2026/09/08

五大栄養素と食品群を双方向で引く|食生活と栄養検定 中級

「牛乳は第何群か」と食品から聞かれることも、栄養素の側から聞かれることもあります。三色食品群と六つの基礎食品群、脂溶性と水溶性のビタミン、カルシウムと鉄を対応づけて覚えます。

執筆:ケンテイラボ編集部(資格試験対策アプリ開発・運営)

食生活と栄養検定 中級(旧・家庭料理技能検定4級)で、もっとも問われ方が多彩なのが栄養素と食品の分類です。「たんぱく質を多く含む食品はどれか」と栄養素の側から聞かれることもあれば、「牛乳は六つの基礎食品群の第何群か」と食品の側から聞かれることもあります。

つまり必要なのは、栄養素から食品へ、食品から栄養素へ、どちらの向きにもたどれる知識です。片方向だけの丸暗記だと、聞かれ方が変わった瞬間に手が止まります。ここでは五大栄養素の働きと二つの食品群の分類を、同じ一枚の地図の上に並べる形で整理します。

五大栄養素の働きと「三つの役割」への振り分け

五大栄養素は炭水化物・脂質・たんぱく質・無機質(ミネラル)・ビタミンの五つです。この検定では、それぞれの働きを「エネルギーになる」「おもに体をつくる」「おもに体の調子を整える」という三つの役割に振り分けて理解しておくと、食品群の話とそのままつながります。

  • 炭水化物…おもにエネルギー源になる。糖質と食物繊維に分けられ、糖質は1gあたり約4kcalのエネルギーを供給する
  • 脂質…効率のよいエネルギー源(1gあたり約9kcal)。細胞膜の材料になり、脂溶性ビタミンの吸収も助ける
  • たんぱく質…アミノ酸からできていて、筋肉・血液・臓器など体をつくる主材料になる。エネルギー源にもなる(1gあたり約4kcal)
  • 無機質(ミネラル)…骨や歯など体をつくる材料になると同時に、体の調子を整える働きももつ
  • ビタミン…ごく少量で体の調子を整える。多くは体内でつくれないため食品からとる必要がある

エネルギーになるのは炭水化物・脂質・たんぱく質の三つ、体をつくるのはたんぱく質と無機質、調子を整えるのはビタミンと無機質。三つの役割はあくまで「おもな働き」による振り分けで、無機質もたんぱく質も複数の役割にまたがります。1対1で対応させて覚えると、選択肢で崩れます。

三色食品群は赤・黄・緑で大づかみにする

三色食品群は、食品を働きによって赤・黄・緑の三つに分ける、いちばん大まかな分類です。色は食品の見た目ではなく働きを表している点に注意してください。

  • 赤…おもに体をつくる。魚・肉・卵・豆と豆製品・牛乳と乳製品・小魚(海藻は資料により緑に分類されることもある)
  • 黄…おもにエネルギーになる。米やパンなどの穀類・いも類・砂糖・油脂
  • 緑…おもに体の調子を整える。緑黄色野菜・その他の野菜・果物・きのこ

六つの基礎食品群は代表食品とセットで覚える

六つの基礎食品群は、三色食品群をさらに細かく六つに分けたものです。群の番号だけを覚えても答えられないので、「群の番号・おもな栄養素・代表食品」の三点セットで覚えます。

  • 第1群…たんぱく質。魚・肉・卵・大豆と大豆製品
  • 第2群…無機質(とくにカルシウム)。牛乳・乳製品・海藻・骨ごと食べられる小魚
  • 第3群…カロテン(体内でビタミンAに変わる)。にんじん・かぼちゃ・ほうれんそうなどの緑黄色野菜
  • 第4群…ビタミンC。キャベツ・だいこん・きゅうりなどその他の野菜と果物。なおトマトやピーマンはカロテン量が基準に届かなくても、摂取量と頻度を勘案して緑黄色野菜(第3群)として扱う
  • 第5群…炭水化物。米・パン・めん・いも類・砂糖
  • 第6群…脂質。植物油・バター・マヨネーズなどの油脂

まぎらわしいのは、牛乳と乳製品が三色食品群では赤なのに、六つの基礎食品群では第1群ではなく第2群に入ることです。第1群と第2群の分かれ目は「おもな栄養素がたんぱく質かカルシウムか」だと押さえておきましょう。野菜も、色の濃い緑黄色野菜は第3群、それ以外は第4群と分かれます。

ビタミンは脂溶性と水溶性に分けてから覚える

ビタミンは種類が多いため、まず脂溶性と水溶性に二分してから個別の働きに進むのが効率的です。脂溶性はA・D・E・Kの四つ、それ以外のB群とCが水溶性、と覚えます。

  • ビタミンA(脂溶性)…目の働きや皮膚・粘膜を正常に保つ。レバー・うなぎ・緑黄色野菜
  • ビタミンD(脂溶性)…カルシウムの吸収を助け、骨の形成に関わる。魚類・きのこ類
  • ビタミンE(脂溶性)…抗酸化作用をもつ。植物油・種実類
  • ビタミンK(脂溶性)…血液を固める働きに関わる。納豆・緑の葉物野菜
  • ビタミンB1(水溶性)…糖質がエネルギーに変わるのを助ける。豚肉・胚芽
  • ビタミンB2(水溶性)…脂質などの代謝に関わり、成長を助ける。レバー・牛乳・卵
  • ビタミンC(水溶性)…コラーゲンの生成に関わり、鉄の吸収を助ける。野菜・果物・いも類

水溶性ビタミンは水に溶け出しやすく熱にも弱いものが多いため、調理の分野では「ゆで汁に溶け出す」「短時間で加熱する」といった形で問われます。脂溶性ビタミンは油と一緒にとると吸収されやすい、という調理との結びつきも押さえどころです。

無機質はカルシウムと鉄を軸にする

無機質は種類が多いものの、この級で中心になるのはカルシウムと鉄です。まずこの二つを、働き・多く含む食品・吸収を助ける栄養素の三点で固めます。

  • カルシウム…骨や歯の主成分になる。牛乳・乳製品・小魚・大豆製品・小松菜・海藻に多く、ビタミンDが吸収を助ける
  • 鉄…赤血球のヘモグロビンの成分として酸素を運ぶ。レバー・赤身の肉や魚・大豆・小松菜に多く、ビタミンCが吸収を助ける
  • ナトリウム…体液の濃度を保つ。おもに食塩やしょうゆ、みそから
  • カリウム…体内の水分量の調節に関わる。野菜・果物・いも類

ここで挙げた不足時の変化は一般的な知識として紹介するもので、個々の食事のとり方は年齢や体格によって変わります。検定の対策としては、栄養素と食品、そして吸収を助ける組み合わせを結びつけるところまでで十分です。

双方向で引けるようにする覚え方

仕上げは、同じ内容を二つの向きから復習することです。栄養素から食品へは「カルシウム→牛乳・小魚・海藻→第2群→赤」と、栄養素・食品・群の番号・色まで一続きに口に出してみます。逆向きには、冷蔵庫や食卓にある食品を一つ選び、「小松菜→緑黄色野菜→第3群→緑→カロテンと鉄とカルシウム」とたどります。

この往復ができるようになると、献立の分野で「不足している群を補う一品を選ぶ」タイプの問題にも同じ知識がそのまま使えます。表を眺めるだけで終わらせず、身近な食品を出発点に、色と群の番号と栄養素を毎回セットで言い切る練習を繰り返してください。

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