銀行業務検定 財務2級は、会計処理の理解と財務分析の応用力の両方が問われる試験です。範囲は広いものの、頻出の算式や数値基準は限られています。この記事では、財務2級で「これだけは覚えておきたい」要点を、算式と定義を中心にコンパクトに整理します。試験直前の総まとめや、テキスト学習の合間の確認に活用してください。
段階利益の算式(損益計算書)
- 売上総利益=売上高-売上原価
- 営業利益=売上総利益-販売費及び一般管理費
- 経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用
- 税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失
- 当期純利益=税引前当期純利益-法人税、住民税及び事業税
経常利益は企業の正常収益力を示す利益として重視されます。受取利息・支払利息は営業外、固定資産売却損益や前期損益修正は特別損益に区分される点も、あわせて押さえておきましょう。
流動・固定を分ける2つの基準
- 営業循環基準:正常な営業サイクル内の債権・債務は、期間に関係なくすべて流動項目
- ワン・イヤー・ルール(1年基準):営業外の債権・債務を、1年以内なら流動、1年超なら固定に区分
- 例外:営業債権でも1年以内に弁済されない破産債権等は投資その他の資産(固定)に計上
「営業取引は営業循環基準、営業外は1年基準」が原則。どちらの基準を適用するかを判定できれば、資産・負債の区分問題は取りこぼしません。
有価証券の4区分と評価(最頻出)
- 売買目的有価証券:時価評価。評価差額は当期の損益に計上。流動資産
- 満期保有目的の債券:取得原価または償却原価法で評価
- 子会社株式・関連会社株式:取得原価で評価
- その他有価証券:時価評価。評価差額は純資産直入等で処理
区分ごとに「評価基準」と「評価差額の行き先」が異なるのがポイントです。とくに売買目的(損益)とその他有価証券(純資産)の違いは頻出。時価が著しく下落し回復見込みがない場合の強制評価減もあわせて確認しましょう。
安全性の主要指標
- 流動比率=流動資産÷流動負債×100(高いほど短期支払能力が高い)
- 当座比率=当座資産÷流動負債×100(より厳しく支払能力を見る)
- 固定比率=固定資産÷自己資本×100(低いほど安定)
- 固定長期適合率=固定資産÷(自己資本+固定負債)×100(100%以下が望ましい)
- 自己資本比率=自己資本÷総資本×100(高いほど財務が健全)
似た名前の指標は分母・分子を混同しやすい部分です。「何を何で割っているか」「高いと良いのか低いと良いのか」までセットで覚えると、記述式でも迷いません。
収益性の主要指標とROE要因分解
- 総資本利益率(ROA)=利益÷総資本×100
- 自己資本利益率(ROE)=当期純利益÷自己資本×100
- 売上高利益率=利益÷売上高×100
- 総資本回転率=売上高÷総資本(資本の運用効率)
- ROE=売上高利益率×総資本回転率×財務レバレッジ(要因分解)
ROEの要因分解は頻出テーマです。「収益性(売上高利益率)」「効率性(回転率)」「財務構成(レバレッジ)」の3要素に分解して、どこが利益率を押し上げ・押し下げているかを読み解けるようにしましょう。
運転資金・資金分析の算式
- 所要運転資金=売上債権+棚卸資産-仕入債務
- 正味運転資本=流動資産-流動負債
- 「勘定合って銭足らず」:利益は出ているのに資金が不足する状態
- 決算資金:税金・配当など決算に伴う資金流出を把握する
運転資金は「売上債権と在庫で寝ている資金から、仕入債務で猶予されている分を引く」というイメージで捉えると理解しやすくなります。計算問題は算式を正しく当てはめられるかが勝負です。
会社法の数値基準(暗記推奨)
- 準備金の積立:剰余金配当時、配当額の10分の1を積み立てる
- 積立の上限:資本準備金と利益準備金の合計が資本金の4分の1に達するまで
- 資本金組入れ:時価発行増資で、払込金額の2分の1まで資本準備金にできる
- 配当規制:純資産が300万円を下回る場合は剰余金の配当ができない
- 自己株式:純資産の部の株主資本の末尾から控除表示する
会社法の数値は理屈で悩まず、機械的に覚えてしまうのが得策です。頻出なので、覚えれば確実な得点源になります。
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