eco検定(環境社会検定試験) 化学物質・放射性物質

化学物質や放射性物質による環境・健康への影響を学ぶ分野です。有害化学物質の管理(PRTR制度等)、化学物質に関する国際的な取り組み、放射性物質や放射線の基礎、これらのリスク管理の考え方が問われます。専門的な内容を含みますが、何がリスクとなり、どのように管理・規制されているかという観点で整理することが重要です。制度や用語を、関連する環境問題や健康影響と結びつけて押さえると理解しやすくなります。

この分野の問題26問を、選択肢・正解・解説つきで掲載しています。まず自分で解答を考えてから「正解と解説を見る」を開いて答え合わせをしてください。

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1881962年に著書「沈黙の春」で化学物質の環境汚染について警告した人物は誰か。

  1. Aレイチェル・カーソン
  2. Bセオドア・ルーズベルト
  3. Cグロ・ハルレム・ブルントラント
  4. Dドネラ・メドウズ
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正解:Aレイチェル・カーソン

レイチェル・カーソンは1962年に「沈黙の春」を著し、化学物質の環境汚染に警告を出しました。

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189化学物質のリスクの大きさを評価する基本的な考え方として、正しい組み合わせはどれか。

  1. A有害性 × ばく露量
  2. B毒性の強さ × 生産量
  3. C揮発性 × 環境中濃度
  4. D残留性 × 生物濃縮度
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正解:A有害性 × ばく露量

化学物質のリスクは、物質固有の「有害性」と、生体内に取り込まれる「ばく露量」の掛け合わせで評価されます。

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190化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)が制定される契機となった1968年の事件はどれか。

  1. A四日市ぜんそく事件
  2. B水俣病事件
  3. Cカネミ油症事件
  4. D足尾銅山鉱毒事件
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正解:Cカネミ油症事件

1968年に発生したカネミ油症事件を契機として、1973年に化審法が制定されました。

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191PFOS・PFOA・PFHxSを含むPFASに関する説明として、適切なものはどれか。

  1. A自然界で容易に分解されるため蓄積しない
  2. B特定の工業地域のみで局地的に使用されている
  3. C有害性が低いため国際的な規制の対象外である
  4. DPFOS・PFOA・PFHxSは化学的に安定で、国内で製造・輸入等が原則禁止されている
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正解:DPFOS・PFOA・PFHxSは化学的に安定で、国内で製造・輸入等が原則禁止されている

PFASには多数の物質があります。このうちPOPs条約の廃絶対象等となったPFOS・PFOA・PFHxSは、化審法の第一種特定化学物質に指定され、製造・輸入等が原則禁止されています。

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1922001年に採択され、PCBやDDTなどの残留性有機汚染物質の削減や廃絶に向けた国際的な条約はどれか。

  1. Aワシントン条約
  2. Bバーゼル条約
  3. Cストックホルム条約(POPs条約)
  4. Dロッテルダム条約
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正解:Cストックホルム条約(POPs条約)

POPs条約は、残留性有機汚染物質(POPs)の廃絶・削減を目的として2001年に採択されました。

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193EUで2007年に導入され、化学物質を製造または輸入する事業者に対して有害性や用途等の登録を義務づける規則は何か。

  1. AREACH規則
  2. BRoHS指令
  3. CWEEE指令
  4. DPRTR制度
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正解:AREACH規則

REACH規則は、化学物質の登録、評価、認可、制限に関するEUの規則で、情報開示を大きく進展させました。

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194日本の化学物質排出把握管理促進法(化管法)を構成する2つの柱となる制度の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  1. AREACH制度 と RoHS制度
  2. Bアセスメント制度 と ISO制度
  3. Cエコマーク制度 と LCA制度
  4. DPRTR制度 と SDS制度
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正解:DPRTR制度 と SDS制度

化管法は、排出量等の把握・公表を行う「PRTR制度」と、有害性等の情報を提供する「SDS制度」を柱としています。

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195水銀の健康・環境リスクを低減するため、特定の水銀添加製品の製造・輸出入禁止などを規定した条約はどれか。

  1. A水俣条約
  2. Bウィーン条約
  3. Cジュネーブ条約
  4. Dラムサール条約
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正解:A水俣条約

2013年に熊本県で採択された水俣条約は、水銀による健康リスクや環境リスクの低減を目的としています。

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196放射性物質が放射線を出す能力(放射能)の強さを表す単位はどれか。

  1. Aシーベルト(Sv)
  2. Bグレイ(Gy)
  3. Cカロリー(cal)
  4. Dベクレル(Bq)
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正解:Dベクレル(Bq)

ベクレル(Bq)は放射能の強さを表す単位です。シーベルト(Sv)は人体への影響の大きさを表します。

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197放射性物質が人体や環境に与える影響に関する説明として、最も不適切なものはどれか。

  1. A放射性物質は放射線を放出して安定な状態に変わろうとする
  2. B放射線は物質を透過する際に原子や分子から電子を分離させる作用がある
  3. C放射線が作り出すイオンが人体の細胞を傷つけるおそれがある
  4. D放射性物質は時間経過に関わらず放射能の強さが一定である
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正解:D放射性物質は時間経過に関わらず放射能の強さが一定である

放射性物質は時間とともに自然に崩壊・減衰し、放射能の強さは時間の経過とともに弱まっていきます。

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1982011年の福島第一原子力発電所事故で大気中に放出された主な放射性物質のうち、環境への長期的な影響が懸念されているものはどれか。

  1. Aヨウ素131
  2. Bストロンチウム90
  3. Cセシウム137
  4. Dプルトニウム239
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正解:Cセシウム137

セシウム137は半減期が約30年と長く、事故から時間が経過した後の放射線量の多くを占めています。

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199福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質による環境汚染に対処するため、2011年8月に新たに成立した法律はどれか。

  1. A環境基本法
  2. B放射性物質汚染対処特措法
  3. C原子力災害対策特別措置法
  4. D廃棄物処理法
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正解:B放射性物質汚染対処特措法

従来の環境法規では施設外の一般環境への適用が想定されていなかったため、放射性物質汚染対処特措法が制定されました。

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200日本における食品中の放射性物質の基準値について、一般食品に設定されている年間1mSvを超えないための基準値はどれか。

  1. A10 Bq/kg
  2. B50 Bq/kg
  3. C100 Bq/kg
  4. D500 Bq/kg
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正解:C100 Bq/kg

食品衛生法における基準値は、一般食品が100Bq/kg、乳児用食品や牛乳が50Bq/kg、飲料水が10Bq/kgとされています。

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201放射性物質汚染対処特措法に基づき、国が直轄で処理することとされた「指定廃棄物」の基準となる放射能濃度はどれか。

  1. A8,000 Bq/kgを超えるもの
  2. B10,000 Bq/kgを超えるもの
  3. C100,000 Bq/kgを超えるもの
  4. D1,000 Bq/kgを超えるもの
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正解:A8,000 Bq/kgを超えるもの

放射能濃度が8,000Bq/kgを超える廃棄物は「指定廃棄物」とされ、国が直轄で処理することになりました。

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202福島県内の警戒区域等で行われた除染作業の費用負担の仕組みとして、正しいものはどれか。

  1. A全額を国費で負担する
  2. B地方自治体が全額を負担する
  3. C東京電力が費用を負担する
  4. D被災した住民が均等に負担する
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正解:C東京電力が費用を負担する

放射性物質による汚染の除染費用は、事故を起こした事業者である東京電力が負担する仕組みとなっています。

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203福島県内で発生した除染土壌や高濃度の放射性廃棄物を、県外処分されるまでの間、保管するための施設はどれか。

  1. A最終処分場
  2. B地層処分施設
  3. C特定復興再生拠点
  4. D中間貯蔵施設
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正解:D中間貯蔵施設

県内の除染土壌等は、福島第一原発の周辺に設置された中間貯蔵施設に搬入して保管され、30年以内に県外処分されることになっています。

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204高レベル放射性廃棄物を人間や環境から超長期にわたって隔離するため、深い地中に閉じ込める処分方法は何か。

  1. A海洋投棄処分
  2. B宇宙空間処分
  3. C浅地中トレンチ処分
  4. D地層処分
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正解:D地層処分

高レベル放射性廃棄物は数万年に及ぶ安全確保が必要なため、深い地中に閉じ込める「地層処分」が採られます。

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205日本において、高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地を探す主体として、2000年に設立された組織はどれか。

  1. A原子力発電環境整備機構(NUMO)
  2. B原子力規制委員会(NRA)
  3. C日本原子力研究開発機構(JAEA)
  4. D国際原子力機関(IAEA)
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正解:A原子力発電環境整備機構(NUMO)

2000年の法律に基づき、高レベル放射性廃棄物の地層処分を推進する主体としてNUMOが設立されました。

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2062020年以降、高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に向けた初期段階の調査である「文献調査」が実施・受諾された自治体が含まれる都道府県はどこか。

  1. A青森県と新潟県
  2. B北海道と佐賀県
  3. C福島県と茨城県
  4. D福井県と静岡県
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正解:B北海道と佐賀県

2020年に北海道の寿都町と神恵内村で文献調査が開始され、2024年には佐賀県の玄海町も受諾しました。

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207使用済み核燃料から再び核燃料の原料を取り出して利用する、日本が長年推進してきた政策方針を何というか。

  1. Aプルサーマル計画
  2. B核燃料サイクル
  3. Cダイレクトディスポーザル
  4. D乾式キャスク貯蔵
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正解:B核燃料サイクル

使用済み核燃料を再処理して有用な物質を取り出し、再び燃料として利用する方針を核燃料サイクルと呼びます。

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208日本における使用済み核燃料の貯蔵において、より安全性の高い方法として青森県むつ市に建設された施設で採用されている方式はどれか。

  1. A湿式プール貯蔵
  2. B乾式貯蔵(キャスク)
  3. C地下空洞貯蔵
  4. Dガラス固化貯蔵
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正解:B乾式貯蔵(キャスク)

特別な容器(キャスク)に入れて空冷する乾式貯蔵はプール貯蔵よりも安全性が高いとされ、むつ市の中間貯蔵施設で採用されています。

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209世界における高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する状況として、最も適切なものはどれか。

  1. A世界のすべての国が再処理を諦め、直接処分に移行している
  2. Bどの国も処分地選定に着手できておらず、技術開発の段階にとどまっている
  3. Cフィンランドではすでに地層処分場の建設許可が下り作業が進んでいる
  4. D放射性廃棄物の海洋投棄が国際的に再び容認されつつある
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正解:Cフィンランドではすでに地層処分場の建設許可が下り作業が進んでいる

フィンランドでは2015年に政府が地層処分場の建設許可を発給し、操業開始に向けた作業が進んでいます。

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210化学物質のリスクコミュニケーションにおける重要な姿勢として、最も適切なものはどれか。

  1. A専門家が一方的に安全性を宣言し住民を説得すること
  2. B行政が非公開でリスク評価を行い結果だけを通知すること
  3. C情報を共有し、意見交換や対話を通じてリスクを低減すること
  4. D企業の利益を最優先し、リスク情報を最小限に留めること
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正解:C情報を共有し、意見交換や対話を通じてリスクを低減すること

リスクコミュニケーションでは、情報発信だけでなく、双方向のコミュニケーションにより関係者と信頼関係を築くことが重要です。

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2112023年に採択された、SAICMの後継となる国際的な化学物質管理の枠組みの略称はどれか。

  1. AGFC
  2. Bバーゼル条約
  3. Cモントリオール議定書
  4. Dパリ協定
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正解:AGFC

GFC(Global Framework on Chemicals:化学物質に関するグローバル枠組み)は、SAICMの後継として2023年9月に採択された、自主的な国際枠組みです。

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212日本の化学物質管理に関し、2022年5月の労働安全衛生規則等の改正で導入・強化された取り組みはどれか。

  1. Aすべての化学物質の製造の全面禁止
  2. Bリスクアセスメント対象物へのばく露を事業者が最小限度にする義務
  3. C労働者個人の責任による保護具の完全購入義務化
  4. D化学物質を取り扱う全工場の海外移転の推進
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正解:Bリスクアセスメント対象物へのばく露を事業者が最小限度にする義務

令和4年厚生労働省令第91号による改正により、リスクアセスメント対象物へのばく露を最小限度にする義務が2023年4月から、濃度基準値が設定された物質について基準値以下とする義務が2024年4月から施行されました。

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213福島第一原子力発電所事故の被ばくに関する影響と対策の記述として、不適切なものはどれか。

  1. A事故直後は放射性プルームによる初期被ばくに注意が必要であった
  2. B時間経過後は環境中の放射性物質からの外部被ばくが問題となった
  3. C農産物を通じた食物経由の内部被ばくを防ぐため暫定規制値が設けられた
  4. D避難指示が解除された地域では放射能が完全に消滅している
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正解:D避難指示が解除された地域では放射能が完全に消滅している

避難指示が解除された地域でも放射能が完全に消滅したわけではなく、被ばく低減のための除染等の対策を経て解除されています。

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