2026/09/13

景品規制と誤認表示で迷わないネットマーケティング検定の法規整理

総付景品と一般懸賞・共同懸賞の限度額、不正競争防止法と商標法の守備範囲、個人データの第三者提供の例外まで、ネットマーケティング検定で実際に問われている法規の論点を1行ずつ並べた早見表です。

執筆:ケンテイラボ編集部(資格試験対策アプリ開発・運営)

ネットマーケティング検定の関連法規は、出題範囲では知的財産・不正アクセス禁止法・個人情報保護法・不正競争防止法・景品表示法、ウイルス作成罪・その他関連法の5つの小項目に分かれています。隣の制度と数字や用語が似ていて取り違えやすいのが難所です。

この記事は、ケンテイラボが収録している603問のうち、⑧関連法規の93問と⑦各種ポリシー・コンプライアンスの69問で実際に扱われている論点を、隣の制度と並べて1行で引ける形にまとめたものです。収録問題では景品表示法に13問、不正競争防止法に16問、不正アクセス禁止法に8問が言及しています。検定の出題論点の整理であり、個別の事案の当てはめを示すものではありません。

景品類の限度額は懸賞か総付かで読む表が変わる

  • 一般懸賞:取引価額5,000円未満は最高額が取引価額の20倍、5,000円以上は10万円。総額はいずれも売上予定総額の2%以内
  • 共同懸賞:一定の地域の小売業者・サービス業者の相当多数や商店街などが共同で実施するもの。最高額は取引価額に関わらず30万円、総額は3%以内
  • 総付景品:懸賞によらず全員にもれなく提供するもの。取引価額1,000円未満は200円、1,000円以上は取引価額の10分の2
  • 立入検査の拒否:1年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金

限度額は消費者庁の景品規制の説明で確認できます。

優良誤認・有利誤認・その他の誤認表示の振り分け

  • 優良誤認表示:品質・規格など商品やサービスの内容について、実際よりも著しく優良だと誤認させる表示
  • 有利誤認表示:価格やその他の取引条件について、実際よりも著しく有利だと誤認させる表示
  • その他誤認されるおそれのある表示:原産国以外の国旗などを商品に表示する

商品等表示は不正競争防止法、登録した標章は商標法

  • 周知表示混同惹起行為:需要者の間に広く認識されている他人の商品等表示と同一・類似の表示を使い、混同を生じさせる
  • 著名表示冒用行為:他人の著名な表示を自己の表示として使用する。混同の有無を問わない点が周知表示との違い
  • 商品形態模倣行為:日本国内で最初に販売された日から3年以内の商品の形態を模倣する
  • ドメイン名の不正取得等:他人の特定商品等表示と同一・類似のドメイン名を、不正の利益を得る目的や損害を加える目的で取得・保有・使用する
  • 限定提供データ:IDなどで管理しつつ相手方を限定して提供する、相当量蓄積・管理された情報(2018年改正で追加)
  • 商標権:設定登録の日から10年。更新登録の申請により何度でも更新できる

個人データの第三者提供は原則と例外を対で押さえる

  • 原則:あらかじめ本人の同意を得ないで個人データを第三者に提供してはならない
  • オプトアウト:一定の措置を講じて個人情報保護委員会へ届け出れば同意なく提供できる。ただし要配慮個人情報は対象外。2022年4月施行の改正で、不正取得された個人データと、オプトアウトで提供を受けた個人データも対象外に
  • 要配慮個人情報:人種、信条、社会的身分、犯罪の経歴など
  • 漏えい等:権利利益を害するおそれが大きい場合、委員会への報告と本人への通知が義務(2022年4月施行)

知的財産は起算点と更新の有無が権利ごとに違う

  • 著作権:出願や登録の手続きが不要で、創作と同時に発生する
  • 著作財産権:複製権・公衆送信権など。個人の著作物は原則として著作者の死後70年
  • 著作者人格権:公表権・氏名表示権・同一性保持権。一身専属で譲渡できないため、外注時は不行使特約で対応する
  • 特許権:出願日から20年。保護されるのは自然法則を利用した技術的思想の創作で、アイデアそのものではない
  • 意匠権:意匠登録出願の日から25年
  • 実用新案権:物品の形状や構造などに関する考案を保護する

不正アクセス禁止法とウイルス作成罪は行為と目的で分かれる

  • 不正アクセス行為:他人の識別符号の無断入力と、識別符号を使わずセキュリティホールを攻撃する行為の2類型
  • 不正アクセス行為の法定刑:3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金
  • 助長行為:相手の目的を知らずに識別符号を提供した場合は30万円以下の罰金
  • 2012年改正(同年5月施行):フィッシング行為と、他人のID・パスワードの不正な取得・保管が処罰対象に加わった
  • ウイルス作成罪(不正指令電磁的記録):作成・提供・供用は3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金、取得・保管は2年以下の拘禁刑または30万円以下の罰金

ウイルス作成罪は「正当な理由がない」「他人のコンピューターで実行させる目的」の両方が条件で、対策ソフトの開発などは対象外です。

通信販売の規制は特定商取引法と電子契約法で役割が違う

  • 特定商取引法第11条:通信販売の広告に価格・支払方法・引渡時期などの表示義務。従業員数や資本金は対象外
  • 特定商取引法第12条:誇大広告の禁止。違反すると罰金や業務停止命令の対象
  • 定期購入:初回だけ低価格に見せる広告への対応として、条件を明示する義務が追加された
  • 返品:通信販売には法定のクーリング・オフがない。広告に返品特約の表示がなければ、商品の引渡しから8日以内は法定返品権で解除できる
  • 電子消費者契約法:確認措置がなければ操作ミスの申込みは重過失があっても錯誤として取り消せる(2020年4月施行の改正で「無効」から「取消し」に)。到達主義の旧4条は削除され、民法97条による
  • 情報流通プラットフォーム対処法:旧プロバイダ責任制限法。ログイン時のIPアドレス等も開示対象

社内規程とISO26000は法律とは別の層に置かれている

  • 情報セキュリティポリシー:公式テキストの整理では3層のうち基本方針と対策基準を指す(実施手順まで含める説明もある)
  • リスク値:資産価値×脅威(発生可能性)×脆弱性で算出する
  • ソーシャルメディアポリシー:内部者・第三者・運用者の3者に対する意思表示
  • プライバシーポリシー:個人情報保護方針とも呼ばれ、アクセスログやクッキーの取扱いも定める
  • ISO26000:公式テキストでは7つの原則・7つの中核主題・6つの導入手引きの3層と整理される。説明責任は原則、組織統治や労働慣行は中核主題

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