページを開く →

4「つり上げ荷重」と「定格荷重」の関係式として正しいものはどれか。

  1. Aつり上げ荷重=定格荷重-つり具の質量
  2. Bつり上げ荷重=定格荷重+つり具の質量
  3. C定格荷重=つり上げ荷重+つり具の質量
  4. Dつり上げ荷重=定格荷重×安全率
正解と解説を見る

正解:Bつり上げ荷重=定格荷重+つり具の質量

つり上げ荷重は定格荷重につり具の質量を加えたもの。

この問題の解説ページを開く →

5クレーンにおける「スパン」とは何を指すか。

  1. A走行レールの中心から反対側の走行レール中心までの水平距離。
  2. B走行レールの端から端までの全体の長さ。
  3. Cガーダの先端から反対側のガーダ先端までの距離。
  4. Dトロリの可動範囲を示す走行レールの全幅。
正解と解説を見る

正解:A走行レールの中心から反対側の走行レール中心までの水平距離。

スパンは走行レール中心間の水平距離のこと。

この問題の解説ページを開く →

6「寄り」の定義として正しいものはどれか。

  1. Aつり具の旋回中心と走行レール中心間の最小水平距離。
  2. Bつり具の横行停止位置と走行レール中心間の最小水平距離。
  3. Cガーダの長さとトロリの移動範囲の差。
  4. Dクレーンガーダ端部と走行レールの距離。
正解と解説を見る

正解:Bつり具の横行停止位置と走行レール中心間の最小水平距離。

寄りとは、天井クレーン等のつり具の横行停止位置と走行レール中心間の最小水平距離をいう。

この問題の解説ページを開く →

7天井クレーンの「普通型」に含まれるものはどれか。

  1. Aレードルクレーン
  2. Bクラブトロリ式天井クレーン
  3. C旋回式天井クレーン
  4. D滑り出し式天井クレーン
正解と解説を見る

正解:Bクラブトロリ式天井クレーン

普通型天井クレーンにはトロリ式とホイスト式が含まれる。

この問題の解説ページを開く →

8クラブトロリ式天井クレーンの特徴として正しいものはどれか。

  1. A巻上装置と横行装置を機械室に設けている。
  2. B巻上装置と横行装置をクラブフレームに備え、ガーダの2本のレールを横行する。
  3. Cガーダの上をトロリが移動するが、巻上装置はガーダに固定されている。
  4. D電気ホイストがガーダの下を移動する。
正解と解説を見る

正解:B巻上装置と横行装置をクラブフレームに備え、ガーダの2本のレールを横行する。

クラブトロリ式はクラブフレームに巻上・横行装置を備え、2本のレール上を横行する。

この問題の解説ページを開く →

9ロープトロリ式天井クレーンの特徴として正しいものはどれか。

  1. Aトロリの質量がクラブトロリ式より重い。
  2. Bワイヤロープの磨耗や横行時の荷振れが少ない。
  3. Cトロリに巻上・横行装置が全て設置されており、ガーダ上にレールが不要である。
  4. Dトロリの質量が軽くクレーン全体の質量も軽いが、荷振れなどの欠点がある。
正解と解説を見る

正解:Dトロリの質量が軽くクレーン全体の質量も軽いが、荷振れなどの欠点がある。

ロープトロリ式は質量が軽いが、ワイヤロープの磨耗や荷振れが欠点。

この問題の解説ページを開く →

10製鉄用天井クレーンの一種である「レードルクレーン」の説明として正しいものはどれか。

  1. A鍛造材料を回すためのクレーンである。
  2. B高温で溶けた鉄を入れる大なべをつるための特殊フックを備えている。
  3. C原料を装入受台に運ぶためのクレーンである。
  4. D焼入れのための早巻下げ装置を有するクレーンである。
正解と解説を見る

正解:B高温で溶けた鉄を入れる大なべをつるための特殊フックを備えている。

レードルクレーンは、高温で溶けた鉄を入れるレードルをつるための特殊フックを備えている。

この問題の解説ページを開く →

11ジブクレーンの「ジブ」の説明として正しいものはどれか。

  1. Aデリックにおいて荷をつるために突き出した腕。
  2. Bクレーンの一端を支点として、荷をつるために斜めまたは水平に突き出した腕。
  3. Cクレーンのガーダに沿って移動する台車。
  4. D荷を水平に運搬するための走行軌道。
正解と解説を見る

正解:Bクレーンの一端を支点として、荷をつるために斜めまたは水平に突き出した腕。

ジブはクレーンの腕、ブームはデリックの腕。

この問題の解説ページを開く →

12低床ジブクレーンの主な設置場所として適切なものはどれか。

  1. A機械工場の天井部
  2. B埠頭や岸壁
  3. C高層ビルの建設現場内部
  4. D倉庫の棚の間
正解と解説を見る

正解:B埠頭や岸壁

低床ジブクレーンは主に埠頭や岸壁の荷役に使用される。

この問題の解説ページを開く →

13「クライミング式ジブクレーン」のフロアークライミング方式の説明として正しいものはどれか。

  1. A一定の長さのマストを引上げて躯体に固定し、旋回体をマスト最上部にクライミングさせる。
  2. Bマストを工事の進行に応じて継ぎ足して旋回架構をせり上げる。
  3. C塔形の構造物の上に固定されたジブを動かす。
  4. D走行する台車の上に旋回体を設置する。
正解と解説を見る

正解:A一定の長さのマストを引上げて躯体に固定し、旋回体をマスト最上部にクライミングさせる。

フロアークライミング方式は一定長さのマストを引上げ躯体に固定し旋回体を最上部に昇降させる。

この問題の解説ページを開く →

14つち形クレーンの名称の由来として正しいものはどれか。

  1. Aクレーンの形が槌(ハンマー)に似ているため。
  2. B脚がクレーンを支える姿が槌を打つ姿に似ているため。
  3. C塔状構造物の上に水平ジブが旋回する形がハンマーに似ているため。
  4. D荷を移動させる様子が槌を振るう姿に似ているため。
正解と解説を見る

正解:C塔状構造物の上に水平ジブが旋回する形がハンマーに似ているため。

塔状構造物の上に旋回する水平ジブを備え、その形がハンマーに似ているため。

この問題の解説ページを開く →

15ダブルリンク式引込みクレーンの特徴として正しいものはどれか。

  1. Aジブ先端のシーブを水平移動させるため、3つのジブを組み合わせた構造である。
  2. Bジブと連動するレバーによりワイヤロープを繰り出す構造である。
  3. C先端ジブ後部に曲線加工を施した支持ロープを使用する。
  4. Dジブを固定したままトロリだけを移動させる。
正解と解説を見る

正解:Aジブ先端のシーブを水平移動させるため、3つのジブを組み合わせた構造である。

ダブルリンク式は3つのジブの組合せでジブ先端を水平移動させる。

この問題の解説ページを開く →

16橋形クレーンの「カンチレバー」の説明として正しいものはどれか。

  1. A走行レールの外側に張り出したガーダの部分。
  2. B橋形クレーンの脚を支えるための補強材。
  3. Cガーダの下部に取り付けられた制動用の緩衝装置。
  4. Dクレーンの脚とガーダを連結するためのピン。
正解と解説を見る

正解:A走行レールの外側に張り出したガーダの部分。

カンチレバーは走行レールの外側に張り出したガーダ部分。

この問題の解説ページを開く →

17アンローダの説明として正しいものはどれか。

  1. A機械工場での重量物の運搬を専門とする。
  2. B建築工事において材料を屋上に運搬する。
  3. Cばら物を船から陸揚げすることを専門とする。
  4. Dコンテナの積み下ろしのみを専門とする。
正解と解説を見る

正解:Cばら物を船から陸揚げすることを専門とする。

アンローダはばら物(チップ、穀物、石炭等)の陸揚げ専門クレーン。

この問題の解説ページを開く →

18ケーブルクレーンの軌索式ケーブルクレーンとはどのようなものか。

  1. A塔が円弧状のレールの上を走行するもの。
  2. B両方の塔が走行するものである。
  3. Cメインロープが固定塔またはアンカーの間に張ったレールロープを走行する。
  4. D橋形構造物にケーブルを張り、トロリを横行させる。
正解と解説を見る

正解:Cメインロープが固定塔またはアンカーの間に張ったレールロープを走行する。

軌索式はメインロープがレールロープを走行する形式。

この問題の解説ページを開く →

19テルハ(モノレールホイスト)の特徴として正しいものはどれか。

  1. A走行、旋回、起伏の3運動が可能である。
  2. B複数のガーダを横行するトロリを備えている。
  3. C走行レールが不要で、どこでも移動できる。
  4. DI形鋼の梁にホイストを吊り下げ、横行と荷の上げ下げを行う。
正解と解説を見る

正解:DI形鋼の梁にホイストを吊り下げ、横行と荷の上げ下げを行う。

テルハはI形鋼の梁に吊り下げ、横行と上げ下げのみを行う。

この問題の解説ページを開く →

20スタッカークレーンの主な作業機能として正しいものはどれか。

  1. A旋回、起伏、巻上げ。
  2. B巻上げ、横行、旋回。
  3. Cフォーキング、昇降、走行。
  4. D起伏、引込み、走行。
正解と解説を見る

正解:Cフォーキング、昇降、走行。

スタッカークレーンはフォーキング、昇降、走行を行う。

この問題の解説ページを開く →

21ジブクレーンで、ジブの傾斜角を変えて作業半径を変える運動を何というか。

  1. A起伏
  2. B旋回
  3. C横行
  4. D走行
正解と解説を見る

正解:A起伏

ジブの傾斜角を変えて作業半径を変える運動を起伏という。

この問題の解説ページを開く →

22ガイデリックの旋回範囲として正しいものはどれか。

  1. A最大180度
  2. B最大240度
  3. C最大360度
  4. D最大270度
正解と解説を見る

正解:C最大360度

ガイデリックは最大360度旋回が可能。

この問題の解説ページを開く →

23スチフレッグデリックの旋回範囲として正しいものはどれか。

  1. A最大180度
  2. B最大270度
  3. C最大360度
  4. D最大240度
正解と解説を見る

正解:D最大240度

スチフレッグデリックはステーにより240度に制限される。

この問題の解説ページを開く →

24ガイデリックのガイロープの数として正しいものはどれか。

  1. A3本以上
  2. B4本以上
  3. C5本以上
  4. D6本以上
正解と解説を見る

正解:D6本以上

ガイデリックは6本以上のガイロープで支持される。

この問題の解説ページを開く →

25スチフレッグデリックのブームとマストの長さの関係として正しいものはどれか。

  1. Aブームの方が短い。
  2. Bマストの方が長い。
  3. Cブームの方が長い。
  4. D長さは同じである。
正解と解説を見る

正解:Cブームの方が長い。

スチフレッグデリックのブームはマストよりも長いものが使われる。

この問題の解説ページを開く →

26ワイヤロープの「普通より」の説明として正しいものはどれか。

  1. Aストランドのより方向とロープのより方向が同じである。
  2. B1よりの長さが長い。
  3. C素線がロープ軸に対して傾斜している。
  4. Dストランドのより方向とロープのより方向が反対である。
正解と解説を見る

正解:Dストランドのより方向とロープのより方向が反対である。

普通よりは反対、ラングよりは同じ。

この問題の解説ページを開く →

27ワイヤロープの「ラングより」の特徴として正しいものはどれか。

  1. Aキンクしにくい。
  2. B素線がロープ軸に平行である。
  3. C耐磨耗性に優れるが、自転性が大きい。
  4. D1よりの長さが短い。
正解と解説を見る

正解:C耐磨耗性に優れるが、自転性が大きい。

ラングよりは耐磨耗性に優れるが、自転性が大きくキンクしやすい。

この問題の解説ページを開く →

28ワイヤロープの「安全率」の計算式として正しいものはどれか。

  1. A切断荷重 ÷ 荷重の最大値
  2. B荷重の最大値 ÷ 切断荷重
  3. C切断荷重 ÷ 断面積
  4. D荷重の最大値 ÷ 断面積
正解と解説を見る

正解:A切断荷重 ÷ 荷重の最大値

安全率は切断荷重を荷重の最大値で割った値。

この問題の解説ページを開く →

29デリックの巻上用ワイヤロープの安全率として正しいものはどれか。

  1. A3.5以上
  2. B4以上
  3. C5以上
  4. D6以上
正解と解説を見る

正解:D6以上

デリックの巻上・起伏用は6以上。

この問題の解説ページを開く →

30ドラムに取り付けるワイヤロープの端末処理方法で最も効率が高いものはどれか。

  1. Aクリップ止め
  2. Bアイスプライス
  3. Cくさび止め
  4. D合金止め
正解と解説を見る

正解:D合金止め

合金止めは効率100%で最も高い。

この問題の解説ページを開く →

31クレーンにおける「捨巻き」の定義として正しいものはどれか。

  1. Aドラムに2巻以上残すこと。
  2. Bドラムに2巻以上のロープを巻きつけること。
  3. Cロープの端末処理を確実にするための予備巻き。
  4. Dロープの摩耗を防ぐための保護巻き。
正解と解説を見る

正解:Aドラムに2巻以上残すこと。

ドラムに2巻以上残すことで、取付部への負荷を減らす。

この問題の解説ページを開く →

32フックブロックの「外れ止め装置」の役割として正しいものはどれか。

  1. A巻過防止のため。
  2. B荷の回転を防止するため。
  3. C玉掛用ワイヤロープが外れないようにするため。
  4. Dフックの磨耗を防ぐため。
正解と解説を見る

正解:C玉掛用ワイヤロープが外れないようにするため。

外れ止め装置はワイヤロープ等の脱落防止用。

この問題の解説ページを開く →

33リフチングマグネットの安全装置に関する記述として正しいものはどれか。

  1. A安全装置があれば荷の下への立ち入りは自由である。
  2. B荷の下への立ち入りは常に禁止されている。
  3. Cリフチングマグネットは常に安全装置が必要であり、なければ使用できない。
  4. D停電に備えた非常用電源装置などがある。
正解と解説を見る

正解:D停電に備えた非常用電源装置などがある。

不意の停電に備えたバッテリ(非常用電源)などが用いられる。

この問題の解説ページを開く →

34コンテナクレーンの専用つり具であるスプレッダの説明として正しいものはどれか。

  1. Aツイストロックを作動させて着脱操作ができる。
  2. Bコンテナのサイズに関わらず一定のサイズである。
  3. C荷の下への立ち入りを制限する機能がある。
  4. Dコンテナを吸着して保持する。
正解と解説を見る

正解:Aツイストロックを作動させて着脱操作ができる。

スプレッダはツイストロックにより遠隔操作でコンテナを着脱する。

この問題の解説ページを開く →

35ジブクレーンおよびデリックの起伏装置の安全装置として正しいものはどれか。

  1. A荷重が定格荷重を超えた時に作動するリミットスイッチ。
  2. B揚程の上限を超えた時に作動するリミットスイッチ。
  3. C最大および最小作業半径を超えた時に作動するリミットスイッチ。
  4. D走行の限界を超えた時に作動するリミットスイッチ。
正解と解説を見る

正解:C最大および最小作業半径を超えた時に作動するリミットスイッチ。

起伏装置には作業半径の制限用リミットスイッチが必要。

この問題の解説ページを開く →

36マストステップの接合部が球形座になっている理由として正しいものはどれか。

  1. Aマストの回転をスムーズにするため。
  2. Bマストの長さを調整するため。
  3. Cマストを強固に固定するため。
  4. D荷をつったときのマストの傾きを容易にし、無理を生じさせないため。
正解と解説を見る

正解:D荷をつったときのマストの傾きを容易にし、無理を生じさせないため。

球形の座はマストの傾きを許容し、無理な力をかけないため。

この問題の解説ページを開く →
クレーン・デリック運転士(学科)の全分野一覧へ戻る