2026/09/10

予約・出入国・機内・食事で見る観光英語検定2級の出題場面

公式が挙げる出題場面は、予約関連業務からホテル、出入国、機内放送、食事、通貨、交通機関まで及びます。2級は同行者に頼らず単独で処理できる力が前提なので、場面ごとに求められる中身も変わります。

執筆:ケンテイラボ編集部(資格試験対策アプリ開発・運営)

観光英語検定試験2級の出題範囲は、公式のパンフレットに「予約関連業務、ホテル関連業務、出入国に関する手続き、機内放送等のアナウンス、食事、通貨、交通機関等、観光・旅行業に必要となる基本的な英語及び英語による日常会話。(3級の範囲を含む)」と書かれています。文法項目や単語リストではなく、旅のどの場面かで範囲が区切られているのが特徴です。

この記事では、その列挙の順に沿って、場面ごとにどんな英語を押さえることになるのかを整理します。公式は分野別の配点や出題数を公表していないため、ここで扱うのはあくまで「その場面で使われる英語がどういうものか」という中身の話です。

整理の軸になるのが、公式が示す到達目標の差です。3級は「海外グループ旅行で少数の同僚と一緒に行動できる」「国内で外国人に道案内やパンフレットの説明ができる」、2級は「海外で個人旅行の旅程を組み、乗り物やホテルを予約し、単独で観光・買物を英語で対処できる」「国内で外国人に観光地や名所旧跡を英語で紹介できる」とされています。誰かに頼れる状態から、自分で処理する状態へ上がるわけです。

単独で処理するとは、うまくいく手順をなぞることではなく、予定が崩れたときに自分で言い直せることです。語彙の目安も3級の約3,000語に対し2級は約5,000語とされています。

予約関連業務は、取るところではなく変えるところから

予約を取る英語だけなら、3級の範囲でもある程度は足ります。I'd like to make a reservation. で用件は伝わりますし、日付と人数を言えば話は進みます。単独で旅程を組む段階で効いてくるのは、その先です。

まず、動詞の使い分けがあります。reserve と book はどちらも予約するですが、reserve は席や部屋を確保する、book は切符や便を押さえる方向で使われることが多く、confirm は予約内容の確認、reconfirm は取った予約を後から念のため確かめ直すことを指します。

そして変更と取り消しです。変更は change や reschedule、取り消しは cancel で、そこに cancellation fee(取消料)、refundable / non-refundable(払い戻しの可否)、deposit(内金)、no-show(予約したのに現れないこと)といった語がぶら下がります。

  • I'd like to change my reservation from the 10th to the 12th.(日付をずらす)
  • Is there a cancellation fee if I cancel today?(取消料の有無を尋ねる)
  • Could you confirm my booking, please?(予約が入っているか確かめる)
  • The room rate is non-refundable.(払い戻し不可だと告げられる)

取れなかったときの応答も同じ場面に含まれます。We're fully booked.(満室・満席です)や We have a waiting list.(キャンセル待ちがあります)と言われたときに、次の手を英語で出せるかどうかが単独行動との境目になります。

ホテル関連業務は、チェックインより滞在中のやり取り

ホテルの英語というとチェックインの手続きが思い浮かびますが、部屋の種類や設備の名前を知らないと、そもそも希望を言えません。single / twin / double / suite といった部屋の呼び分け、ocean view や non-smoking のような条件、amenities(備品類)、rate(料金)は前提になる語です。

滞在中には依頼の表現が続きます。wake-up call(モーニングコール)、room service、housekeeping(客室清掃)、extra bed、safety deposit box(貴重品金庫)、luggage storage(荷物預かり)などは、フロントに何かを頼むときの中心になる語です。

苦情と不具合の伝え方も、この場面の一部です。The air conditioner isn't working.(エアコンが動かない)、There's no hot water.(お湯が出ない)のように、状態を短く言い切る形が使われます。感情を込めるより、何がどうなっているかを名詞と動詞で示すほうが伝わります。

出入国の手続きは、窓口ごとに聞かれることが変わる

出入国は一つの場面のようでいて、実際には窓口が分かれています。搭乗前のカウンター、入国審査、税関、そして乗り継ぎで、出てくる語も聞かれる内容も違います。

  • 搭乗前: check-in counter、boarding pass、aisle / window seat、carry-on baggage、excess baggage charge、boarding gate
  • 入国審査: immigration、purpose of visit、length of stay、sightseeing / business、return ticket
  • 税関: customs、declare、duty-free、prohibited items、baggage claim
  • 乗り継ぎ: transit、connecting flight、layover、transfer desk

入国審査では What's the purpose of your visit? や How long are you going to stay? のような定型の質問に短く答える形が中心です。Sightseeing.(観光です)、For two weeks.(2週間です)のように、文にしなくても成立する返し方が使われます。

税関の Do you have anything to declare?(申告するものはありますか)も同じ型です。declare は宣言すると覚えることの多い語ですが、ここでは申告するになります。場面が変わると訳語が変わる語は、旅の英語にいくつもあります。

機内放送等のアナウンスは、決まった言い回しの塊

出題範囲にわざわざ「機内放送等のアナウンス」と項目が立っているのは、この英語が会話とは別物だからです。話し相手がいない一方向の放送で、聞き返せず、しかも言い回しがかなり固定されています。

離着陸時の Please fasten your seat belt and return your seat to the upright position.、揺れたときの We are experiencing some turbulence.、到着前の We will be landing shortly. のように、型が決まった文が並びます。

固定されているということは、覚えれば聞き取れるということでもあります。逆に、cabin crew、overhead compartment(頭上の物入れ)、in the event of an emergency(緊急時には)のような放送用の語を知らないと、文全体が崩れて聞こえます。

食事の場面は、注文よりも説明と支払いで分かれる

レストランでの英語は、席に着くまで、注文、食事中、支払いの4段階に分かれます。席では Do you have a table for two?、A table for two, please. のように人数を伝え、予約があるなら I have a reservation under the name of Sato. と名前を出します。

注文では Are you ready to order? に対して I'll have the beef stew. のように答えます。焼き加減の rare / medium / well-done、飲み物の on the rocks や straight up、コース料理と単品を指す course と à la carte など、料理を選ぶための語がここに集まります。

単独で処理する側になると、条件を伝える表現が加わります。I'm allergic to peanuts.(アレルギーがある)、Does this contain pork?(豚肉が入っていますか)、Could I have it without onions?(玉ねぎを抜いてほしい)のように、出されるものを自分で調整する言い方です。

支払いでは、勘定書を米国では check、英国では bill と呼ぶ違いがあり、割り勘は separate checks や split the bill と言います。伝票にすでに service charge が入っているかどうかでチップの扱いが変わる点も、食事の場面に含まれる知識です。

通貨は両替の窓口と、支払い方法の呼び分け

通貨の場面は、まず両替です。currency exchange(両替所)、exchange rate(為替レート)、commission(手数料)が基本の3語で、小額紙幣がほしいときの Could I have some small bills?、釣り銭を指す change なども合わせて使われます。

次に支払い方法です。Do you take credit cards?(カードは使えますか)、Can I pay in yen?(円で払えますか)のように、手段が通じるかを先に確かめる言い方が中心になります。receipt(領収書)や tax-free(免税)も、買物と地続きの語です。

交通機関は、国と手段で同じ切符の呼び名が変わる

片道と往復は、米国では one-way / round-trip、英国では single / return と呼ばれます。ホームも platform と track で揺れ、乗り換えは transfer や change trains です。同じものを指す語が二通りある、という前提で覚えておく必要があります。

運賃は fare、時刻表は timetable や schedule、レンタカーなら insurance(保険)や deposit(保証金)が加わります。

国内で名所旧跡を英語で紹介する側にまわる

公式の到達目標には、国内で外国人に観光地や名所旧跡を英語で紹介できることも入っています。ここだけは、聞いて対処する側ではなく、こちらから説明する側の英語です。

神社を shrine、寺を temple と呼び分けること、World Heritage Site(世界遺産)、admission fee(入場料)、guided tour(案内付きの見学)といった語が土台になります。dates back to(〜にさかのぼる)や be famous for(〜で知られる)のような、由来と特徴を述べる型も紹介には欠かせません。

協会は全級に共通する出題傾向として、実際の場面を想定した英語に加えて、観光に必須の文化・地理・歴史の知識も問われるとしています。場面ごとの表現を並べていくと、この検定が英語の試験であると同時に、旅を成立させる知識の試験でもあることが見えてきます。

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