潜水士試験は、潜水業務・送気/潜降浮上・高気圧障害・関係法令の4科目それぞれに合格基準があり、どの科目も落とせません。この記事では、とくに取りこぼしやすい「物理(水圧・気体の法則)」「高気圧障害(疾患)」「関係法令(数字)」の要点を、直前に見返せるチートシート形式で一気に整理します。ケンテイラボの潜水士対策334問と併用すれば、要点の確認と演習を効率よく回せます。試験直前の総まとめや、テキスト復習の相棒として活用してください。
水圧と圧力の基本(これだけは即答)
- 水圧:水深10mごとに約0.1MPa(1気圧)増加する
- 絶対圧力=大気圧(1気圧)+水圧(ゲージ圧)
- ゲージ圧:水圧のみを示す圧力。水面ではゼロ
- 水深20mの絶対圧力=1(大気圧)+2(水圧)=3気圧
- 1気圧=約0.1MPa=1013hPa=1kg/cm²の目安
「10mで1気圧増える」「絶対圧力は大気圧を足す」の2点を押さえれば、圧力の計算問題の多くに対応できます。ゲージ圧と絶対圧力の違いを取り違えないようにしましょう。
気体の4法則を1対1で区別する
- ボイルの法則:温度一定で圧力×体積=一定(圧力2倍で体積1/2)
- シャルルの法則:圧力一定で体積は絶対温度に比例(℃+273がケルビン)
- ヘンリーの法則:溶ける気体の質量は圧力に比例(体積は一定)
- ダルトンの法則:混合気体の全圧=各気体の分圧の和
- 覚え方:ボイル=圧力と体積/シャルル=温度と体積/ヘンリー=溶解量/ダルトン=分圧の和
この4法則は名前が似ていて混同しやすい最頻出ポイントです。「何と何の関係の法則か」を一対一で結びつけて覚えると、計算問題でも迷いません。とくにヘンリーの法則は減圧症の理解に直結します。
気体の性質(頻出まとめ)
- 酸素:生命維持に必須だが、分圧が高いと酸素中毒を起こす
- 窒素:不活性だが、高圧下では窒素酔い(麻酔作用)を起こす
- 二酸化炭素:空気中に約0.03〜0.04%。換気不足で中毒(炭酸ガス中毒)
- 一酸化炭素:不完全燃焼で発生。ヘモグロビンと結合し酸素運搬を阻害
- ヘリウム:密度が小さく不活性。声が甲高くなり明瞭度が下がる
高気圧障害:原因と対処をセットで
- 減圧症:浮上時に溶けていた不活性ガスが気泡化。1型(関節痛等)と2型(神経等の重症)。対処は再圧治療
- 酸素中毒:高い酸素分圧への暴露。脳酸素中毒と肺酸素中毒がある
- 炭酸ガス(二酸化炭素)中毒:換気不足で発生。他の疾患を誘発しやすい
- 窒素酔い:高圧の窒素による麻酔作用
- 肺の圧外傷:浮上時の圧変化による肺の障害
- 低体温症:体温低下で不整・運動能力低下。冷水ではドライスーツを使う
疾患は「原因→症状→対処」の流れで覚えるのが鉄則です。とくに減圧症は、ヘンリーの法則(物理)と気泡化(生理)と再圧治療(対処)が一続きになっているため、分野をまたいで理解しておくと強くなります。
潜水器と送気系統のキーワード
- 送気式(定量送気式):ヘルメット式。船上から一定量を送気
- 送気式(応需送気式):全面マスク式・フーカー式。呼吸に応じて送気
- 自給気式:スクーバ(開放回路型が一般的)。ボンベを携行
- 送気系統の流れ:ストレーナ→空気圧縮機→空気清浄装置→予備空気槽→潜水者
- コンプレッサーの空気取入口:機関室の外部に設ける(排気ガス混入防止)
- ヘルメット式の各部:シコロ・腰バルブ・排気弁・逆止弁・ドレーンコック
事故の要因:吹き上げ vs 潜水墜落
- 吹き上げ:スーツ内圧>水圧で、膨らんで加速度的に浮上する
- 潜水墜落:スーツ内の体積が縮み、浮力が減って加速度的に沈降する
- 共通の予防:潜降・浮上時は必ず潜降索を使用する
- ヘルメット式の対策:腰をベルトで締め、空気が下半身に入るのを防ぐ
- 覚え方:膨らんで浮く=吹き上げ/縮んで沈む=潜水墜落
関係法令:数字と手続きの早見
- 高気圧業務健康診断:頻度・検査項目・個人票の保存年数を押さえる
- 結果の取り扱い:報告書の提出先、医師からの意見聴取の期限
- 予備空気槽:内容積を求める計算式(定量式とデマンド式で定数が異なる)
- 潜降速度:法令上の制限がある
- 潜水士免許:交付・欠格事由、効力停止・取消し、再交付の手続き
- 譲渡等の制限:再圧室・潜水器など、規格・安全装置が必要な設備
法令は数字と手続きが多く、似た数値を取り違えやすい分野です。具体的な年数・期限・分圧の範囲などは改定されることもあるため、細かな数値は必ず公式のテキストや安全衛生技術試験協会の情報で最新を確認してください。ここでは「何が問われるか」の枠組みを押さえておきましょう。
直前チェック:混同しやすいポイント
- ゲージ圧(水面でゼロ) vs 絶対圧力(大気圧を足す)
- ボイル(圧力×体積) vs シャルル(温度と体積の比例)
- ヘンリーの法則:溶ける気体の『質量』は圧力に比例、『体積』は一定
- 吹き上げ(浮上)vs 潜水墜落(沈降)
- 減圧症の1型(比較的軽い)vs 2型(神経・呼吸器など重症)
- 定量送気式(ヘルメット式)vs 応需送気式(全面マスク・フーカー)
ケンテイラボで要点を得点力に変えよう
ここで整理した物理・高気圧障害・法令の要点は、ケンテイラボの潜水士対策334問で繰り返し演習することで定着します。物理計算や気体の法則、減圧症などの疾患、法令の数字を分野別に絞り込んで解けば、4科目それぞれの弱点を効率よく潰せます。チートシートで全体像をつかんだら、無料の問題演習で確かな得点力に変え、潜水士免許試験の合格を目指しましょう。